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【初心者向け】カメラの始め方|趣味としての楽しみ方や撮影方法をご紹介

【初心者向け】カメラの始め方|趣味としての楽しみ方や撮影方法をご紹介
早坂 華乃 ブランディングフォトグラファー

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早坂 華乃 ブランディングフォトグラファー

1枚のプロフィール写真で女性起業家を次のステージへ導く、ブランディングが得意なフォトグラファー。ただ綺麗な写真ではなく、集客目線で撮影する「ブランディング撮影」で、広告費0円で満席更新中。主催するフォトグラファー養成講座では、プロ希望者デビュー率100%を誇る。2022年『ブランディング撮影の教科書』出版

今や、インスタグラム人気も相まって誰でも気軽に写真を撮れる時代になりました。

スマホでも充分綺麗な写真は撮れますが、「ちゃんとしたカメラを使いこなしてみたいな」と憧れを持っている方も多いのではないでしょうか?

今日は、そんな方のために初心者がカメラを始める際の基本的知識とカメラの選び方のポイントをお伝えしていきます。

1.カメラの種類

一概に「カメラ」といっても色々な種類があります。大きく分けて4つに分類が可能です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1-1. 一眼レフカメラ

「いわゆるプロが使っている」と多くの方が認識しているものが「一眼レフカメラ」です。一眼レフカメラの大きな特徴は、多彩な種類のレンズを付け替えられることです。レンズを付け替えることにより、映し出したいイメージで、撮りたいもの(=「被写体」と呼びます)を撮る事が可能になります。

いわゆる、綺麗な「ボカした」写真や、遠くのものを「大きく」写せるのも、一眼レフカメラならではの特徴になります。ただ、本体がとても重くて大きいため、日常持ち歩きにくく、せっかく買ったのにと使わなくなってしまう人も・・・。

1-2.ミラーレス一眼レフカメラ

重さがデメリットだった一眼レフよりも小型・軽量化を実現したものがミラーレス一眼レフカメラです。

一眼レフは、その構造からカメラ内部に「ミラー」を持っているのですが、そのミラーを構造上なくすことで、軽量化が叶いました。

また、ミラーレス一眼の特徴として、人物の目に自動でピントを合わせてくれる瞳AF(オートフォーカスの略)機能が搭載されているため、常に目にピントが合ったポートレートを容易に撮る事ができるようになりました。近年動物の瞳にもAFが合ううような動物AFも登場しています。

画質や性能は、一眼レフと同等のクオリティを保ったミラーレス一眼は、今やカメラ市場の主流となりつつあります。

出始めた頃は、シャッターにタイムラグがある、、、動く被写体の撮影には弱い、など一眼レフに比べてのデメリットもありましたが、最近ではかなり解消されています。

初心者モデルも多数出て、価格帯もお求めやすくなっているため、これからカメラを買おうとする方は、ミラーレス一眼の初級者モデルがおすすめです。

1-3.コンパクトデジタルカメラ

一眼レフカメラやミラーレス一眼レフカメラの大きな違いは、レンズ交換ができない点にあります。サイズはミラーレス一眼よりさらに小さく、手のひらサイズでコンパクトで価格が安いというメリットがあります。しかしながら、最近ではスマートフォンのカメラ性能がとても良くなったため、あえてコンパクトデジタルカメラを買う必要があまりなくなってきました。

1-4.スマートフォン

言わずと知れた、スマートフォンのカメラ。これは最近とても優秀ですね。ただ、スマートフォンカメラの場合、一眼レフカメラやミラーレス一眼レフカメラと比べて、比べてセンサーサイズがとても小さいのです。センサーとは、カメラのいわば心臓のような中心部分のことで、画質の良さと比例しています。どんなに画質が良くなったスマ-トフォンカメラでも、大きく引き伸ばすにはどうしても画質が不十分です。特にWEB上で見る分には問題ありませんが、印刷する際に、画質の違いが顕著に出てしまいます。

2.初心者におすすめのカメラの選び方・買い方 

2-1.初心者として選ぶならミラーレス一眼

今や誰でもスマートフォンを持っていますよね。日常のちょっとした写真はスマートフォンカメラにお任せするとして、あえて、これからカメラを買うのであれば、是非ミラーレス一眼レフカメラを強くおすすめします。

2-2.予算と目的に合わせて選びましょう

いざ、カメラを買おうと量販店に行くと、あまりの種類の多さと値段の幅に戸惑ってしまう方も多いかもしれません。カメラは大きく分けて、初心者モデルから、中級者モデル、上級者モデルと分かれています。

