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転職の面接でよく聞かれることと回答例文|雑談や逆質問への対策方法もご紹介

転職の面接でよく聞かれることと回答例文|雑談や逆質問への対策方法もご紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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転職活動における面接は、内定の合否を決める最も重要な要素です。面接の場で面接官へ好印象を与えることができれば、スキル・経験の面で不利な状況であっても、内定を獲得できる可能性が高まります。しかし初めての転職活動などで慣れない中で、面接でどう答えたらいいか迷うことも多いでしょう。

そこで今回のコラムでは、転職の面接でよく聞かれる質問と回答例について、面接官が見ているポイントとともにご紹介します。面接の始めや終わりの雑談、逆質問への備え方についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1.転職活動での面接・選考の流れとは?

転職活動での面接・選考の流れとは?

まず転職活動における面接には、一次面接や二次面接、役員面接と段階に分かれていることがありますが、概ね以下のような流れで受け答えを行います。

  1. 自己紹介
  2. 転職理由・退職理由について
  3. 志望動機について
  4. 職務経歴・経験について
  5. 逆質問・答えにくい質問

会社や面接官によっては質問されない項目もありますが、株式会社ビズヒッツの調査によれば、面接で最もよく質問されたのは「退職・転職の理由」であることがわかっています。次いで「志望動機」、「職務経歴・経験した仕事内容」が質問されるケースが多くなっています。そのためこれら3つの質問に関しては、特に重点的に対策しておくと良いでしょう。

参照元:【転職の面接でされた質問ランキング】男女500人アンケート調査

2.面接でよくある質問①自己紹介

面接でよくある質問①自己紹介

その会社の初めての面接(一次面接)では、必ずといっていいほど「自己紹介してください」と質問されます。面接の冒頭なので緊張する質問ではありますが、ご自身の経歴や強みを端的にまとめて、1分〜3分程度の自己紹介を行いましょう。

2-1.質問の意図・面接官が見ているポイント

面接の冒頭で自己紹介を促す背景には、応募者の緊張をほぐしたいという意図のほか、応募者の人柄や性格を知り、簡潔に会話ができるかどうかをチェックしたいという狙いがあります。コミュニケーション能力の高さを推し量っている一面もあるでしょう。そのためご自身の自慢話や華やかな経歴ばかりを話し続けるのは好ましくありません。自己PRももちろん重要ですが、できるだけリラックスして普段通りの話し方で、要点をまとめた自己紹介ができるよう心がけましょう。 

2-2.質問例と回答例

Q.まずは自己紹介をお願いします(あなた自身について自分の言葉で自己紹介してください)

A.○○○○と申します。私はこれまでIT企業の営業職として、新卒入社から3年間携わってきました。主に■■業界のお客様企業の営業担当を務め、社内システムの導入支援やDX化のご提案を行っておりました。日々の業務の中で、お客さまと関わる営業職としてだけではなく、現場でより良い製品作りを行うエンジニア職にも興味が湧き、このたび御社へ応募させていただきました。本日はよろしくお願いいたします。

3.面接でよくある質問②転職理由・退職理由

面接でよくある質問②転職理由・退職理由

転職で最もよく聞かれる質問であり、応募者にとってもどう答えるのがベストなのか悩みやすいのが、転職理由・退職理由についての問いです。できるだけネガティブな理由は避けたいと考える方は多いですが、会社側も以前の職場に不満があるからこそ転職に踏み切ったことは理解しています。そのため無理に取り繕ったりせず、誠実な受け答えを心がけるのが大切です。

3-1.質問の意図・面接官が見ているポイント

転職理由を尋ねる会社側の心理として、その退職理由は自社に移ることで解消できるのか、同じ理由ですぐ離職してしまう可能性はないかを探りたいという意図があります。入社後のミスマッチにより早期離職となれば、応募者にとっても損失になりますが、会社側にとっても採用活動が延びてしまうというデメリットが生まれます。そのためミスマッチをできるだけ回避できるよう、転職理由・退職理由を詳しく聞きたい会社が多くなっています。

3-2.質問例と回答例

Q.前職の退職理由は何ですか?今回転職を決めた背景を教えてください。

A.前職では長期にわたる深夜勤務が続いており、プライベートの時間やスキルアップの時間が取りづらい環境でした。改善案を上司に提案したものの受け入れてもらうことができず、今後のキャリアを考えてよりステップアップするため、転職活動に踏み切りました。

