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【医師監修】めまいをすぐに治す方法は?起きるメカニズムから予防法までご紹介

【医師監修】めまいをすぐに治す方法は?起きるメカニズムから予防法までご紹介
磯野 志真 医師

監修者
磯野 志真 医師

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会所属の耳鼻科の女性医師です。大学病院、市中病院などでの勤務経験に基づき、一般的な耳鼻科疾患から、小児の難聴・中耳炎、成人の頭頸部癌まで幅広く診療した経験があります。他にもAGA外来、一般内科、健康診断科等の幅広い勤務歴があります。高いエビデンスに基づいた分かり易い内容をお伝えできるように努めます。

「天井が回って見える」「足元がフワフワとする」などのめまいは、突如として起こり、不快なうえに不安な気持ちになりますよね。外出先などでめまいが起これば転倒などの危険や周りへの迷惑などを考えてすぐに治したいと思うでしょう。このコラムでは、めまいをすぐに治す方法やめまいが起こった時にできる対処方法をご紹介します。めまいに悩まされている方は、ぜひお読みください。

1.めまいの症状には種類がある!

【医師監修】めまいをすぐに治す方法は?起きるメカニズムから予防法までご紹介

めまいは、自身または周りが動いていないのにまるで動いているかのように錯覚して平衡感覚を失い、不快に感じる状態のことです。他にも歩行困難、吐き気・嘔吐などを伴う場合があります。

ここでは、めまいの症状の種類を解説します。めまいの感覚を医師に正確に伝えるのは難しいですが、正確な診断を受けるために自身のめまいの症状を整理しておきましょう。

1-1.回転性のめまい

「目が回る」「天井が回っているように感じる」といった表現をされるケースのあるめまいです。なかには、片側を引っ張られているように感じられるケースもあります。これらは、視覚・筋肉・内耳からなる、身体のバランスを維持する機能(平衡機能)の異常が原因で引き起こされる症状です。

1-2.浮動性のめまい

フワフワと身体が浮いているように感じる、もしくはゆらゆらと揺れているように感じるめまいの症状です。車酔いに似た気持ち悪さを感じる場合もあります。自身で姿勢を保つことができず、まっすぐに歩けなくなるなどの症状が現れるケースもあるようです。

1-3.失神性のめまい

「ふらふらする」「気が遠くなる」「目の前が真っ暗になる」などの表現をされるめまいです。浮動性めまいと混同されやすいとされています。失神性のめまいは、頭から血の気が引いていくような感覚があるのが特徴です。その多くは、立っていると悪化し、座ったり横になったりすると改善します。

2.めまいが起きるメカニズム

私たちの身体には、平衡を保つ仕組みがあります。その仕組みを担っているひとつが、耳の中の「内耳」です。内耳の器官と脳が連携することによって平衡が保たれ、身体を動かした際にも姿勢やバランスが保たれているのです。めまいは、内耳の異常により引き起こされることが多いです。

3.めまいの症状で考えられる病気

めまいが起きるメカニズム

めまいの症状は、内耳が原因の場合が多いですが、その他の病気が原因のこともあります。ここではめまいを引き起こす疾患とその特徴をご紹介します。

3-1.良性発作性頭位めまい症(BPPV)

めまい疾患の中で最も頻度の高い疾患で、特定の頭の位置や頭を動かすこと(例:寝返り、起床、臥床の時など)によりおこるめまいです。めまいは1分以内に治まる、グルグル回るめまいが特徴です。メニエール病と異なり、難聴や耳鳴は伴いません。

内耳には三半規管と呼ぶれるものが含まれていますが、この根元の部分には「耳石(じせき)」と呼ばれるものがくっついて存在します。この耳石の一部が根元から外れ半規管の中を浮遊し、頭を動かした際に半規管内で移動してしまうためにめまいが起こります。

3-2.メニエール病

耳鳴りを始め、難聴や耳の詰まった感じがあり、回転性めまいが繰り返し起こるなどの症状が見られるのがメニエール病です。内耳の中にある液体が増加し、内耳にむくみが生じる場合もあります。発症の原因は解明されていませんが、ストレスが原因であることが非常に多いです。

3-3.脳梗塞・脳出血

小脳および脳幹は、身体の平衡を維持する働きをする器官です。小脳や脳幹の血流が低下すると、脳細胞が貧血となり、めまいが引き起こされます。脳梗塞や脳出血のリスクが高いとされているのが、高血圧・脂質異常症・糖尿病・喫煙・高齢などです。呂律(ろれつ)が回らない、強い頭痛がある、物が二重になって見えるなどの症状がある場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。

3-4.脳腫瘍

脳腫瘍のひとつである聴神経腫瘍は、身体の平衡感覚を脳に伝達する「前庭神経」に生じる腫瘍です。非常に稀な疾患ですが、めまいをはじめ、難聴や耳鳴りといった症状があります。徐々に聞こえにくくなるため、初めは気が付かないケースも多いです。腫瘍が大きくなると、めまいや歩行障害などの症状が現れます。

4.めまいをすぐに治す方法はある?

