更新日
公開日

【医師監修】白髪が生えてくる仕組みを紹介!原因と増加を防ぐ対処法も含めて解説

【医師監修】白髪が生えてくる仕組みを紹介!原因と増加を防ぐ対処法も含めて解説
磯野 志真 医師

監修者
磯野 志真 医師

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会所属の耳鼻科の女性医師です。大学病院、市中病院などでの勤務経験に基づき、一般的な耳鼻科疾患から、小児の難聴・中耳炎、成人の頭頸部癌まで幅広く診療した経験があります。他にもAGA外来、一般内科、健康診断科等の幅広い勤務歴があります。高いエビデンスに基づいた分かり易い内容をお伝えできるように努めます。

「最近白髪が生えてきて気になっている」「見かけだけでなく、根本的な白髪対策をしたい」と、白髪が気になっていませんか。白髪が目立ってくると実年齢より上に見られてしまったり、好きなファッションやメイクを楽しめなくなってしまうかもしれません。なるべく白髪の数は増やしたくないものですよね。

ヘアカラーで髪色をカモフラージュする方法がありますが、白髪が生える原因自体を改善しなければ悩みは繰り返されます。白髪が生えにくい頭皮環境を目指すためには、生活習慣を改善することなどが重要です。

このコラムでは、白髪が生える原因と対処方法を紹介していきます。髪の洗い方を見直したり、頭皮マッサージをしたりとお金をかけずに対処できることもありますので、ぜひこのコラムを参考に、明日から取り入れてみてください。

1.白髪が生えてくる仕組み

白髪が生えてくる仕組み

毛母細胞という細胞が毛乳頭からの指令により増加し、色素がない状態の髪の毛が生成されます。見た目が黒い髪でも、最初から黒色で生えてくるわけではありません。メラノサイトがメラニンという色素細胞を生み出し、白髪に着色することで黒髪が表に出てくる仕組みです。

メラノサイトが上手く機能しないことで、髪がメラニンによって染まらず、本来の白い色のまま表に出てきて白髪となります。黒髪が白く変化するのではなく、黒色に染まるはずの髪が素の白色のまま成長してしまう状態が「白髪」ということです。

白髪に悩んでいる方は、メラノサイトが本来の機能を果たせるように対策すれば、状態が改善する可能性があります。

2.白髪が生えてくる5つの原因

白髪が生えてくる5つの原因

白髪が生える原因は年齢を重ねることだと思っている方は多いのではないでしょうか。確かに年齢により白髪が生えやすい頭皮環境となることがありますが、生活習慣なども原因として挙げられます。老化が進んでいない若い世代にも白髪が生えるのは、特に生活習慣による理由です。

白髪が生える原因により対策の方向性が異なるため、まずはこの章でご自身の状況を分析していきましょう。

2-1.加齢・老化

加齢や老化によってメラノサイトの機能が低下し、髪を黒く染めるためのインクのような役割であるメラニン色素が生成されなくなります。新たに髪が生えても、メラニン色素によって染まる前の状態で成長し、白髪となる仕組みです。

加齢や老化は誰にでも起こる身体的変化であり、進行を食い止めることはできません。そのため、新たに白髪が生えることを完全に予防するのは難しいでしょう。

2-2.ストレス

ストレスが溜まると活性酸素が増え、白髪の原因となります。活性酸素は、呼吸により体内に入った酸素の一部が、活発化して細胞の機能や増殖にダメージを与えることで発生します。

さらにストレスを感じると交感神経が優位になり、血管が収縮する現象が起こります。活性酸素の影響を受けたり血管が収縮したりすると、色素細胞を生み出すのに必要なメラノサイトにまで栄養が行き渡りません。そのため、メラノサイトの機能がうまく働かず、髪が白いまま表に現れてしまいます。特に仕事が忙しく不規則な生活を送っている方、人間関係などが原因で精神的に悩みを抱えている方などは、知らず知らずのうちにストレスを溜めこんでしまっているかもしれません。白髪を改善するには、日々のストレスを解消するための工夫が必要です。

2-3.睡眠不足

睡眠は脳や身体を休めるだけでなく、髪にも影響を与えています。睡眠不足により身体の状態をコントロールする自律神経が乱れ、全身の血行不足を引き起こすことが白髪の原因となります。血行が悪くなると、髪の毛を作るメラノサイトに栄養が行き届かなくなり、白髪が生まれやすい身体になるのです。

加えて睡眠不足になると、成長ホルモンが十分に分泌されません。成長ホルモンはダメージを受けた細胞を修復させる効果を持ち、メラノサイトやメラニンの回復に大きく関わります。

きれいな黒髪を維持するためには、良質な睡眠を取ることが求められます。

合わせてこちらのコラム読まれています

質の良い睡眠の効果とは?質の良い睡眠をとるコツも解説!

2-4.栄養不足

ダイエットを目的とした食事制限や偏った食生活により栄養不足が起こり、白髪の原因となります。摂取不足で白髪が懸念される栄養素は、ビタミンや鉄分です。

ビタミンの中でもビタミンC・EやビタミンB群が、髪の状態に影響を与えます。ビタミンCとEは、過酸化水素の機能を抑える役割を持った栄養素です。過酸化水素とは、髪の毛に色を与えるメラニンを生成するにあたり、材料となる酵素にダメージを与える性質があります。そのためビタミンCやEが足りないと、過酸化水素が増えて髪を黒色にするメラニン色素が充分に生成されません。

さらにビタミンB群には、髪を生み出すのに重要な物質である、タンパク質を合成・分解する働きがあります。

もう一方の鉄分が不足すると、身体は貧血状態になります。貧血になると、メラノサイトの生成に必要な酸素が、頭皮まで充分に届きません。鉄分が作り出すはずのヘモグロビンも増加しなくなり、酸素不足が悪化する原因となります。

