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遺品整理で衣類はどうする?行う時期・処分方法・上手に残すポイントを解説

遺品整理で衣類はどうする?行う時期・処分方法・上手に残すポイントを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

大切なご家族が亡くなった場合、やらなくてはいけないことはたくさんあります。遺品となった衣類の整理もそのひとつです。基本的には落ち着いてからでも良いですが、賃貸物件に住んでいたなど、急がなくてはいけないケースも考えられます。今回の記事では、亡くなられた方の遺品である衣類の整理の仕方について詳しく解説します。現在お悩みの方、近い将来必要がありそうな方は、ぜひ参考になさってください。

この記事を読んでわかること

  • 亡くなった方の衣類の整理を行うのは、基本的には四十九日や一周忌など親族が集まり、かつ、ある程度落ち着いているタイミング
  • ただし、賃貸住宅に住んでいた場合は退去の都合もあるため早めに行うべき
  • 衣類の整理を行う方法として「残す」「捨てる」「保留する」があげられる
  • いずれにしても整理には時間がかかるため、適切なタイミングでプロに頼ることも要検討
遺品整理・生前整理

亡くなった人の衣類の整理を行う時期は?

亡くなった人の衣類の整理を行う時期は?

亡くなった方の衣類の整理は、いつ頃行うべきなのか考えてみましょう。考えられるふたつのケースを前提に解説します。

親族が集まるタイミング

基本的には、四十九日や一周忌など、ご親族が集まるタイミングで構いません。ご親族の中には亡くなった方の衣類に思い入れがあり、形見分けとしてもらいたいと思う方もいらっしゃるはず。意見を聞かずに勝手に処分するとトラブルのもとになります。

状態が良い衣類であれば、ご親族に使ってもらうこともできるでしょう。ご親族が集まるタイミングまでに衣類を整理し、使えそうなものはより分けておくとやりとりがスムーズになるはずです。

また遺品を整理しようとしても、なかなか進まないこともありえます。整理自体が頭を使う作業であるうえに、故人をしのぶ気持ちゆえに手が止まってしまいがちだからです。基本的には無理をせず、気持ちの整理がついてからゆっくりと行えばかまいません。

【注意】賃貸物件の場合は逝去後すぐ

ただし、亡くなった方が賃貸物件に住んでいた場合、衣類の整理は逝去後すぐに行うのが基本と考えましょう。一般的に、亡くなった後はなるべく早く原状回復をするよう、大家や管理会社と取り決めていることが多いためです。

葬儀の際に故人に着せる服や形見分けとして残すものを選んだあとは、なるべく早めに処分するのが現実的な流れになります。

衣類の遺品整理を行う前に知っておきたいポイント

衣類の遺品整理を行う前に知っておきたいポイント

衣類の遺品整理は、単に「いらないものは捨てる、必要そうなら取っておく」という形では進められない部分もあります。進め方次第では、本来捨ててはいけないはずのものを処分してしまったり、ご家族・ご親族間のトラブルに発展したりするかもしれないからです。以下の4点を心得たうえで進めましょう。

  • 遺言書やエンディングノートがある場合は事前に確認する
  • 家族や親族と相談しながら行う
  • 衣類のポケットを確認する
  • 思い入れのある衣類は写真を撮っておく

遺言書やエンディングノートがある場合は事前に確認する

遺言書やエンディングノートがある場合は、事前に確認しましょう。「コートは〇〇さんに、帽子は◇◇さんに」といったように、具体的な処分方法を指定している可能性があるためです。

ただし、遺言書が自筆証書遺言(ご自身で作成して封をしたうえで保管する遺言書)だった場合、勝手に開封することはできません。検認手続きが必要になるため、見つけたら家庭裁判所に相談しましょう。

家族や親族と相談しながら行う

衣類の整理はご家族・ご親族と相談しながら進めましょう。亡くなった方の衣類を形見分けとしてもらいたい、と考えているかもしれないからです。

勝手に処分すると「何で取っておいてくれなかったのか」とトラブルに発展する恐れもあります。トラブル防止のためには「これ、どうしよう?」と相談することを忘れないようにしましょう。

