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【管理栄養士が教える】乾燥肌に効く栄養素を多く含む食べ物とは?

【管理栄養士が教える】乾燥肌に効く栄養素を多く含む食べ物とは?
増田 祥子

監修者

管理栄養士、サプリメントアドバイザー

増田 祥子

管理栄養士、サプリメントアドバイザー。その他、ファスティングインストラクター、美肌食マイスターなど、「食」について数多くの資格を持つ。 ローフードマイスター名古屋守山東校を開校後、セミナー講師や食事指導を行いながら、専門家として多くの記事やコラムを監修。 日々臨床現場での食事指導を続けながらも、イベント出演や料理教室を精力的に行うなど、活動は多岐に渡る。 Instagramやブログなどでは女性の健康をサポートする情報を発信している。

乾燥肌を改善するには何を食べればいい?効果のある栄養素を解説

乾燥肌を改善するには何を食べればいい?効果のある栄養素を解説

乾燥肌の方は、化粧ノリが悪くなったり、肌にハリがなくなったりなど、さまざまな悩みを抱えているのではないでしょうか。

乾燥肌を予防・改善するには、適度な運動や十分な睡眠だけでなく、栄養バランスが整った食事が大切です。特に、これから紹介する栄養素は、乾燥肌の予防・改善に効果があるため、しっかり摂取して、健康でハリのある肌を目指しましょう。

肉や魚、大豆製品などに含まれる「タンパク質」

タンパク質は、美しい肌を維持するために欠かせない栄養素であり、肌の再生を促進し、乾燥肌の改善に役立ちます。また、タンパク質には、皮膚の構成要素であるコラーゲンやエラスチンの生成をサポートする働きがあります。これらの成分は、肌の弾力や保湿力を高め、しなやかで潤いのある肌を保つ効果があります。

特に肉や魚には、多くのタンパク質が含まれています。また、鶏胸肉やサーモンは、低脂肪で高タンパクであり、健康的な肌を目指す人にとって理想的な食べ物といえます。なお、豆腐や納豆などの大豆製品も、タンパク質が豊富に含まれています。これらを日常的に摂取することで、肌の保湿力が向上し、乾燥肌の予防・改善が可能です。

ナッツや青魚などに含まれる「不飽和脂肪酸」

不飽和脂肪酸は、肌にさまざまな異物が侵入するのを防ぐ機能を強化し、乾燥肌を予防・改善する効果があります。不飽和脂肪酸の一種であるオメガ-3脂肪酸やオメガ-6脂肪酸は、細胞膜の構成成分として重要であり、皮膚の保湿機能を維持する働きがあります。

これらの栄養素は、ナッツや青魚に豊富に含まれており、摂取することで乾燥肌の予防と改善が可能です。また、不飽和脂肪酸には炎症を抑える作用もあるため、乾燥による肌荒れを防げます。不飽和脂肪酸が豊富な食べ物をほどよく摂取することで、肌の保湿力が向上し、しなやかで潤いのある肌を保てます。

人参やカボチャなどに含まれる「ビタミンA」

ビタミンAは、肌のターンオーバー(古い細胞から新しい細胞に生まれ変わること)を促進し、乾燥肌の改善に役立ちます。ビタミンAの主要な成分であるレチノールやカロテノイドには、細胞の再生を助け、皮膚の健康を保つ効果があります。また、皮脂膜や天然保湿因子の生成を促し、バリア機能を強化する効果もあるため、外部からの刺激を防げます。

ビタミンAは、人参やカボチャに多く含まれており、これらの野菜を日常的に摂取することで、肌の改善はもちろん、免疫力の向上や皮膚の健康維持、視力の保護、動脈硬化の予防など、多くの健康効果が期待できます。

レバーや納豆などに含まれる「ビタミンB群」

ビタミンB群のなかでも、特にビタミンB2とB6は、肌の健康維持に効果的です。ビタミンB2は細胞の成長と再生を促進し、ビタミンB6は皮膚の代謝を助けます。

ビタミンB2やB6は、レバーや納豆に豊富に含まれており、これらの食べ物をほどよく摂取することで、肌の保湿力が高まり、乾燥肌の予防・改善が期待できます。

ブロッコリーなどに含まれる「ビタミンC」

ビタミンCには、コラーゲンの生成を促進する働きがあるため、肌のハリと潤いを保つ効果があります。抗酸化作用があり、紫外線やストレスによるダメージから肌を守ります。ブロッコリーなどに多く含まれています。

