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【片付けの基本】「捨てられない」を解決するためにできること

国広 陽子 片づけコンサルタント

執筆者
国広 陽子 片づけコンサルタント

片づけができないと悩む方が、片づけを習慣化することにより幸福度の高い人生を送るための「片づけコンサルタント」です。 一般社団法人ワールドハピネスクリエイター協会代表理事/片づけ大賞2015個人部門大賞受賞/扶桑社「ESSE」掲載/広島のテレビ・ラジオ・新聞に5年間出演 著書:『ワン!ステップ~幸せをつくる片づけ術』(南々社2013/12)

片付けは「捨てなければ」ならないと思っていませんか?「まだ使える」「いつか使えるかもしれない」と思うと捨てられないことも多いでしょう。

物が捨てられない方は意外と多くいらっしゃいます。そういう私も、以前は物が捨てられずに悩んでいました。

「いつか使うかもしれない」「誰かが使うかもしれない」「どこかで使うかもしれない」「何かに使うかもしれない」と考え、捨てることに対する罪悪感を持つ方も多いのではないでしょうか?

そもそも物を捨てられないので、 片付け が始められないとお悩みの方も多いでしょう。

それは以前、 片付け で物を捨ててしまって後悔したから捨てられなくなってしまっている可能性もあります。このコラムでは、「捨てられない」を解決するためにできることをご紹介します。

1.どうして捨てられないの?

まず最初に、「どうして捨てられないのか」について確認しましょう。

皆さんにはこのような経験はありますか?

子どもの頃に、捨てようとした物に対して、「もう捨てるの?もったいないわよ」と誰かにいわれたことや、ご自身で誤って必要な物まで捨ててしまって困ったり、家族の誰かに大切にしている物を全て捨てられてしまったなど、何かの原因で捨てられなくなってしまっていることがあるかもしれません。

ではどうしてあなたは物を捨てられないのでしょうか?その原因が分かったら、捨てられないことを解決する糸口が見つかるかもしれません。原因を確認してみましょう。

2.物を確認しよう

2-1.最初はご自身が持っている物を確認しましょう。

すぐに捨てなくても大丈夫です。意外と自身の持っている物をすべては使っていないものです。タンスやクローゼットなどの中に、大切にしまい込んでいませんか?「使うのがもったいない」と思うと、使わなくなることも多いです。捨てなくても良いので、まず持っている物を確認しましょう。

大切なのは、ご自身が今何を持っているのかを確認することです。

「以前は使っていた」、「これから使うかもしれない」という事ではなく、今、持っていている物は何かを確認する事から始めましょう。捨てられなければ、すぐには捨てなくても良いです。

片付け を進めていくと、物に対しての判断力が高まります。個人差はありますが、すぐに手放せる方、1年程かかる方、3年以上かかる方と様々ですが、物と向き合うと確実に判断できるようになっていきます。

焦らずゆっくり、進めましょう。手放そうと心の整理がついた時に家の外に出すと後悔しなくなります。捨てなくても良いので、 片付け を始めましょう。

2-2.使っている物を確認しましょう

持っている物が確認できたら、次は日常的に使っている物を確認しましょう。大切なのは、「使っているか」「使っていないか」を確認することです。以前使っていたとか、これから使うかもしれないという事ではなく、今、現在使っている物は何かを確認する事から始めましょう。

大切なのは、ご自身が今使っているか使っていないかを確認することです。捨てられなければ、すぐに捨てなくても良いです。 片付け のプロの考え方では、1年に1回以上使う物が必要な物といわれています。使っていない物でも、1年に1回以上使えばOKです。

2-3.あなたの好きな物を確認しよう

最後に好きな物を確認しましょう。好きな物に囲まれた部屋での暮らしは心を豊かにします。あなたの好きな物は何ですか?逆に、嫌いな物を「なぜ持っているのか」考えてみるのも良いかもしれません。

人の好みは年齢を重ねたり、ライフスタイルによって変化します。何気なく持っている物を、定期的に確認するのは 片付けにとって必要な作業です。物と向き合うと、大切なことに気付くきっかけになります。

