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青カビの発生原因や掃除方法を紹介。発生を防ぐ対策方法とは?

セゾンのくらし大研究 編集部

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長い間放置したパンやみかんなどの表面にびっしりとこびりついた青カビを見つけ、ぞっとした経験をしたことはある方は多いでしょう。青カビをうっかり吸い込んでしまうと健康に悪いため、正しい方法で除去しなくてはなりません。本記事では青カビの正しい掃除方法について解説しています。さらに、発生原因や特性、予防方法についてもまとめました。普段から青カビに悩まされている方はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

この記事のまとめ

青カビの発生には、温度・湿度・栄養分の有無が関係しています。3つの条件が揃うことで青カビが爆発的に増えてしまうため、日頃からこまめな換気や定期的な掃除など青カビを発生させない習慣をつけることが大切です。青カビを発生させてしまった際には、エタノールなどで殺菌しながら丁寧に拭き取るようにしましょう。掃除機を使って空気中に飛散させることのないよう、注意してください。自力で取り切れない頑固な青カビにはハウスクリーニングの利用もおすすめです。費用はかかるものの、青カビを徹底的に除去できるため、年1回程度の頻度で活用してみても良いでしょう。

青カビとは

青カビは、地球上の微生物の約36%を占めるとされるカビの一種です。正式名称は「ペニシリウム」ですが、食品などの表面を青白くうっすらと覆うその見た目から「青カビ」という俗称で呼ばれています。

私たちの生活に身近なカビには、青カビ以外に黒カビや赤カビ、白カビ、ススカビなどが挙げられるでしょう。ただ、その中でも青カビは特に種類が多く、300種以上が確認されています。空気中には常に胞子が浮遊していて繁殖力も高いため、カビの中でも特に発生しやすいといえるでしょう。

青カビが発生する原因と特性

次に青カビが発生する原因と、青カビの持つ特性について解説します。

青カビが発生する原因

青カビの発生条件は、以下の3つです。

  • 湿度 …70%以上(80%を超えると一気に増殖する)
  • 温度 …15~30度(25~28度が最も活発になる)
  • 養分 …皮脂や食品の食べかす、ホコリ、石鹸かすなど

これらの条件が揃うと、青カビは爆発的に発生してしまいます。特に、湿気が多くなる梅雨の時期には、より注意が必要になるでしょう。ただ、カビの胞子は空気中のいたるところに常に存在しているため、家の中に少しでも空気の悪いところがあると、すぐにカビの温床になりかねません。

そして、私たちが日々生活している以上、カビの養分を完璧に除去することは難しいため、季節を問わずカビ対策が必要です。

青カビが持つ特性

青カビ自体に病原性はないものの、体内に取り込まれることでさまざまな症状を引き起こすことがあります。注意が必要なのは、アレルギーや喘息、シックハウス症候群などの疾患です。

さらに、青カビの中には肝臓がんや腎臓がんの因子となり得る、「マイコトキシン」というカビ毒を発生させる種もあります。青カビの生えたパンを一口食べたことがきっかけで、深刻な健康被害につながることもあるのです。

しかし、青カビは危険な特性ばかりではありません。約300種あるとされる青カビの中には、世界最初の抗生物質として有名な「ペニシリン」が発見された種類もあります。

これは当時の医療現場を大きく飛躍させた画期的な発見であり、青カビは医学の発展には欠かせない存在だったともいえるでしょう。また、食品製造の分野においても青カビの特性が活用される例があり、製造段階で青カビを混ぜて作られるブルーチーズという食品もあります。

青カビが生えた食べ物「ブルーチーズ」

ゴルゴンゾーラやロックフォールといった「ブルーチーズ」と呼ばれるチーズは、全体的に青い斑点に覆われている点が特徴です。この青い斑点の正体は青カビ。とはいえ、腐っているわけではなく、インパクトのある見た目と独特な風味は一度食べたら病みつきになる方も多いです。

本来、青カビを食べてしまうとさまざまな健康被害を引き起こしますが、なぜブルーチーズは食べても問題ないのでしょうか。その答えは、チーズに含まれるアンモニアにあります。アンモニアには青カビの発する有害成分を無害化し、分解する性質があるため、ブルーチーズは安全な食品として食べることができるのです。

青カビが生えやすい場所は?

