ゲートボールは、公園の広場で手軽にプレーできるスポーツです。スティックでボールを打ち、ゴールを目指す競技です。全力疾走や激しい攻防がほとんどないため、安全に配慮して楽しむことができます。 始めることを検討してみるものの、「ルールや準備するものが分からない」「自分自身でもプレーできるか不安」と思っている方も多いのではないでしょうか。新しいことにチャレンジするなら、失敗したくないと感じるかもしれません。
このコラムでは、ゲートボールのルールや必要な道具、歴史などについて解説しています。道具については、お得に手に入る方法も紹介しています。ぜひ参考にしてください。
1.ゲートボールとは
ゲートボールとは、5人1組に分かれて戦う、2チーム対抗の団体スポーツのことです。 ゲートボールは日本人によって考案され、年齢・性別に関わらず、誰でも楽しむことができる「ユニバーサルスポーツ」に含まれます。また、ケガの予防や脳機能の活性化の観点から、高齢者におすすめの運動としても注目されています。
1-1.ゲートボールの特徴
ゲートボールの特徴として、「戦略型スポーツ」と「安全性」があります。 ゲートボールは、各自が得点を競い合うものではありません。作戦を練ることで相手チームの得点を阻止したり、自身のチームを有利にしたりと、切磋琢磨することが勝敗を大きく左右する「戦略型スポーツ」です。
また、プレーヤー同士の接触がない「ノンコンタクト・スポーツ」であり、競技の安全性も魅力のひとつです。適度な運動量から体力差にも影響がないため、幅広い年齢層でのチーム編成ができます。
1-2.ゲートボールの歴史
ゲートボールは、1947年に誕生した日本発祥のスポーツです。当時、北海道芽室町出身の鈴木栄治氏が「クロッケー」をヒントに考案しました。また、1984年12月には、(財)日本ゲートボール連合が設立され、ルールの統一化がなされました。 その後も日本に限らず、各国でゲートボール連合が設立され、現在では、アジアを中心に20ヵ国以上の地域でプレーされており、今後のさらなる発展に期待できる競技だといえるでしょう。
1-3.ゲートボールに必要な用具
ゲートボールに必要な用具は、以下になります。
個人で用意するもの
必ず必要な用具:スティック
あると便利な用具:ステックケース、得点計算機、シューズ
チームで用意するもの
必ず必要な用具:ボール、ゲート・ポール
あると便利な用具:ラインテープ、タイマー、ゼッケン・腕章
(財)日本ゲートボール連合では、対戦する際に利用する用具を定めており、それらの使用を推奨しています。
スポーツ用品店が身の回りにない方や時間をかけてじっくり選びたいという方もいるかもしれません。そのような方には、ネットでの購入も良いでしょう。
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1-4.ゲートボールのコートについて
ゲートボールのコートは、15×20mと20×25mの2種類があります。以下の図をご参照ください。
コート内には、3つのゲートとゴールポールが設置されています。この中で、「ゲート通過」や「上がり」を競い合います。
コート枠は「インサイドライン」と「アウトサイドライン」で仕切られ、ライン同士の間隔は1mです。間隔内には、「スタートエリア」も設けられています。ラインの役割については、ルール説明の際に解説いたします。
2.ゲートボールのルールについてご紹介!
