「寝付きが悪い」「眠っても疲れがとれない」など、睡眠の質に関わる悩みはさまざまです。また、ぐっすり眠りたいけど、具体的に何をしたら良いのかわからず困っている方もいるでしょう。
睡眠の質を上げたいのなら、まずは就寝前の習慣を整えることが大切です。特に、寝る前の水分補給やリラックスできる環境作りは、良質な睡眠を得るために欠かせない条件といえます。
このコラムでは、眠れない時におすすめの飲み物や、リラックスできる環境作りについてまとめました。良質な睡眠を妨げる飲み物も併せて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
眠れない時に飲み物を飲むと良い?
入眠前に飲み物を飲むことで睡眠の質を高める効果が期待できます。人が自然に入眠するためには、身体の内部の温度「深部体温」を下げることが大切です。深部体温が下がると、メラトニンホルモンの分泌が活発になり、自然に眠たくなります。
深部体温を下げるためには、汗をかいて身体から熱を逃がす必要があります。人間の身体は気付かないうちに汗をかいて深部体温を下げ、入眠の準備をしています。
そのため、入眠前に水分補給をしないと、水分が足りず発汗による体温調節がうまくいかないため、睡眠の質が悪くなってしまいます。
また、温かい飲み物を飲むと自律神経である副交感神経が優位となり、身体がリラックスした状態になります。胃腸の働きを穏やかにする効果もあるので、入眠前に飲み物を飲む行為は上質な睡眠を得るために必要不可欠です。
入眠前に飲み物を飲む時のポイント
心地良い入眠のために水分補給をする場合は、いくつかのポイントや注意点があります。
- 就寝前の水分補給が大切
- 就寝1時間〜数時間前は温かい飲み物にする
- 就寝の直前は常温か冷たい飲み物にする
- 飲み方や量に気をつける
正しく水分補給をして、質の良い睡眠を目指しましょう。
就寝前の水分補給が大切
人は眠っている間に必ず汗をかいています。一般的にコップ1〜2杯分程度の汗をかくといわれているので、脱水症状を起こさないためにも就寝前の適度な水分補給は大切です。
水分が足りていない状態だと、体温がうまく下がらず眠りが浅くなります。いくら寝ても疲れがとれないと感じる方は、水分不足が原因かもしれません。
就寝1〜数時間前は温かい飲み物にする
就寝前の数時間前に温かい飲み物を飲むことで、睡眠の質を向上させることができます。人は体温が低下すると眠気を感じますが、体温の上がり下がりが大きいほど、強い眠気を感じやすいため、睡眠の質が向上します。
そのため、寝る前の1~2時間前に温かい飲み物を飲み、内臓を意図的に温めて体温を上げると、次に体温が下がる際、身体が自然と入眠の体勢に入れます。
また、温かい飲み物は副交感神経を優位にするため、リラックス効果もあります。寝付きが悪い、眠りが浅いと感じている方は、就寝前に温かい飲み物を意識してとるようにしましょう。
就寝の直前は常温か冷たい飲み物にする
就寝直前は常温、または冷たい飲み物を飲むと寝付きが良くなります。寝る直前には、深部体温を下げる必要があるからです。数時間前に温かい飲み物を飲んでリラックスしたら、寝る直前に常温か冷たい飲み物で身体を冷やすようにしましょう。
ただし、冷たすぎる飲み物は胃腸に負担がかかるので、下痢や胃痛などを引き起こす可能性があります。あまり胃腸が丈夫ではない方は、常温の飲み物を選ぶようにしましょう。
飲み方や量に気をつける
就寝前の水分補給は、質の良い睡眠に効果的ですが、飲み方や量には注意が必要です。温かい飲み物は、就寝する1〜2時間前までにして、ゆっくり飲むようにしましょう。
ゆっくり飲むことで胃腸に負担をかけることなく、飲み物に含まれている栄養や成分をきちんと吸収できます。また、飲む量が多すぎると、夜中に何度もトイレで起きてしまうので、コップ1杯くらいを目安に飲むようにしましょう。
眠れない時におすすめの飲み物7選
眠れない時におすすめの飲み物を7種類紹介します。入眠前の1〜2時間前に飲むと、深い眠りを得られる効果がある飲み物ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
ホットミルク
眠れない時に飲むホットミルクは、質の良い睡眠へ誘う効果が期待できます。入眠を促す成分にメラトニンという睡眠ホルモンがあります。このメラトニンはセロトニンという睡眠物質から作られますが、ミルクにはこのセロトニンを作るのに役立つトリプトファンという成分が含まれているからです。