初心者モデルと上級者モデルの大きな違いは、画質の違いの他、細かいカスタマイズの有無や操作性の差です。

「せっかくカメラを買うなら、良いものを」と、ちょっと高いものを買いたくなりますが、まずは、「エントリー機」や「入門機」とも呼ばれる初心者モデルの中から選ぶ方が安心です。せっかくだからと高いものを買っても、結局そのスペックを使いこなせず、無駄になるケースが多いからです。

初心者モデルの多くは、広角~望遠をカバーできるように(狭い室内も、遠くの鳥もどちらも撮れるように)レンズが2個付いています。

まだ撮りたいものが明確に決まっていない方は、このような、レンズが2種類セットで付いているタイプを購入すると、幅広く色々な被写体(=撮りたいもの)に対応することができます。

また、普段から持ち歩きたいという方は、なるべく小型で軽量型のボディのものを選びましょう。スペックの高さで重いものを選んでしまうと、重くて持ち歩きにくく、使わなくなってしまいます。

2-3.ひとつのお店で決めずに何店か回りましょう

カメラを買う時に注意してほしいのが、ひとつのお店で決めないという事です。おそらく皆様売り場の店員さんに相談することになると思いますが、店員さんの個人的な好みでおすすめされる場合や、その店員さんがカメラメーカーから派遣された販売員だった場合、そのメーカーをすすめてくることがあるからです。

できれば3か所くらい回って店員さんに相談した上で決めると納得のいくカメラを見つけることができるでしょう。

最終的には、似たようなスペックであったり値段に大きな差がない場合の決め手は、手に持って色々なボタンを押してみた感覚が「しっくりくるか」「手に馴染むか」で決めて大丈夫です。

実際に触れてみて、ご自身との「相性」が合うかどうか、という直感部分もぜひ考慮して選んでみてください。

2-4.おすすめカメラ4選

ミラーレス一眼レフカメラはどのカメラメーカーもとても力を入れて売り出しているので、選択肢も多くあります。そのような中で各社一押しのモデルを4種ご紹介いたします。

1)Canon EOS M200

Canon EOS M200

初めて買うのにおすすめなのがキヤノンで一番小さく軽いモデルになります。ミラーレスのモデルはEOS Kiss Mのシリーズがありますが、Kiss Mより小型・軽量化されているので、女性でも持ち歩きやすいモデルとなっています。

Canon EOS M200

2)Nikon Z fc

レトロな雰囲気から、流行に敏感な女性にも人気が高いのがこちら、カメラメーカー老舗のNikonの一押しモデルです。カメラボディの色を6色からカスタマイズできる点でも画期的なモデルで、自分らしい一台を求める人に人気。ファッションの一部としてカメラを楽しみたい方には最適です。ただし、レトロな外観に合わせて、ダイヤルによる操作なので、人によっては合う、合わないがあるかもしれません。

Nikon Z fc

3)OLYMPUS PEN E-PL10

おしゃれなデザインで女性に不動の人気のOLYMPUS PEN。インスタでお洒落な投稿をしたい女性にも最適な、数多くのフィルター機能を搭載しているモデルです。

OLYMPUS PEN E-PL10

OLYMPUS PEN E-PL10

※公式オンラインストアでの販売は終了しました(2023年7月現在)

4)SONY α6400

ミラーレスカメラ業界で他社を牽引しているソニーから出ている入門機です。ソニーは、いち早くミラーレス化に取り組んでいるため、レンズのラインナップも豊富です。ソニーはフルサイズ(よりセンサーサイズが大きなプロ仕様)のモデルが圧倒的人気なので、将来的にフルサイズの上位モデルが欲しいと考える方に、おすすめです。

SONY α6400

3.カメラを始める際に揃えておきたいもの3選

いざはじめようと思った際に、カメラ本体と一緒に揃えるべきものを押さえておきましょう。

1番大切なのが、撮影した写真を記録するためのメモリカードです。カメラの機種に合わせてメモリカードの種類が指定されていますので、対応するものを購入しましょう。高いものは容量が大きく、読み込み速度が速いタイプのものになります。ちょっと撮影する程度であれば、2GB程度でもいいですが、8GB以上あるとある程度ためられて便利です。

忘れがちですが、とても大切なものがレンズを保護するレンズ保護フィルター。レンズの前に簡単に取り付けられてレンズを傷や衝撃から守ってくれます。料金は高いほどフィルターの精度がいいのですが、プロではないのでそこまでこだわらなくても大丈夫です。

次に、カメラバッグ(もしくはカメラケース)。カメラを持ち歩く際、カメラが傷にならないよう衝撃から守ってくれるカメラバッグは必須です。カメラやレンズなど一式が入るタイプの大きいものもありますが、自分のかばんに入れて持ち歩きたい時は、カメラ本体だけをカバーできる小さいタイプのバッグインバッグタイプのものをおすすめします。

