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新しい花活「花セラピー」のすすめ③~自分を再認識するオレンジの花「カラー」~

新しい花活「花セラピー」のすすめ③~自分を再認識するオレンジの花「カラー」~
安福 圭子 花セラピスト

執筆者
安福 圭子 花セラピスト

花と色のセラピスト/(財)国際花と緑のセラピー協議会認定花セラピストインストラクター/心の不調を機に、生花を使う花セラピーとカラーセラピーを学ぶ。花の心理と色の心理で、自分の気持ちをスルッと整え、軽やかに行動できる自分になるセッションを提供中。モットー『花と色の力で、自分で自分を幸せに』

9月になると夏のうだるような暑さが段々と影をひそめ、季節の変わり目が近付いてきます。そんな時期におすすめな「カラー」の花とオレンジ色についてご紹介します。

1.自分を再認識するオレンジの花「カラー」

1-1.9月ってどんな月?

9月はどんな月でしょうか?

学生さんは、長い夏休みが終わり、新学期が始まります。子どもの夏休みが終わって、やれやれと一息つくというご家族の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

仕事も下半期のスタートに向かって、あるいは年末に向けて準備が始まるという方もいるでしょう。この時期に引っ越し、転職、配置換えを経験する方も少なくありません。

季節の変わり目でもある9月は、日照時間が短くなり、気温も下がってきます。また台風も増えますね。実はお盆休みや夏休みが終わったこの時期に、心と身体に不調が出てしまう症状を総称して「9月病」というのだそうです。(※1)

やる気が出ない、集中力がない、何をしても楽しくない、気持ちがふさぐ。このような症状が挙げられます。

これは、8月の暑い間に消耗した体力が回復しないうちに、激しい気温差や気圧差を感じることで、自律神経が乱れやすくなったり、また新しい環境への適応などに対するストレスでもやはり自律神経が乱れやすくなることで起こると考えられています。9月はこのように、体調だけでなく、心のバランスも崩しやすくなる時期なのです。

※1参照元:セミナー・講演会 | 一般財団法人関西労働保健協会 | 大阪の人間ドック受診 (krk-osaka.or.jp)

1-2.9月におすすめの花は「オレンジのカラー」

前述のように、急な環境の変化についていけず、ストレスで心や身体のバランスを崩しやすい9月。9月病になる前に、身体は運動や食事、睡眠で整えながら、心や気持ちのケアを花セラピーでしてみませんか?今回おすすめする花は「オレンジ色のカラー」です。

「カラー」という花に、あまり馴染みがないという方もいらっしゃるかもしれません。カラーは南アフリカ原産のサトイモ科の花です。(※2)開花期は4~7月ですが、切り花は1年中出回っています。

こちらの写真をご覧ください。

9月におすすめの花は「オレンジのカラー」

どのようなイメージをお持ちになりましたか?

花セラピーでは、ご自身が自由に感じることを大事とします。まずは、写真をご覧になって、どんなことを感じるか・どんなイメージが湧きあがるか、ゆっくりと堪能してみてください。

いかがでしょうか?どのようなことが湧きあがってきたでしょうか。

花セラピー協議会による心理効果(花それぞれが持つ癒しの力)の調査では、オレンジのカラーに対して、「自信」「凛とした」「存在価値」という言葉をイメージする人が多いという結果が得られています。(※3)カラーの花びらと呼ばれる部分は、仏炎苞(ぶつえんほう)という葉が変化したものです。(本コラムでは分かりやすく花びらと表記します。)

カラーは1枚の花びらがくるっと巻いたような形をしています。そこから「個性的」と感じる方もいます。私は、すっと伸びる茎と、この独特の花の形状に、「潔さ」や「凛とした佇まい」を感じて、好きな花のひとつに入っています。

このオレンジのカラーを見ながら、自分自身のこと、自分の個性に目を向けてください。

あなたはどんな人で、何が好きですか?

これから年末までにどんな楽しいことをしたいですか?

「ちょっとやる気が出なくなっているかもしれない。」そう感じている方は、自分がワクワクするような楽しいこと、目標にしたいことを思い浮かべてみましょう。そうやって、自分に目を向けて再認識し、少しでも楽しみながら充実させることができたらどうでしょう。段々と「キラキラと輝くような自分」に向かっていけると思いませんか?

体調がすぐれない方は無理をせず整えながら、心は自由に想いを巡らせてみるのも良いと思います。

※2 参照元:知りたい! カラーの種類や品種、それぞれの特徴と見分け方 | GardenStory (ガーデンストーリー)

※3 参考文献:「あなたを輝かせる花セラピー」青山克子(著),評言社,2017

1-3.カラーの飾り方・アレンジ方法

カラーの飾り方・アレンジ方法をご紹介します。

その1「すっとした佇まいを楽しむ」

カラーだけを花瓶にそのまま投げ込むだけのシンプルな飾り方で、すっとした佇まいを楽しみましょう。透明な花瓶にすると、茎から花への全体のシルエットの美しさを味わうことができます。

一輪でも、複数本でも構いません。

「すっとした佇まいを楽しむ」

その2「茎のしなやかさを楽しむ」

活ける際に、茎を親指で優しくしごくと、カーブがつきます。力を入れすぎずに優しく少しずつしならせるのがコツです。

「茎のしなやかさを楽しむ」

カラーの茎は水に浸けると溶けやすくなります。水もちが良いので、少なめのお水で大丈夫ですが、毎日綺麗なお水に変えましょう。

2.新しい花活のすすめ~花セラピーとは?~

オレンジ色のカラーの心理効果について、1-2でお話しましたが、この章では花が私たちの心に作用する、ということをご紹介しようと思います。

2-1.花や植物のリラックス効果

花や植物に「癒し」を感じる方も多いでしょう。森林浴や森林セラピーという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。ストレスを感じたときに、自然の多い場所で過ごしたい、そのように考える方も多いのではないでしょうか。