また、ミルクにはカルシウムも含まれています。カルシウムは交感神経を抑制する効果があるので、ミルクを飲むことで気分が落ち着き、リラックスした状態にしてくれます。そのため、ミルクを入眠1〜2時間前に飲めば、入眠しやすい状態を作り出すことが可能です。
ホットココア
ミルクで入れたホットココアも、就寝前の飲み物としておすすめです。ココアなら飲みやすいので、ミルクのにおいや味が苦手な方でも無理なく飲めます。
ホットココアにした場合、ミルクに含まれるトリプトファンだけでなく、ココアに含まれるテオブロミンという成分も併せて摂取できます。テオブロミンは自律神経を整え、心身をリラックスさせる働きがあるので、ホットココアは就寝前に飲む飲み物として適しているでしょう。
甘酒
甘酒は睡眠を促進するアデノシンが含まれているため、良質な睡眠を促す飲み物としておすすめです。ただ、甘酒には酒粕から作るものと、米麹から作るものの2種類があります。睡眠を促進させるアデノシンが含まれる甘酒は、酒粕から作られたものだけなので、間違えないようにしましょう。
ハーブティー
ハーブティーは自律神経を整え、リラックスさせる効果があるため、就寝前の飲み物としておすすめです。種類が豊富にありますが、眠れない時に飲むのならリラックス効果があるオレンジフラワーやカモミールが良いでしょう。
ハーブティー初心者なら、飲みやすいブレンドティーもおすすめです。ただし、ブレンドティーを探す場合は、カフェインを含む紅茶やマテ茶が入っていないものを選ぶようにしましょう。カフェインが含まれると睡眠を妨げるので、わからない場合はお店の方に聞きながら選ぶことをおすすめします。
白湯
水道水を沸かすだけで作れる白湯も、眠れない時の飲み物としておすすめです。白湯は副交感神経を刺激するので、心身ともにリラックスした状態になります。
また、胃腸の働きを穏やかにする効果もあるので、胃の調子が悪い時や、便秘で不快感がある時にも白湯を飲むと良いでしょう。 白湯はしっかりと沸かすことで口当たりが良くなり、不純物を取り除くことができます。
沸かしてすぐは熱すぎるので、適温(40〜70℃程度)に冷ましてからゆっくり飲むようにしましょう。内臓を温めることができるので、冷え性の方にも最適です。
ホットジンジャー
ホットジンジャーとは、お湯に生姜を入れた飲み物です。生姜には身体を温める効果があるので、白湯だけだと物足りない方におすすめです。生姜はチューブや、パウダータイプ、生をスライスしたものなど、飲みやすいと感じるものを使用すると良いでしょう。
ただし、あまり多く生姜を入れすぎると、胃腸に負担がかかるので、コップ1杯に小さじ1くらいを目安にすることをおすすめします。
トマトジュース
夏に飲むのならトマトジュースもおすすめです。トマトにはカリウムと呼ばれる体温を下げる作用がある成分が含まれています。生のトマトが嫌いな方でもトマトジュースなら飲みやすいので、寝付きが悪くて困っている方は試してみてください。
ただし、トマトジュースは飲みすぎると身体が冷えすぎたり、おなかが緩くなったりするので注意が必要です。就寝1〜2時間前までにコップ1杯程度を目安にしましょう。
寝る前に控えるべき飲み物
質の良い眠りに効果的な飲み物もあれば、就寝前に控えるべき飲み物もあります。寝る前に避けるべき飲み物は、飲むことで眠気が覚めたり、眠りが浅くなったりするので注意が必要です。ここでは寝る前に控えるべき飲み物を紹介します。
コーヒー・紅茶などのカフェインの入った飲み物
コーヒーや紅茶、ホットチョコレートなど、カフェインが入った飲み物は、質の良い眠りを妨げるため、就寝前は控えるようにしましょう。カフェインは交感神経を活性化させるので、興奮状態を作り出します。
興奮状態になるとスムーズに入眠できなくなるので、横になっても寝付けなくなるでしょう。また、カフェインには利尿作用もあるので、夜中にトイレに起きる回数も増える可能性があります。そのため、可能な限り、夕食後から就寝までカフェインは摂取しないことをおすすめします。
お酒(アルコール飲料)
お酒は寝る前には控えた方が良い飲み物です。アルコールを飲むと眠たくなるため、寝酒という言葉もありますが、入眠しやすくても眠りが浅くなってしまうことが分かっています。
