冬のアウターとして活躍するダウンジャケット。シーズン中の着用回数によっては、クリーニングに出すかどうか迷う方もいるかもしれません。ここでは、ダウンクリーニングの費用相場やメリット、自宅での洗濯方法などを紹介します。ダウンジャケットの種類により、お手入れ時の注意点が異なりますので、クリーニング方法にお困りの方はぜひご一読ください。
この記事を読んでわかること
- ダウンのクリーニング費用相場は2,000円~11,000円程
- しみ抜きや撥水加工などの追加オプションもある
- ダウンをクリーニングに出すタイミングは、衣替え時期や、へたってきたとき
- 高級ダウンやシームレスダウンをクリーニングする際は注意が必要
- 家庭で洗えるダウンは、30度以下のぬるま湯でやさしく押し洗いがポイント
ダウンのクリーニングにかかる費用の相場
天然素材の羽毛が使用されているダウンは、デリケートな素材となるため、他の衣類に比べてクリーニング代が割高になります。一般的なダウンクリーニング費用と、追加料金を支払って付けられるオプションをご紹介しましょう。
ダウンのクリーニングにかかる費用の相場とは?
ダウンクリーニングにかかる費用相場は、2,000円~4,000円ほどです。費用の差は、一般的なジャケット丈、ひざ丈のダウンコート、ひざ下丈のロングコートなど、素材の面積が多いほど高くなります。
また、高級ダウンに分類されるものだと割高になり、費用相場は6,000円~8,000円ほどです。さらに、ドライクリーニングかウェットクリーニングといったクリーニング方法によっても異なります。
石油系溶剤を使用するドライクリーニングは、型崩れや色落ちがしにくく、皮脂などの油溶性の汚れが落ちやすいのが特徴です。費用相場は2,000円~5,000円ほどになっています。一方、ウェットクリーニングは、ぬるま湯と中性洗剤を使用してやさしく水洗いをします。汗などの水溶性汚れに効果的なクリーニング方法で、3,000円~11,000円程度の費用が一般的です。
ダウンのクリーニングにかかるオプション料金とは?
ダウンクリーニングを依頼する際は、追加料金で特殊加工などのオプションが付けられます。どのようなサービスがあるか、具体的に紹介します。
しみ抜き加工
食事中の食べこぼしやボールペンのインクなど、思わぬところでダウンに汚れが付いてしまうこともあるでしょう。そのようなときはしみ抜き加工オプションでしっかり落とすことをおすすめします。汚れの種類を分析しながら、しみを取り除いてくれる専門的なオプションです。追加料金はおよそ1,000円~2,000円かかります。
撥水加工
撥水加工とは、ダウンの表面に施す、水をはじくコーティングのことをいいます。撥水加工をすると、水をはじくだけでなく、汚れが付きにくくなる防汚効果も期待できるところがメリットです。雨や雪から守るのに最適なオプションといえるでしょう。万が一、ダウンが濡れてしまったときに乾かすといったお手入れも楽になります。撥水加工の料金は1,000円程度が目安です。
抗菌加工
抗菌加工を施すと、表面の繊維に付着した菌の繁殖が抑えられ、感染症予防にもつながります。クリーニング後も効果の持続が期待できるので、他の衣類から菌が移ることも防げるでしょう。抗菌加工オプションの料金は、2,000円程度です。
保管サービス
保管サービスとは、春夏のオフシーズンに、クリーニング店がダウンを預かってくれるオプションです。自宅で保管すると、湿気によりカビが発生するリスクや、スペースが取れずせっかくふくらんだダウンがつぶれてしまう可能性もあります。
保管サービスを利用すれば、クリーニングでふかふかになったダウンを最適な環境で保管してくれます。このサービスは、複数点まとめて預かる料金プランの場合がほとんどです。1着当たりの料金目安に換算すると1,000円~2,000円程になります。
ダウンのクリーニングは宅配サービスがお得!
