1日の理想の歩数は何歩?健康維持や脂肪燃焼に必要な歩数についても解説

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1日の理想の歩数は何歩?健康維持や脂肪燃焼に必要な歩数についても解説

ウォーキングを始めてみたいけれど、どの程度歩けば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。健康のため、ダイエットのためなど、ウォーキングを始める目的は人それぞれです。 

ウォーキングを行う場合、目的別に必要となる1日あたりの歩数は異なります。また、歩数だけを意識しても、カロリーは消費されない場合があるため、理想の歩数値に加え、歩く速度も考慮する必要があります。 

このコラムでは、目的別の1日の理想の歩数値、日本人は外国と比べて歩く量は多いのか、運動強度(METs)と消費カロリーについて説明します。ウォーキングを行う際に、ぜひ参考にしてみてください。 

1.1日の歩数の理想は? 

ウォーキングを始めてみたいけれど、「1日にどのくらいの歩数を目安に歩けば良いのだろう」「理想の歩数を把握しておきたい」と思う方も多いのではないでしょうか。ご自身の健康を維持するためにウォーキングを始めようと思っている方、気晴らし目的の方、中には最近犬を購入したから一緒にいろんな場所を散歩してみたいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。 

ここでは、1日の歩数の目安について詳しく解説します。自身の目的に合わせた理想の歩数をぜひ見つけてください。 

1-1.1日の歩数の目安 

1日あたりの歩数の目安は、以下のとおり大きく3つに分かれます。 

  • 2000歩 
  • 5000歩 
  • 8000歩 

それぞれの歩数あたりに期待できる効果について、それぞれ詳しく解説します。これからウォーキングを始めようかと思っている方は参考にしてみてください。 

・2000歩 

1日2,000歩の歩数を理想とする場合、寝たきりの予防につながります。普段あまり運動をしない方にとって、いきなり5,000歩以上歩くのは身体に負担がかかりすぎてしまうことも少なくありません。歌を歌う余裕はないけれど、適度に会話が楽しめる程度の歩数ペースで、無理のない範囲で歩くのがおすすめです。 

・5000歩 

2つ目の歩数の理想値は、1日5,000歩ペースで歩くことです。1日5,000歩のウォーキングを続けることで、認知症や心疾患、要介護、脳卒中の予防につなげられます。年齢を重ねるごとに、避けては通れないのが筋力の低下です。 

一時期テレビCMでも取り上げられていた、ロコモティブシンドロームなど、加齢に伴う筋力低下は転倒や骨折のリスクが高まる大きな要因です。5,000歩を目標に歩くことで、ロコモ予防になり、要介護状態になるリスクを減らすことができます。 

参考:日本健康マスター検定 

・8000歩 

最後の歩数の理想値は、1日8,000歩を目標に歩くことです。1日8000歩のウォーキングを続けることで、脂質異常症や糖尿病、高血圧の予防につなげられます。実際、研究結果として、1日8,000歩以上を目安に歩くことで、健康寿命を延ばすことや健康維持につながることが分かっています。 

そして健康を保つことは健康寿命を延ばせるだけでなく、病院に通うための医療費がかからなくなるため、結果として節約にもつながり一石二鳥です。 

2.健康を維持するために必要な歩数はどのくらい? 

昔から、歩くなら1日1万歩を目安に歩きましょうという目安を周囲の人から聞いたり、中にはテレビで観たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。1日1万歩と簡単にいっても、ウォーキングをする目的は、ダイエット目的の方もいれば、健康目的の方もいたりときっかけはそれぞれ違います。目的が違うのに歩く目安数は同じということに、疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。 

結論からいうと、1日1万歩も歩く必要はありません。では、なぜ1日1万歩という数字が生まれたのでしょうか。加えて、ウォーキングを始めるうえで気になるであろう内容は以下のとおりです。 

  • 日本人の1日の平均歩数 
  • 1日1万歩は歩きすぎ? 
  • ウォーキングにおすすめの時間帯 
  • ウォーキングが健康につながった事例 

一つひとつ見ていきましょう。 

2-1.日本人の1日の平均歩数 

日本人の1日の平均歩数はどのくらいなのでしょうか。2010年度における65歳以上と64歳以下の女性の1日の平均歩数と「健康日本21」が推奨している年代別の目標歩数について、以下の表にまとめました。 

  1日の平均歩数(2010年)  1日の目標歩数(健康日本21) 
65歳以上の女性  4,584歩  6,000歩 
64歳以下の女性  6,883歩  8,500歩 

