伝統的な街並みが広がる京都では、お寺や神社の境内、公園、堤防などにさまざまな品種の桜が植えられています。開花の時期には街中が桃色に染まり、華やかな春の訪れを感じさせてくれます。しかし京都には非常に多くのお花見スポットがあるため、どこに足を運んだらいいのか迷うことも多いでしょう。
そこで本記事では、京都に行ったらぜひ観賞したいおすすめの桜名所を20ヶ所ご紹介します。気になったお花見スポットを中心に、春の京都観光プランを作成しましょう。
なお、コロナ禍の影響によりお祭り・ライトアップや出店が中止となる可能性があります。お花見の際には、各スポットの公式WEBサイトや政府・自治体にて最新情報を確認し、充分な感染対策を行ったうえでお出掛けください。
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1.京都でおすすめの桜名所・お花見スポットTOP1〜5
まずは京都のおすすめ桜名所のTOP1〜5までをご紹介します。
1-1.淀川河川公園背割堤地区
淀川河川公園にある背割堤地区、通称「背割堤」と呼ばれるエリアは、1.4kmの長さの堤防に約220本の桜が植えられており、思わず圧倒される桜のトンネルを堪能することができます。例年では開花の時期に合わせて「背割堤さくらまつり」が行われているほか、芝生の広場や展望台もあるので、親子連れでも楽しめるのが特徴です。
所在地 | 八幡市八幡在応寺地先 |
アクセス | 京阪本線石清水八幡宮駅から徒歩で10分 |
1-2.淀水路の河津桜
地元住民の手によって植樹されてきた淀水路沿いの河津桜は、例年では2月中旬〜3月中旬に見頃を迎える品種です。遊歩道を歩きながらのんびり桜を楽しめるのが特徴で、お花見のピークをずらして混雑を避けたい方にもおすすめです。住宅街にほど近い場所にあることから地域の人を中心に愛される穴場スポットでしたが、近年では数多くの花見客が訪れる名所となっています。
所在地 | 京都市伏見区淀木津町 淀水路一帯 |
アクセス | 京阪本線淀駅から徒歩で10分 |
1-3.哲学の道
「日本の道100選」にも選ばれた哲学の道は、琵琶湖疏水に沿って約2kmにわたって続く散策道です。銀閣寺から若王子神社までの間に伸びる小道で、過去には著名な哲学者が散策していたことからこの名が付けられました。約400本の桜に加えてさまざまな動植物を観賞できるお花見スポットで、例年では3月下旬~4月上旬に見頃を迎えます。
所在地 | JR京都市左京区鹿ケ谷法然院西町 |
アクセス | 京都駅からバスに乗り「銀閣寺前」下車、徒歩で2分 |
1-4.清水寺
京都でも屈指の観光スポットとして知られる清水寺は、約1,500本の桜が植えられた桜の名所としても有名です。清水の舞台からの景色はもちろん、清水寺への参道「産寧坂(さんねいざか)」でも美しいしだれ桜を楽しむことができます。見頃を迎える3月下旬~4月上旬には、清水寺とともにライトアップされ、幻想的な景色を観賞できるでしょう。
所在地 | 京都市東山区清水1-294 |
アクセス | JR京都駅からバスに乗り「五条坂」下車、徒歩で10分 |
1-5.円山公園
八坂神社の東に位置する円山公園は、通称「祇園の夜桜」と呼び親しまれている壮大なしだれ桜が有名です。樹高は12m、幹回り2.8mの規模を誇り、開花期間中のライトアップでさらに神々しい姿を見せてくれます。また、公園の敷地内には約690本の桜が植栽されていることから、京都でも屈指の桜の名所となっています。
所在地 | 京都市東山区円山町 |
アクセス | 京阪本線祇園四条駅から徒歩で10分 |
2.京都でおすすめの桜名所・お花見スポットTOP6〜10
続いて、京都のおすすめ桜名所をTOP6〜10まで解説していきます。
2-1.京都府立植物園
国内でもトップクラスの規模を誇る植物園「京都府立植物園」では、約12,000種類もの植物が植えられており、季節を問わず美しい草花を観賞できる観光スポットです。園内に植えられている桜は、約180品種・約500本と、他の名所にも引けをとりません。定番のソメイヨシノや八重紅しだれのほか、寒桜や菊桜といった品種も植えられているため、3月上旬〜4月下旬と比較的長い期間お花見を楽しめるのも特徴です。
