遺品整理を頼みたい場合、主に遺品整理会社または不用品回収会社を検討することになります。ご自身の希望に合った会社を選ぶためには、遺品整理と不用品回収の違いを知っておきましょう。
このコラムでは、遺品整理と不用品回収の基本的な違いや、遺品整理会社と不用品回収会社のそれぞれに依頼できる内容について説明します。
遺品整理や不用品回収の依頼を検討する際、参考にしていただければ幸いです。
この記事を読んでわかること
- 遺品整理は故人の持ち物を仕分けすること、不用品回収は遺品に限らず不用品を引き取ってもらうこと
- 遺品整理会社には遺品の仕分けから依頼できるが、不用品回収会社には仕分け後の不用品のみ回収してもらえる
- 遺品整理を依頼するなら、必要な許可を取得しており、遺品整理士が在籍している会社を選ぶのがおすすめ
遺品整理と不用品回収はどう違う?
家の片付けをしたいときに利用するサービスとして、遺品整理と不用品回収があります。まずは、遺品整理と不用品回収の基本的な違いを知っておきましょう。
遺品整理は故人の持ちものを整理すること
遺品整理とは、亡くなった方が所有していたモノを仕分けし、整理する作業です。故人の自宅等に残された遺品には、とっておくべきものとそうでないものが入り混じっています。遺品整理をするときには、財産や貴重品は取り分け、不用品は処分したりリサイクルに出したりしなければなりません。
遺品整理をする場合、持ち主は既に亡くなっているので、通常は相続人が作業を行います。ただし、慣れない方が遺品整理を行うと、手間や時間がかかってしまいます。遺品が多い場合や整理する時間がとれない場合には、遺品整理専門の会社に依頼するのがおすすめです。
不用品回収はいらないゴミを引き取ってもらうこと
不用品回収とは、亡くなった方のモノに限らず、家の中にある不要品全般を引き取ってもらうことです。不用品回収では、主に家具や家電など大型の不用品を回収してもらえます。ゴミにしかならないようなモノも、不用品回収サービスなら対応してくれます。
大型の不用品はトラックで運搬し、処分場に持ち込まなければなりません。不用品回収はご自身ではできないため、不用品回収を専門に行っている会社に依頼することになります。
遺品整理会社・不用品回収会社に依頼できる内容
家の片付けを専門の会社に依頼したいと考えた場合、遺品整理会社または不用品回収会社という選択肢があります。
遺品整理会社に依頼できる内容と、不用品回収会社に依頼できる内容は異なります。ここからは、遺品整理会社と不用品会社のサービスの違いについて説明しましょう。各サービスに依頼できる内容の違いや、それぞれの特徴を知っておいてください。
遺品整理会社に依頼できること
遺品整理会社では、遺品の分別や回収など、故人が残したモノに関して行うべき一連の作業を代行してくれます。遺品整理会社には、遺品の仕分け、不用品回収・処分だけでなく、貴重品の捜索も依頼できます。オプションとして、消臭作業なども追加できるのが一般的です。
遺品整理会社は、遺品を故人の残した大切なものとして丁寧に扱いながら、不用品は適切な方法で責任をもって処分してくれます。遺品整理会社に依頼すれば、故人が居住していた空間を一挙に片付けることが可能なのです。
遺品整理会社では、具体的に以下のようなサービスを行っています。
- 遺品の仕分け
- 不用品の回収・処分
- 貴重品の捜索
- 遺品の供養
- ハウスクリーニング
- 除菌・消臭
- 特殊清掃
- 車・バイクの廃車手続き
- 遺品の買い取り
遺品整理会社に依頼する場合の費用相場
遺品整理会社に遺品整理を依頼した場合には、主に間取りや広さによって費用が変わってきます。一般的な費用相場は、以下のとおりです。
間取り | 費用相場 |
1R・1K | 30,000~80,000円 |
1DK・1LDK | 50,000~200,000円 |
2DK・2LDK | 90,000~300,000円 |
3DK・3LDK | 150,000~500,000円 |
4LDK以上 | 220,000~600,000円 |
