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腸内環境を整える!おすすめ腸活飲み物レシピ

腸内環境を整える!おすすめ腸活飲み物レシピ
田和 璃佳

監修者

日本美腸メソッズ協会代表

田和 璃佳

日本美腸メソッズ協会代表。徳間書店より著書2冊上梓。産経新聞夕刊フジ「健活手帖」連載。大手上場企業での採用多数。免疫学の権威 藤田絋一郎名誉教授(東京医科歯科大学)の愛弟子として、腸活×菌活をわかりやすい美腸Methods®にまとめ、セミナーや個別カウンセリングで美腸改善指導を全国に展開中。

朝から晩まで時間に追われて忙しくしていると、ついつい自分の健康管理が後回しになってしまうもの。忙しい方ほど、意識して体の声に耳を傾ける習慣が必要です。特に注意したいのが、健康の要ともいわれる腸内環境を整えること。腸内環境は食生活やストレスの影響を特に受けやすく、ちょっとした変化でも不調が現れることがある一方、腸内環境を整えることで、免疫力の向上や気分の安定、さらには肌の調子まで良くなることが期待されています。本記事では、腸内環境を手軽に整えることができる、おすすめの腸活飲み物レシピをご紹介します。忙しい朝でも、ちょっとしたひと手間で始められるレシピを活用して、生活習慣を見直してみませんか?

腸内環境が健康に与える影響

腸内環境が健康に与える影響

最近、テレビやネットなどで「腸活」という言葉をよく耳にするようになりましたね。腸内環境は、私たちの身体全体の健康に驚くほど大きな影響を与えています。しかし、食生活や生活習慣の変化によって、多くの方が腸内細菌の減少に悩んでいます。腸内細菌が減少すると、免疫力の低下や、代謝・消化機能の退化、ニキビや肌荒れなどの肌トラブル、精神面への影響などさまざまな影響が生じることがあります。

美腸カウンセラー ®であり、日本美腸メソッズ協会代表の田和さんによると、美しい腸内環境を保つためには、いわゆる善玉菌、悪玉菌といった二元論ではなく、『腸内細菌の多様性』が最も重要で、さまざまな菌が活躍している腸内細菌のバランスが大切です。腸内環境が健康に与える影響にはどのようなものがあるのでしょうか。

私たちの腸内にはどのような菌が存在しているのでしょうか?

菌と聞くと、一般的に「ばい菌」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、腸内にはさまざまな菌たちが生息しています。乳酸菌やビフィズス菌など、みなさんが普段の生活の中で耳にする機会が多い菌を含め、現代の日本人の腸内には約1000種類、約100兆個の菌が活躍していると言われています。

膨大な数ですね。この中に、善玉菌や悪玉菌がいるわけですね。

一般的に善玉菌、悪玉菌と、善悪を分けて呼ばれている菌たちですが、実は悪玉菌と呼ばれている細菌も肉類などのタンパク質を分解し、便として排泄するなど、動物にとって重要な役割を果たしています。善悪で菌を語るのではなく、腸内環境の健康にはさまざまな菌が存在している状態、つまり「菌の多様性」が大切です。

「菌の多様性」とは新しい視点ですね。多様な菌が腸内で活動することが理想的な腸内環境ということですね。

腸内フローラとビフィズス菌の違い

腸内フローラとビフィズス菌は、どちらも腸の健康に関わる重要な要素ですが、その意味合いは異なります。

腸内フローラは腸内に存在する数百種類以上の細菌の総称です。フローラは花畑という意味を持ち、多様な細菌がバランスよく共存している様子を表現しています。これが「腸活」の基本的な考え方です。

一方、ビフィズス菌は腸内フローラを構成する菌の一種です。腸内環境を整えるためには、ビフィズス菌を含む多様な細菌のバランスが非常に重要です。年齢とともに変化する腸内環境を整えるため、特定の菌だけでなく、腸内フローラ全体を意識した食生活を心掛けることが大切です。

腸内環境が悪化する原因

腸内環境が悪化する原因

現代社会において、腸内環境の悪化は深刻な問題となっています。腸内環境が悪化してしまう原因は何なのでしょうか?