表からも分かるとおり、国が推奨する目標歩数よりも実際の平均歩数値は低くなっています。しかし、あくまでも平均の歩数のため、生活スタイルや病気、仕事柄によってはもっと歩数が多い方もいるかもしれません。 

では、外国と比較した場合の日本人の歩く量は多いのでしょうか?それとも少ないのでしょうか?こちらに関しても、諸外国の平均歩数を表にまとめました。 

国別の歩数比較(2017年) 
中国  6,189歩 
日本  6,010歩 
スペイン  5,936歩 
イギリス  5,444歩 
ブラジル  4,289歩 
アラブ首長国連邦  4,516歩 

この表が示しているのは、2017年にアメリカのスタンフォード大学が行った研究結果です。歩数を測定できるスマートフォンアプリを利用して調査されました。研究結果によると、国内でよく歩く人と歩かない人の格差が広がるほど、肥満率が上がることが分かったとされているのです。表を見ると、日本の平均は6,000歩以上と、他国と比較すると平均歩数は高く、歩く量が多いことが分かります。 

参考:世界で一番運動しない国は……活動格差がポイント – BBCニュース  

2-2.1日1万歩は歩きすぎ? 

1日1万歩という目安は、歩数計の名称として数十年前にいわれるようになったことがはじまりといわれています。そのため、1万歩という数字に科学的な根拠があるわけではありません。むしろ歩きすぎで、1日1万歩も歩く必要はないのです。 

歩数計は1960年代に日本で開発されました。その名称が「万歩計」です。現在でもなじみのある名称だといえるのではないでしょうか。歩数計は万歩計という商品名で世界中で発売されたため、「万」という言葉から1万歩が望ましい歩数の目安だというイメージが普及したとされています。 

2-3.ウォーキングにおすすめの時間帯 

ウォーキングを行うのにおすすめの時間帯は夕方です。夕方の時間帯が1日の中で最も体温が上昇するからです。体温が最も上昇する夕方の時間帯にウォーキングを行うことで、体温をより上昇させることができます。仕事やライフスタイルの関係で夕方のウォーキングが難しいという方は、起床後と寝る前の1時間を避けた時間帯にウォーキングを行うのがおすすめです。 

ウォーキングが健康につながった事例 

週5日間以上ウォーキングもしくは活発な運動を行っている方は、運動をしない方と比べてがんの発症率が20%も低下したという研究結果があります。特に、食道腺がんの発症率は42%も低下しており、ウォーキングを継続して行うことが健康につながると実感できるのではないでしょうか。 

3.カロリー摂取とカロリー消費について 

ダイエットのためにウォーキングをする場合、把握しておくべきなのがカロリーに関する基礎知識です。カロリーという言葉はカロリー消費とカロリー摂取の2種類の意味で使われており、カロリー消費がカロリー摂取を上回るとダイエット効果が得られます。では、そもそもカロリーとはどのようなものなのでしょうか。カロリーが増える=太るというイメージを持っている方は多いですが、具体的にはよく知らないという方も少なくありません。 

  • カロリーとは 
  • ダイエットをする前に知っておくべき基礎知識 

ここからは、以上の2点について解説します。 

3-1.カロリーとは 

カロリーとは、私たちが生きていくうえで必要とするエネルギー量のことです。一例ではありますが、厚生労働省が作成した年齢別の1日あたりの必要カロリー量に関して以下にまとめました。 

性別  男性  女性 
年齢(歳)  基礎代謝基準値  参照体重(kg)  基礎代謝量(kcal/日)  基礎代謝基準値  参照体重(kg)  基礎代謝量(kcal/日) 
18〜29  23.7  64.5  1,530  22.1  50.3  1,110 
30〜49  22.5  68.1  1,530  21.9  53.0  1,160 
50〜64  21.8  68.0  1,480  20.7  53.8  1,110 
65〜74  21.6  65.0  1,400  20.7  52.1  1,080 
75以上  21.5  59.6  1,280  20.7  48.8  1,010 

表内での基礎代謝量が1日あたりに必要とするカロリー量です。体重は参照体重なので個人差はありますが、一般的な年代別のカロリー量の平均は上記の表が参考になります。ご自身の必要とするカロリーは年齢や性別、活動状況により個人差があるのでご注意ください。 

3-2.ダイエットをする前に知っておくべき基礎知識 

ダイエットをするうえで、カロリーの知識を学ぶことは大切ですが、もうひとつ重要なことがあります。それは、筋肉量と摂取する食べ物を意識することです。筋肉量が少ないと消費されるカロリー量は少なくなります。そのため、運動をせずに食事制限のみを行ってしまうと筋肉の量が減ってしまい、カロリー消費は必然的に少なくなってしまうので注意しなければなりません。 