所在地 | 京都市左京区下鴨半木町 |
アクセス | 京阪本線出町柳駅からバスに乗り「植物園前」下車、徒歩で5分 |
2-2.知恩院
前述した円山公園に隣接した浄土真宗総本山「知恩院」では、高さ約24mの規模を誇る国宝「三門」が、美しいしだれ桜に彩られる姿が観賞できます。境内にある庭園「友禅苑」や「御廟所」でも荘厳な桜を楽しむことが可能で、落ち着いた雰囲気の中でお花見ができる穴場スポットです。
所在地 | 京都市東山区林下町400 |
アクセス | JR京都駅からバスに乗り「知恩院前」下車、徒歩で5分 |
2-3.醍醐寺
「日本さくら名所100選」にも選ばれた醍醐寺は、通称「花の醍醐」と呼ばれる京都屈指の桜名所です。かつては豊臣秀吉が家臣を1,000人集めて花見を楽しんでいたとされ、ソメイヨシノや八重桜を中心とした約1,000本の桜を観賞できるお花見スポットです。例年では4月の第二日曜日に豊臣秀吉のお花見を再現した「豊太閤花見行列」が開催され、多くの観光客で賑わっています。
所在地 | 京都市伏見区醍醐東大路町22 |
アクセス | 地下鉄東西線醍醐駅から徒歩で10分 |
2-4.蹴上インクライン
蹴上インクラインは、京都市の文化財としても指定されている鉄道跡です。かつては全長約582m、高低差約36mを誇る、世界最長の傾斜鉄道とされていました。現在ではその役目を終え、レールが史跡として保存されています。その両側には約90本の桜が植えられており、近代日本の歴史に思いを馳せながら散策を楽しむことができるお花見スポットです。
所在地 | 京都市東山区東小物座町339 |
アクセス | 地下鉄東西線蹴上駅から徒歩で3分 |
2-5.嵐山・渡月橋
桂川に掛かる京都の定番観光スポット、渡月橋でも華やかな桜を楽しむことができます。川沿いには約1,500本もの桜が植えられており、渡月橋の美しさをより際立たせています。嵐山は「日本さくら名所100選」にも選ばれる桜の名所でもあります。近隣にある中ノ島公園でも約300本の桜を観賞できるほか、例年の開花の時期には出店も揃うので、ぜひ立ち寄ってみてください。
所在地 | 京都市右京区嵯峨中ノ島町 |
アクセス | 京福電鉄嵐山駅から徒歩で2分 |
3.京都でおすすめの桜名所・お花見スポットTOP11〜15
次に、京都のおすすめ桜名所のTOP11〜15を解説していきます。
3-1.仁和寺
真言宗御室派の総本山「仁和寺」は、京都でも遅咲きの桜を楽しめるお花見スポットです。境内にはサトサクラの一種である「御室桜(おもむろざくら)」が咲き誇り、見頃は4月上旬〜4月中旬となっています。御室桜は樹高が2〜3mと、人の目線に近い桜を楽しめるのも特徴です。バックには五重塔が見える立地で、この時期ならではの美しい絶景を堪能することもできます。
所在地 | 京都市右京区御室大内33 |
アクセス | 京福電鉄御室仁和寺駅から徒歩で3分 |
3-2.二条城
世界文化遺産にも登録された二条城では、約50種類、約300本の桜が植えられており、3月中旬〜4月中旬の時期に見頃を迎えます。例年では桜の開花に合わせて「二条城桜まつり」が行われ、期間中にはライトアップやプロジェクションマッピングが行われます。徳川家康の時代から続く伝統的な建築と、現代の最新技術を融合させた幻想的な世界を楽しむことができます。
所在地 | 京都市中京区二条通堀川西入二条城町541 |
アクセス | 地下鉄東西線二条城前駅から徒歩すぐ |
3-3.平野神社
平野神社には、約60種類、約400本の桜が植栽されており、江戸時代から「平野の夜桜」と呼び親しまれてきました。平野神社の境内では、他では見られない珍しい品種の桜が植えられていることが特徴で、これまでとは一味違うお花見を体験できるでしょう。例年では毎年4月10日に「桜花祭」と呼ばれる桜祭りが開催され、多くの観光客で賑わいます。
所在地 | 京都市北区平野宮本町1 |
アクセス | 京福電鉄北野白梅町駅から徒歩で7分 |
