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「グレイヘア」始めました~ムリせず自然で美しい歳の重ね方って?|第7回グレイヘアのお助けアイテム それが老眼鏡(シニアグラス)
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「グレイヘア」始めました~ムリせず自然で美しい歳の重ね方って?|第7回グレイヘアのお助けアイテム それが老眼鏡(シニアグラス)

メガネにずっと抵抗感を抱いてきたけれど

「メガネ女子」、それはかつて少女漫画でイケてない女の子の典型でした。内向的で自分に自信がなくて好きな男の子に告白できずにウジウジしている、あるいはガリ勉タイプのコワイ女史。

ところがそのメガネ女子が、あるとき壁ドンされて、クイッとメガネをおでこに押し上げられると、下から出てくるのはキラッキラのかわいいお顔。男子は「えっ!?」とびっくり。女子も「えっ!?わたしって本当はかわいかったの?」と(なぜかそこで初めて)気づき、二人は急接近。自信を持った脱メガネ女子はどんどんきれいになって、二人は付き合い始め、幸せになりましたとさ。めでたし、めでたし…。

最近の少女漫画は知りませんが、昔はこんな感じのストーリーをよく見かけました。小学生だった私たち世代は、漫画から「メガネ女子はモテない」と知り、近視になってもメガネを断固拒否。コンタクトレンズを入れる女子がほとんどでした。私も中学時代からメニコン入れてました。

無難なタイプの老眼鏡を選んではダメ

それから幾星霜、寄る年波には勝てず、ついにやってきました、老眼が。老眼用のコンタクトレンズもあるそうですが、目に掛かる負担がつらくなってきたので、やはりここはメガネがラク、と老眼鏡を作ることに。

ちなみに最近は「老眼鏡」といわずに「シニアグラス」とか「リーディンググラス」などというおしゃれな名前で呼ばれています。

メガネ屋さんに行くと、フレームの種類が豊富すぎて「どれを選べばいいのかわからない」と迷ってしまいますね。お店の方にアドバイスをもらうのもいいですが、なんだかピンとこないものを推されたりして…。やはり自分で鏡を見ながらあれこれ試して、「これだっ!」と感じるものを見つけるのが一番です。

その際、「老眼鏡なんだから地味に」とか「なるべく目立たない無難なものを」という考えは捨て去ることが大事。「見えれば何でもいい」とばかりに100均などで適当に選ぶのはもってのほかです。

ちょっと派手かな?と感じるくらいのものを

昔、「メガネは顔の一部です」と歌うテレビコマーシャルがありましたが、これはまさに至言。メガネはまさに顔の一部といっても過言ではありません。

年齢を重ねるにつれ、身に着けるものの力を借りて、外見を引き上げることが重要と痛感する今日この頃。特に顔は人の印象を決める最重要ポイントですから、安くてダサいメガネをかけていると、「安くてダサい人」に見えてしまうので、とても残念です。

ということは逆に、おしゃれで素敵なメガネをかければ「おしゃれで素敵な人」になれるということ!メガネは医療器具であると同時にアクセサリーでもあります。視力を補う実用性と身を飾る装飾性を兼ね備えているわけですから、どうせならその効用を目いっぱい活かしたいものです。

似合うフレームの法則は、「顔とメガネの横幅が同じ」とか「縦幅は眉からあご下の1/3」など、いろいろといわれますが、あくまでもそれは基本ルールであって、結局のところ、「かけてみたい」と思えるメガネが一番、似合うように思います。

私もとっかえひっかえいろいろなフレームを試させてもらい、その中からもっとも心ときめいたものを選びました。内心、「ちょっと派手かな?」と思ったのですが、「このメガネが似合う人になりたい」という気持ちを最優先。50歳を過ぎたら安定よりも、ちょっと冒険することが大事だと思うのです、脳のためにも。

以前、パリのグレイヘアマダムたちを取材させてもらったとき、黒縁メガネと赤い口紅がよく似合って、「カッコいい!」と思わず唸ったマダムがいました。「白・黒・赤」は完全無欠な配色で、そのとき「グレイヘアにおける色の重要性」を再認識したのでした。

『パリマダム グレイヘアスタイル』(主婦の友社)
『パリマダム グレイヘアスタイル』(主婦の友社)
『パリマダム グレイヘアスタイル』(主婦の友社)
『パリマダム グレイヘアスタイル』(主婦の友社)

人目を惹くポイントをメガネで作る

グレイヘアになると、どうしても顔周りのインパクトが薄れ、全体がぼんやりとぼやけます。巻きずしに例えると、黒髪の顔は海苔を巻いた巻きずし、グレイヘアの顔はおぼろ昆布を巻いた巻きずしのようなもの。海苔巻きは、黒い海苔が輪郭を際立たせ、全体をぎゅっと引き締めますが、おぼろ昆布の巻きずしは輪郭がぼわーんと曖昧です。

芯にでんぶや椎茸の甘煮、卵焼きなど、存在感のある具材を入れないと、つかみどころのない印象になってしまいます。はっきりした色の具材がフォーカルポイント(目を惹く点)になるのです。

グレイヘアとメガネの関係も同じ。無難な目立たないメガネよりも、ちょっと個性の強いくらいの方がバランスがいいのです。

私のシニアグラス第一号は、紫がかったピンクのフレーム。柄も入っていて、光の反射によって柄の輝き方が変化します。ちょっと個性的なので、最初はドキドキしましたが、だんだんと慣れるもので、いつしか顔の一部になっていました。

インパクトのあるメガネをかけていると、人の視線はそこへ向かい、他があまり目立ちません。目立つメガネをかけていると、すっぴんでも大丈夫!と気づいてからは、オンラインミーティングの時など、メガネをさっとかけて、メイクなしで参加しています。超ラクちんで手放せません。次はパリのグレイヘアマダムのような黒縁メガネに挑戦してみたいと思っています。

PC画面越しに映るメガネ姿