その主な原因は、私たちの日常生活に深く根ざしています。データによると、戦前の日本人の腸内細菌の量は、現代に暮らす私たちよりもずっと多かったと言われています。

どれくらい多かったのですか?また、原因は何でしょうか?

戦前、昭和初期に暮らしていた方の腸内細菌は、研究によると現代人の約3倍、数にして約3,000種類、約300兆個あったと言われています。現代人の不規則な食生活、特に偏った食事や加工食品の過剰摂取は、腸内細菌のバランスを大きく崩します。

歴然の差ですね。食生活以外にも、腸内環境を悪化させる要因はありますか?

慢性的なストレスは腸の動きを鈍らせます。ストレスが多い方は腸に不調を抱える方が多いですね。

ストレスの多い現代社会の環境も要因のひとつなのですね。

はい。さらに、腸内環境の回復には十分な睡眠も不可欠ですが、現代人の多くが睡眠不足に悩まされており、これが腸内細菌の減少につながっています。さらに、抗生物質の過剰使用は善玉菌を含む腸内細菌全体を減少させる危険性があるといわれてます。

現代人の生活習慣が腸内環境にも多大な影響を与えているのですね。

そうですね。運動不足も見過ごせない要因です。適度な運動は腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発化し、便秘解消にも効果的です。また、運動することで、自律神経の乱れも整い、ストレス解消にもつながります。これらのさまざまな要因が複合的に作用することで、腸内環境は悪化し、健康問題を引き起こす可能性が高まります。腸活、つまり腸内環境の改善には、これらの生活習慣を見直し、バランスの取れた生活を心がけることが重要です。

日本人の腸内環境の特徴

欧米やアジア圏と比較して腸内環境の特徴に違いはあるのでしょうか?

はい。欧米や他のアジア諸国と比べると、腸内細菌の構成が大きく異なります。日本人の特徴として、動物性乳酸菌への適応が弱いという点があります。これは日本の和食を中心とした伝統的な食文化と深く関連しています。

たしかに、牛乳でお腹を壊しやすい「乳糖不耐症」の悩みを抱える日本人は多いですよね。日本人の腸内環境に合った食事とはどんなものなのでしょうか?

日本人の腸内環境には植物性の乳酸菌が適しています。たとえば、ぬか漬けやその他の漬物、味噌などの発酵食品由来の乳酸菌は日本人の腸内でよく定着します。これらの食品は、昔からおばあちゃんが作っていたような伝統的な発酵食品で、非常に理にかなっていると言えます。

悪玉菌がもたらす主な病気

私たちが一般的に悪玉菌と呼んでいる「ウェルシュ菌」や「黄色ブドウ球菌」はなぜ悪いイメージがあるのでしょうか?

腸内細菌のバランスが崩れ、これらの菌が優勢になると、肥満、糖尿病、大腸がん、動脈硬化症などさまざまな健康問題が引き起こされる可能性があります。たとえば、特定の腸内細菌の増加は、体内のエネルギー吸収効率を上げ、肥満のリスクを高めます。また、腸内フローラの乱れはインスリン抵抗性を引き起こし、2型糖尿病の発症につながる可能性があります。さらに、腸内細菌の不均衡は全身の炎症を促進し、動脈硬化症や炎症性腸疾患のリスクを高めます。

前述のとおり、一般的に悪玉菌と呼ばれている菌には悪いイメージがありますが、肉類などのタンパク質を分解し、便として排泄することで体内の処理を助けるなど、悪玉菌も動物にとって不可欠な存在です。特定の菌を増やしたり減らしたりするのではなく、腸内細菌全体のバランスを保つことが大切です。

腸内環境を整えるための基本ポイント

腸内環境を整えるための基本ポイント

それでは、腸内細菌全体のバランスを整えるためには、具体的にはどのようなことをすれば良いのでしょうか?

