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仕事を辞めたいと思う理由のTOP5とは?よくある理由と対処法

仕事を辞めたいと思う理由のTOP5とは?よくある理由と対処法
セゾンのくらし大研究 編集部

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同じ会社の中で同じ業務に長年携わっていると、「仕事を辞めたい」と感じることも少なくないでしょう。人間関係のトラブルや仕事上でのミスが発生して、転職を考え始める方は多くいます。しかし感情に任せて会社を退職してしまえば、今後のキャリアにも悪影響が出てくる他、経済的な不安も大きくなってしまうでしょう。

そこで今回のコラムでは、厚生労働省が実施した統計データをもとに仕事を辞めたいと思う理由TOP5について詳しくご紹介していきます。仕事を辞めたいと思った時にまずやるべきことや、円満退職のためのステップについてもご紹介しているので、行動を起こそうかどうか迷っている方はぜひ参考にしてください。

1.離職理由からみる「仕事を辞めたい」と思う理由TOP5

離職理由からみる「仕事を辞めたい」と思う理由TOP5

厚生労働省による調査「令和2年転職者実態調査の概況」によると、自己都合による離職理由で最も多かったのは、次の5つでした。

  1. 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(28.2%)
  2. 満足のいく仕事内容でなかったから(26.0%)
  3. 賃金が低かったから(23.8%)
  4. 人間関係がうまくいかなかったから(23.0%)
  5. 他によい仕事があったから(16.1%)

引用元:令和2年転職者実態調査の概況|厚生労働省

離職している方の大半が、労働条件、仕事内容、賃金、人間関係のいずれかの理由で前の職場を退職していることがわかります。

次に、同じ厚生労働省の調査「令和3年雇用動向調査結果の概要​​」の結果も見てみましょう。こちらの調査では、転職入職者が前職を辞めた理由として、男性の場合は次の5つが上位となっています。

  1. 職場の人間関係が好ましくなかった(8.1%)
  2. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(8.0%)
  3. 給料等収入が少なかった(7.7%)
  4. 会社の将来が不安だった(6.3%)
  5. 仕事の内容に興味を持てなかった(5.0%)

引用元:令和3年雇用動向調査結果の概要|厚生労働省

女性の転職理由の上位5つは、以下の通りです。

  1. 労働時間、休日等の労働条件が悪かった(10.1%)
  2. 職場の人間関係が好ましくなかった(9.6%)
  3. 給料等収入が少なかった(7.1%)
  4. 能力・個性・資格を生かせなかった(4.8%)
  5. 会社の将来が不安だった(4.5%)

引用元:令和3年雇用動向調査結果の概要|厚生労働省

順位に差はありますが、男女いずれも人間関係・労働条件・給料が上位の転職理由に挙げられています。他にも、結婚、出産・育児、介護・看護といった理由で退職する方もいますが、その割合はごく少数にとどまっています。

これらの統計から、仕事を辞めたいと思う理由として「労働条件・人間関係・給料」の3つに加え、仕事内容への不満や会社の将来への不安が大半を占めていると考えられます。それぞれの理由について、深掘りしてみましょう。

1-1.労働条件に不満

給料・賃金を除いた労働条件への不満としては、残業や休日出勤、業務上のノルマが厳しすぎるなどの理由が考えられます。労働条件はご自身では改善できない要素でもあり、不満を感じると仕事のモチベーション低下にもつながってしまいます。その結果、仕事のパフォーマンスが落ちて上司に叱られてしまう…といった悪循環に陥るケースも少なくないでしょう。

1-2.仕事内容に不満

どれだけ人間関係が良好で待遇が恵まれていたとしても、仕事内容がつまらないものであれば仕事を辞めたくなる理由のひとつとなります。私たちの仕事は1日約8時間、週5日費やされるものですから、興味が持てない作業やスキルアップにつながらない業務を強制されていると、転職したいと考える要因にもなるでしょう。

1-3.人間関係がうまくいかない

職場でともに仕事をすることになる同僚や上司も、ご自身で変えられない要素です。プライベートの人間関係であれば、付き合う友人を取捨選択することが可能ですが、仕事上の付き合いになるとご自身では選択できなくなります。時には上司に嫌われたことが査定に影響し、昇進の道が途絶えてしまうケースもあるようです。

1-4.賃金が低い

仕事を辞めたい理由の最上位には挙がらないものの、多くの方が不満を抱えるのが給料・賃金の低さです。仕事内容に給料が見合ってないと感じたり、時給換算してコンビニのアルバイトを下回っていたりすると、仕事へのモチベーションも低下してしまうでしょう。賞与・ボーナスがカットされたり、同じ仕事でも年齢・性別で評価が異なったりする職場も少なくないようです。

1-5.会社の将来に不安を感じる

昭和世代の古い経営体質が続いている会社や、近年業績が悪化の一途を辿っている会社など、将来性に不安がある会社では退職したいと感じるのも不思議ではありません。特に昨今では、コロナ禍や円安、DX化の流れによって会社側も急激な変化が求められています。時代の変化に追いつけず、新しい技術を受け入れられない会社では、辞めたいと感じるケースも多くなるでしょう。

2.仕事を辞めたいと思ったらまずやるべきこととは?

