グレイヘアになってもおばあさんに見せないテク
「なぜ、白髪染めをやめられないのか?」「なぜグレイヘアになることに抵抗があるのか?」
白髪染めをやめる決意をする前、ずいぶん長い間、自問自答しました。
結論は、ズバリ「おばあさんに見える」こと。グレイヘアだと、どうしても地味な印象になってしまいます。それならば、地味なおばあさんに見えないようにすればいいのでは?というわけで、対策を考えてみることにしました。
思い浮かんだ方法としては……
- ふわふわパーマなどの華やかなヘアスタイルにする。
- きれいな色の服を着る。
- メイクをしっかりする。
- 派手めのアクセサリーをつける。
- 背筋をのばして颯爽と歩く。
- 表情を明るく、口角を上げる。
- 髪のツヤとボリュームを出す。
- 肌のハリとツヤを出す。
以上の8つの方法を実行すれば、グレイヘアでもしょぼくれたおばあさんには見えないでしょう。実際、2012年にアメリカで出版された『Advanced Style』というニューヨークのおしゃれな高齢女性たちのファッションスナップ集には、8項目すべてを実践しているような人たちがたくさん登場し、話題になりました。
すべてを一度に実行するのはさすがに勇気がいる、という方は(私も全部ノセの勇気はありません…)、最近、世界的にも注目されている「インスタグランマ」と呼ばれる素敵なインスタグラマーたちの上級者ファッションはお手本になります。
美魔女はイタい グレイヘアはイタくない
もちろん、いろいろとテクニックを駆使したところで、グレイヘアだと若くは見られません。でも、いいんじゃないでしょうか。実際に若くないのですから。無理に若く見せようと頑張るよりも、年齢相応のほうが自分自身ラクだし、周りにもイタくなく映るのではないかと思います。
無理して若く見せようと頑張っている方は、自分ではバレていないつもりでも、意外と周りにはバレバレで、たとえ「お若いですね」と言ってもらえたとしても、実は心の中では「お若い(と言われたいの)ですね」と思われているかもしれません。
大切なのは、表面的な若づくりではなく、内側からの輝き。つまり、生きる姿勢や健康な心身だと思います。いくら髪を染め、若い方と同じ流行の服を着ていても、「どうせ」「だって」「今さら」といったネガティブ思考で、自分を1ミリでも向上させる努力をしていない方は若々しくは見えません。生き生きと前向きな心、内側からにじみ出るエネルギーこそが若々しさの源なのです。
顔周りがパッと華やぐ大きめピアスはおすすめ
若々しく見えるには心の若さも大事という事実はさておき、私自身、グレイヘアでおばあさんに見せないための手っ取り早い方法として、まず取り入れたのはアクセサリーでした。特に顔周りが寂しくならないように、大きめのイヤリングをつけよう!と思いました。
ですが、実はイヤリングを長くつけていると耳たぶが痛くなり、痛くないようにと緩くつけていてどこかで落としてしまったり、「何だかなぁ~」とイヤリングへの苦手意識をずっと抱えていたのです。
それと並行してピアスへの憧れはずっと心の中にあり、耳たぶに穴が開いていないのに、ステキなピアスを見つけると、つい買って、時々眺めたりしていました。
グレイヘアにする決意をしたとき、「ついに、このときが来た!」と思いました。そして、意を決して美容皮膚科へ行き、耳たぶに穴を開け、晴れてピアスデビューを果たしたのです。50代後半の小さな冒険でした。
その後は、ネットショップでピアスを探すのが楽しくて、ついつい時間の経つのを忘れる程。久々におしゃれ心がときめきました。
大きめピアスをつけていると人の視線はそちらにも向き、グレイヘアだけに注目されることがありません。また、一般的には「白髪染めをしていない」=「手入れを怠っている」=「ずぼら」あるいは「人生、投げちゃった人」という図式で減点対象になりますが、目立つピアスをしていることで、「おしゃれに気を配っている人」=「人生、まだまだ前向きな人」というポイントがプラスされるメリットも。
グレイヘアになってから、お出掛け前には、携帯とピアスを忘れていないかのチェックが習慣になりました。その日の服装に合わせてピアスを選び、パパッとつけるだけなのに効果は絶大。
「おしゃれですね!」「よく似合ってますね」など、お褒めの言葉をいただくことがふえました。いくつになっても褒められるのは嬉しいものです。というか、だんだんと褒められることがなくなりますから、たまのおだてはありがたいものです。「もっと頑張っちゃお!」とやる気が湧いてきます。あまりやる気になりすぎても周りは迷惑でしょうが、グレイヘアでもおしゃれを楽しんでいる方を見たら、若い方も「歳を重ねるのも案外悪くない」と思ってくれるかもしれません。「歳は取りたくないものだ」と思われるより、よっぽどいいですよね。