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網戸の修理はセルフで可能?把握しておきたいポイントから具体的な手順・おすすめのサービスまで

網戸の修理はセルフで可能?把握しておきたいポイントから具体的な手順・おすすめのサービスまで
セゾンのくらし大研究 編集部

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雨風を受ける、紫外線を浴びるなどして日々劣化をしていく網戸。破れや穴開きに気づいた際に、ご自身で網戸の修理をしたいと考える方もいるでしょう。このコラムでは、網戸の張り替えのサインや頻度、修理をセルフで行う際のポイントや手順などについて解説します。プロにお願いする場合のポイントなども解説しているので、網戸の修理をお考えの方はぜひご一読ください。

網戸は意外と劣化が早い建具です。破れや穴開き、ゴムの劣化など、網の張り替えサインを見つけたら早めに修理しましょう。部分的な補修や網の交換などは自宅でも簡単に行えます。網戸専用の補修シールや新しい網は、ホームセンターなどで調達が可能です。
網戸は自宅にある道具やホームセンターなどで購入できるものを使って、セルフで修理することができます。しかし、網戸を複数枚交換したい、きれいに張り替えたいなどの場合は、プロの力を借りるのもおすすめです。プロによる網戸修理にかかる費用なども考慮して、セルフで行う場合どちらが効率的かを比較してみるのも良いでしょう。

網戸は意外と劣化が早い!張り替えサインと目安頻度

1.網戸は意外と劣化が早い!張り替えサインと目安頻度

網戸の劣化は意外と早く、日常生活の中でふと網の破損や穴に気が付くこともあるでしょう。網戸のパーツは網とフレームに分かれ、交換時期が異なります。ここでは、それぞれの張り替えのサインや張り替え頻度の目安についてご紹介しましょう。

網戸の「網」の張り替えサイン

網戸が下記のような状態であれば、網の張り替えのサインです。

網戸の端が破れている、または穴が開いている

網戸が破れたり穴が開いたりすると、その隙間から虫などが侵入しやすくなります。本来、網戸は窓を開けていても虫の侵入などを防げるといった役割がありますが、穴が開いていると役割を果たすことができないため、早めに修理をしましょう。特にペットを飼っているご家庭では、破れたり穴が開いたりなどの破損頻度が高くなりがちです。注意して確認すると良いでしょう。

一時的な補修であれば補修用シールなどを使って簡単に行うことができます。しかし、見栄えが良くないうえにシールが剥がれると穴がさらに大きくなる可能性があるため、あくまで一時的な補修とし、早めに張り替えましょう。

網戸のゴムが劣化している

網戸のゴムが劣化している

意外と見落としやすいのが、網を固定しているゴムパッキンの劣化です。ゴムパッキンは劣化すると柔軟性が失われ、網との間に隙間ができて網戸が緩むなどの問題が起こります。網を張り替える時にはゴムパッキンも一緒に交換するようにしましょう。

全体的に網がたるんでいる

網戸に主に使用されるポリプロピレンは、紫外線に弱い素材です。網戸は日々日光に当たり紫外線にさらされているため、いつの間にか網がたるんでしまっているという現象が起こります。

特に網戸のある方角が南側の場合、北側にある網戸よりも長時間にわたって紫外線にさらされるため、劣化が早くなるので注意しましょう。また、網戸は経年劣化だけでなく、掃除の際に強く擦ったり開閉の際に強く押したりすることでも、網がたるみやすくなります。

ベランダなど開閉頻度の高い場所の網戸は劣化が早くなることを覚えておきましょう。

網目にほこりが溜まりやすい 

網戸の経年劣化で最初に起こるといわれているのが、網目にほこりが溜まりやすくなる現象です。こまめに掃除をすることでほこりは取り除けますが、劣化のサインでもあるので見逃さないようにしましょう。

特に人の往来がある場所はほこりが舞いやすく、車の往来が激しい道路などに面している場合は、排気ガスにより網戸の劣化が早くなる可能性があります。

網の張り替え頻度の目安は?

1-2.網の張り替え頻度の目安は?