仕事を辞めたいと思ったらまずやるべきこととは?

仕事を辞めたいと思った場合にも、その日のうちに退職届を提出して会社を辞めるのはおすすめできません。より良い条件の職場に転職できるよう、現状を整理して前向きに行動し始めることが大切です。ここでは仕事を辞めたいと思った時にまずやるべき5つの行動についてご紹介します。

  • 辞めたいと思った理由を言語化する
  • 自分で解決できるものとできないものを区別する
  • 長期休暇を取得して自分と向き合う
  • 退職を決断した場合はタイミングを検討する
  • 転職に備えた実績作り・スキルアップを行う

一つひとつ解説しましょう。

2-1.辞めたいと思った理由を言語化する

仕事を辞めたいと思ったら、なぜその真理に至ったのかを自己分析してみましょう。職場や仕事のどんな部分が不満で、どう改善されれば理想といえるのか、ノートやスマホに書き出してみるのがおすすめです。ここで辞めたい理由を言語化してみるだけでも、今の自分が置かれている状況を客観的に見つめ直すことができます。次の職場をどのような判断基準で選べばいいのかを考える材料にもなるため、ぜひメモとして残しておきましょう。

2-2.自分で解決できるものとできないものを区別する

辞めたいと思った理由を書き出した後は、その中でご自身で解決できるものと、そうでないものを区別してみましょう。例えば、職場が遠く通勤時間が長いことが不満の場合には、会社の住宅手当や通勤手当の仕組みを調べて、会社の近くに引っ越すことで解消できる可能性があります。一方で、給料が低いことや上司からパワハラを受けていることはご自身では解決しにくいといえるでしょう。

2-3.長期休暇を取得して自分と向き合う

仕事を辞めたいと思った時に、まずは辞めたつもりになって長期休暇を取得してみるのもおすすめです。有給休暇や連休を使用して、数週間ほどの休みを取り、ご自身の心の変化を観察してみましょう。休暇を取って息抜きしたら、むしろ早く仕事に戻りたいと感じるのであれば、まだ転職の機会ではないでしょう。逆に、職場に戻るのがどうしても嫌だと感じるのであれば、退職を決意して転職活動を始めることをおすすめします。

2-4.退職を決断した場合はタイミングを検討する

仕事を辞める決意が固まった場合には、最終的に退職するタイミングを検討しておきましょう。例えば、新年度に合わせて新しい環境でチャレンジしたい場合には、年末年始から転職活動を始めて、2月〜3月には会社に意向を伝え、後任への引き継ぎを始めるのがおすすめです。仮に今すぐ仕事を辞めたいと思った場合にも、求人の数や賞与の時期を考え、本当に今がベストの時期なのか考える必要があります。

2-5.転職に備えた実績作り・スキルアップを行う

現在の会社を辞める前には、転職活動でのアピール材料となる実績づくりやスキルアップにも励みましょう。直近で大きなプロジェクトが控えている場合には、そのプロジェクトを完遂させてから転職活動を始める方が、面接で評価されやすくなります。また、資格・免許の取得は履歴書を充実させて面接官への好印象を与えるのに役立つため、積極的に取り組んでみましょう。

3.円満退職するための5つのステップ

円満退職するための5つのステップ

会社を退職する際には、入社する際と比べて非常に大きな労力が必要となります。現在大きなプロジェクトに携わっていたり、責任あるポジションを任されたりしている場合には、特に困難な作業となるでしょう。そうした中で会社や上司との関係を良好なまま円満退職するためには、以下の5つのステップを心がけることが大切です。

  • ステップ1:退職日を決め、転職活動を始める
  • ステップ2:退職の意思を伝える
  • ステップ3:お世話になった人に挨拶する
  • ステップ4:退職に伴う手続きを済ませる
  • ステップ5:業務の引き継ぎを行う

それぞれの手順について詳しく解説しましょう。

ステップ1:退職日を決め、転職活動を始める

現在の仕事を続けたまま、ご自身の中で退職する期限となる日を定めて、早めに転職活動にも着手しましょう。この退職日はあくまでも自分の中の基準として、会社側に伝える必要はありません。仮の予定であっても期限を設けておくことで、転職活動にかけるモチベーションも高まってくるため、大まかに決めておきましょう。

ステップ2:退職の意思を伝える

上司に退職の意思を伝える際には、できるだけ繁忙期を避けて相談するのが大切です。会社の繁忙期に人手が抜けてしまうことは、会社にとっても大きな痛手となります。人手が減った穴を抜けるため、残る同僚にも大きな迷惑をかけてしまうでしょう。そのため退職の意思を伝える際には、できるだけ繁忙期を避けて業務が落ち着いたタイミングを狙いましょう。