4.面接でよくある質問③志望動機

面接でよくある質問③志望動機

面接において志望動機を尋ねられるケースも少なくありません。なぜ競合他社ではなく自社を選んだのか、説得力のある回答が求められる質問であり、根拠ある志望動機を伝えることで面接官に好印象を与えられるチャンスにもなります。面接官に好印象を抱いてもらうためには、ご自身のキャリアビジョンと会社の強み・方向性がどれだけ一致していて、「絶対にここで働きたい!」というこだわりをいかに伝えられるかが重要になります。

4-1.質問の意図・面接官が見ているポイント

会社側が志望動機について質問するのは、応募者がどれだけ熱意を持って自社を志望しているのか、自社のことを深く理解しているかをチェックしたいという意図があります。なぜ自社に入社したいのかを尋ねることにより、長く活躍してくれる人材となりうるかを見極めたいという心理があります。また、入社後に取り組みたいことや、転職先選びの基準について質問し、会社とのマッチ度を確認したいという背景も考えられるでしょう。

4-2.質問例と回答例

Q.当社を志望した理由は何ですか?(他社ではなく当社を選んだのはなぜですか?)

A.私はIT業界で働き始めて以来、将来は自社サービスを開発して世の中の人々に届けたいという思いを抱いていました。前職では営業職として他社サービスの導入支援を中心に携わってきましたが、業務の合間を縫って社内のエンジニア社員と勉強会をしたり、自分でもアプリ開発に取り組んだりしてサービスを作る練習を重ねてきました。今回は御社の求人にあった「世の中にないサービスを生み出したい方を歓迎」という文言に惹かれ、ぜひ新サービスの開発プロジェクトに参加したく思い、御社を志望しました。

5.面接でよくある質問④職務経歴・経験

面接でよくある質問④職務経歴・経験

履歴書や職務経歴書で記載している経歴・経験は、面接の際にも質問されるケースが多いです。これまでどのような業務に携わってきたのか、書類では書ききれなかった部分を含めて具体的にアピールできるのが理想です。ただし転職先でも活かせる経歴・経験である必要があるため、まったく異なる分野の経験を前面に押しすぎないようご注意ください。その際には、ご自身の強みや実績について積極的にアピールできると良いでしょう。

5-1.質問の意図・面接官が見ているポイント

面接で職務経歴・経験について改めて質問するのは、自社で長く活躍してくれる人材かどうかを見極めたいからという意図があります。履歴書・職務経歴書に書かれた内容について深掘りし、即戦力として活躍できる人材かを確認したいケースもあるようです。会社が求める人物像やスキル要件と照らし合わせて、マッチ度が高ければ選考では有利に働くでしょう。

5-2.質問例と回答例

Q.これまでのご自身の経験について詳しくお聞かせください。(前職での主な実績について教えてください。)

A.私はこれまでITサービスを扱う営業チームの一員として、お客さま企業の課題やお悩みを丁寧にヒアリングしながら、最適なサービスのご提案を行ってきました。お客さまとの商談の際には、商品やサービスに関する知識だけではなく、業界の最新トレンドやマーケティング的な視点を踏まえた提案を心がけ、お客さまの満足度を第一に考えてきました。結果として営業チームではトップの成績を獲得することができ、部下の育成にも携わってきました。御社でも私の強みであるヒアリング力や課題解決力を活かし、売上向上に貢献したく思っております。

6.面接でよくある質問⑤逆質問・答えにくい質問

面接でよくある質問⑤逆質問・答えにくい質問

面接における「逆質問」とは、「最後に何か質問はありますか?」など、応募者側からの質問を促すものを指します。逆質問で必ず何か質問しなければならないわけではなく、選考に大きく影響する要素ではありません。しかし質問の有無によって入社意欲が問われることがあるため、事前に尋ねておきたいことをまとめておくと良いでしょう。なお、教育制度や福利厚生など、労働条件ばかりを質問するのはマイナスイメージにつながるためご注意ください。