2-5.頭皮環境

頭皮環境が良くないことが原因で、白髪の増加を引き起こします皮脂で毛穴が詰まっていたりフケが発生したりして頭皮が清潔でない状態が続くと、雑菌が発生するためです。雑菌により皮膚のバリア効果が低下し、最終的には頭皮にダメージを与えるでしょう。

結果として髪を着色するメラニンの生産に悪影響を与え、白髪が増えることにつながります。

3.白髪の増加を防ぐ対処法6選

白髪の増加を防ぐ対処法6選

白髪が生えてくる仕組みや原因が分かっても、対策をしなければ状況は改善されません。正しい対処法を知って、髪や頭皮の状態を良い方向へと導くことが、白髪を改善するポイントです。

シャンプーの習慣や癖を変えるだけで、お金をかけずに実践できることもあります。このコラムを読んだあとからすぐにできる対処方法もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

3-1.髪を過剰に洗わない

髪を過剰に洗うと、頭皮に必要な皮脂である皮脂膜が洗い流されてしまいます。皮脂膜の役割は、皮膚から水分が蒸発することを防いだり、雑菌の繁殖を抑えたりすることです。髪の洗い過ぎで頭皮から皮脂膜が失われると、雑菌が侵入して白髪の原因になるとされています。

理想的な洗髪の回数は季節によって変化しますが、1日に1回程度とすすめる医師が多いです。また、皮脂膜は雑菌から頭皮を守るものである反面、時間がたつと痒みや臭いの原因になるため、清潔感を保つための適度な洗髪が必要です。個人差はありますが、髪のベタつきや痒みが起こらない程度の頻度で髪を洗いましょう。

1日に複数回洗髪すると、皮脂の過剰分泌だけでなく、頭皮の乾燥によるダメージも誘発します。季節や頭皮の状態に合わせて回数を調整しつつ、適度な洗髪頻度を守りましょう。

3-2.白髪を抜かない

白髪を1本見かけると他の髪から浮いているように見え、その都度ピンセットなどで抜いてしまう方がいるかもしれません。白髪を見つけても、すぐには抜かないようにしましょう。白髪を抜くと頭皮にダメージが入り、その結果周りの髪の毛にも影響を与えるためです。

とはいえ白髪を認識すること事態がストレスにつながる原因となるため、切るか染めるなどして対処しましょう。抜かずにハサミで切って目立たなくさせると、頭皮に大きなダメージを与えません。白髪の数が多い方は、手作業で1本ずつ切るよりも白髪染めで対処した方が効率的です。

3-3.頭皮マッサージで血行を良くする

マッサージによって血行が良くなれば、髪のすみずみまで栄養が行き渡って、色素を生成するメラノサイトの働きが活発になります。頭皮マッサージによりリラックスでき、白髪を増やす原因であるストレスを和らげる効果も期待できるでしょう。

注意したいのは、頭皮が乾燥した状態でマッサージすると傷つきやすい点です。入浴中か入浴後にマッサージを行い、指の腹で頭皮を動かすようにしましょう。また、マッサージのやり過ぎは頭皮にダメージを与える原因となるため、1回あたりの実施時間は5分程度を目安としてみてください。

3-4.食生活を正す

メラニンを生成するメラノサイトが正常に機能するためには、栄養が欠かせません。日々の仕事が忙しくて、栄養が偏る食事を繰り返していると、栄養不足に陥ります。

栄養素役割食材の例
ビタミンC・Eメラニンの生成を阻害する過酸化水素を中和C:ゆず、キウイ、赤ピーマン、芽キャベツ E:卵、アーモンド、アボカド、大豆
ビタミンBタンパク質を分解・合成し白髪を防ぐうなぎ、たらこ、豚の肩ロース
鉄分貧血を改善してメラノサイトの合成に必要な酸素を増やすレバー類、卵、小松菜、ほうれん草

白髪を予防するだけでなく身体の調子を整えるにも重要な栄養素なので、ぜひ積極的に摂取しましょう。

3-5.短い期間で白髪染めを使用しない

白髪染めを使用することは、問題のある行動ではありません。しかし頭皮へのダメージを防ぐには、頻繁に使用しすぎることを避け、45日程度間隔を空けてから染め直すようにしましょう。

使用頻度への配慮以外で頭皮への刺激を軽減するためには、美容室で施術を受けたり、セルフカラーをする際に説明書をよく読んで白髪染めを正しく使ったりすることが大切です。

3-6.頭皮に紫外線を浴びせすぎない

メラニン色素を生成するメラノサイトは、紫外線のダメージにより機能が低下します。特に紫外線が当たりやすい髪の分け目を守り、白髪を防ぎましょう。紫外線から頭皮や髪を守るには、次のような対策が効果的です。

  • 日焼けスプレーを使う
  • 日傘を使う
  • 帽子を被る

紫外線のダメージにより頭皮が赤くなってしまったら、化粧水を塗って炎症を抑えるなどのケアをすると、状態を沈静化できます。

おわりに

白髪が増えるのには、遺伝や老化といった完全には防ぎ切れない原因があります。しかし生活習慣が理由となる白髪は、健康的な日常生活を心掛ければ防げる可能性があります。充分な栄養を摂取したり、頭皮マッサージで血行を促進したりして、髪を黒くする色素を作るために重要な、メラノサイトの働きを助けていきましょう。

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする

ライフイベントから探す

お悩みから探す

執筆者・監修者一覧

執筆者・監修者一覧

セミナー情報

公式SNS

おすすめコンテンツの最新情報をいち早くお届けします。みなさんからのたくさんのフォローお待ちしています。