なお、退職届を提出するタイミングとしては、大半の会社では1ヶ月〜3ヶ月前に退職の意思を伝えることを就業規則に定めているケースが多いです。勤務先の規則にならい、できるだけ早めに退職の意思を伝えておきましょう。

ステップ3:お世話になった人に挨拶する

上司に対して退職の意思を伝えた後は、同僚や取引先、他部署の同期などのお世話になった人にも、退職する旨を伝えておきましょう。電話やメール、LINEではなく直接会って自分の気持ちを伝えるのが望ましいです。会社に残る方たちとも良好な関係を築いておくことにより、将来困った時に手助けしてもらえる可能性もあります。ご自身の退職によって業務内容が変わる方もいるはずなので、丁寧に挨拶しておきましょう。

ステップ4:退職に伴う手続きを済ませる

退職の意思を伝えたら、退職に伴って必要な手続きを早めに確認しておきましょう。例えば、会社からの貸与品の返却や、健康保険・国民年金の手続きについてもチェックしておくと安心です。社内の人事担当者やハローワーク、自治体の窓口などで相談しながら、必要な手続きをしっかりと済ませておきましょう。

ステップ5:業務の引き継ぎを行う

ご自身が担当していた業務を後任の方に引き継ぐ際には、口頭で伝えるだけではなく、手順書などを用意してまとめておくと安心です。後任の方が業務に慣れるまで、2週間〜1ヶ月ほどの期間をみておくと安心です。取引先の担当者への紹介・挨拶も含めて、計画的に引き継ぎを進めましょう。

4.今の仕事を辞めて転職活動を成功させる5つのポイント

今の仕事を辞めて転職活動を成功させる5つのポイント

最後に、仕事を辞めて転職活動を始める際、失敗しないために押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。

  • 早めに転職サイトに登録する
  • スキル・経験の棚卸しを行う
  • アピールにつながる実績・スキルを身につける
  • 新しい職場に求める条件を明確にする
  • 転職を経験した先輩に話を聞く

一つひとつ解説していきましょう。

4-1.早めに転職サイトに登録する

転職活動を始めた際には、早めに転職サイトや転職エージェントに登録しておきましょう。転職サイトに掲載されている求人をチェックして、ご自身の希望条件やスキルでどのくらいの求人に応募できるのかをチェックしておくと、今後の転職活動が進めやすくなります。転職エージェントに登録して、スキル・経験にマッチした求人を提案してもらうのもおすすめです。

4-2.スキル・経験の棚卸しを行う

転職活動を行う際には、ご自身の強みやスキル・経験などを棚卸ししておくことで、求人探しや応募書類の作成に役立ちます。ご自身がどのようなビジョンでキャリア形成を進めたいかを明確にしておくと、より魅力的な自己PRを作ることができるでしょう。自分自身ではキャリアの棚卸しが思うように進まない場合には、転職エージェントを利用してキャリアアドバイザーと面談しながらご自身の強みを探していくのがおすすめです。

4-3.アピールにつながる実績・スキルを身につける

転職活動中には、アピールにつながる実績・スキルを増やすことも忘れないようにしましょう。資格・免許を取ることはもちろん、社内のプロジェクトに携わり華やかな経歴を築くことによって、好条件・高待遇で転職できる可能性が高まります。転職したい業種や職種に合わせて、役立つ資格がないかチェックしておくのもおすすめです。

4-4.新しい職場に求める条件を明確にする

仕事を辞めたいと思った理由や現職への不満をもとに、新しい職場に求める条件を明確にしておきましょう。特に譲れない条件には優先順位をつけて、妥協できる条件とできない条件を区別しておくのも大切です。転職先に求める条件と優先順位が明確になっていれば、転職後の後悔やミスマッチを減らし、最適な求人を探す助けにもなるでしょう。

4-5.転職を経験した先輩に話を聞く

今の会社で以前転職していった先輩や、中途採用で入社した後輩がいる場合には、転職活動について話を聞いてみるのも効果的です。転職活動で後悔したことや「こうすれば良かった」と思ったことなどを尋ねると、有益なアドバイスがもらえるかもしれません。ただし転職活動について相談するのは、無用なトラブルを避けるためにも、上司に退職の意思を伝えた後にしておきましょう。

おわりに

仕事を辞めたいと思う理由について統計データをもとに分析すると、労働条件・人間関係・給料の3つに加え、仕事内容への不満や会社の将来への不安が多く挙げられています。長時間労働や興味が持てない仕事内容、上司からのパワハラなどの深刻な問題を抱えている場合には、今すぐに転職したいと考える方も多くなるでしょう。

しかし仕事を辞めたいと思ったとしても、すぐに退職届を出すのではなく、辞めたいと思った理由を書き出したり、長期休暇を取ってご自身の気持ちの変化を観察してみることが大切です。退職の意思を固めた場合にも、お世話になった人に挨拶を済ませて丁寧に引き継ぎを行うなど、円満退職を目指して行動を起こしましょう。

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