「無酸素運動とは何か具体的に知りたい」「効果を高めるにはどうすべきなのか」などと考えている方も多いのではないでしょうか。自身の目的に合わせてどのような運動をするべきなのか、判断するのは難しいでしょう。運動は目的に合わせて選ばないと、効果を実感できない可能性があります。
このコラムでは、無酸素運動と有酸素運動の違いや、効果を高めるポイントを解説します。無酸素運動を行うメリットや注意点も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
無酸素運動とは?有酸素運動との違い
運動は無酸素運動と有酸素運動の2種類に分かれます。無酸素運動とは短時間で強い力を使う運動を指し、酸素ではなく糖を利用してエネルギーを作り出す運動です。筋肉そのものを強くするため、基礎代謝を改善できます。
基礎代謝とは、何もしなくても24時間で消費するエネルギーの量を意味します。成人女性の場合は約1,200キロカロリー、成人男性の場合は約1,500キロカロリーを消費しています。基礎代謝を上げる具体的な無酸素運動の種類は以下のとおりです。
- 筋力トレーニング
- 短距離走
- 中距離走
有酸素運動は、継続的にある程度の負荷をかけ続ける運動を指し、体脂肪をエネルギーとして利用します。体脂肪の燃焼や体力向上が期待できる運動法です。具体的な有酸素運動には水泳やウォーキングなどが挙げられます。
無酸素運動の5つの効果
無酸素運動をすることで血の巡りが良くなったり、睡眠の質が上がったりします。無酸素運動はすぐに効果を実感できないため、継続することが大切です。こちらでは、無酸素運動の5つの効果について解説します。こちらの内容を参考にして、自身に合った効果が得られるか確認してみてください。
基礎代謝が上がる
無酸素運動は筋肉量が増えることにより、基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がることで、脂肪燃焼効果が向上するため、ダイエット効果も期待できるでしょう。また、筋肉量が増えることで、リバウンドを予防する効果もあります。
しかし、消費カロリーが少ないため、効果を実感するのが難しいです。より効果を早く実感したい方は、栄養バランスを見直したり、有酸素運動と組み合わせたりすると良いでしょう。
血の巡りが良くなる
無酸素運動を行うことで体温が上昇するため、血の巡りが良くなります。血行が良くなることで、老廃物の蓄積を防げる点も効果のひとつです。血行が悪い状態が続くと、肩こりや冷え性などの体調不良を引き起こす可能性があります。
無酸素運動を行う際は、準備運動を欠かさず取り入れることがおすすめ。急に強度の高い運動を始めると、筋を痛めるなどの怪我に繋がるため、注意が必要です。
睡眠の質が上がる
無酸素運動を行うと適度に疲労を感じ、睡眠の質が良くなります。睡眠の質が上がると、免疫力が上がるため、体調不良を引き起こしにくくなります。無酸素運動は、就寝する2時間前までに行うことがおすすめです。就寝前に運動を行うと、体温が上昇して寝つきが悪くなります。ご自身の状況に合わせて、無理のない程度に続けることが大切です。
ストレスが解消される
運動をすることで気分がリフレッシュされるため、ストレス解消効果が期待できます。トレーニングがストレスにならないように、楽しいと感じる範囲で行うことが大切です。過度に運動を行うと疲労が蓄積し、生活に影響が及ぶ可能性があります。無理をしない程度に続けることが重要です。
姿勢が改善される
無酸素運動を行うことで、姿勢改善が期待できます。特にデスクワークなど、長時間同じ姿勢で作業する方は、肩が内側に入り込んで、猫背の状態が癖になってしまう傾向にあります。結果、肩こりや血行不良などを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
無酸素運動を行うと、正しい姿勢を維持するための筋肉が鍛えられるため、姿勢も良くなります。無理のない範囲で徐々に負荷をかけることがおすすめです。
無酸素運動の3つのメリット
無酸素運動を行うと様々なメリットがあります。日頃から運動をしない方でも気軽に始められるため、隙間時間などを利用して運動できます。こちらでは、無酸素運動の3つのメリットについて解説しますので、無酸素運動を始めようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
筋肉量が増える
無酸素運動は主に筋肉を使用するため、筋肉量が増えます。筋肉量が増えると基礎代謝が増加し、リバウンドを予防できます。筋肉量を増やすためには、継続的に行うことが重要です。最初の方は無理のない範囲で行い、少しずつ負荷を増やして、筋肉を成長させることがおすすめです。
短時間で行える
