質の良い睡眠とは?質を高める方法や時間、効果も解説

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質の良い睡眠とは?質を高める方法や時間、効果も解説

眠りが浅く何度も目覚める、起床時に体がだるいなどの悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。質が悪い睡眠をとり続けていると精神的・肉体的に負担がかかり続けるため、可能な限り早めに改善する必要があります。

しかし、質の良い睡眠をとるためには、長時間寝れば良いわけではありません。

そこで、質の良い睡眠とはどのようなことを指すのか、質の良い睡眠をとるために自宅でできることを紹介します。

1.質の良い睡眠とは

質の良い睡眠とは、スムーズに入眠できること、深く眠れたと実感すること、スッキリと目覚めることの3つがポイントです。つまり、脳も体も充分に休めている睡眠を指します。また、どの程度深く眠れたかも重要であり、レム睡眠とノンレム睡眠の状態についても理解しておく必要があるでしょう。

レム睡眠とは、眠りが浅い状態で、体が休んでいても脳が活動している状態であり、ノンレム睡眠は、眠りが深く脳も身体も十分に休んでおり深い眠りについている状態です。

睡眠は、身体の機能の修復や、体温の調整に関わるホルモンの分泌量とも深い関わりがあります。ホルモンの分泌量は代謝促進や自律神経を整えることにもつながり、睡眠の質を上げることで身体の機能を修復することだけではなく、脳の疲労の蓄積も予防する効果が期待できます。

健康維持だけではなく、美容効果や仕事のパフォーマンスを上げるなど様々なことにつながるのです。

1-1.厚生労働省による質の良い睡眠の評価指標

質の良い睡眠とはどのような状態を指すのか、厚生労働省が評価指標を公表しています。厚生労働省の資料では、以下のような状態が質の良い睡眠だとされています。

  • 規則正しい眠りと覚醒のバランスが維持できており、夜と日中と夜のメリハリがある
  • 十分な睡眠時間が確保できており、昼間に居眠りをしたり強い眠気に襲われたりすることはなく、心身共に健康な状態で過ごしている
  • 夜中に目が覚めることが少なく、睡眠時間が安定している
  • 朝スムーズに目覚める
  • 起床後にすぐに活動できる
  • ベッドや布団に入ってから短時間で眠れる
  • ぐっすり寝たという感覚を得られている
  • 昼間の疲労感が少ない

 参考:第3章 より健康的な睡眠を確保するための生活術(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000036721.pdf

夜に眠れているかどうかだけではなく、日中の健康状態についても定義されています。

2.質の良い睡眠は睡眠時間の長さではない!?

質の良い睡眠とは、どのくらいの時間寝たかではなく、入眠直後にどのくらい深い眠りにつけたかが重要です。

質の良い睡眠をとれていると、入眠直後に深い睡眠に入り、90分間のサイクルで深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠を繰り返します。朝は、レム睡眠の状態で起床することがポイントです。

 レム睡眠ノンレム睡眠
眠りの深さ浅い深い
身体休息状態若干緊張状態
覚醒状態休息状態
起床時すっきり身体がだるい

最終的に、眠りが浅いレム睡眠の時に起床すれば、たとえ睡眠時間が短かったとしても、熟睡できた・朝スッキリ目覚めたと実感できます。

2-1.質の良い睡眠の効果

質の良い睡眠をとることによって、身体の健康だけではなく精神的な健康を維持する効果も期待できます。質の良い睡眠によって得られる2つの効果をチェックしていきましょう。

2-2.生活習慣病の予防になる

質の良い睡眠は生活習慣病の予防になります。睡眠不足になると、食欲を高める成分が分泌されること、善玉コレステロールが減少し中性脂肪が増えることで肥満につながります。

また、インスリンの働きが低下し、脳や体が活性化された状態が長時間続くことで血糖値や血圧が上がり、糖尿病や高血圧の原因にもなるのです。

質の良い睡眠で生活リズムが整うと、ホルモンバランスも乱れにくくなり、高血圧や肥満、循環器疾患、耐糖能障害、メタボリックシンドロームなどの予防になります。

2-3.こころが健康になる

身体的な健康だけでなく、心の健康にも質の良い睡眠は影響します。

睡眠の質が低下すると、感情のコントロールを低下させ、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌量が増えることによって抑うつや不安障害の重症化につながるため注意が必要です。

また、脳が十分に働かなくなり、記憶能力といった認知機能の低下の原因にもなります。

3.質の良い睡眠をとる方法【日中にできる】

質の良い睡眠をとるためには、ベッドや布団に入ってからではなく、起床時や日中の活動にも目を向けることが大切です。

そこで、質の良い睡眠をとるために日中に行うべきことを4つ紹介します。

3-1.日の光を浴びる

起床直後に日の光を浴びることによって、体内時計がリセットされます。身体がしっかりと目覚めることによって、夜になると自然と体を休めようとするため、入眠しやすくなるでしょう。

なお、夜は自宅の照明によって体内時計が乱れるため、夜になったら照明を暗くすることもポイントです。

3-2.朝食はしっかり食べる

朝食は、体内時計の乱れを整える効果が期待できるだけではなく、血流を促進して身体や脳を目覚めさせる役割もあります。日中のパフォーマンスアップのためにも、朝食をしっかり食べることが大切です。