3-4.東寺
人気の観光スポットとしても知られる世界文化遺産「東寺」は、およそ55mの高さを誇る五重塔を背景に、樹齢120年を超える「不二桜」を観賞できる桜の名所です。開花の時期に合わせて五重塔とともに桜のライトアップが行われ、神秘的な雰囲気の中を散策することができます。
所在地 | 京都市南区九条町1番地 |
アクセス | 近鉄電車東寺駅から徒歩で10分 |
3-5.京都御苑
京都の中心部に位置する京都御苑では、3月下旬に見頃を迎える早咲きのしだれ桜「糸桜」がお花見のメインシンボルとなっています。加えて約1,000本の桜、約180本の梅、約70本の桃が植えられており、華やかな花弁を一度に観賞できるのも魅力です。桜は種類が多く見頃の時期も異なるため、長い期間にわたりお花見を楽しむことができます。
所在地 | 京都市上京区京都御苑3 |
アクセス | 地下鉄鳥丸線丸太町駅または今出川駅から徒歩で5分 |
4.京都でおすすめの桜名所・お花見スポットTOP16〜20
最後に、京都のおすすめ桜名所をTOP16〜20までご紹介します。
4-1.水火天満宮
水難火除けのご利益があるとされる水火天満宮は、神社を覆うように咲き誇る桜を楽しめる穴場スポットです。満開の時期には、境内から見上げれば一面がピンクの世界で満たされてしまうほどの光景で、例年では夜間のライトアップも実施されています。
所在地 | 京都市上京区堀川通上御霊前上ル扇町722-10 |
アクセス | 地下鉄鳥丸線鞍馬口駅から徒歩で10分 |
4-2.平安神宮
平安遷都1,100年を迎えた1895年に創建された平安神宮では、美しい本殿とともに遅咲きの紅しだれ桜を楽しむことができます。例年はお花見のシーズンに合わせた「桜(はな)みくじ」で、この時期ならではの思い出を作ることができます。「平安神宮 紅しだれコンサート」では、美しいライトアップに彩られた幻想的な光景を堪能できるのも魅力です。
所在地 | 京都市左京区岡崎西天王町97 |
アクセス | JR京都駅からバスに乗り「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車、徒歩で5分 |
4-3.龍安寺
枯山水の石庭で有名な世界文化遺産「龍安寺」も、実は隠れた桜の名所として知られる名勝です。お花見の時期には、境内の約400本の桜が咲き誇り、石庭との素敵なコントラストを演出します。例年の見頃は3月下旬~4月上旬で、京都の文化と桜の名所を嗜む、大人の旅行の際におすすめです。
所在地 | 京都市右京区龍安寺御陵下町13 |
アクセス | 京福電鉄龍安寺駅から徒歩で7分 |
4-4.妙満寺
2022年に再興された枯山水庭園「雪の庭」で知られる妙満寺も、お花見の穴場スポットの一つです。境内の桜園を中心に遅咲きのしだれ桜が植えられており、4月上旬~中旬に見頃を迎えます。開花期間中は夜間のライトアップも行われるほか、お釈迦様の生誕を祝う「花まつり」が例年4月に開催されています。
所在地 | 京都市左京区岩倉幡枝町91 |
アクセス | 叡山電鉄木野駅から徒歩で5分 |
4-5.石清水八幡宮
男山の頂上に位置する石清水八幡宮は、漆塗りの本殿や楼門が国宝にも指定された由緒正しいパワースポットであることに加え、山全体が1,000本の桜に覆われた絶好のお花見スポットでもあります。参道ケーブルから見下ろす春の男山は、圧巻の光景です。例年は3月下旬~4月中旬に開花の時期を迎え、それに合わせて「男山桜まつり」が開催されます。
所在地 | 八幡市八幡高坊30 |
アクセス | 京阪電車石清水八幡宮駅下車、参道ケーブル八幡宮山上駅から徒歩で5分 |
おわりに
春の京都では、定番から穴場まで数々のお花見スポットに花見客が訪れ、伝統文化と華やかな景色を楽しんでいます。都としての長い歴史を持つ京都では、植えられている桜の品種も多種多様で、ほかではみられない種類を堪能できる名所も少なくありません。開花の時期に合わせてライトアップ・桜祭りなどのイベントを実施しているところも多いので、公式WEBサイトで最新情報をチェックしてお花見を楽しみましょう。