3.捨てない 片付け のコツ

3-1.捨てるのではなくどんどん使いましょう

持っていても使っていない物は意外と多いでしょう。

例えばキッチンのスライサーは、購入する時は「あったら便利だな」と思って購入したものの、実際に使うと、手が切れそうで怖い、洗うのが面倒などの利用で使わず引き出しの中に眠っていませんか?宝の持ち腐れになっていては、もったいないです。

もし使っていない場合は、一度使ってみましょう。実際に使ってみると使わない理由が確認できます。使っていない理由が分かれば、物を手放しやすくなります。

また他の事例として、ポケットティッシュがたくさんある場合は、洗面台の掃除に使うという方法もあります。ホテルのアメニティの化粧水やクリームは、手や腕、首・足に使用すると、すぐに使い切れるでしょう。

捨てるのではなく、活用するという視点で物を見てみると、 片付け も楽になります。また持っている物は必ず使い切るように心がけましょう。

3-2.ご自身で使わない物は、誰かに譲るようにしましょう

もし今後もご自身で使わない物があれば、家族や友人に譲りましょう。誰かが必要としている場合もありますので、身近な方に聞いてみると良いでしょう。

3-3.物を循環していく方法としてリサイクルを活用しましょう

リサイクルショップやフリーマーケット、WEBサイトを活用して、リサイクルしましょう。現在、デパートやスーパーで不要な洋服を持ち込むと、次のお買い物で使えるチケットを受け取れるサービスもあります。誰かに使ってもらえると手放すのが楽になります。

3-4.寄付

災害支援や学校のバザー、福祉団体に寄付する、食品は、フードバンクや子ども食堂に寄付する方法もあります。誰かの助けになると思うと手放しやすくなるでしょう。捨てるのは心苦しいけれど、 片付け で誰かに貢献できると心が豊かになります。

4.判断に迷う物はどうするの?

4-1.捨てるか迷う物もあるでしょう

そのような物は、すぐに捨てなくても大丈夫です。箱や紙袋に入れて、一時保管しましょう。迷う物ばかり増えると、悩んでしまう方は、半年に1回一時保管している物を確認するようにしましょう。

一時保管場所で1年~1年半経過すると、手放す勇気が湧いてきます。捨てるのは心の整理がついてからで大丈夫です。そうすると、安心して 片付けられるようになります。ご自身が安心して 片付けられる方法を見つけましょう。

4-2.執着を手放そう

10年位持っていて全く使わないのに、捨てた後すぐに、「この時に使えたのに!」と思ったことはありませんか?

物に対する執着が理由で、 片付けられなくなった方も多いのではないでしょうか?持っていると使わなくても安心ですが、手放すと執着心が芽生えてきてしまうものです。

でも安心してください。人間、誰でも執着心は少なからずあるものです。

手放して失敗したという所に注目するのではなく、手放したことによって、良かったことに注目すると良いでしょう。例えば、部屋がすっきりしたとか、掃除がしやすくなったというふうにメリットに注目すると、手放しやすくなります。

片付けは決断力を磨くトレーニングです。筆者のおすすめは、100円ショップで購入できる物は思い切って手放す方法です。ただし電化製品などは、高価なものも多いので慎重に取っておくのも1つの方法です。思い出の品も、じっくり考えて処分しましょう。

おわりに

このコラムでは「捨てられない」を、解決する方法についてお伝えしました。捨てられない原因は人によって様々です。まずは、どうして捨てられないのか考えてみることから、始めましょう。

「いつか使うかもしれない」と考えていても、その「いつか」は永遠に来ないかもしれません。使っている物だけで、スッキリ暮らす爽快感を味わってみてください。

捨てられないのであれば、物を活用して、使い切るのも1つの方法です。また「人に譲る」「寄付をする方法を見つける」と、手放しやすくなります。

物も大切な資源です。物を活用して豊かに暮らしましょう。焦らずゆっくり、使っていない物を確認して、必要ないと思った時に捨てると後悔しません。捨てなくてもい良いので、片付けを始めてみませんか?

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