かさばるダウンを何枚もクリーニングに出しに行くことが大変だと感じる方もいるでしょう。そのようなときは宅配クリーニングサービスがおすすめです。宅配クリーニングは、荷物を持ち運ぶ必要がなく、自宅で完結できることがメリットです。また、1、2点クリーニングに出すよりも、まとめて依頼する方がお得になるプランを採用しているサービスが多くあります。
宅配クリーニングサービスに興味がある方は、「くらしのセゾン✕タカノの宅配クリーニング」を検討してみてください。こちらのサービスでは、衣類の点数ごとに料金プランが設定されています。7点・11点・15点と点数が増えるほど割安なプランなので、セーターなどの冬物をまとめてクリーニングに出すと良いでしょう。
他にも、無料サービスが充実している点も魅力です。まずは、衣類も布団も全国送料無料で宅配してくれます。また、クリーニングを依頼した衣類はそのまま最大12か月預けることも可能。もちろん保管料もかからず、指定日に自宅に届けてもらう登録ができます。さらに、ボタン直しやしみ抜き、抗菌加工などの各種オプションサービスも無料です。一般的には有料のオプションが追加料金なしで受けられます。
参照元:
宅配クリーニングのリコーベ|ダウンジャケットのクリーニング料金と頻度|自宅で洗う方法は?|クリーニング職人のブログ一覧|
ウォッシュタイムズ|ダウンジャケットのクリーニング料金の相場は?家で洗う方法や頻度も紹介!Lenet MAGAZINE|ダウンのクリーニング、しないとどうなる?料金や頻度も完全解説
宅配クリーニングのLACURI |ダウンコートのクリーニング料金相場と「しないほうがいい」と言う意見の信憑性
KILEINA|ダウンの衣替えにはクリーニングが必要!料金相場とお得な時期
協和クリーニング|メニュー・料金体系|モンクレールのダウンジャケット専門クリーニング
ダウンのクリーニングで注意したいこと
ダウンをクリーニングに出す際の料金相場をご紹介しました。しかし、クリーニングに出すタイミングや、そもそもクリーニングが必要なのかという点も疑問かもしれません。ここからはそういった疑問についてお答えしましょう。
ダウンのクリーニングはどのタイミングで行うのがベスト?
ダウンは内部に空気を含むことで保温効果を発揮します。湿気などによりダウンがへたってきてしまった場合には、本来の保温性が保たれないということにもなりかねません。防寒着であるダウンは、定期的にクリーニングに出した方が良いでしょう。ダウンをクリーニングに出すタイミングは以下のとおりです。
衣替えの時期
ダウンの着用シーズンが終わり、着なくなった頃クリーニングに出すのがわかりやすいタイミングです。着用後の汚れを落とし、臭いの原因を防ぐこともできます。
もし、シーズン後クリーニングに出しそびれてしまった場合は、ダウンを着るシーズンの前にクリーニングを済ませましょう。このとき撥水加工オプションを追加すれば、シーズン中の雨や雪にも安心です。
ダウンにしみや汚れが付いたとき
ダウンが汚れてしまったときは、応急処置で済ませず、クリーニングに出して専門的技術で汚れを落としてください。汚れが付いてからの時間経過は、落としにくくなるだけでなく、黄ばみやしみの原因になります。早く出しておけばよかったと後悔する前に、迷わずクリーニングに出すことをおすすめします。
ダウンがへたってきたとき
ダウンを購入した当初よりふっくら感がなくなり、へたってきたなと感じたことはありせんか?そのようなときはクリーニングに出すサインととらえてください。ダウンをきれいに洗い、しっかり空気を含ませて、ふくらみと保温効果を復活させましょう。
ダウンはクリーニングに出さない?ダウンをクリーニングするメリットとは?
ダウンは自宅ケアだけで充分という考えや、クリーニング費用が割高といった理由から、ダウンをクリーニングには出さないという意見もあるようです。しかし、汗や皮脂などの見えない汚れを放置すると、黄ばみやカビの原因となることもあります。
また、表面だけでなく、内部までしっかり洗うことで、臭いを取り防虫効果も期待できる点もクリーニングに出すメリットです。クリーニングに出してお手入れすることで、大切なダウンも長く愛用できるでしょう。
高級ダウンのクリーニング
モンクレールやタトラス、カナダグースといった高級ブランドのダウンは、クリーニングに出すにも注意が必要です。
高級ダウンは、最高級のグース羽毛を使用していることが多く、保温性が高いのが特徴です。また、羽毛の洗浄や処理が丁寧に行われ、質の高いダウンに仕上がっています。デリケートで取り扱いが難しいため、高級ダウンは、クリーニング店によっては断られることも。クリーニングに出すときは、高級ダウンクリーニングの実績があり、高い技術のある店舗を選ぶと安心でしょう。
「くらしのセゾンの宅配クリーニング」では、匠クリーニングとして高級ダウンのクリーニングを受け付けています。別途追加料金がかかりますが、費用の見積もり後キャンセルも可能なので、安心して利用できます。WEBから申し込みできるので手続きもスマホで簡単。高級ダウンのクリーニングはプロにお任せしましょう。
シームレスダウンのクリーニング
生地に縫い目が入っていないシームレスダウンの取り扱いにも、注意しましょう。
シームレスダウンは、樹脂により圧着加工を施したものなので一般的なダウンのような縫い目がありません。よって、通常のダウンのようなフェザーの噴き出しがなく、密閉された状態になるので、防風や撥水効果の高い作りといえます。
その一方、シームレスダウンに使用する樹脂はポリウレタンが含まれているので、ドライクリーニングができません。ウェットクリーニングか手洗いのみの対応となるので注意が必要です。
ダウンは家庭で洗える?