無酸素運動は、短時間で行えるというメリットがあります。目的や状況に合わせて運動の種類や時間を変更できるため、隙間時間などを利用して簡単に行えます。仕事や学業などで忙しい方に向いているトレーニングです。継続的に行うことで、健康な身体作りだけでなく、ダイエット効果も期待できます。
目的に合わせて自分のペースで行うことをおすすめします。
自宅で行える
走ったり体を大きく動かしたりする有酸素運動とは異なり、無酸素運動は静かな動作が多いため、自宅などで簡単に行えます。テレビを観たり、音楽を聴いたりしながらご自身の状況に合わせて気軽に運動できます。より効果を求めたい方は、設備が整ったジムなどの環境で運動すると良いでしょう。
無酸素運動の3つのデメリット
無酸素運動にはデメリットと感じる点があります。無酸素運動のデメリットを理解していないと、目的と合っていなかったり、継続することが難しくなったりする可能性があります。こちらでは、無酸素運動の3つのデメリットについて解説していますので、参考にしてみてください。
消費カロリーが少ない
無酸素運動は短時間で行うため、消費カロリーが少ない傾向にあります。かなりハードなトレーニングでない限り、消費カロリーはそれほど多くないため、すぐに効果は感じられないでしょう。減量目的の方は、カロリー消費量が多い有酸素運動がおすすめです。体の変化を早く実感したいという方には、無酸素運動はあまり向いていないといえるでしょう。
体重が減りにくい
無酸素運動は筋力トレーニングになるため、継続すると筋肉が増え、体重が減りにくいです。筋肉は脂肪よりも重いため、見た目が引き締まっても、体重は増加します。見た目よりも体重を減らしたいという方にはデメリットに感じる場合があります。
短期的に体重を減らしたいと考えている方は、有酸素運動を組み合わせたり、栄養バランスを見直したりするなど、ご自身に合った方法を組み合わせると良いでしょう。
効果を実感しにくい
無酸素運動は筋肉量を増やすことが目的のため、効果を実感しにくい傾向にあります。筋トレの効果を実感できるのには個人差がありますが、3ヵ月程度で感じられるようになるでしょう。継続的に筋トレを行なっていなければ、効果を感じるまでの期間も伸びてしまいます。効果を早く実感したいという方にはデメリットになるでしょう。
無酸素運動の効果を高める5つのポイント
無酸素運動の効果をより高めるために取り組むべきポイントがあります。ここからは、無酸素運動の効果を高める5つのポイントを紹介します。意識することで、より効果を高めることが期待できますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
こまめに水分補給を行う
無酸素運動をすると汗をたくさんかくため、体内の水分が失われてしまいます。体内の水分が減ると、持久性のパフォーマンスが低下するため、効果も薄くなります。より効果を高めるためには定期的に水分補給をすることが大切です。水分量は1日当たり最低でも1.7リットルほど摂取することをおすすめします。
食事にも気をつける
無酸素運動に力を入れていても、高カロリーな食事を続けていては体重が減りにくいです。効果をより早く感じたいのであれば、筋トレのエネルギー源となる以下の3大栄養素を中心に取り入れる必要があります。
- 炭水化物
- たんぱく質
- 脂質
栄養バランスを考えて、サラダなどと組み合わせることがおすすめです。食事改善を正しく行うことで、より無酸素運動の効果を高められるため、積極的に栄養を摂り入れると良いでしょう。
有酸素運動を組み合わせる
ダイエット目的の方は、有酸素運動も組み合わせることでより効果が高まります。短時間で終わる筋力トレーニングは、体重を落とすために必要なエネルギーを消費しにくいのです。有酸素運動を中心に行うことで、脂肪燃焼の効果が上昇し、ダイエット効果も期待できるため、体形の変化もわかりやすくなります。
順番としては、無酸素運動をしてから有酸素運動を行うとより脂肪燃焼効果があります。
時間を決めて習慣化する
無酸素運動は、スケジュールを決めて行うことがおすすめです。1日2日では効果が発揮されないため、定期的に継続させる必要があります。おすすめの時間帯は、食事の2時間後や午前中です。1日のスケジュールの中に無酸素運動を取り入れることで、習慣化できます。
正しいフォームを意識する
無酸素運動の効果をより高めるためには、正しいフォームを意識することが大切です。フォームが崩れていると、アプローチしたい筋肉部位に刺激が与えられなかったり、怪我につながったりします。フォームが合っているか確認するためには、隣に鏡などを置いてチェックしながらトレーニングするのがおすすめです。
おわりに
無酸素運動を行うと基礎代謝が上がり、体力向上が期待できます。また、普段の生活からこまめに水分を補給したり、栄養バランスを整えたりすることで、より効果を上げられます。無酸素運動を行う際は、このコラムで紹介した内容を実践してみてください。