衣類のポケットを確認する

ポケットのある衣類が出てきた場合は、念のために中に何か入っていないかを確認しましょう。重要な書類や金品が紛れている可能性があるためです。特に、コートやジャケットなど、複数のポケットがある衣類の場合は、くまなくチェックするのをお勧めいたします。

思い入れのある衣類は写真を撮っておく

思い入れのある衣類であるなら、スマホなどで写真を撮っておきましょう。状態があまり良くなく、ご自身やご家族・ご親族が使い続けるのが難しい衣類は処分せざるを得ません。それでも写真に撮っておけば、「こんな服も持っていたよね」と記録として残すことはできます。

そのような衣類が複数ある場合は、1枚ずつ写真を撮ることまではしなくても、一か所に並べて写真を撮っておけば記録にはなるはずです。できれば、他のご家族やご親族にも写真を送ってあげると良いでしょう。

衣類の遺品整理を効率良く進める2ステップ

衣類の遺品整理を効率良く進める2ステップ

衣類に限ったことではありませんが、遺品整理は漫然とやっていてもなかなか終わらないかもしれません。衣類を効率よく整理するためには、以下の2ステップで進めましょう。

ステップ①衣類を仕分ける

最初に、衣類を「残すもの」「捨てるもの」「保留にするもの」の3つに仕分けましょう。具体的にどのような状態ならどうするのかを詳しく解説します。

残すもの

まず遺言書やエンディングノートで、形見分けや売却すべきものとして指定されている衣類はここに入ります。また状態が良いもので、ご家族・ご親族や亡くなった方のお知り合いに形見分けとして受け取ってもらえそうなものがあれば、残しておきましょう。

手元に残したり、誰かに形見分けとして受け取ってもらったりする予定がなくても、新しく、状態も良くて比較的高値で売却できそうな衣類も、取っておくのをおすすめいたします。

捨てるもの

汚れがひどい、穴があいているなど、服自体が傷んでいるため使えそうにない場合は、基本的に捨てるものとして考えましょう。下着や靴下も、衛生的な面から再利用は難しいので捨てるのが前提になります。

保留にするもの

状態は良くないものの、思い入れがあって捨てられない場合はひとまず保留にしましょう。ご家族やご親族にも意見を聞いたうえで、後々どうするかを考えればかまいません。

同じ衣類であっても、時間の経過とともにどうするかという気持ちは変化していくものです。気持ちが落ち着いてきたときに改めて見直すことで「クリーニングに出せば誰かに使ってもらえそう」など、冷静な判断ができるようになるかもしれません。ただし、いつまでもそのままにしておくというわけにもいかないので、「〇ヵ月後に見直す」など期限は決めておきましょう。

ステップ②不要な衣類を処分する

仕分けができたら、不要な衣類を処分していきましょう。衣類の場合、処分すべきものが多くなりがちです。具体的な処分方法については後述するので、状況にあった方法で進めていきましょう。

遺品整理で出た不要な衣類を処分する6つの方法

遺品整理で出た不要な衣類を処分する6つの方法

遺品整理で出た不要な衣類を処分する方法はさまざま。ここでは一般的に考えられる方法として、以下の6つの方法を紹介します。

  • 家庭ゴミ・一般ゴミとして処分する
  • 売却する
  • 寄付する
  • リメイクや仕立て直しをして残す
  • 衣類の形見分けをする
  • 供養する

家庭ゴミ・一般ゴミとして処分する

家庭ごみ・一般ごみとして処分するのは、一般的な方法です。衣類は資源ごみとして扱うなど、独自のルールを設けている自治体もあるので、確認したうえで進めましょう。あまりに量が多い場合は、地域の清掃センターに直接持ち込むのもひとつの方法です。

売却する

ある程度状態が良いものであれば、リサイクルショップやフリマアプリなどで売却しましょう。意外なものが高値で売れることもあるため、お小遣い稼ぎにもなるでしょう。

なお、売却する前に可能な限り洗濯やクリーニング、アイロンがけを行うことで、査定額・売却額があがる可能性も出てきます。また「その衣類が必要になる時期に合わせて、買取・売却に出す」などタイミングの工夫も重要。目安として春服・夏服は1月~8月に、秋服・冬服は9月~12月に買取・売却に出しましょう。

