花粉症の症状が知りたい!目・鼻・喉以外にも症状は現れる?!

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花粉症の症状が知りたい!目・鼻・喉以外にも症状は現れる?!

日本人の約4分の1が発症しているとされる国民的病気の花粉症。今回は花粉症のメカニズムや症状、検査方法について詳しく解説します。「これってもしかして花粉症の症状?」と思っているけど、なかなか病院には行くことができていないという方、「病院に行くほどひどくないけどどうしよう?」と悩んでいる方、花粉症は適切な検査を受けて早めに対処するのが一番です!ぜひこのコラムを読んで診断・治療方法についての理解を深めてください。

1.花粉症ってどんな症状?

日本人の4人に1人が花粉症といわれている現在、多くの方が花粉症とはどういうものなのか、どんな症状があるのかを理解していることでしょう。ここでは、花粉症についての症状や仕組みについておさらいしていきます。

1-1.花粉症って?

花粉症とは、その名のとおり植物の花粉が原因のアレルギー症状を指します。花粉症を起こす原因となる植物は以下のようなものが挙げられます。

  • スギ
  • ヒノキ
  • シラカンバ
  • ブタクサ
  • イネ科の植物
  • カナムグラ

テレビやインターネット上の天気予報などで聞いたことのある名前もあれば、あまり聞きなじみのない種類もあるでしょう。春や秋など一定の時期だけ飛散している種類もあれば、年間を通して飛散する期間が長い種類もあります。

1-2.花粉症はなぜ起こる?

では花粉症はなぜ起こってしまうのか、詳しいメカニズムを確認してみましょう。

  1. まず、人間には花粉やハウスダストなどの異物(アレルゲン物質)が体内に入ってくると、それを異物とみなす体内の免疫に関するシステムがあります。
  2. その免疫システムが、感知した異物を敵として追い出すか、味方として受け入れるかどうかを考えます。
  3. 「体内からその異物を排除する」と体が判断した場合に「IgE抗体」という物質を体内で生成して、敵(異物)に抵抗します。
  4. 抗体は異物(花粉)が侵入する度に体内で作られて、体内にどんどん蓄積します。蓄積量が一定に達すると人間は耐えられなくなってしまうのです。
  5. 限界値に達したあとは、鼻の粘膜にある肥満細胞からヒスタミン・ロイコトリエンなどという化学物質が発生します。
  6. 異物(花粉)をできるだけ外に出そうとして、鼻水や涙、くしゃみなどのアレルギーによる症状を引き起こしてしまうのです。

「今まで大丈夫だったのに、今年の春になって突然鼻がムズムズするようになった」という話もよく聞きますが、これは蓄積された「IgE抗体」が一定の蓄積量を超えてしまったと考えるのが自然です。この一定の水準には個人差があり、花粉症になる方、ならない方の差はここにあります。幼い頃から花粉症を発症する方もいれば、一生花粉症になることがない方もいるというわけです。

2.花粉症の症状は?

多くの方が悩まされている花粉症の主な症状についても確認してみましょう。三大症状といわれるくしゃみ・鼻水・鼻づまり以外にも花粉症による症状はあるのか、意外と知られていないつらい症状も合わせて紹介します。

2-1.花粉症の三大症状

まずは花粉症の三大症状である「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」についてです。

【くしゃみ】

花粉が鼻に入るとすぐに感知してくしゃみが出るのが特徴です。1回だけではなく、何度も続けて出ることが多くあります。くしゃみは花粉を追い出すために起こる自然な現象ですが、何度も続くと頭が痛くなったり、鼻の奥が痛くなったりしてつらいですよね。

【鼻水】

花粉症による鼻水は、水のように透明でサラッとしているのが特徴です。鼻に侵入した花粉を洗い流そうとして鼻水が出ます。

【鼻づまり】

鼻づまりはメカニズムで紹介したアレルギーを引き起こす物質のヒスタミンやロイコトリエンなどが、鼻の血管を刺激して粘膜が腫れることによって発生します。

この三大症状は、人によって1種類の症状だけがある方、全ての症状がある方、三大症状はなくそれ以外の症状のみの方などさまざまです。

2-2.それ以外の症状

次に三大症状以外の症状はどんなものがあるのか確認してみましょう。

【目の痒み】

花粉症の時期にだけ、メガネを着用する方もいらっしゃるのではないでしょうか。目の痒みはわりとメジャーな症状のうちの一つです。花粉が目の粘膜に付着することで生じる目の痒み。痒みだけでなく、目が充血している、異物感がある、涙が出るなど、目に現れる症状も多数あります。

【咳】

花粉症=咳が出るというイメージはあまりないかもしれませんが、気道全体が過敏になり花粉症の時期に咳が出るという方もいるのです。花粉症による咳の特徴は、たんがからまない、乾いた咳であるなどがあります。

【のどの痒み】

のどの粘膜に花粉が付着したり、鼻づまりによって口呼吸になってしまったりすることで、のどに痒みが出てしまう場合もあります。

【頭痛】

鼻の粘膜が炎症を起こしたり、くしゃみが連続して出たりすることが原因で頭痛を引き起こすことも。また、アレルギー反応を起こす化学物質の影響により倦怠感や頭痛が起きる場合もあります。

3.花粉症と他の病気との違いは?