ビタミンCを適度に摂取することで、肌の弾力性を高められます。結果として、シワやたるみの予防につながります。

アボカドやうなぎに含まれる「ビタミンE」

ビタミンEには抗酸化作用があり、肌の老化を防ぎます。抗酸化作用によって細胞膜の酸化を防ぎ、皮膚の保湿機能を保つため、乾燥肌の改善に効果的です。ビタミンEは、アボカドやうなぎに豊富に含まれており、摂取することで肌の健康を維持できます。

また、ビタミンEには血行を促進させる効果があります。肌への栄養供給を促進できれば、ターンオーバーの正常化につながります。

牡蠣や豚レバーに含まれる「亜鉛」

乾燥肌は、紫外線のダメージや生活習慣の乱れなどにより起こります。亜鉛には、肌の修復を促進する効果があるため、乾燥肌の改善に有効です。牡蠣や豚レバーに豊富に含まれており、不足すると肌だけでなく、髪や爪が弱ってしまうため、日常的に摂取したい栄養素です。

亜鉛を積極的に摂取することで、全身の健康をサポートし、美しい肌を維持できます。

乾燥肌の改善に効果的なレシピ3選

乾燥肌の改善に効果的なレシピ3選

ここからは、乾燥肌の改善に効果的な食材を使ったレシピを3つ紹介します。栄養バランスが良いだけでなく、おいしく食べられる料理を厳選したので、ぜひ参考にしてください。

サーモンとアボカドのサラダ

<材料>(2人分)

サーモン:2切れ
アボカド:1個
レタス:2枚
プチトマト:10個
★オリーブオイル:15ml
★レモン汁:5ml

<作り方>

  1. サーモンとアボカドを一口大に切ってボウルに入れる。
  2. 1にレタスとトマトを加えて混ぜ合わせる。この時点で★混ぜておく。
  3. 最後に★を回しかけ、全体を和える。

<栄養価と効果>

乾燥肌改善に効果的な栄養素がバランス良く含まれています。

• サーモン
 - 不飽和脂肪酸(オメガ-3脂肪酸):肌の保湿機能を高め、炎症を抑制します。
 - タンパク質:肌の再生を促進し、ハリと弾力を与えます。
 - ビタミンD:肌細胞の新陳代謝を促進し、健康的な肌を維持します。

• アボカド
 - ビタミンE:抗酸化作用により肌の老化を防ぎ、保湿効果を高めます。
 - 不飽和脂肪酸:肌のバリア機能を強化し、乾燥を防ぎます。

• レタス
 - ビタミンA:肌のターンオーバーを促進し、乾燥を改善します。
 - 食物繊維:腸内環境を整え、肌の健康に間接的に貢献します。

• プチトマト
 - ビタミンC:コラーゲン生成を促進し、肌のハリと潤いを保ちます。
 - リコピン:抗酸化作用により肌の老化を防ぎます。

• オリーブオイル
 - ビタミンE:肌の保湿効果を高め、抗酸化作用により肌を守ります。
 - オレイン酸:肌のバリア機能を強化し、乾燥を防ぎます。

• レモン汁
 - ビタミンC:肌の弾力性を高め、シワやたるみを予防します。

肌の内側から潤いを与え、乾燥肌の改善が期待できます。また、各栄養素の吸収率も高まります。

<ポイント>

  • 手軽に作りたい場合は、カット野菜を利用するのもおすすめです
  • ブロッコリーやオリーブを加えれば、より多くのビタミンAやビタミンCを吸収できます
  • 物足りない場合は、ワサビをお好みで入れるとピリッとした風味を味わえます

乾燥肌に良い理由

サーモンにはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、肌の保湿力を高める効果があります。さらに、アボカドにはビタミンEや健康的な脂肪が含まれており、これも肌の潤いを保つ助けとなります。これらの成分が組み合わさることで、乾燥肌の改善に役立つ食材といえます。

鶏胸肉とほうれん草のソテー

<材料>(2人分)

鶏胸肉:1枚
ほうれん草:1束
にんにく:1/2片
オリーブオイル:大さじ1
塩:少々
コショウ:少々

<作り方>

  1. 鶏胸肉を1口大に切り、塩・コショウで下味をつけておく。
  2. 沸騰したたっぷりのお湯にほうれん草を30秒入れた後、氷水で締める。水分をよく切ったら、1口大に切る。
  3. にんにくをみじん切りにする。
  4. フライパンにオリーブオイルを入れて加熱する。フライパンが温まったらみじん切りにしたにんにくを入れる。
  5. にんにくの香りが立ったら、すぐに鶏胸肉を入れて色が変わるまで炒める。
  6. 鶏胸肉に火が通ったら、ほうれん草を加えてさっと炒める。