網戸は設置する場所によっても劣化の速度が異なり、場合によっては劣化のサインが分かりにくいこともあるかもしれません。網の張り替え頻度の目安を把握し、機能性を失わないように注意しましょう。

網の耐久年数は5~10年です。一見きれいな網戸でも、年月を経ると新品ほどの性能が得られなくなってしまいます。そこで、一般的には4~5年に1回の頻度で網の張り替えを行うことが目安とされています。

しかし、前項で示した張り替えのサインが見られるようになったら、目安に関係なく早めに張り替えましょう。また、網の耐久年数を超えて10年以上使用するのはおすすめできません。

場合によってはフレームごと交換が必要な場合も

網戸のフレーム部分は、網よりも耐久年数が長いのが特徴で、10年以上経過しても使用できることがあります。しかし、使用状況によっては早く劣化が進むこともあるのです。下記の現象が起こった場合には、フレームごと網戸の交換をしましょう。

フレームに歪みが生じた

網戸は家の外から見える建具です。網戸のフレームが歪んでいると、外観が損なわれるうえ、戸締りが甘く防犯意識が低いのではないかという印象を与えてしまいます。防犯意識の低い家は空き巣のターゲットになってしまう可能性もあります。防犯上のリスクからも、網戸の歪みには注意しましょう。

網戸が動かしにくく外れやすくなった

網戸が動かしにくく外れやすくなった

網戸が動かしにくくなったり、外れやすくなったりした際は、フレームごと網戸の交換をおすすめします。原因はフレームや戸車が歪むなどいくつかありますが、ここでチェックしたいのは網戸を触ってみて白い粉のようなものが手に付着していないかどうかです。

網戸の主な素材であるポリプロピレンは、日光にさらされて熱を浴びると溶けて粉末状になることがあります。これをチョーキング現象といいますが、この粉末は人体に悪影響があるといわれているため、チョーキング現象が見られる場合には、早めに網戸の交換を行いましょう。

閉めている状態にもかかわらず虫が入ってくる

網に破れや穴開きがなく閉めているのにもかかわらず虫が入ってくる場合は、フレームに問題が起きている可能性があります。そのまま放置すると、虫が入ってくる以外に外からのゴミが入ってくることも起こり得るため、フレームごとメンテナンスをしましょう。

網戸の修理はセルフで可能?把握しておきたいポイント 

網戸の交換はご自身で行うことができます。ここではまず、セルフで網を交換する前に知っておくべきことについてご紹介しましょう。

網目のサイズ

2-1.網目のサイズ

網目のサイズは「18メッシュ」「20メッシュ」「24メッシュ」の3種類が一般的です。この中でもっとも網目が細かいのが24メッシュで、18メッシュがもっとも網目が大きくなります。網目が細かいものは防虫効果が高くなるのに比例して価格も高くなる他、気密性は高まりますが、換気効果が下がり、日光が入りにくいというデメリットもあるのです。それらをふまえて網目のサイズを検討すると良いでしょう。

網の素材

網の素材には主にポリプロピレン、ポリエステル、グラスファイバー、ステンレスの4種類があります。ここではそれぞれの特徴を説明しますので、素材ごとに強度や価格が異なるため、納得できるものを選びましょう。

ポリプロピレン

網戸の素材としてもっとも一般的なのがポリプロピレンです。プロピレンが主な原料の合成樹脂で、軽量かつ安価なのが特徴です。熱に比較的強く弾力性のある網になります。ポリプロピレンはカッターなどで簡単に切れるので、セルフでの張り替えも簡単です。しかし、紫外線に弱いため、他の素材と比べると日光の影響による劣化が早いでしょう。

ポリエステル

ポリエステル

犬や猫を飼っている方におすすめの素材です。ポリエステルは合成繊維でできており、網の線が太くて丈夫なため、ペットに引っ掻かれても破れにくい点が安心ですが、ポリプロピレンよりも強度が高い分、価格も高い傾向にあります。