寄付する

衣類を寄付することもできます。ただし寄付の実績がなかったり、運営団体・責任の所在がわからなかったりすると、トラブルに巻き込まれる可能性も否定できません。寄付先を選ぶ際は、認定NPO法人など、高い公益性・透明性を持ち運営されている団体であるかも確認しましょう。

リメイクや仕立て直しをして残す

リメイクや仕立て直しをして残すのも、ひとつの方法です。スーツや着物など、生地がしっかりしていて状態も良いなら、仕立て直しして使い続けることもできます。

また、故人のお気に入りだった洋服はぬいぐるみや小物にリメイクして、手元に置いておくのも良いでしょう。リメイクを引き受けてくれる専門会社があるので、一度相談するのをおすすめいたします。

衣類の形見分けをする

ご家族・ご親族や亡くなった方のお知り合いに衣類の形見分けをすると、思い出も残せて処分の手間もかかりません。ただし、トラブルを未然に防ぐためにも、事前に話し合いをしたり、衣類の価値を調べておいたりするのが重要です。

供養する

神社やお寺によっては、供養のための衣類の持ち込みを受け付けていることがあります。受付自体の可否や持ち込み方法などは、個別に確認しましょう。遠方で直接出向けない場合は、宅配で衣類の供養を受け付けてくれるかどうかも確認するのをおすすめします。

衣類の遺品整理は専門会社に依頼できる

衣類の遺品整理は専門会社に依頼できる

衣類の遺品整理をしたいなら、専門会社に依頼することもできます。ここでは、遺品整理会社の利用が向いている方の特徴と、依頼するメリットについて詳しく解説します。

遺品整理会社の利用が向いている方

遺品整理会社の利用が向いている方の特徴として、「遺品の量が多い」があげられます。遺品を必要なもの、不要なもの、保管するものとより分けていくのはかなりの労力が必要です。量が多い場合、途中で挫折してしまい、数ヵ月もしくは年単位で一向に進まない可能性は往々にしてありえます。

また故人の家が遠かった場合、頻繁に片付けだけのために出向くのも難しいでしょう。その場合は、ご自身たちでできるところまでやってから、あとは遺品整理専門会社にお任せすると負担が減らせます。忙しかったり、何らかの事情があったりする場合も同様。

遺品整理会社に依頼するメリット

遺品整理会社に依頼するメリットとして、遺品整理がスムーズに進むことがあげられます。部屋が広かったり、遺品が多かったりした場合、そもそもどこから、何から手を付けて良いかわからないこともあります。

しかし、遺品整理会社に依頼すれば、部屋の広さや遺品の量にもよりますが、複数人のスタッフが同時並行で作業を進めるので、早ければその日のうちに片付くかもしれません。また、遺品の処分や供養もお任せできるので、ご自身やご家族・ご親族で手配する必要もなくなるでしょう。

時間のかかる衣類の整理はくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」へ

時間のかかる衣類の整理はくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」へ

衣類をはじめとした遺品の整理は時間がかかるので、すべてをご自身やご家族・ご親族だけで済ますのは現実的ではありません。故人が亡くなってからやらなくてはいけないことは多い以上、負担を大きくしないためにも遺品整理会社への依頼を含めて動きましょう。

時間のかかる衣類の整理をお任せするなら、「くらしのセゾン 遺品整理・生前整理」に相談してみてはいかがでしょうか。

遺品整理士資格を持つスタッフが、思い出の品や供養品を細かく整理し、大切なものまで処分しないよう細心の注意を払って作業を行います。また、財産・家財管理のアドバイスも行うことが可能です。今すぐに遺品整理の予定がなくても、現状でのお悩みを含めて相談できるので、まずは問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

現地に訪問し、ご予算やご希望に応じた見積りを無料でご提案いたします。

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遺品整理・生前整理

おわりに

遺品となった衣類の整理は、状況によっては数ヵ月~年単位で時間のかかることもある作業です。途中で嫌気がさし、モチベーションが下がってしまう可能性もゼロではありません。ご自身やご家族、ご親族の負担を大きくしないためにも、あらかじめ流れを考え、相談を重ねたうえで取り組みましょう。

また、すべてをご自身たちでやろうとはせずに、上手にプロに頼むのも重要です。「ここまではやって、あとはお任せする」という範囲を決めておくとうまくいくでしょう。

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