あなたが寝ている布団をいつ洗濯したか覚えていますか。記憶にないほど昔であれば要注意です。このコラムでは布団を洗濯する必要性や洗濯方法、自宅で洗濯する場合のコツなどについて紹介していきます。「汚れていないから洗う必要はない」「布団を干しているから大丈夫」とお考えの方はぜひご一読ください。
布団はどうして洗濯しないといけないの?
ここではなぜ布団を洗う必要があるのか、2つの理由に分けて紹介していきます。布団が汚れていないから洗う必要がない、と考える方も理由を知れば納得するでしょう。
カビやダニが繁殖してしまう
カビやダニは高温多湿の環境を好みます。大量の寝汗を吸収した布団は内部に湿気がこもっている状態です。汗だけでなく、髪の毛をしっかりと乾かさないで寝てしまうと枕や布団に湿気がたまりやすくなり、カビやダニが繁殖する原因になります。
カビやダニの繁殖を防ぐためにも、お風呂の後は十分に髪の毛を乾かすようにしましょう。また、フケやアカを餌にするダニにとって寝具周りは絶好の環境です。発生したカビやダニはアレルギーを引き起こす原因にもなり得るので布団を清潔に保つ必要があります。
皮脂や汗で不衛生
人は寝ている時にコップ1杯程度の汗をかくといわれています。寝汗は体温調節に必要な生理現象のため、季節関係なくかいている状態です。布団を洗濯しないと汗や皮脂が少しずつ布団に蓄積されていき、不衛生になってしまいます。さらにそのまま放置しておくと、汗や皮脂が菌により酸化・分解されることで臭う原因にもなりかねません。だからこそ洗濯をして清潔な状態を保つことが大切なのです。
布団の洗濯頻度とは?
布団の洗濯頻度は、あまり汚れていなければ1年に2回、夏布団から冬布団に移行するタイミングで洗うようにすると良いでしょう。頻繁に洗いすぎても布団を傷めてしまう可能性があるので、日々のお手入れは天日干しや布団乾燥機にかければ充分でしょう。しかしコーヒーをこぼしたり、子どもがおねしょをしたりした場合は洗うようにしましょう。
ただし布団にも寿命があり、洗濯するよりも買い替えた方が良い場合もあります。長く使い込んだ布団はかさが減り、クッション性がなくなって就寝時の姿勢を保持する力が低下してしまうのです。布団の買い替えや打ち直しの時期は、中綿の種類によっても異なります。
コットンの布団であれば、一般的に掛け布団は5年、敷布団は3年が打ち直しの目安といわれています。羽毛布団は5年に1度点検をし、必要に応じて布団生地の交換や羽毛の補充をすると良いでしょう。ポリエステルやウールの布団は、掛け布団は5年、敷布団は3年が買い替えの目安です。
洗濯することも大切ですが、買い替えや打ち直しの必要があることも覚えておくと良いでしょう。
布団は洗濯機でもOK?他にはどんな方法がある?
ここでは5つの布団の洗濯方法を、メリット・デメリットを挙げながら紹介していきます。
洗濯機
洗濯機で布団を洗う場合、まずはご自宅の布団が洗濯機で洗えるのか確認しましょう。洗濯表示に、洗濯機マークが付いていたら洗濯可能です。次に布団が洗濯機に入るのか確認しましょう。容量の目安は、7kgの洗濯機であればダブルの敷パットやセミダブルの肌掛け布団、容量が5kgの洗濯機であればシングルの敷パットや肌掛け布団が洗える容量の目安です。
洗濯機で洗う場合、洗濯槽に洗剤を溶かした水をはり、布団を専用のネットに入れて、布団コースかドライコースで洗うようにしましょう。家の洗濯機で布団が洗えれば、空いた時間で洗えるうえ低コストで済むメリットがあります。しかし、素材によっては布団を傷めてしまうリスクもあることを念頭に置いておきましょう。
コインランドリー
コインランドリーで布団を洗う場合も、家で洗うのと同様に洗濯表示を確認しましょう。シミは落ちにくいので、事前に石鹸でこすり洗いをするのがおすすめです。布団を持ち運ぶ用の袋や、洗濯機の中で布団がぐちゃぐちゃにならないように布団を縛るひもがあると便利です。
乾燥機は1時間から1時間半かけてしっかりと乾かしていきましょう。10分ごとに布団をひっくり返すと、全体をまんべんなく乾燥できます。車がない場合はコインランドリーまで布団を持ち運ぶのに苦労しますが、家の洗濯機で洗えない大きさの布団も洗えたり、乾燥機にかけられたりするメリットがあります。
クリーニング店
洗濯機で布団を洗えない場合はクリーニング店に依頼しましょう。自宅で洗濯するのに比べコストがかかったり持ち運びが大変だったりしますが、プロによるクリーニングなので隅々まで汚れが落ち、綿ずれの心配もなく安心です。
ダニの除去率は、家で洗濯するよりもクリーニング店で洗濯してもらった方が高いといわれていますので、ダニを除去する目的であればクリーニング店に依頼すると良いでしょう。
ただし布団の生地が傷んでいたり羽毛が飛び出していたりするものはクリーニングできません。また汚れがひどいとクリーニングで完全には落としきれないこともあります。クリーニング店でも対応できない場合は、買い替えを検討すると良いでしょう。