花や植物によって、心身に「癒し」や「リフレッシュ」を感じる、という今まで何となくそうだろう、と思われてきたことは、現在では、大学の研究機関で科学的に証明されてきています。

私たち人間は、進化の過程において何百万年という時間を自然の中で過ごしてきました。花や植物があることで癒される、というのは当然のメカニズムかもしれません。

参照元:「自然セラピー/研究紹介」千葉大学自然セラピー研究室,特任研究員/名誉教授 宮崎 良文

参考文献:「Shinrin-Yoku(森林浴): 心と体を癒す自然セラピー」宮崎 良文(著),創元社,2018

2-2.花セラピーで心をマッサージ

花セラピーとは、花と人の心を結ぶ癒しの手法です。自分の心のままに、自由にアレンジメントを作るのですが、そこには作り手の心が表れます。また花には、鮮やかで多様な色彩と個性的な形があります。そして、それぞれの花には、各々が持つ癒しの力(花から得られる心理効果)というものがあります。

花セラピーでは、その花の持つ癒しの力を活用して「心をマッサージ」することができるのです。「心をマッサージ」する、とは心を解放して、本当の自分の気持ちに気付き、認める、ということです。そうすることで、心の奥深くから癒しが湧きあがり、ストレスが軽減されたり、気持ちが明るくなったりすることができるのです。

「心をマッサージ」するためには、何も大作のアレンジメントを作る必要はありません。一輪でも、自分が好きだな、気になるなと感じた花を飾って、愛でることで、あなたの心はマッサージされるのです。

3.色に注目してみよう!

さて、私は「アドバンスカラーセラピー」というカラーセラピストでもあります。カラーセラピーは、色の力を通して心や身体を癒す手法です。

今月はオレンジ色の「カラー」という花をご紹介したのですが、この章では「オレンジ」という色に少し注目してみたいと思います。

3-1.オレンジ色について

オレンジ色からどんなこと、ものを連想しますか?

みかん、同じく柑橘類のオレンジ、夕陽、たき火、かぼちゃ、夕張メロン、ハロウィン、マリーゴールド、今日ご紹介したカラーなど。ご自身がお持ちのオレンジ色の何かを連想された方もいるかもしれませんね。

それでは、オレンジの色から、どんなイメージを受けますか?

青は冷たい、赤は熱いというように、各色には、多くの方が共通して連想するイメージというものがあります。オレンジ色からは、温かさ、元気、開放感、交流というイメージを連想される方も多いのではないでしょうか。ウキウキする気持ち、ワクワクする気持ちを色で表してみたらオレンジ色を選ぶ方も多いと思います。(連想するイメージは、各人が育った環境や文化によって変わるものなので、「必ずそうだ」というものではありません。)

3-2.日常生活でのオレンジ色の取り入れ方

一般にビタミンカラーと呼ばれるうちのひとつでもあるオレンジ色は、元気をくれる色でもあります。オレンジ色から温かさ、元気、開放感、交流というイメージを感じるのであれば、逆にそうなりたいときに積極的にオレンジ色を取り入れてみるのがおすすめです。

例えば、今朝は少し気持ちが落ち込んでいる気がするけど、少し元気を出したいから、オレンジのハンカチを持っていこう、というようにです。オレンジのハンカチを見るたびに、自然と元気が湧いてくるようになるでしょう。

新しい花活「花セラピー」のすすめ③~自分を再認識するオレンジの花「カラー」~

オレンジの小物は持っていない、という方は、オレンジジュースを飲むのが簡単です。オレンジジュースはビタミンが豊富ですから、色だけでなく、実際に栄養を取ることもできますね。

このように、気持ちを穏やかにする、なりたい状態に近付けるために、色を生活に取り入れる、ということもおすすめです。

4.お花を見に行こう!~コスモス~

4-1.国営昭和記念公園(東京都立川市)

国営昭和記念公園(東京都立川市)

「コスモスまつり2022」の開催期間中は、約470万本ものコスモスが辺り一面をを埋めつくすさまが鑑賞できます。特にキバナコスモス”レモンブライト”が広がる丘は圧巻です。(詳しくは、公式サイトでご確認ください。)

見頃2022年9月10日(土)~10月23日(日) ※例年9月初旬~10月末頃
    アクセス中央自動車道国立付中ICまたは八王子ICより25分~ JR中央線「立川」駅よりタクシーで約2分~20分 (ゲートによって所要時間が変わります)
  公式HP国営昭和記念公園公式ホームページ

4-2.佐倉ふるさと広場(千葉県佐倉市)

佐倉ふるさと広場(千葉県佐倉市)

四季を通じて開催される「佐倉フラワーフェスタ」の一環として10月は「佐倉コスモスフェスタ」が開催予定。オランダ風車とともにコスモスが楽しめます。期間中はコスモスの掘り取り・切り取りもできます。(例年)(詳しくは、公式サイトでご確認ください。)

見頃10月上旬~10月下旬頃
    アクセス京成臼井駅から徒歩30分
京成佐倉駅から徒歩40分、または北口よりコミュニティバスで約10分
  公式HP「佐倉フラワーフェスタ」公式サイト – 千葉県佐倉市

参考文献:「あなたを輝かせる花セラピー」青山克子(著),評言社,2017

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