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【京都】開運におすすめの神社|年末年始のお参りの参考にしてみてください
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【京都】開運におすすめの神社|年末年始のお参りの参考にしてみてください

京都は多くの神社があり、お正月にどこに参拝すればいいか、大変迷います。それぞれ特徴があり、すべての方に一律におすすめできる神社は、正直いってないというのが正解かも知れません。

ネットを見ても、開運、パワースポット何選といった情報が溢れています。このコラムでは参拝客の多い伏見稲荷大社やその他有名な神社ではなく、少し穴場的な開運神社をご紹介します。

1.岡崎神社-「うさぎ神社」

岡崎神社-「うさぎ神社」
岡崎神社-「うさぎ神社」

1-1.岡崎神社の紹介

岡崎神社は、京都市の東側に位置し、平安神宮、市立動物園、京セラ美術館、ロームシアターなどがある岡崎公園と丸太町通りをはさんだ北側にあります。すぐ北隣には、黒谷さんとして親しまれている浄土宗の金戒光明寺や天台宗の真如堂といった有名寺院があります。

創建は古く、桓武天皇が西暦794年の平安京遷都に際し、王城鎮護のため平安京の四方に建立された社のひとつです。陽のいずる都の東(卯の方位)に鎮座することから東天王と称され、正式には「東天王 岡崎神社」といい、「岡崎東天王町」の地名にもなっています。

2023年の干支はうさぎです。岡崎神社は、この地域に野ウサギが多く生息していたことから、「うさぎ神社」ともいわれ、境内にはうさぎの石像がたくさんあります。水舎には黒御影石でできた子授けうさぎ像、本殿前には狛犬ならぬ、縁結びの狛うさぎ一対が鎮座しています。

1-2.安産・子授けの神社

境内の手水舎にある黒御影石の「子授けうさぎ」は、月を仰ぎ身体に力を満たしたうさぎであり、水を掛けてお腹を擦り祈願すると、子宝に恵まれ安産になるといわれています。また、うさぎのおみくじもあり、可愛らしいと評判です。

祭神のスサノオノミコト夫妻は、多くの子どもをもうけられたことから、安産、子授けの神様として信仰されています。また、うさぎは多産で古くから氏神様の使いとされていることも出産をひかえる女性に人気を集めている理由です。

平清盛の娘で、高倉天皇の后、徳子中宮がつわりがひどく困っていたときに、岡崎神社に祈願して無事出産されたと由緒に記されています。この逸話もあり、安産や子授けの神社として親しまれるようになりました。

このとき生まれた子どもが安徳天皇です。平家物語には、父親の平清盛など、まわりの方々が徳子中宮のお産で、右往左往している様子が描かれています。

2.吉田神社-京都大学のお隣の神社

吉田神社-京都大学のお隣の神社

2-1.吉田神社の紹介

京都で学問の神様といえば、菅原道真の北野天満宮が有名ですが、吉田神社は京都大学の東隣にあり、北野天満宮より古い神社です。京都大学の学生や受験生が昔から、学問向上、受験合格を祈願する学問の神様として親しまれています。

平安遷都から65年後の西暦859年に、清和天皇の時代に平安京を守護する神として、比叡山とともに東北の鬼門にあたるこの地に中納言の藤原山蔭卿が創建しました。この祭神は藤原氏の氏神を含めて4柱で、力と豊かさをもたらし、人々を正しい道に導いていく開運の神社です。

吉田神社は東山三十六峰のひとつ、如意ヶ嶽の前方にある吉田山の麓にあり、神代の時代から「神楽岡」と称され、神霊の宿る場所とされてきました。吉田山全体が境内で敷地面積10万平方メートル以上の広大な土地に20余りの社が点在しています。

2-2.大元宮(だいげんぐう)

大元宮(だいげんぐう)

本宮の南にあるのが大元宮です。八角形の藁ぶき屋根のユニークな本殿です。宇宙の根源の神である大元尊神(おおもとみことかみ)を中心に、八百万の神と全国の神々を祀っていることから、全国の神様のご加護を授かれるとされています。本宮とともに重要なお社となっています。

また、吉田神社の祭祀をしている吉田家の吉田兼倶(かねとも)が創始し、全国に広めた吉田神道の根元殿堂といわれています。吉田神社の神職をつとめる吉田家からは徒然草の作者、吉田兼好など学者や文化人を多く輩出しています。

そして、一年で最も吉田神社がにぎわう節分のお祭りの中心的な行事が行われる場所です。2月の節分の2日、3日、4日の三日間に多いときにはのべ50万人の参拝者が訪れ、1,000近い露店が出たそうです。