また、同じカロリーの食べ物でも、脂肪になりやすいものと脂肪になりにくいものがあることをご存じでしょうか。お菓子など糖分の高い食べ物は脂肪になりやすく、野菜や良質なたんぱく質などは脂肪になりにくい傾向にあります。効率よくダイエットを行うためには、筋肉量を意識しウォーキングなどの運動を定期的に行い、脂肪になりにくい食べ物を積極的にとることが大切です。 

4.脂肪燃焼に必要な歩数は? 

脂肪燃焼をするためにウォーキングを考えている方は、以下の点を意識することをおすすめします。 

  • 脂肪燃焼に必要なのは量より質 
  • 運動強度(METs)と消費カロリーについて 
  • 脂肪燃焼に必要な歩数 

以下、一つひとつ詳しく見ていきましょう。 

4-1.脂肪燃焼に必要なのは量より質 

脂肪燃焼に必要なのは、やみくもにウォーキングの量を増やすことではなく、ウォーキングの質を上げることです。具体的には、5,000〜7,000歩程度を理想として、早歩きか上り道を心拍数100〜120の速さでウォーキングします。 

4-2.運動強度(METs)と消費カロリーについて 

脂肪燃焼を効率良く行うためには、運動強度(METs)と消費カロリーの関係性について把握しておかなければなりません。METsとは、日常の生活の中でどの程度のエネルギーを消費しているかを数値で表した指標です。以下、METsに関する内容を表にまとめました。 

運動活動  運動強度(METs)  生活活動 
  安静に座っている状態(1) デスクワーク(1.5) 
ヨガ・ストレッチ(2.5)  料理・洗濯(2.0) 
ウォーキング(3.5) 軽い筋トレ(3.5)  犬の散歩(3.0) 掃除機かけ(3.3) 風呂掃除(3.5) 
水中ウォーキング(4.5)  自転車(4.0) ゆっくり階段上る(4.0) 通勤や通学(4.0) 
かなり速いウォーキング(5.0)  動物と活発に遊ぶ(5.3) 子どもと活発に遊ぶ(5.8) 
山登り(6.5)   
ジョギング(7.0)   
サイクリング(8.0)  階段を速く上る(8.8) 
なわとび(12.3)  12   

METsでは、安静にしている何もしていない状態を1とし、一般的な運動と日常生活での活動をMETsの値で共有化します。表を見ると、例えばお風呂掃除を行うと、軽い筋トレやウォーキングと同じ運動を行っていることが分かるでしょう。このように、私たちは何気ない生活行動により、さまざまな運動活動と同等のエネルギー消費を行っているのです。 

いい換えれば、わざわざスポーツウェアに着替えてジョギングやサイクリングに励まなくても、ショッピング中にエレベーターでなく階段を早く上ることで、同じ量のカロリーを消費できるわけです。METsと消費カロリーの関係性を把握しておくことで、日常の行動から運動することへと意識を変えることができます。 

4-3.脂肪燃焼に必要な歩数 

脂肪を燃焼するためには、ご自身のウォーキング速度でいくらのカロリー消費が行えるのか把握することも大切です。例えば、時速4.8キロメートルの速度でウォーキングを行うと、30分間のウォーキングでは80キロカロリーのカロリーを消費します。 

時速8キロメートルの速度に上げると、カロリー消費は30分間で180キロカロリーとなり、4.8キロメートルの速さの場合と比較すると、ウォーキングの倍以上のカロリー消費が可能です。このように、ご自身のウォーキングの速さとカロリー消費量を把握しておくことで、効率良く脂肪燃焼できます。 

おわりに 

1日に必要とされる理想の歩数は、目的にもよりますが2,000〜8,000歩程度といわれています。よく「1日1万歩を目標に」という目安を見聞きするかもしれませんが、これは1960年代に開発された「万歩計」という名称の名残からきているため、実際には1日1万歩も歩く必要はありません。 

日本の平均歩数は6,000歩以上と世界的と比較しても歩く量が多く、健康やダイエットを理由にウォーキングを始めようと意識している方も多いのではないでしょうか。ウォーキングを行う際は、目的に合わせた歩数の設定と、ご自身の歩く速度を意識することが大切です。さらに、運動強度であるMETsも把握することで、無理なく楽しくウォーキングができるでしょう。