人にも環境にも「やさしい」片付けや掃除をしたいという方も多いのではないでしょうか?なかなか落ちないキッチンまわりや浴室の頑固な汚れは気になるけれど、環境にやさしい掃除をしたい方に、このコラムでは環境にやさしいナチュラルな掃除術をご紹介します。重曹はお料理だけでなく、掃除や洗濯、消臭、と様々なことに活用できます。
最近では100円ショップでも手軽に購入できるようになりました。赤ちゃんからペットまで安心して使用できるのも嬉しいポイントです。重曹・クエン酸・酢を活用して、ナチュラル掃除始めませんか?
1.重曹でナチュラル掃除
掃除をはじめる前に重曹を使用する際は、必ずゴム手袋をしてください。
重曹掃除に使用できないものとしては、アルミ製の食器や調理器具、うるし塗・上絵付きの食器、金線・銀線入りの食器、柔らかい素材の床・家具・塗装面、パールなどの宝飾品などがあります。掃除を始める前に必ず確認するようにしてください。
①コーヒー、紅茶、茶渋の汚れ
水を含ませたスポンジに重曹を付けて磨きます。
②お鍋の焦げ付き
水を入れた鍋に重曹を振り入れ、しばらく煮たあと、数時間放置すると焦げが浮き上がってきます。
(注意)熱湯に重曹を入れると、吹きこぼれる場合がありますので、火にかける前に重曹を入れてください。
③ガスレンジ
水を含ませたスポンジに重曹を付けて磨きます。汚れがひどい場合は直接振りかけて少し置いてから磨いてください。
④キッチン換気扇
ぬるま湯100mlに大さじ1杯の重曹を入れて、スプレーすると効果的です。
(注意)65℃以上のお湯は、アルカリ性を強くするので注意してください。汚れがひどい場合は、重曹を直接振りかけて磨いてください。その後は、水で洗い流します。塗装された換気扇は、塗装が剥がれる恐れがありますので、ご注意ください。
⑤キッチンシンク
重曹をぬるま湯で溶かした重曹スプレーを吹きかけるか、(汚れが気になる場合は)シンクに重曹を振りかけスポンジで磨き、洗い流してください。
⑥お風呂
湯船の湯垢に、スポンジに重曹を振りかけ、軽くこすります。
⑦トイレ
就寝前などに便器に重曹を振りかけて一晩放置します。重曹水を床や壁、便器などにスプレーして、雑巾などで拭きとります。
⑧玄関や下駄箱の消臭
カップや空きビンに重曹を入れフタを開けたまま置いておくと玄関や下駄箱の臭いが消臭できます。
2.クエン酸で環境にやさしいナチュラル掃除
クエン酸は除菌、消臭、洗浄に活用できます。シンク・洗面所・浴室の水垢・石けんカス汚れの利用がおすすめです。食品由来成分から作られているので、環境にやさしいです。
<使用方法と注意点>
クエン酸を使用するときは、必ずゴム手袋をしてください。粉のまま使う場合は、濡れたスポンジなどに振りかけてこすります。クエン酸水(水に溶かして使う)として使用する場合は、水200mlにクエン酸5gを溶かしスプレーボトルに入れて使いましょう。湿布状にして使う場合は、ペーパー等にクエン酸水を含ませ、汚れに直接貼って5分~10分放置してその後拭き取りましょう。
・またスプレー容器はよく洗ってからご使用ください。
・クエン酸水は、1週間程度を目安に使い切るようにしてください。
・材質、塗装の種類によって変色、変質するものがありますので、必ず目立たない部分につけて5分ほど置いて確認してからご使用ください。
<クエン酸を使用できないもの>
水洗いできないもの、水拭きできないもの(桐・白木等)漆器、皮革製品、絹製品、アルミ、銅、鉄、真鍮、貴金属、金箔、ニス塗の家具、表面加工された家具等、眼鏡、自動車の塗装面、大理石、コンクリート、モルタル等
①食洗機内の洗浄
食器を入れずに、クエン酸を50g入れて、1サイクル運転します。