2.記憶と関係する五臓

めまいに悩まれている方の多くは、いち早くその症状を改善したいと考えるでしょう。めまいは、「よくある症状」として軽く見られる場合が多いですが、その原因には重大な病気が隠れている恐れもあります。めまいが続き、慢性的に起こるといった場合には、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

5.めまいがする…すぐに治したい時の対処方法!

めまいがする…すぐに治したい時の対処方法!

ここでは、めまいが起こった際にできる応急的な対処方法をご紹介します。

5-1.安静にする

めまいが起きた時に最も大切なのが、安静にすることです。無理に動いてしまうと、転倒して怪我などにつながる恐れもあります。立っている場合は座り、横になれるのであれば横になってしばらく休みましょう。

また、車などを運転している場合は、危険ですので速やかに路肩に停車して休みます。休む際には、音や光など五感の刺激になるようなものを遠ざけるのが望ましいです。心と身体が休まる環境をつくることが重要といえるでしょう。

5-3.薬を飲む

めまいは、薬を飲んで改善されることもあります。市販薬では、乗り物酔い止め薬や、柴苓湯(さいれいとう)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などの漢方薬が、めまいの緩和が期待できる薬として販売されています。

ただし、めまいには重大な病気が原因となっている恐れもあるため、安易に自己判断で薬を使用せず、病院を必ず受診するようにしましょう。めまいだけでなく聴覚症状もある場合は耳鼻咽喉科、頭痛やふらつき、手足の痺れなどの症状がある場合には神経内科の受診をおすすめします。

めまいを抑える薬としてよく用いられる処方薬は、抗めまい薬・内耳循環改善薬などです。めまいは原因が分かっている場合とそうでない場合があるため、症状に合わせた薬を飲む必要があります。

6.生活習慣でできるめまいの予防方法

生活習慣でできるめまいの予防方法

めまいは、生活習慣を見直し、日頃の過ごし方を少し工夫するだけで起こりにくくなります。ここでは、生活習慣でできるめまいの予防方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

6-1.睡眠時間の確保

睡眠時間の確保は、メニエール病などのストレスが誘因となるめまいに有効な予防方法です。寝不足が続くとめまいの症状が現れやすくなります。6~7時間程度の睡眠時間を目指しましょう。

6-2.適度な運動

日頃から適度な運動習慣がある方はめまいが起きにくいといわれています。運動中は、交感神経が興奮した状態です。運動を終えると、徐々に交感神経の働きが低下して副交感神経が優位になります。運動することにより自律神経を整えることが可能です。

運動には、ウォーキングやラジオ体操などの有酸素運動が効果的であるといわれています。適度な運動が習慣化できるように、朝のラジオ体操の放送時間に合わせて体操する、通勤時間を利用して歩くなど自身でルールを決めて日常に取り入れましょう。

6-3.ストレスの回避や解消

めまいを感じる多くの方は、何かしらのストレスを抱えていることが多いといわれています。心身ともにストレスが溜まらないように、リラックスできる時間を作りましょう。感じているストレスを、言葉にして誰かに相談するのも効果的です。話を聞いてもらうだけでも、充分なストレス解消になります。

6-4.水分を充分に取り、カフェインの取り過ぎに気を付けましょう

メニエール病によるめまいがある方は、水分摂取が不足していたり、カフェインを摂りすぎていたりすることがあります。これらにより身体が脱水傾向となると、めまいが誘発されやすいといわれています。夏場など脱水になりやすい環境下では、水分をこまめにとり、コーヒーなどのカフェイン摂取も適量にしましょう。

めまいは、内耳の異常によって引き起こされる症状です。めまいが起こった際には、安静にする、薬を飲むなどの対処法があります。しかし、慢性的にめまいが続くようであれば、重大な病気が原因の可能性もあるため、速やかに医療機関を受診しましょう。また、めまいの予防には、生活習慣の見直しが大切です。睡眠時間の確保や適度な運動、ストレスの回避と解消などできることから見つけてぜひ取り組んでみてください。

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