3-3.適度な運動

軽いウォーキングやランニングといった運動を習慣化することによって、身体が疲れを感じるため、入眠直後に深い眠りにつけます。適度な運動により、脳の温度が一時的に上がることがポイントです。

就寝前の3時間を目安に運動を行うことで、ベッドや布団に入ったタイミングで脳の温度が下がり、入眠しやすくなるでしょう。なお、就寝直前に運動をすると、脳が覚醒して深い眠りにつけなくなるため注意が必要です。

3-4.ご自身に合った寝具を選ぶ

人間は寝ている間に汗をかくため、保温性や吸湿性が高く、保温性もある寝具を使いましょう。マットや布団は適度な硬さがあり身体が沈まないものや、掛け布団は軽いものを使います。

枕は、肩や首に負荷がかかりにくい自分の体型に適した高さや硬さのものを使用しましょう。

4.質の良い睡眠をとる方法【寝る前にできる】

身体や脳を覚醒させる行動を控えることで、質の良い睡眠をとることにつながります。寝る前にすべきこと、注意したい行動を紹介します。

4-1.アルコール・夕食を早めに済ませる

アルコールは入眠効果が期待できますが、少しずつ脳が覚醒するため注意が必要です。また、寝酒としてアルコールを摂取すると、アルコールの量が少しずつ増えてアルコール依存症になるというケースも珍しくありません。

またアルコールは発汗作用や利尿作用があるため、深夜に覚醒しやすくなり睡眠の質の低下を招きます。

さらに、食べ物を消化するためには3時間ほどの時間がかかるため、早めに夕食を摂ったりアルコール摂取したりすること重要です。

帰宅が遅くなり夕食を食べる時間が遅くなってしまう場合には、夕方頃に軽食を取って、帰宅してからは少量の夕食を摂ると胃腸に負担がかかりにくく、質の良い睡眠をとることにつながるでしょう。

4-2.寝る前にカフェインはとらない

カフェインは、眠気覚ましとして有名です。カフェインは、摂取してからカフェインの効果を実感するまで15分〜2時間と個人差があります。

緑茶やコーヒーにはカフェインが含まれているだけではなく、気持ちを落ち着かせる効果も期待できますが、飲むタイミングに注意しなければなりません。

夜に緑茶やコーヒーを飲みたい場合には、デカフェ、カフェインレスのものを選びましょう。

4-3.ぬるめの入浴でゆったりと

質の良い睡眠をとるには、入浴をシャワーで済ませず湯舟に使ってリラックスすることが大切です。

脳が覚醒していると寝付けなくなるため、リラックスした状態で布団やベッドに入れるよう、就寝の1時間前には38~40度程のお湯に浸かりましょう。

4-4.室温・明るさを調整する

光の取り入れ方もポイントです。就寝時に部屋は暗くして、起床時には自然と日の光が入るような部屋にするのが理想だといえます。

寝室で厚めのカーテンや遮光カーテンを使っている場合はカーテンに隙間を開けると、夜は真っ暗になり朝になると自然と日の光が入ります。

さらに、寝室を清潔にすることも重要です。寝室は人の出入りが少なくホコリが蓄積しやすいため、こまめに掃除をするか空気清浄機を置くと良いでしょう。

4-5.温かい飲み物を飲む

仕事や家事が忙しいと、運動をすることやゆっくり食事をすることが難しい日もあります。忙しい日や寝付けないときには、温かい飲み物を飲んで気持ちを落ち着かせつつ、体温を上げる方法がおすすめです。

白湯やハーブティーを適度に温めて、ゆっくり飲みましょう。白湯は内臓に負担がかからず、ハーブティーはリラックス効果があるため就寝前に飲むのにおすすめです。

4-6.穏やかな音楽を聴く

質の良い睡眠をとるためには、心身ともにリラックスさせることが重要です。心身ともにリラックスさせるためには脳を休ませることが大切ですが、ベッドや布団の中で寝付けない方は脳を上手に休ませられていないといえるでしょう。

脳が休めているかどうかを示すものが脳波であり、脳波のなかでもα波と呼ばれる状態は脳が休んでいるときに見られる波形です。穏やかな音楽はα波を発生させる効果があるため、就寝前に穏やかな音楽を聴くことによって脳を休ませると、質の良い睡眠につながります。

4-7.鎮静作用のある香りを

カモミールやラベンダーの香りは気持ちをリラックスさせて、睡眠の質を高める効果が期待できます。ただし、小さな子供やペットがいる場合は健康を害するリスクがあるため、使用しないように注意が必要です。

4-8.目元を温める

就寝前に目元を温めるとリラックス効果があり、スムーズに入眠できるでしょう。また、目元を40度ほどで温めることで、目元だけではなく手足の血行が促進されます。手足から放熱することで、入眠時に深い眠りにつけることもメリットです。

5.質の良い睡眠をとりましょう

日中や夜の過ごし方を少し工夫するだけで、睡眠の質をあげることは可能です。十分に睡眠をとれていないことで、生活習慣病や精神疾患にもつながるほか、昼間の倦怠感や眠気などにより生活に支障をきたすケースも珍しくありません。

質の良い睡眠をとれば生活リズムが整うため、日中のパフォーマンスにも良い影響を与えます。自宅でできる対策をして、睡眠の質を向上させましょう。