<栄養価と効果>


このソテーは、乾燥肌改善に効果的な栄養素が豊富に含まれています:

• 鶏胸肉:
 - 良質なタンパク質:肌の再生を促進し、ハリと弾力を与えます。
 - ビタミンB群:肌の代謝を助け、健康的な肌を維持します。
 - 亜鉛:肌の修復を促進し、乾燥肌の改善に寄与します。

• ほうれん草:
 - ビタミンA:肌のターンオーバーを促進し、乾燥を改善します。
 - ビタミンC:コラーゲン生成を促進し、肌のハリと潤いを保ちます。
 - 鉄分:肌への酸素供給を助け、健康的な肌色を維持します。

• にんにく:
 - アリシン:抗酸化作用により肌の老化を防ぎます。
 - ビタミンB6:皮膚の代謝を助け、肌の健康維持に貢献します。

• オリーブオイル:
 - ビタミンE:肌の保湿効果を高め、抗酸化作用により肌を守ります。
 - オレイン酸:肌のバリア機能を強化し、乾燥を防ぎます。

このソテーを定期的に摂取することで、タンパク質と各種ビタミン、ミネラルを効率よく摂取でき、肌の内側からの健康維持と乾燥肌の改善が期待できます。特に、鶏胸肉のタンパク質とほうれん草のビタミン類の組み合わせは、肌の再生と保護に理想的です。

<ポイント>

  • ほうれん草をゆでるお湯に塩を加えれば、茹で上がりでも鮮やかな色を保ちます
  • 人参を加えれば、彩りが鮮やかになるだけでなく、より多くのビタミンAを吸収できます

乾燥肌に良い理由

このレシピは、乾燥肌に良いとされる成分を多く含んでいます。まず、鶏胸肉には高品質なタンパク質が含まれており、肌の修復と再生を助けます。ほうれん草にはビタミンAやビタミンCが豊富に含まれており、これらのビタミンは肌の保湿と弾力性を保つのに重要です。さらに、オリーブオイルはビタミンEを含み、抗酸化作用で肌の健康をサポートします。にんにくのアリシンは血行を促進し、肌に必要な栄養素を効率良く届ける効果があります。

豆腐と納豆のスープ

<材料>(2人分)

水:400ml
豆腐:1丁
納豆:1パック
ネギ:1/2本
鶏ガラスープの素:小さじ2
しょうゆ:小さじ1/2

<作り方>

  1. 豆腐はさいの目に切り、ネギはみじん切りにする。
  2. 鍋に水と鶏ガラスープの素を入れて煮立たせる。
  3. 煮立ってきたら豆腐と納豆を加える。
  4. 最後にネギを加え、しょうゆで味を整える。

<栄養価と効果>


このスープは、乾燥肌改善に効果的な栄養素がバランスよく含まれています:

• 豆腐:
 - 良質なタンパク質:肌の再生を促進し、ハリと弾力を与えます。
 - イソフラボン:肌の弾力性を高め、シワの形成を抑制します。
 - カルシウム:肌細胞の新陳代謝を促進し、健康的な肌を維持します。

• 納豆:
 - ビタミンK:肌の弾力性を保ち、しわやたるみを予防します。
 - ビタミンB2:細胞の成長と再生を促進し、肌の健康維持に貢献します。
 - 食物繊維:腸内環境を整え、肌の健康に間接的に貢献します。

• ネギ:
 - ビタミンC:コラーゲン生成を促進し、肌のハリと潤いを保ちます。
 - 硫化アリル:抗酸化作用により肌の老化を防ぎます。


植物性と動物性のタンパク質をバランスよく摂取でき、さらに発酵食品である納豆の効果も加わり、肌の内側からの健康維持と乾燥肌の改善が期待できます。特に、豆腐と納豆の組み合わせは、良質なタンパク質と様々なビタミン、ミネラルを効率よく摂取できる点で優れています。

<ポイント>

  • 溶き卵を加えると、より多くのタンパク質を吸収できます
  • 鶏ガラスープの素がない場合は味噌汁にしても栄養バランスに問題はありません
  • キムチや野菜を入れると、ビタミンやミネラルなど多くの栄養素を吸収できます
  • 仕上げにゴマ油を入れると、香ばしい風味を味わえます

乾燥肌に良い理由

豆腐と納豆には良質なタンパク質が豊富に含まれており、肌の健康を保つために必要な栄養素を補給できます。さらに、納豆に含まれるビタミンB2やビタミンEは、肌の新陳代謝を促進し、保湿効果を高めます。ネギに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、肌の弾力を保つのに役立ちます。