グラスファイバー

グラスファイバーはガラス繊維と塩化ビニールでできており、耐熱性に優れている点が特徴です。その耐熱性はたばこの火が網にあたっても穴が開かないほど。

さらに、ポリエステルの2倍の強度も魅力です。紫外線にも強いため、直射日光が当たる場所や火気を取り扱うキッチンなどに向いています。洗練されたデザインのものが多く、海外では特に人気が高い素材です。

ステンレス

強度や耐久性を追求するなら、ステンレスがおすすめです。ステンレスは鉄、クロム、ニッケルを配合した合金素材です。錆びにくく、汚れも付きにくいためメンテナンスの頻度も少なくて済むでしょう。風通しが良いうえに丈夫な素材なので、ペット対策や防犯対策にも効果的です。

耐久年数も15~20年と他の素材に比べて長いのも特徴です。ただし、優れた機能性を持つだけあって価格が高い傾向にあり、それほど多くは流通していません。

網の色

2-3.網の色

ブラックやグレーなど、網の色にも種類があります。色によって機能性が異なるので、その特徴をご紹介します。

ブラック

部屋の中から外の景色を見るときに、透明度が高いのがブラックの網です。室内から外の景色を楽しみたい方は、ブラックを選ぶと良いでしょう。しかし、外からも室内が見えやすいのが難点で、低層階や道路に面した窓には不向きです。また、ほこりなどの白い汚れが目立つので、こまめな掃除が欠かせません。

グレー

グレーは光を多く反射するため、外から室内の様子が見えにくく目隠し効果が期待できます。しかし、中から外の景色が見えにくいという点がデメリットです。

代表的な網戸修理の種類を解説

3.代表的な網戸修理の種類を解説

網戸の張り替えをご自身で行う場合、劣化の具合によって修理の方法が異なります。ここでは、網戸修理の方法を大きく3種類に分けてご紹介します。

部分的な修理

「知らないうちに網戸に穴が開いていた」という経験のある方も多いのではないでしょうか。網戸に穴が開く主な原因は2つあります。1つ目は小さな子どもやペットによる引っ掻き、2つ目は害虫などによる噛み切りです。日常的に起こりやすいため、ご自身で穴を修理できると便利でしょう。

準備する道具

準備する道具は以下のとおりです。

  • 網戸補修シール(または網戸補修テープ)
  • メラミンスポンジ
  • はさみ

網戸補修シールや網戸補修テープは、ECサイトをはじめ、ホームセンターや100円ショップでも手に入れることができます。直径3cmほどの穴であれば、簡単に補修できる便利なアイテムです。メラミンスポンジはコップの茶渋や鏡の水垢落としとして活躍するので、家庭にストックしている方もいるのではないでしょうか。

具体的な補修方法

具体的な補修方法

具体的な補修方法は下記のとおりです。

  1. 補修する部分の周囲を、濡らしたメラミンスポンジで擦って汚れを落とす
  2. シールを貼って重なる部分の網をはさみで切り取る
  3. 室内側から補修シールを貼り付ける

この3ステップで完了です。シールが重なる部分の網はあらかじめ切っておくことで、修理跡が目立ちにくくなります。また、修理をしているときについ網を指で押してしまい、網戸の表面に凹凸ができてしまったなどということもあるでしょう。

その際は、少し離れたところからドライヤーをあててみてください。凹凸は熱で元に戻すことができます。目立たなくなるまで温風と冷風を繰り返すのがコツです。

網全体の修理方法

網戸全体がたるんでいたり、大きく破れていたりと、網の劣化が広範囲に及ぶ場合は、網を交換しましょう。網をセルフで交換する際に必要な道具や手順についてご紹介します。

準備する道具

準備する道具は以下のとおりです。

  • 張り替え用の新しい網
  • 新しいゴムパッキン
  • 網押しローラー
  • 新聞紙
  • はさみ
  • カッター

道具が多いと感じるかもしれませんが、ホームセンターなどで一式調達できます。

具体的な方法

具体的な手順についてご紹介します。

  1. 網戸を窓枠から取り外し、新聞紙の上に置く
  2. 古い網とゴムパッキンを取り除く
  3. 新しい網をフレームの上に置く
  4. 新しい網をフレームに合わせて大きめにカットする
  5. 新しい網をフレームの溝に押し込み、その上からゴムパッキンで固定する
  6. ゴムパッキンをフレームに一周させたら端をカットする
  7. 網にたるみがないかチェックし、はみ出た部分をカットする
  8. 網戸を元の窓枠に取り付ける