花粉症の時期に「あれ、風邪を引いたかも?」と感じる方も少なくありません。風邪や鼻炎など花粉症に似た症状が出る病気との違いはあるのでしょうか。見分け方があるのなら知りたいと思う方は、こちらを参考にしてくださいね。

3-1.花粉症と風邪の違い

まずは多くの方が間違えやすい、花粉症と風邪の症状の違いと見分け方を説明します。そもそも花粉症は「植物の花粉によって起こるアレルギー反応」、風邪は「ウイルスの感染によるもの」と、原因自体が大きく異なります。しかし症状は似ているため、勘違いしやすいのが現実です。花粉症と風邪は、鼻水の状態や期間によって見分けることができます。それぞれの特徴を比較してみましょう。

【花粉症】

  • 水のようなサラッとした透明な鼻水
  • 朝方や風が強く吹いたあとなど日によって症状に強弱がある
  • 鼻水以外には咳やのどの痒み、目の症状がある
  • 花粉が飛散する期間中、症状が続くことが多い

【風邪】

  • 鼻水は黄色っぽい、ねばりがある場合も
  • 基本的に1日中症状やつらさを感じる
  • のどの痛みや咳、発熱などの症状も起こる場合がある
  • 数日間で症状が落ち着く(1週間以上続くことはあまりない)

上記が花粉症と風邪の症状の比較です。風邪の場合は発熱や悪寒など、ピーク時には起き上がっていられないほどつらいこともあるでしょう。反対に花粉症は1日を通して、つらさに強弱があったり室内に入ると症状が和らいだりすることがあります。

3-2.花粉症とアレルギー性鼻炎は違うの?

次に気になるのが、花粉症とアレルギー性鼻炎の違いについて解説します。実は花粉症は、アレルギー性鼻炎の一種です。アレルギー性鼻炎は、原因となる化学物質(アレルゲン)の種類により「通年性」と「季節性」に分けられます。花粉症はアレルギー性鼻炎の「季節性」に分類されます。よって花粉症とアレルギー性鼻炎は同じようなものといえるでしょう。アレルギー鼻炎を引き起こすさまざまな原因のうちの一つが「花粉」ということなのです。

4.花粉症の診断方法は?

病院に行って「花粉症です」とハッキリ診断を受けるまでは、なんとなく自分は花粉症だと認めたくない気持ちもありませんか?そもそもどんな検査をして花粉症だと診断されるのでしょうか。病院での検査方法、診断方法を確認しましょう。

4-1.IgE抗体検査

メカニズムの説明のなかでも出てきた「IgE抗体」。この物質は花粉だけでなくダニや卵白など、ほかのアレルゲン物質とも結びつきます。血液中の「IgE抗体」がどのアレルゲン物質と結びつきやすいかを調べることで、アレルギー反応の原因を突き止めるのがIgE抗体検査です。花粉と結びつく「IgE抗体」が多ければ花粉症という診断になります。花粉症だけでなく、ほかのアレルギーが一緒に見つかることもあります。

4-2.鼻粘膜誘発テスト

鼻粘膜誘発テストは、道具を使用してアレルギーの反応が起きるかどうかを実験する方法です。鼻のなかにある空気の通り道の粘膜部分に抗原ディスクという抗原を含ませた小さいシートを貼り付けます。5分程度時間をおいて、鼻水が出るかどうか・粘膜の炎症や腫れがあるかどうかを調べます。

4-3.皮膚テスト

アレルギーを調べる皮膚テストは、皮膚にアレルゲン物質を付着させたり注射したりして、アレルギー反応の有無をチェックする方法です。赤みや痒みが出た場合は陽性と診断されます。皮膚テストにも種類があり、次の3つが主な種類です。