また、アルコールは非常に強い利尿効果があるので、夜中に何度もトイレに行きたくなったり、喉が渇いたりして目が覚めてしまいます。特に、寝ても疲れがとれない、スッキリしないという方は、寝酒の習慣はやめた方が良いでしょう。
「就寝直前」のホットミルク
就寝直前のホットミルクは、良質な睡眠を妨げる可能性があります。ミルクには脂質や糖質が含まれるため、消化のために胃や脳を活性化させてしまいます。内臓が活性化すると身体が十分に休めなくなるので、就寝前のホットミルクは控えるようにしましょう。
ホットミルクを飲みたい場合は、就寝の1〜2時間前までがベストです。1〜2時間前ならトリプトファンの効果によって睡眠を促す作用が期待できます。
飲み物以外で眠れない時に意識すべきこと
飲み物以外で眠れない時に意識するポイントを4つまとめました。
- 就寝1~2時間前に入浴する
- リラックスできる睡眠環境を整える
- アロマをたく
- ホームシアターを見ながらリラックスする
良質な睡眠を習慣にしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
就寝1~2時間前に入浴する
就寝の1〜2時間前に入浴すると、身体を温める効果で寝付きが良くなります。人は体温が下がることで眠たくなりますが、その体温の上がり下がりが大きいほど、強い眠気を感じやすくなります。
ポイントは熱い湯につかるのではなく、40℃前後のぬるめのお湯につかることです。体温が下がるのに1時間は必要なので、入浴は就寝1〜2時間前に済ませるようにしましょう。
リラックスできる睡眠環境を整える
質の高い眠りを得るには、リラックスできる睡眠環境を整えることも大切です。部屋の明るさや温度、湿度などは良質な睡眠にはかかせない条件なので特に気を使いましょう。
例えば、明るすぎる光は脳を覚醒させてしまうので、眠る予定の時間に合わせて部屋の明るさをコントロールすることをおすすめします。部屋の明かりを目に優しいテーブルライトだけにするなど、好みで調節してみましょう。
また、体温を下げて自然な入眠を促すためにも、室温は26℃前後、湿度は50〜60%くらいに保つのが理想です。
アロマをたく
就寝前に好みの香りのアロマをたくのも、入眠の助けになります。ラベンダーやベルガモットなどは、副交感神経を優位にするのをサポートします。その結果、心身ともにリラックスでき、自然な眠気を感じやすくなるでしょう。
ただし、あくまでリラックスするためのものなので、効果があるからといって苦手な香りをたく必要はありません。ストレスにならないように、ご自身でリラックスできると感じる香りを探してみるようにしましょう。
ホームシアターを見ながらリラックスする
就寝前にホームシアターを見ながらリラックスするのもおすすめです。適度に部屋を暗くしてお気に入りの映像を壁に移せば、リラックスできる空間を手軽に作ることができます。 スマートライト型プロジェクターの「Aladdin Vase(アラジン ベース)」なら、光を利用して気分や雰囲気に合わせた癒しの空間を簡単に作り出せます。光のリズムに合わせて呼吸することで入眠を促すスリープモードも搭載されているので、自然な入眠を目指したい方にも最適です。
ホームシアターを見ながらリラックス空間を作ることができます。寝る前にスマホなどの画面を見ると、ブルーライトの影響から寝付きが悪くなってしまいますが、ホームシアターならブルーライトを直接見ることがありません。最大100インチまで画面サイズを拡大でき、目に優しい光のため寝付きを妨げることなく楽しむことができます。
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おわりに
身体を温めてから、体温を下げることで、自然と入眠できたり、深く眠れたりします。そのため、温かい飲み物や入浴など、意図的に就寝前のルーティンに入れることで、睡眠の質は良くなるでしょう。
ただし、飲み物には眠りを妨げる効果を持つものもあるため、成分や飲むタイミングを踏まえつつ正しく選ぶ必要があります。また、眠れない時は睡眠のメカニズムを把握し、ご自身にあった方法で睡眠ときちんと向き合ってみることも大切です。リラックス空間を演出するのに、アロマやホームシアターを取り入れることも検討してみましょう。
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