不用品回収会社に依頼できること
不用品回収会社には、不用品の回収及び処分を依頼でき、場合によっては、不用品を買い取ってもらえるケースもあります。
しかし、不用品回収会社では、遺品整理会社のように、必要なモノと不要なモノを仕分けする作業は行ってくれません。依頼する側で不要なものを判断し、回収だけをしてもらいます。不用品回収会社には、通常は掃除なども依頼できません。
不用品回収会社には、遺品を回収・処分してもらうこともできます。ただし、不用品回収会社では、遺品もゴミと同様に処分しますので、遺品だけを特別に丁寧に扱ってもらうことは困難です。
不用品回収会社のサービスは不用品回収・処分に特化しているため、迅速かつ効率的に作業を行ってくれます。既に仕分けしてある不用品を早急に処分したい場合にはおすすめです。
不用品回収の費用相場
不用品回収会社に依頼した場合にかかる費用は、不用品を積み込むトラックの大きさによって変わってきます。そのため、不用品の数が多いとお得になることがあります。
不用品回収にかかる一般的な費用の相場は、以下のとおりです。
トラックのサイズ | 費用相場 |
軽トラック | 8,000~15,000円/台 |
2tトラック | 25,000~39,000円/台 |
遺品整理会社と不用品回収会社の共通点
遺品整理会社、不用品回収会社とも、自宅まで来て不用品を回収してくれる点は共通点です。どちらに依頼しても、不用品を運搬したうえで、適切な方法で処分してくれます。
遺品整理会社と不用品回収会社は似たようなサービスを提供しているため、両方のサービスを行っている会社が多くなっています。
遺品整理会社と不用品回収会社の特徴を比較
以下の表は、遺品整理会社と不用品回収会社それぞれの特徴をまとめたものです。どちらに依頼するかを検討する際の参考にしてください。
遺品整理会社 | 不用品回収会社 | |
目的 | 故人の所有物を整理する | 不要なものを処分する |
依頼できる内容 | ・遺品の整理遺品の供養 ・お焚き上げ ・不用品の回収 ・処分遺品整理後の清掃 など | ・不用品の回収 ・処分不用品の買い取り |
コスト | 不用品回収会社より割高 | 遺品整理会社より割安 |
かかる時間 | 1日~1週間程度 | 30分~2時間程度 |
【シーン別】遺品整理・不用品回収のどちらが向いている?
家の片付けの際、遺品整理会社に依頼する方法と、不用品回収会社に依頼する方法があります。どちらに依頼するのが向いているか、シーン別にみてみましょう。
故人の遺品を整理して部屋を片付けたい
亡くなった方の部屋をまだ片付けておらず、いろいろなものが整理されずにそのまま残っている場合には、遺品整理会社に依頼しましょう。遺品整理会社に依頼すれば、遺品の仕分けから片付けまでトータルに任せられます。
遺品整理は本来相続人が行う作業なので、業者に依頼するのに抵抗感がある方も少なくないでしょう。しかし、遺品整理専門の会社なら、誠意をもって丁寧に作業してくれますので、遺品整理の手間を省きながら、大きな安心感や満足感も得られます。
引っ越しの片付けで出た大量のゴミを処分したい
引っ越しの前後には、家具や家電などの不用品が出ることが多いでしょう。こうした大型のゴミは、不用品回収会社に依頼して回収してもらうのがおすすめです。ゴミや家具・家電の処分だけなら、不用品回収会社に依頼すれば目的を達成できます。
遺品の仕分けが済んだので不用品だけ回収してもらいたい
遺品の仕分けをし、不用品を分別できている場合には、不用品会社に依頼して回収してもらう方法が良いでしょう。
遺品の仕分けをしなくてよいなら、特に遺品整理会社に依頼する必要はありません。不用品回収会社に依頼した方が、出費を抑えられる可能性があります。
遺品整理・不用品回収を依頼する際の注意点
遺品整理や不用品回収を行っている会社の中には、悪徳な会社もあります。きちんとリサーチしてから依頼先を決めましょう。ここからは、遺品整理・不用品回収を依頼する際に注意しておくべき点を説明します。