・パッチテスト

アレルゲン物質のエキスをパッチテストのためのテープに染み込ませ、皮膚に貼り付けて検査する方法です。皮膚に貼り付けた状態で48時間(2日間)過ごします。パッチテスト用のシートを貼って、72時間(3日)後と、1週間後に貼っていた部分の皮膚状態を確認。反応があるかどうかをチェックします。長時間テープを貼りっぱなしの状態にするので、そもそも、テープかぶれを起こしやすい方や汗をかきやすい季節には適しません。

・皮内テスト

皮内テスト用のアレルゲン液を少量だけ直接注射する検査方法です。アレルゲンを直接注入するのでアレルギーの検出には優れています。しかし、アレルギーの物質やその方のアレルギーの重さによってはアナフィラキシー反応を起こす危険性もあることから、皮内テストは慎重に行う必要があります。

・スクラッチテスト、プリックテスト

皮内テストのようにアレルゲン液を使用した検査方法です。皮膚の表面に注射針を使って線状の微細な傷を付けて、微量のアレルゲン物質の液を付着させて吸収させます。皮内テストに比べてアナフィラキシー反応を起こす可能性は低いとされています。

5.花粉症の治療方法は?

最後は花粉症の治療方法について確認しましょう。「薬を飲む、目薬をさす以外に治療方法があるの?」と思う方にとって新しい治療方法を知るきっかけになれば幸いです。

5-1.薬物療法

まずはオーソドックスな薬物療法について解説します。薬を服用する方法ひとつとっても、飲み始めるタイミングによって種類があります。「花粉症かも?」と感じたことがある方は、花粉の飛散が始まる前の時期からの対処が効果的とされています。

・初期療法

初期療法とは、花粉が飛び始める前の時期や症状が比較的軽いうちから、薬の服用を始める方法です。アレルギーは症状の悪化に伴って薬が効きづらくなってしまうとされています。症状が比較的軽いうちに薬の服用を始めると症状をコントロールしやすくなるといわれています。薬の使用開始時期は人それぞれで、薬の効果が現れる時間や、花粉に対する症状の多少によって判断されます。

・導入療法

導入療法は症状が強くなってから薬を服用する方法です。多くの場合は、突然、花粉症の症状が現れた場合や我慢できないほどの症状が出た場合に行います。症状の程度によって異なりますが、強い症状を抑えるため、第2世代抗ヒスタミン薬、経口ステロイド薬などの服用が必要となる場合が多いです。またステロイド点鼻薬を併用して使用しなければならない場合もあります。

例年、花粉症の症状が出ている方はひどくなってから病院に行くのではなく、症状が出始める・花粉の飛散が始まる前の時期に病院に行くのがおすすめです。

・維持療法

維持療法は初期療法や導入療法のあとに継続して行う投薬方法です。前項の2つで、症状が抑えられた状態をキープするために薬を服用します。なお、薬を服用し症状が落ち着いたからといって、服用を止めてしまうのではなく、花粉の飛散が続いている期間は、服用を続けることがおすすめです。

5-2.舌下免疫療法

舌下免疫療法では、アレルギーの原因となる物質を体内に少しずつ吸収させてアレルギー反応を弱めていく治療方法です。舌下免疫療法は治療薬を舌の下に1分程度保持して、そのあと飲み込むという方法です。家庭でも簡単に行えることから、今では皮下免疫療法よりもポピュラーになっています。

花粉の飛散がない時期も投薬を続け、治療期間が3~5年と長期にわたることが懸念されます。正しく治療を続ければ長期間症状を抑える効果や場合によってはアレルギーを治す効果も期待できる治療方法といわれています。小さい頃から花粉症の症状が見られるお子様は、特にこの舌下免疫療法での治療がおすすめです。

5-3.レーザー治療

レーザーによる治療方法は、鼻の粘膜の表面をレーザーで照射して粘膜を硬くする方法です。粘膜が硬くなると花粉が付着しづらくなる効果が期待できます。レーザー治療と聞くと痛みがありそう、と思う方も多いと思いますが、局部麻酔をして行う場合がほとんどなので痛みは少ないようです。

レーザーで鼻の粘膜の腫れを凝固することで鼻づまりを解消する方法のため、特に花粉症による鼻づまりに悩んでいる方におすすめの治療方法です。

おわりに

花粉症は一度発症すると、長い付き合いになることが多いです。正しい診断、正しい治療方法で少しでも花粉の時期を楽に乗り切れるように対処するのが一番です。メカニズムで説明したとおり、突然花粉症の症状が現れる方も多くいます。今まで大丈夫だったから大丈夫、と思わずに花粉症かもと思ったときにすぐ対応できると良いですね。

天気予報以外に、「花粉情報サイト」など花粉の飛散状況が確認できるので外出前にチェックするのもおすすめです。

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