現代人の腸内環境は、必要な菌が急速に減少してしまい、いわば荒れ地になっている状態です。腸内環境を整えるためには、まず食べるものを見直すことが大切です。腸内環境に良い食材を日常的にとることで、減ってしまった腸内細菌を元の状態に戻してあげることができます。

戦力が減った状態では戦えないということですよね。腸内細菌を増やして元気な状態に戻すためには、具体的にはどんな食材が良いのでしょうか?

イメージしやすいのが「昭和のおばあちゃんのご飯」ですね。茶色が多めの典型的な和食です。

昔懐かしい、日本の伝統的な和食ですね。

戦前のご飯には食品を長く持たせる保存料や添加物はほとんど入っていませんでしたが、今はレトルト食品や外食など、さまざまな商品や料理に当たり前のように使用されていますよね。保存料や添加物を腸内で分解しようとすると、腸内環境に大きな負担が生じるので、まずは保存料や添加物の摂取を減らすことが大切です。食品添加物や、保存料、化学調味料は極力控えめにすることで、腸内細菌への負担を軽減し、腸活に良い食べ物を受け入れられる状態になります。

穴の開いたバケツに水をいくら入れても効率が悪いのと同じように、腸内環境もまずは悪因を絶って、ゼロの状態からスタートすることが大切なのですね。

食物繊維の摂取

腸活に良いものとして挙げられる「食物繊維」ですが、食物繊維を摂取するには、どのような食材がおすすめですか?

身近な食材で言うと、野菜ですね。キャベツやブロッコリー、ゴボウ、サツマイモ、オクラ、レタス、アスパラガス、キノコ類などの野菜には食物繊維が多く含まれています。

食物繊維の摂り方で意識すべきことはありますか?

食物繊維を摂るために、野菜ばかりを食べるのは良くありません。たとえば、とんかつ定食を無理に我慢する必要はありません。油ものは腸活に良くないと思われがちですが、肉類はエネルギー源として大切な栄養素です。とんかつ定食を食べる際には、キャベツはおかわりして2倍食べるなど、野菜の量を増やしてバランスを取ってあげることが大切です。もちろん、食べ過ぎないように全体量は調整しましょう。

油ものを制限するのではなく、野菜を増やすだけでいいのは、嬉しいですね。

発酵食品の摂取

ヨーグルトなどの乳製品も腸に良いイメージですが、他にはどんな食材がありますか?

ヨーグルトは動物性乳酸菌ですが、一般的には日本人の腸内環境には動物性乳酸菌よりも、植物性乳酸菌の方が適しているといわれています。植物性乳酸菌は、漬物やぬか漬け、米麹、甘酒などに含まれています。

どれも昔から食べられている食材ばかりですね。

そうなんです。特に米麹や甘酒は、調味料としても使えて便利ですよ。腸活は1日2日ではなかなか効果を実感しにくいと思います。まずは2~4週間を目安に、腸内環境に良くないものはなるべく控え、腸内細菌を活性化させるために良い食材を意識して取り入れることから始めてみてくださいね。

おすすめ腸活飲み物レシピ

ここからは、田和さん直伝の腸活におすすめの飲み物レシピをご紹介します。暑い夏、手軽に毎日続けられる腸活飲み物から、田和さん直伝の副菜レシピまで、腸活を始めたい方は必見です。

豆乳ココア

<材料>

純ココア 約5g
お湯 20ml
豆乳 130ml
はちみつ お好みで
黒ゴマ お好みで
きなこ お好みで

<作り方>

  1. 純ココアにお湯を少し入れて溶かし、そこに豆乳を加えます。必要であれば電子レンジで温めます。
  2. アレンジとして、蜂蜜を加えたり、黒ゴマやきなこをトッピングしても美味しいです。塩こうじを少し加えると、より深みのある味わいになります。

ココアはシニア層からお孫さんまで一緒に楽しめます。きなこは小さじ1杯程度から始めて、好みの量に調整してください。

塩麴ジンジャー

<材料>

新生姜 100g
酢 大4
塩麹 大1
きび糖 小1
はちみつ お好みで

<作り方>

  1. 新生姜をすりおろすか、ミキサーで軽く潰します。
  2. そこに酢、塩麹、きび糖を加えて攪拌します。好みで蜂蜜を加えても。
  3. 冷蔵庫で冷やしてから飲みます