6-1.質問の意図・面接官が見ているポイント

面接官が逆質問を促す背景には、応募者の不安・疑問を解消しておくことで入社後のミスマッチを減らしたいという意図のほか、入社への意欲を確認したいという意図が考えられます。自己紹介や志望動機といった事前に用意しやすい質問ではなく、その場での自発的な発言を求めることで、コミュニケーション能力を推し量る意図もあります。

また、「他社の選考状況はいかがですか?」「結婚後のキャリアはどう考えていますか?」など、答えにくい質問が最後に投げかけられることもあります。こうした質問は言葉の通り、あなたの現状や考え方について気になり尋ねていると考えられます。選考に大きな影響を及ぼすことは考えにくいため、嘘をついたり見栄を張ったりすることなく、誠実に回答するのが大切です。

6-2.質問例と回答例

Q.最後に何か質問はありますか?(当社に対して質問したいことはありませんか?)

A.入社後に担当する業務はどのような内容になる予定でしょうか?

A.業界では○○がトレンドになっていますが、御社はどのような対応を検討されていますか?

Q.他に内定をもらっている会社はありますか?

A.すでに他社からの内定が出ていますが、御社を第一志望に考えていますので、内定をいただけた際には最優先で考えています。

Q.転勤が発生する可能性がありますが、大丈夫ですか?

A.家庭の事情があり現状すぐの転勤は難しいのですが、来年以降でしたら転勤も含めて柔軟に勤務可能です。

7.転職活動での面接におけるQ&A

転職活動での面接におけるQ&A

最後に、転職における面接についてよく寄せられる質問と回答について解説しましょう。

Q.面接の最初に雑談をする理由は?どう答えたらいい?

面接の最初に雑談を挟むことは「アイスブレイク」とも呼ばれ、緊張をほぐしてリラックスした状態で面接を受けてもらうための会社側の工夫のひとつです。ふとした会話がきっかけで面接官との会話が弾み、好印象につながる可能性もあるため、肩の力を抜いて受け答えを楽しむと良いでしょう。

Q.オンライン面接で注意すべきポイントは?

近年増加しているオンライン面接では、Wi-Fiや使用アプリなどをきちんと整え、通信トラブルを防止しながら参加することが大切です。カフェなどの外部の人の目がある場所は避け、自宅などの静かな場所で面接に参加しましょう。ご自身に向けてライトを当てたり、逆光にならない位置でカメラを設置したりと、明るい印象になるよう心がけるのも大切です。

Q.退職理由はどのくらい正直に話すべき?

キャリアアップや夢の実現など、前向きな理由での退職理由は正直に伝えて問題ないでしょう。前職での不満や人間関係におけるトラブル、モチベーションが低下したなどの理由に関しては、そのままストレートに伝えるのではなく、前向きに言い換えたり別の理由を強調したりするのがおすすめです。家庭の事情や病気など、やむを得ない事情がある場合にも、偽ることなく正直に伝えましょう。

Q.面接時のマナー・服装・持ち物の注意点は?

面接時には、面接官と目を合わせながら話すのがマナーです。服装についてはスーツが基本ですが、「私服で来てください」と指定がある場合には、ビジネスカジュアルを心がけた服装で面接に臨むと良いでしょう。髪型やメイクは派手なものは避けて、清潔感を重視しながら控えめを心がけましょう。

Q.面接に合格するためのコツは?

選考の合格率を高めるためには、事前に模擬面接などをセッティングして面接の場数を踏むことがポイントです。面接のシミュレーションを重ねておくことで、本番でも肩の力を抜いて受け答えができるようになるでしょう。面接の練習では、友人や同僚に協力してもらうことも可能ですが、転職エージェントのキャリアアドバイザーに協力してもらうのもおすすめです。

おわりに

面接ではよく聞かれる質問がある程度パターン化されており、質問に対する回答を事前にまとめておくことで、スムーズに受け答えができるようになるはずです。中でも転職理由・退職理由や志望動機、職務経歴・経験などは必ずといって良いほど質問される内容のため、事前に答え方を組み立てておくと良いでしょう。

また、「パソナキャリア」のように面接対策に力を入れている転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーからの面接対策が受けられ、内定が獲得できるチャンスを高めることができます。一般的な転職サイトとは異なり、転職エージェントでは登録した職務経歴に合わせた最適な求人の紹介も行ってくれるため、興味がある方はぜひ無料登録に進んでみてください。

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