簡単に作れるので、時間がない時や手軽に栄養を摂りたい時にもぴったりです。

適切な水分摂取で内側から潤い肌に

適切な水分摂取で内側から潤い肌に

乾燥肌の改善には、これまで紹介してきた栄養素を含む食事に加えて、適切な水分摂取が非常に重要です。十分な水分は肌の水分量を保ち、乾燥を防ぐだけでなく、肌細胞の代謝を促進し、老廃物の排出を助けます。

1日の適切な水分摂取量

一般的に、1日あたり約1.5~2リットルの水分摂取が推奨されています。ただし、この量は個人の体格や活動量、気候によって変わるため、のどの渇きを感じる前に少しずつ水分を摂るよう心がけましょう。

水分摂取の効果的な方法

  • 起床時に水やお茶を1杯飲む習慣をつける
  • 食事の前後に水を飲む
  • こまめに水分補給を行う(1時間に1回程度)
  • 水以外にも、ハーブティーや野菜ジュースなどで水分を補給する

水分を含む食品の摂取

水やお茶以外にも、以下のような水分を多く含む食品を積極的に摂取することで、体内の水分バランスを整えることができます。

  • キュウリ(水分含有量約95%)
  • トマト(水分含有量約94%)
  • スイカ(水分含有量約92%)
  • レタス(水分含有量約96%)

これらの食品は水分だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富に含んでいるため、肌の健康維持に効果的です。

注意点

水分摂取を増やす際は、就寝前の大量の水分摂取は避けましょう。睡眠の質が低下し、かえって肌の状態に悪影響を与える可能性があります。また、カフェインを含む飲料の過剰摂取は利尿作用があるため、控えめにすることをおすすめします。

適切な水分摂取は、肌の内側から潤いを与え、乾燥肌の改善に大きく貢献します。食事と合わせて、日々の水分摂取にも気を配ることで、より健康的でみずみずしい肌を目指しましょう。

肌が乾燥する原因になる食生活のNG行為

肌が乾燥する原因になる食生活のNG行為

乾燥肌を予防・改善したい場合、食生活において注意すべきポイントがあります。効果的な栄養素の摂取だけでなく、以下で紹介する内容にも注意しましょう。

過度の糖分摂取

過度の糖分摂取は、肌の健康に悪影響を及ぼします。糖分の過剰摂取は、体内で糖化反応を引き起こし、コラーゲンやエラスチンなどの肌の重要なタンパク質を損傷させます。これにより、肌の弾力性が失われ、乾燥や老化が促進されます。

例えば、毎日の甘い飲み物や菓子類の摂取を控えめにし、代わりに果物など自然な糖分を含む食品を適度に摂取することをおすすめします。砂糖の代わりにステビアなどの自然甘味料を使用するのも良い選択肢です。

脂っこい食事の過剰摂取

脂っこい食事を頻繁に摂ると、体内の炎症が増加し、肌の健康に悪影響を与えます。特に、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品(揚げ物、ファストフードなど)の過剰摂取は、肌のバリア機能を低下させ、乾燥肌を悪化させる可能性があります。

代わりに、オメガ-3脂肪酸を含む魚類や、オリーブオイルなどの健康的な油を適度に摂取することで、肌の健康を維持できます。また、脂っこい食事を控えることで、体内の炎症を抑制し、肌の乾燥を予防することができます。

カフェインの過剰摂取

コーヒーや紅茶などのカフェイン含有飲料の過剰摂取は、体内の水分バランスを崩し、肌の乾燥を引き起こす可能性があります。カフェインには利尿作用があり、体内の水分を排出しやすくするため、過度の摂取は肌の保湿に悪影響を与えます。

1日のカフェイン摂取量を適度に抑え(例:1日2~3杯まで)、代わりにハーブティーや水を積極的に摂取することで、体内の水分バランスを整え、肌の乾燥を予防できます。

乾燥肌を予防・改善するために、生活習慣だけでなく「食べ物」も意識しよう

乾燥肌を予防・改善するために、生活習慣だけでなく「食べ物」も意識しよう

乾燥肌を予防・改善するには、「栄養バランスが整った食事」と「規則正しい生活習慣」が重要です。今回ご紹介した食べ物やレシピを日々の食事に取り入れて、健康的な肌を目指しましょう。

乾燥肌を予防・改善するには、タンパク質やビタミン、不飽和脂肪酸などの栄養素を意識的に摂取するのが効果的です。乾燥肌に悩む方は、まずは小さな1歩から始めてみてください。今日からできることを実践し、美しい肌を手に入れましょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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