上記以外で、あると便利なのが、三脚です。お子さまの運動会や発表会などの撮影時にも三脚があるとカメラを固定できるので便利です。三脚は軽いと持ち運びがしやすい反面、安定が悪く、ちょっとした衝撃で倒れてしまうリスクが。ある程度しっかりとした重さがあるものを選んだ方が安心です。

それ以外に、自分らしくカスタマイズして楽しめるのがカメラストラップ。付属のストラップはシンプルで個性が出ない…と思われる方は、自分の好みに合うストラップを選びファッションとしても楽しむことができます。

4.簡単カメラの設定方法

はじめてミラーレス一眼レフカメラを扱う人はまずはオートモードで撮ってみましょう。現在のオートはとても優秀で、色々な場面で最適に撮影してくれるようにプログラムされています。瞳AFという機能が付いている場合は、「オン」にしておきましょう。人物の目を自動でキャッチしてくれて、目にピントを合わせてくれます。

カメラに慣れてくると、オートではなく、絞り優先モードやシャッター速度優先モードと呼ばれる半オートモードや、完全手動の操作になるマニュアルモードを使うことをおすすめしますが、まずはオートモードに慣れることが大切です。

オートモードでは撮れないものがでてきたら、その時は半オートモードのデビュー時です。ご自身でぼかしをコントロールしたい時は、絞り優先オート、自身でブレるか、ブレないかをコントロールしたい時は、シャッター速度優先モード、すべてを自身でコントロールしたい時には、マニュアルモードがおすすめです。

5.用途別カメラを撮影するポイント

カメラを買ったら色々なものを撮りたくなりますよね!オートモードにお任せしておけば、基本なんでも無難に撮れるようになっているのですが、撮りたい被写体によって、撮り方のコツというものがあります。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

5-1.人(ポートレート)

人(ポートレート)
人(ポートレート)

ひとくちに人物撮影といっても、撮る対象が大人なのか、子どもなのか、動いているのか、止まっているのか、で撮り方の難易度は変わってきます。動きが少ない大人のポートレートは、シーンモード(カメラによって呼び方が変わります)で「ポートレート」を選ぶと、背景がぼけた人物が浮き立つような写真が簡単に撮れるのでおすすめです。

動き回っているお子様の撮影で、1番のお悩みが「ブレてしまう」こと。そんな時は、シーンモードで、「スポーツモード」を選ぶと安心です。「スポーツモード」を選ぶと早い動きにもカメラが自動で対応。ブレずに撮る事ができます。もしも「スポーツモード」がない場合は、その場合の撮影モードは、オートモードではなく、「シャッタースピード優先モード(Tv)」を選び、1/500秒以上の速めのシャッタースピードに設定します。もちろん瞳AFはオンにしておきましょう。

5-2.動物(ペット等)

動物(ペット等)

動物撮影は、5-1の動きがあるお子様の撮り方と基本は同じになります。動物瞳AFがあるカメラの場合はオンにしましょう。犬など動きがダイナミックな動物は走ってくる瞬間を押さえられると躍動感がある1枚を撮る事ができます。また動物と同じ目線の高さから撮るのもポイントになります。

5-3.料理写真など

料理写真など

シーンモードで「クローズアップ」を選ぶと寄って撮影することができます。料理は椅子に座った目線の高さからが1番綺麗に見えるように盛り付けられているので、その目線の高さから撮るのが1番無難に綺麗に撮ることができます。色鮮やかだったり、複数の品が並んでいる場合は、真上から撮る「俯瞰(ふかん)」という撮り方はインスタ映えすると人気です。

その他、バランスが良くセンスが見えるように撮れる「構図」という概念があります。たとえセンスがなくても大丈夫。構図を参考にすると、おしゃれな写真が簡単に撮れるようになります。

5-4.景色(風景等)

景色(風景等)

旅先での素敵な景色は、思い出の1枚としてとどめておきたいですよね。そんな時は、シーンモードで「風景」を選んでみましょう。手前から奥までピントがくっきりとシャープに写るようになり、空や緑の発色の良さが際立つように撮る事ができます。レンズは「広角レンズ」を使いましょう。壮大な景色を1枚に収めることができます。

おわりに

今回は趣味としてのカメラを始める方のために、カメラの選び方や設定など基本的なことをお伝えしました。

写真は撮れば撮るほど、より自分が撮りたいものが明確になり、「もっとこういう風に撮りたい」という欲求が出てきます。

その欲求を自分が持っているカメラとレンズの機能的に満たせなくなったら、その時は、レンズを買い足したり、よりスペックの高い上位モデルへの買い替えのタイミングとなります。

それまでは、まずは無理せず、エントリーモデルから徐々に慣れていき、スマホでは味わえない魅力を堪能してみてくださいね。

写真提供:早坂華乃

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