ゲートボールは、1試合30分とし、T字型のスティックを使って、木製やプラスチック製の球をゲートにくぐらせ、ゴールポールに当てて「上がり」になります。
ここからは、ゲートボールのルールについて詳しくご紹介します。
2-1.試合の流れ
ゲートボールの試合の流れについては、以下のとおりです。
- はじめに、各チーム内で打順を決めておきましょう。その後、じゃんけんやコイントスなどで先攻・後攻を決めます。先攻チームの打順が「1,3,5,7,9」、後攻の打順が「2,4,6,8」となります。
- 自身の打順と同じ番号のボールを自球とします。順番にスタートエリアから第1ゲートに向けて打ちます。
この時、1回の打球で第1ゲートを通過する必要があります。通過を失敗したり、自球がコート外に出てしまった際は、もう一度打ち直しになるので、狙いを定めて打ちましょう。
- 続けて、第2ゲート、第3ゲートと順に通過させていきます。
試合を進行していく中で、自球がコート外に出てしまった場合は、「アウトボール」となります。次の打順が回ってきた際、インサイドラインから10㎝離れた場所からコート内へ入れましょう。
ポイントとして、ゲート通過や他球への接触はできないので、戦略を意識して入れましょう。
- 最後、ゴールポールに自球を当てて「上がり」となり、総得点が多い方のチームが勝ちとなります。30分を経過しても決着がつかない時は、強制的に終了となり、その時点での合計得点で勝敗を決定します。
参照元:公益財団法人日本ゲートボール連合
2-2.タッチ・スパーク打撃
続いて、ゲートボールの勝敗のカギを握る2つのプレーである、「タッチ」と「スパーク打撃」について説明します。
・タッチ
タッチとは、第1ゲートを通過した自身のボールを打ち、コート内の相手ボールに当てるプレーです。具体的な手順を以下の1〜4の項目と図にまとめました。
- 自球(A)を他球(B)に向けて打つ。
- 自球(A)と他球(B)が接触する。
- 自球(A)の勢いによって、自球(A)と他球(B)が動く。
- 3の動きが静止する。
タッチは味方のボールに対しても行うことが可能です。味方のボールを送りたい方向へ誘導したり、ゲートの通過をサポートしたりと幅広く活用することができます。
参照元:GATEBALL. ASIA
・スパーク打撃
スパーク打撃とは、タッチ成立後に自球または他球がコート内に残った状態で行うプレーです。スパーク打撃は、省略することができないので、テクニックが重要になります。具体的な手順については、以下1〜3のようになります。
- 自球(A)を他球(B)のとなりに置き、足で上から押さえる。
- 自球(A)を打つ。
- 他球(B)が足下から飛んでいき、自球(A)のみが残る。
スパーク打撃を完了した場合、続けてもう1度打球することができます。ただし、スパーク打撃によって飛ばされたボールの飛距離が10㎝未満だと、違反になってしまいます。
戦略によっては、とても有効なプレーとなるので、積極的に取り入れてみましょう。
参照元:GATEBALL. ASIA
2-3.戦略
ゲートボールは、「各ゲートの通過」と「上がり」で獲得できる点数が異なります。各ノルマで獲得できる点数は、以下のとおりです。
打者のノルマ | 獲得できる点数 |
第1ゲートにボールを通す | 1点 |
第2ゲートにボールを通す | 1点 |
第3ゲートにボールを通す | 1点 |
ゴールポートにボールを当てる | 2点 |
以上のことから、1試合実施することで獲得できる最大得点は5点になります。
したがって、加点を意識した戦略だと、相手チームと差をつけることは難しいでしょう。そのため、ゲートボールの戦略は、「いかに相手の加点を阻止するか」が重要になります。
以下のような試合運びを参考にしてみてはいかがでしょうか。
- 第1ゲートを通過したあとは、第2ゲートの周辺にボールを集めて妨害をする。
- チームメイト全員が、第2ゲートの通過を完了(確信)するまでは、1を続ける。
- 第3ゲートへボールを通過させる。
- 25分のシグナルが鳴るまで、相手チームの妨害をする。
- 残り5分でゴールポールに向かい、「上がり」を狙う。
ゲートボールの戦略では、駆け引きが勝敗を左右します。チームメイトとの連携を駆使することで、より白熱した対戦を行うことができるでしょう。
2-4.ペナルティ
最後に、ゲートボールにおける6つのペナルティについてご説明します。
ペナルティの判定をされることで、最悪の場合失格として扱われ、プレーできなくなってしまうことがあります。楽しく対戦するためにも、ルールに従って行いましょう。
- ボールは、10秒以内に打たなければいけない。
- スパーク打撃成立後、2度目の打撃で同じボールに接触してはいけない。
- アウトボールをコート内に戻すとき、コート内のボールに接触してはいけない。
- スパーク打撃によって飛ばされるボールは、10㎝以上離さないといけない。
- スパーク打撃成立前に、足下からボールが抜け出さないようにする。
- タッチ後、ボールが静止していない状態で、スパーク打撃を行おうとしてはいけない。
- スティックの振りを遅くし、運ぶように打撃をしてはいけない。
ゲートボールのペナルティには、ゲーム性を考慮したルールが含まれています。普段の練習から意識して取り組むように心掛けると良いでしょう。
おわりに
ゲートボールは、国内に留まらず、国境を超えて人々に親しまれているユニバーサルスポーツです。団体戦でありながら、個人戦の要素も含んでおり、老若男女問わずチャレンジできるのも魅力のひとつです。
得点のノルマが少ない分、戦略の立て方次第で様々な試合展開ができます。ルールに従って、気持ち良くプレーできることを意識して取り組みましょう。これからゲートボールに挑戦しようか悩んでいる方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。