さっぱりとしたジンジャーの風味が特徴で、塩麹を加えることでまろやかな味わいになります。暑い季節にぴったりですよ。

バナナ豆乳スムージー

<材料>

バナナ 2本
豆乳 240ml
塩麹 大1
はちみつ お好みで
きなこ お好みで

<作り方>

  1. バナナの皮を剥き、1口大にカットする
  2. バナナ、豆乳、塩麹、はちみつをミキサーに入れ、攪拌します

少ない材料で簡単に作れてヘルシーです。まろやかな飲み口なので、人気があります。

【おまけ】温酢キャベツ

<材料>

キャベツ 200g
純リンゴ酢 大4
塩麹 大1
きび糖 小1

<作り方>

  1. キャベツを食べやすい大きさに切って、レンジで4-5分あたためる
  2. 調味料すべて合わせた中に1を入れ混ぜる (冷蔵庫で保存可能)

こちらは副菜ですが、腸活にはとてもおすすめです。春キャベツなら甘みもあり、より適しています。酢は種類に限らず、「お酢風調味料」ではなく、発酵しているものを選びましょう。レンチンしなくても、蒸してもOK。温めることに意味があります。

どれも家庭にあるもので簡単にできそうですね。

そうですね。腸活は毎日の積み重ねですので、ぜひ試してみてください。

毎日続けたいのですが、作る時間がない時や、外出中、コンビニやスーパーで手軽に購入できるおすすめの飲み物はありますか?

乳酸飲料などはコンビニなどでも手軽に購入できますね。ただし、市販のものだと糖分が気になる方もいらっしゃいますよね。そういった場合は、豆乳やミネラルウォーターがおすすめです。余計な糖分が入っておらず、腸を活性化させるために必要な水分をしっかり補給できます。大切なのは毎日続けられること。ぜひ今日から実践してみてくださいね。

簡単手間いらず!毎日続けるコツ

簡単手間いらず!毎日続けるコツ

腸活を日常に取り入れるコツは、簡単で継続しやすい方法を選ぶことです。朝食時に発酵食品を摂取したり、間食として腸活ドリンクを楽しむのがおすすめです。便通の改善や肌の調子、体調の変化などを記録すると、成功体験を実感しやすくなり、続けるモチベーションがアップします。

飲み物以外にも腸活に大切なこと

腸活は飲み物だけでなく、日々の生活習慣全体で取り組むことが重要です。どんなことに気を付ければよいのか、具体的に見ていきましょう。

適度な運動

適度な運動は腸の動きを活発にし、腸内環境の改善に効果的です。ウォーキングや軽いジョギングなど、1日30分程度の軽い有酸素運動を無理のない範囲で続けましょう。

睡眠

質の良い睡眠も腸内環境の回復に不可欠です。成人は約7-9時間、高齢者は約7-8時間を目安に、自分に合った睡眠時間を見つけることが大切です。

バランスの取れた食事

バランスの取れた食事も重要です。自分の体質に合わせて納豆、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品や、ごぼう、ブロッコリー、キャベツなどの食物繊維が豊富な野菜、オリゴ糖を含む玉ねぎ、バナナ、はちみつなどを積極的に取り入れましょう。

腸活マッサージ

最後に、腸活マッサージも効果的です。お腹を時計回りに優しくマッサージすることで腸の動きを促進します。1日5分程度から始めて習慣化していくことをおすすめします。

まとめ 毎日の習慣で手軽に腸活を

まとめ 毎日の習慣で手軽に腸活を

腸内環境を整えることで、免疫力の向上、肌質の改善、気分の安定など、多くのメリットが期待できます。簡単な腸活ドリンクを取り入れたり、軽い運動を始めるなど、今日から小さな一歩を踏み出してみましょう。

継続は力なり。腸活に良い飲み物など、毎日の小さな習慣が、あなたの健康と美しさを支える大きな力となります。今すぐにでも始められる腸活。あなたの健康な未来のために、今日から腸活を始めてみませんか?

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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