宅配クリーニング店
宅配クリーニング店に布団の洗濯を頼めば、家まで布団を取りに来て、洗濯が終わったら届けてくれます。WEBサイトで注文して、専用のキットが届いたら布団を詰めて集荷依頼をするだけです。忙しい方や布団を持ち運ぶのが大変な方におすすめのサービスです。
くらしのセゾンの宅配クリーニングなら、衣類だけでなく掛け布団のクリーニングも行っています。24時間WEBサイトで申し込み可能で、店舗に持ち込む手間なくクリーニングが利用できます。無料オプションも豊富で、ダニよけ加工や圧縮仕上げも無料で大変お得です。
浴槽を使って手洗い
洗濯表示に手洗いマークがついている布団や、大きすぎて洗濯機に入らない布団は浴槽を使って手洗いしていきましょう。まずは約40度のお湯を浴槽の半分はり、洗濯用洗剤をよく溶かします。次に布団についたホコリや汚れなどを軽くシャワーで落としていきます。
布団を浴槽の中に入れたら足で全体を踏み洗いし、何度かお湯を変えて洗剤成分がなくなるまで踏み洗いを繰り返しましょう。低コストで済みますが、踏み洗いや濡れた布団を運ぶ作業には体力が必要です。
布団洗濯で失敗しないための注意点
ここでは自宅で布団を洗濯する時に失敗しないための注意点を3つ紹介します。
そもそも洗濯できる布団かどうかのチェック
布団を洗濯する時は、布団の洗濯表示を確認して洗濯できるものかどうかチェックしましょう。洗濯機マークや手洗い表示があれば家での洗濯が可能ですが、ドライマーク表示や水洗い表示にバツがついている場合は家での洗濯はできないため、クリーニング店に依頼しましょう。また、中綿の素材が羊毛100%や真綿の場合は自宅やコインランドリーでも洗濯できないことが多いため注意が必要です。
洗濯機にはパンパンに入れない
洗濯機に無理やり布団を詰め込まないようにしましょう。布団をパンパンに詰め込んで洗ってしまうと水流が発生せず汚れは十分に落ちません。汚れが落ちていないと、雑菌が繁殖して生乾き臭の原因にもなってしまいます。それだけではなく、洗濯機が回らなくなってしまったり水漏れしたりと洗濯機が故障してしまう可能性があります。ご自宅の洗濯機に適した容量を取扱説明書で確認するようにしましょう。
乾燥はしっかり行う
洗濯の終わった布団は、天日干しでしっかりと乾燥させましょう。表面が乾いていても布団の中に水分が残っている可能性があります。水分が残っているとせっかく洗ったにもかかわらず、ダニやカビが発生してしまいます。中までしっかりと乾燥させるためにも、2本の物干し竿に布団をまたがせるようにしてかけて、天日干しをしましょう。
自宅で洗濯した場合のおすすめの干し方とコツ
ここでは布団の干し方のコツや注意点について紹介していきます。
数日先まで天気予報をチェックしてから洗濯
布団が中までしっかりと乾燥するには数日かかるため、当日だけでなく2日後くらいまでの天気予報も確認するようにしましょう。せっかく洗ったのに雨で濡れてしまったり、曇り続きで生乾きの臭いがしたりする失敗がないように、布団を洗う前にチェックすることが大切です。
M字型になるように干す
布団を干す時は2本の物干し竿を使い、真ん中をくぼませてM字型にかけると日光の当たる面積が増えて乾きやすくなります。途中で布団を裏返すとさらに乾きが早くなるのでおすすめです。また羽毛布団の場合は、たまに布団をぽんぽんと叩いてあげると固まった羽毛がほぐれ、ふかふかの仕上がりになります。
コインランドリーの乾燥機を使うのもおすすめ
天日干しだと布団が乾くのに時間がかかるため、コインランドリーの乾燥機を使うのもおすすめです。日中は仕事で家を空けることが多い方や、花粉や梅雨の時期など外に干せない場合は、コインランドリーの乾燥機を使うと良いでしょう。
また、ダニ対策のためにもおすすめの方法です。生きたダニは50度以上の高温の中に数時間いると死滅するといわれていますが、天日干しでは布団の内部を50度まで上げるの難しいでしょう。コインランドリーの乾燥機の温度は50度以上のものがほとんどであり、ダニ対策としても有効といわれています。
おすすめの宅配クリーニング店は?
布団を洗う労力や持ち運びをする手間を考えると、宅配クリーニングも検討してみましょう。
くらしのセゾンの宅配クリーニングなら、衣類だけでなく布団クリーニングも利用できます。無料でダニよけ加工が施され、圧縮仕上げにより収納場所に困りません。全国集荷配達が無料、24時間WEBサイトで受付をしています。忙しい方や店舗への持ち込みが難しい方は是非ご利用ください。
おわりに
何年も洗っていない布団は、目に見えない汚れやカビ、ダニなどの住処になっています。布団を洗濯すれば汚れが除去でき、熱を加えることでダニを死滅させる効果が期待できます。ご自身の寝具の洗濯表示や洗濯機の容量などを確認して洗濯方法を選ぶようにしましょう。また布団や枕にも寿命があるため、無理に洗濯して使い続けるより買い替えの選択肢があることも覚えておきましょう。