不用品の回収・処分に必要な許可を持っているか確かめる
不用品の回収・処分業務を行うには、一般廃棄物収集運搬許可または産業廃棄物収集運搬許可が必要です。許可を受けていない会社に依頼した場合、不用品を不法投棄されるリスクがあります。
産業廃棄物収集運搬許可は、法令に定められた産業廃棄物(燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類など)を回収するための許可です。産業廃棄物以外の不用品を回収する場合には、一般廃棄物収集運搬許可がなければなりません。
家庭から出る不用品について必要な許可は、一般廃棄物収集運搬許可になります。自社で許可を取得していない会社の場合には、許可業者に回収を委託する必要がありますので、依頼先が許可を受けての営業を行っているかを確認しておきます。
また、中古品の買い取りを行うには古物商の許可が必要です。不用品の買い取りを希望する場合には、古物商許可についても確認しておきましょう。
スタッフの対応や実績をあらかじめ確認しておく
問い合わせをしたときや見積もりを依頼したときのスタッフの対応にも注意しておきます。雑な対応をする会社には、遺品も雑に扱われる可能性がありますので、電話対応からチェックしましょう。
遺品整理や不用品回収の実績にも注目しておきます。WEBサイトに実績を掲載している会社も多いので、あらかじめ確認しておきます。
見積もり書の内容をきちんとチェックする
遺品整理や不用品回収を正式に依頼する前に、見積もりを依頼し、見積もり書を発行してもらいましょう。見積もり書に料金の内訳がきちんと記載されており、キャンセル料やオプション料金などの詳細まで明確に記載されているかもチェックポイントです。
見積もりは無料なので、複数社に見積もりを依頼するのがおすすめです。相見積もりをとれば、料金設定が適正かもわかります。
【遺品整理の場合】遺品整理士が在籍しているか調べる
遺品整理を依頼する場合には、遺品整理士が在籍しているかも確認しておきます。遺品整理士とは、遺品の適切な取り扱い方法や法規制について知識を持った専門家です。
遺品整理業を行うために、遺品整理士の在籍は必須ではありません。しかし、遺品整理士が在籍している会社なら、遺品の整理を安心して任せられるでしょう。
遺品整理を依頼するならくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」へ
身近な方が亡くなると、悲しみも大きく、なかなか遺品整理に取り掛かれないことがあります。遠方に住んでいる場合などは、遺品整理のために出向くことも簡単ではないでしょう。早く片付けたいと思いつつ、なかなか進まないことで精神的な負担を感じている方も多いのではないでしょうか?
こういったときの遺品整理は、専門の会社に依頼するのがおすすめです。遺品整理会社に依頼すれば、故人の大切にしていた持ち物を丁寧に仕分けしてもらえます。遺品整理を行う時間がない方でも、迅速に片付けることができます。ただし、遺品整理会社には悪徳会社もあるため、注意しておきましょう。信頼できる会社を選んで依頼することが大切です。
「くらしのセゾン 遺品整理・生前整理」は、確かな実績で信頼されている遺品整理サービスです。遺品整理士が心を込めて遺品の仕分けを行います。見積もりは無料で、希望に応じたプランを提案してもらえます。遺品整理に悩んでいる方は、ぜひ相談してみてください。
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おわりに
遺品整理を依頼できる会社には、遺品整理会社と不用品回収会社があります。遺品整理会社では遺品の仕分けから依頼できますが、不用品回収会社には、基本的に仕分けが終わった遺品のうち不用品の回収しか依頼できないという違いがあります。
依頼する会社によって、具体的なサービス内容は異なり、さらにオプションとして追加できるサービスもさまざまです。遺品整理を頼みたい場合には、ご自身の希望とサービス内容が一致しているか確認しておきましょう。