作業はひとりでもできますが、フレームが大きかったり重さがあったりする場合は誰かに手伝ってもらう方が良いでしょう。また、交換のついでにフレームをきれいに拭き取り、溝の細かいゴミを取り除けるよう、雑巾やブラシなどを用意しておくことをおすすめします。

網戸の滑りが悪い場合の修理方法

網戸の滑りが悪くなったら、戸車の調整が必要です。調整しても直らない場合は、戸車を交換することになりますが、具体的なチェックの方法と手順をご紹介します。

準備する道具

準備する道具は以下のとおりです。

  • 歯ブラシ
  • ドライバー
  • 新聞紙

自宅にあるもので調整可能なので、滑りが悪い場合は試してみてください。

具体的な方法

戸車を調整するときの具体的な手順は下記のとおりです。

  1. 網戸を窓枠から取り外して新聞紙の上に置く
  2. 戸車に付いたゴミや汚れを歯ブラシなどで取り除く
  3. 調節ネジを回し、高さを調整する

この方法で症状が改善しないときは、戸車の交換が必要です。ドライバーを使って網戸から戸車を外し、新しい戸車に交換します。戸車は前後両方とも同時に交換しましょう。また、古い戸車と新しい戸車は同じ高さでなくてはいけません。新しい戸車を買いに行く際に、古い戸車を持参しておくと購入がスムーズでしょう。

網戸をきれいに張り替えたい場合はプロにオーダーしよう

4.網戸をきれいに張り替えたい場合はプロにオーダーしよう

網戸はご自身で張り替えや修理が可能です。しかし、修理したい網戸が多い場合や、きれいに張り替えたい方は、プロにお願いするのがおすすめです。ここでは、網戸の張り替えをプロに依頼する際の魅力をご紹介します。

プロにお願いするメリット

網の張り替えや部分修理をセルフで行うのは比較的簡単ですが、フレームごとの取り換えとなると大掛かりな作業です。プロにお願いしたほうが圧倒的に時間と手間を省くことができるでしょう。また、最近ではデザイン性の高いジャバラ網戸やロール網戸などが使用されていることもあります。

そのような特殊な形状の網戸の場合、穴が開いたときに補修シールなどでは対応できないこともあるでしょう。一般的な網戸の場合でも、プロに依頼すると、1枚につき10分前後で新しい網戸に張り替えができます。

また、網戸の滑りが悪く開閉がしにくくなったときには、戸車の交換が必要です。このときに部品交換だけで済むのか、網戸全体を取り換えるべきなのかの判断を素人がするのではなく、プロに任せられるという安心感もあります。

プロにお願いした際の相場の目安は?

4-2.プロにお願いした際の相場の目安は?

手間と時間が省けるとはいえ、相場が分からないままプロに頼むのに躊躇してしまうという方もいるかもしれません。では、網戸の修理をプロにお願いした場合、実際どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

網戸の修理を行う専門会社によって細かい費用は異なりますが、45 × 45の小さなサイズで約1,200円~が相場となるようです。また、依頼先により別途出張料金などが発生します。プロにお願いする場合は、なるべく3~4枚以上同時に張り替えをすると無駄が少なくて済むでしょう。

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おわりに

網戸の修理をセルフで行う際のポイントや手順についてご紹介しました。部分的な修理は、ホームセンターなどで新しいパーツを購入し、家庭にある道具を使ってご自身でも行うことができます。

一方で、大掛かりな修理が必要になったときや、網戸ごと交換したいときはプロに依頼したほうが効率的です。まずは、網戸の劣化について正しい知識を持って、定期的に状態をチェックすることが大切。こまめにメンテナンスをし、気になる部分があればご自身での修理を試みてはいかがでしょうか。

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