ダウンは、種類により家庭で洗えるものもあります。家庭でダウンを洗う際の洗濯方法をご紹介しましょう。
ダウンを家庭で洗うには?
洗濯表示を見て水洗いマークがあることを必ず確認し、家庭で洗えるものかどうかをチェックしてください。それ以外のダウンを家庭で洗ってしまった場合、羽毛がつぶれてボリュームダウンしてしまったり、色落ちしてしまったりする可能性があります。では、洗い方を見てみましょう。
家庭で洗えるダウンの洗濯方法
- 洗濯表示を確認し、家庭で洗えるダウンか確認する
- 特に汚れが気になる箇所があれば、予洗いを行う
- 汚れが付きやすい袖や襟部分を外側に折り返し、30℃以下のぬるま湯を張った洗い桶に洗剤を入れ、ダウンをたたんで入れる
- ダウンをゆっくり沈めて浮かせる押し洗いを20回ほど繰り返す
- 洗剤の泡切れを良くするために、洗濯機を使用して脱水する
- 洗い桶にきれいな水を張り、押し洗いと同様の作業で2回すすぎをする
- 再度、洗濯機で軽い脱水をする
- 脱水後ダウンをすぐ取り出し、羽毛を整える
- 内側や内部が完全に乾くまでしっかり室内干しする
予洗いが必要な場合は、水を含ませたスポンジにおしゃれ着用洗剤をしみこませ、汚れた部分をやさしくたたくように洗いましょう。また、脱水は1分以内にすることがポイントです。2回目のすすぎのタイミングで柔軟剤を入れるとふんわりとした仕上がりになります。
シワや型崩れの原因となってしまうため、脱水後はすぐにダウンを取り出し、羽毛を整えながら、厚みのあるハンガーにかけて室内干しをして、軽くたたいたり振りさばいたりしながら形を整えると良いでしょう。
家庭でダウンを水洗いする際の注意点とは
家庭でダウンを洗う際に注意しておきたいポイントをご紹介します。
ダウンのボリュームのかさが減ってしまうことがある
ダウンのボリュームがなくなり、へたってしまうことがあります。これは、洗浄力の強い洗剤を使用することにより、羽毛の必要な油分まで洗い落としてしまうことが原因です。洗剤は、おしゃれ着用や中性のものを選びましょう。
ダウンの羽毛の偏りが生じてしまうことがある
脱水時などに、羽毛が一部分に偏り、そのまま乾かすとダウンが団子のように固まってしまうことがありますが、型崩れの原因になるので、均一にならしてから干しましょう。
表面の生地の色落ちや色むらができてしまうことがある
生地に合った洗剤を使用しないと、色落ちの原因になってしまいます。洗剤の種類や洗うお湯の温度に注意してください。
家庭でダウンを水洗いして失敗したら
もしも、家庭でダウンを洗濯し、失敗してしまったらどうすれば良いのでしょうか。ボリュームのへたりや羽毛の偏りの場合は、なるべく早くクリーニング店に持って行き、修復をお願いしましょう。このとき、ダウンクリーニングが得意な店舗だと安心です。なお、表面生地の色むらやしみについては、色修正を行う特殊技術が必要となるので、専門会社を探して依頼しましょう。
おわりに
ダウンをクリーニングに出すと、羽毛の保温効果を高めたり、臭いやカビを抑えたりできます。デリケートな素材で注意点も多くあるため、まずはダウンの種類や品質を確認し、定期的なお手入れを目指しましょう。クリーニングは、ご自身のライフスタイルにより、宅配サービスを利用するほうがメリットが多い可能性もあります。ご自宅にあるダウンの種類により、クリーニング方法や利用サービスを検討してみてください。