(注意)使用前に食洗機の取扱説明書で確認してください。
②電気ポット内の洗浄
電気ポットの場合、水を満タンに入れます。クエン酸の分量の目安は、水1リットルに対して、クエン酸大さじ1〜1.5程度です。電気ポットの取扱説明書に分量が記載されている場合は、従ってください。
沸騰後1~2時間置いてお湯を捨てて、再度水を沸騰させて、ポット内にクエン酸が残らないようにします。
③排水口の詰まりや消臭
重曹100gとクエン酸50gを排水口に振りかけ、コップ半分のお湯または水をかけて発砲させ10~15分位放置します。
その後お湯を流します。汚れが軽い場合は、重曹大さじ1杯とクエン酸大さじ2分の1を排水口に振りかけ、水少々をかけて発砲させて、その後40℃くらいのお湯を流します。またキッチンの排水口だけでなく、浴室・洗面所・トイレの排水口にも使用できます。1週間に1度のペースで、汚れが軽い場合の方法で掃除すると、ぬめりと、においが気にならなくなります。
④重曹+クエン酸で洗濯槽の掃除
洗濯槽に重曹とクエン酸1カップずつ投入して10分ほど回して、一晩放置すると汚れもにおいもスッキリします。
3.頑固な汚れの対処法
①頑固な汚れは手作りホイップクレンザー
重曹に酢と食器用液体洗剤を加えるとグリルやガスコンロの五徳の頑固な汚れにおすすめです。浴室の洗面器やイスの頑固な汚れ、トイレの手洗い器の汚れも簡単に落ちます。
今回はトイレの手洗い器の頑固な汚れにチャレンジしてみました。
ビフォー
黒ずみが気になります。手作りホイップクレンザーを作ります。配合は、重曹100g+食器用液体洗剤25ml+酢大さじ2分の1重曹に液体洗剤を加えて、もったりした感じになったところで、
お酢を少しずつ入れてまぜて、発泡させていきます。
もこもこと発砲します。
汚れが気になる部分に直接塗って15分ほど放置します。
15分後、スポンジなどで軽くこすると汚れが落ちます。水で洗い流したら完成です。
これは無理と諦めていた頑固な汚れには、手作りホイップクレンザーをぜひ、お試しください。
②重曹ペーストで頑固な汚れをパック
重曹2に対し水1でペースト状にします。汚れに直接塗って15分ほど放置。あとは水で洗い流すだけ。換気扇やレンジなどの油汚れにおすすめです。水垢も落とすのでシンクもこれで軽くこするだけで汚れが取て簡単です。
③重曹とお湯を混ぜた重曹水で拭き掃除
水1リットルに対し大さじ4の重曹を溶かします。(スプレーボトルに入れて使うと使いやすくなります。)家具や床、壁まで家中くまなく掃除ができます。ほこり汚れ、手垢やタバコのヤニ汚れまで綺麗に落とせます。照明器具の拭き掃除も忘れないようにしましょう。さらに冷蔵庫の棚やパッキンの細かい隙間まで綿棒を使って汚れを取ると、においまでなくなって一石二鳥です。
④お風呂の残り湯に重曹を投入
入浴剤として使った後に、お風呂の桶や蓋、小物などを浸け置き。自宅で手軽に温泉気分が味わえます。200Lのお湯に重曹1カップを用意します。まず入浴剤として大さじ2~3を投入。入浴した後のまだお湯が温かいうちに残りの重曹を入れて洗面器や蓋、小物などをつけ置きします。浸しておくだけで汚れが取れるので、簡単です。
ぜひ、お試しください。
おわりに
ゴミを出さないようにするのが、ナチュラルな片付けです。分別し、不要な物はリサイクルや寄付をしながら、ゴミを少なくしましょう。食材も消費期限が切れないうちに使い切りましょう。意識することで、ゴミが減っていきます。
汚れの度合いによって、使い方を変えられるので、様々な所に活用できて便利です。環境にやさしいだけでなく、人体にもやさしいので、安心できるでしょう。