正月の三が日、節分祭、毎月1日に限り、大元宮の内院の参拝もできます。

2-3.お菓子の神社と料理の神社

お菓子の神社と料理の神社
お菓子の神社と料理の神社

吉田神社にはユニークな食べ物関係の神社があります。お菓子の神社と料理の神社です。

お菓子の神社は菓祖神社といい、果物のもととなる橘を日本に持ち帰ったとされる田道間守命と、日本で初めてまんじゅうを作ったとされる林浄因命が祭神となっています。菓子業界の方々からの信仰があつく、4月19日と11月11日の祭礼には菓子業界の参拝者が多く訪れます。

また、料理の神社は山蔭神社です。吉田神社を~創建した藤原山蔭卿~を祀っており、山蔭卿は日本で初めて食物を調理調味付けしたといわれ、料理の神様、包丁の神様として、飲食業界の方々に慕われています。

両社とも本宮から大元宮に向かう途中にありますので、立ち寄ってみるのもおすすめです。

山蔭神社

2-4.静かなお正月を

吉田神社が最もにぎわうのは節分のときなので、お正月は京都の有名社寺に比べると参拝者が少なく、ゆったりと初詣が楽しめそうです。

神社の境内の吉田山の散策をして、小鳥のさえずり、木々の風の音、お正月の澄んだ冷たい空気にふれられるのも一興かと思います。吉田山の山頂には旧制第三高等学校(京都大学の前身)寮歌の歌碑が建てられています。

3.九頭竜大社-9回まわるお千度が有名な社

九頭竜大社-9回まわるお千度が有名な社

3-1.九頭竜大社の紹介

京都には創建が古い神社がたくさんありますが、九頭竜大社は新しい神社です。昭和29年11月に、九頭竜弁財天大神様が、開祖となる大西正治朗氏の夢枕に立たれ「人を無限に救うので社をたてなさい」と告げられたご神託が起源となった神社です。

翌年、京都市左京区八瀬、比叡山の麓に小さな祠を立て、九頭竜弁財天大神を祀ったのが始まりですが、現在は本殿などいくつも建物が建てられており、正面玄関に石造りの大鳥居がそそり立っています。

観光客でにぎわう神社ではなく、月参りをするなど「常連さん」の参拝が多い神社です。参拝すると日常的な仕事がうまくいったとか、病気が治癒したなど「奇蹟」が起きる開運の神社として信仰されています。

モーターのトップメーカー、日本電産永守重信会長が信仰している神社でもあります。

永守会長は「九頭竜大社に参拝して、工場用水を確保するための井戸を掘る場所を見つけたり、不渡り手形をつかまされ、経営が危機に陥ったときに大量の注文が入り助かったなどの体験が立て続けに起こり、信仰を強くした」とブログに記しています。

3-2.九頭竜弁財天大神

九頭竜弁財天大神

祭神は九頭竜弁財天大神で、人の「目に見えぬあざ」を取り除き、無限に人を救う慈悲の女神といわれています。「目に見えぬあざ」はこの神社独特の表現です。

人は弱いもので、自然に反して生きてしまうことが多く、無理をして筋道を外し、我を張ってしまうことで作り出されるものを「目に見えぬあざ」といっています。そして、自然に沿って生きていれば、幸せに生きていくことができると説いています。

3-3.お千度

お参りの方々から、自然発生的に生まれたユニークな参拝方法が九頭竜大社の定番になっています。

それは本殿のまわりを9回時計回りに巡拝するお千度という参拝方法です。9回まわるのは九頭竜の九と一桁の数字の最大数九から、無限の加護が受けられることに由来しているそうです。

・参拝方法

   参拝作法のご案内はこちらをご確認ください。

3-4.護符

お守りなども八方塞がり除守や奇蹟守など、この神社独自の名前のユニークなお守りがありますが、護符もその一つです。護符は創建当初、お供えの紋菓子のお下がりを砕いて多くの参拝者に授与したことが始まりです。

砂糖に寒梅粉を混ぜ、包み紙の形も巳の鱗をかたどり六角形となっており、粉薬のように飲むお守りです。心の中で願いがかなうことを祈願して飲んでくださいと説明されています。

おわりに

うさぎ年の開運、学問・受験の開運、仕事・家族の開運を祈願しようと考えている方におすすめの神社として紹介しました。

近くに有名社寺や見どころが多い岡崎神社、初詣の喧騒を離れて参拝する吉田神社、比叡山の麓で自然に囲まれて新年を迎える九頭竜大社。それぞれの思いを込めてお参りください。