青カビは食品につきやすいカビですが、室内でも以下のような場所には発生しやすくなります。

  • 下駄箱
  • クローゼットや押し入れ
  • お風呂場
  • 家具の裏側

いずれも空気がよどんで湿気が溜まりやすく、青カビの養分である皮脂やホコリなどが増えやすい場所です。オープン収納の下駄箱であれば比較的空気が通りやすくなりますが、扉付きのタイプだと閉めっぱなしの状態が続きます。そのため、下駄箱内や靴にも青カビが発生しやすくなるでしょう。クローゼットや押し入れの中では、湿気によって衣類や寝具にカビが発生することも少なくありません。

家の中で最も湿度の高いお風呂場では、必然的に青カビ発生率も高くなります。また、家具の裏側も普段見ることが少ないため、気づいた時には青カビが大量に発生していた、なんてことにもなりかねません。空気が通りにくい場所は特に注意が必要です。

ちなみに、日本の家に多い畳も青カビが発生しやすいことはご存じでしょうか。畳の素材であるイグサは空気中の湿気を吸収しやすいため、青カビが増殖しやすいことで知られています。

特に、新鮮なイグサを使用した畳だとより湿気を吸収しやすくなるため、注意しなくてはなりません。そして、畳の上に布団を敷いて寝ているという方は、寝汗をイグサが吸収して青カビが発生しやすくなることを知っておきましょう。

発生場所別の掃除方法

青カビの発生場所ごとに、掃除方法をまとめました。どれも簡単な方法なので、ぜひ実践してみてください。

下駄箱の青カビ掃除方法

下駄箱の掃除では、エタノールを使用します。タオルやコットンに適量をしみこませ、カビの発生場所を拭き取ることで簡単に除去、除菌が可能です。

そして、下駄箱の場合には中に収納している靴にも青カビが発生しているかもしれません。特に、天然素材でできている革靴は、素材そのものがカビの養分となりやすいため、注意が必要です。

革靴に青カビを見つけてしまった場合、水で洗い流すのは逆効果です。つい通常の靴洗いの要領で水をつけてしまいそうになりますが、かえってカビの養分となる水分を補給することになります。市販のカビ取り剤を使うのも、色落ちの原因になるため控えたほうが良いでしょう。

革靴の青カビ掃除には、重曹とアルコールを使う方法が正解です。まず、ブラッシングをして小さなゴミを取り除いたら、重曹でこすります。その次に、除菌用のアルコールスプレーをかけましょう。この時、革が変色しないか目立たないところで確認してから行ってください。

靴の中もカビが発生しやすいため、内側にもアルコールを吹き付けておくとより安心です。その後は、陰干ししてしっかりと水分を取るようにしましょう。

クローゼットの青カビ掃除方法

クローゼットも下駄箱同様にエタノールを使用しましょう。キッチン用中性洗剤でも可能です。

カビの除去作業のときは、いったんクローゼット内のすべての衣服を部屋の外に出しましょう。そして、カビの発生場所にエタノールを吹きつけ、雑巾で拭き取ることで簡単にきれいにできます。拭き取れなかった頑固なカビには中性洗剤を使ってみてください。

もし、衣服に青カビがついてしまった場合には、衣類専用漂白剤を使えばカビを取ることが可能です。

お風呂場の青カビ掃除方法

家の中でも特に湿度の高いお風呂場は、青カビ掃除をすることも多い場所といえるでしょう。

軽度の青カビは、お風呂用洗剤をスポンジやブラシになじませることで青カビの除去が可能です。一方、取りにくい青カビは塩素系漂白剤を使えばしっかりと取り去ることができます。

そして、つい見逃してしまうのがパッキンの青カビです。パッキンの中にまでカビがしみついている場合には、塩素系漂白剤をカビの上からなじませ、ラップで覆います。そのまま一定時間放置したら、ラップをはがして優しくこすることで除去が可能です。

また、お風呂場の蛇口部分にも青カビは発生します。カビ取り剤を塗布してメラミンスポンジで2~3分ほどこすれば、ほとんどの青カビは気にならなくなるでしょう。なかなか落ちない場合には、金たわしでこする方法もあります。その際には傷がつきやすくなるため、優しくこする程度にしてください。

畳の青カビ掃除方法

畳の青カビは、まずエタノールや酢を全体に吹きかけ、なじませる必要があります。しばらく放置することでエタノールの殺菌効果が畳内部のカビにまで届き、青カビを除去しやすくなるからです。

一定時間を置いた後は、固く絞った雑巾で優しく拭き取りましょう。カビ取り剤を使用すると畳が変色することがあるため、控えた方が安心です。

もし、この方法でカビが落ちにくい場合には、さらにエタノールや酢をスプレーで噴射しつつ雑巾で拭き取ってみてください。

青カビ掃除の際の注意点

青カビの掃除はそれほど難しいことではありませんが、ひとつ注意点があります。それは掃除機を使わない、ということです。

もし掃除機でカビを吸い込むと、カビの胞子が掃除機のフィルター部分に付着します。そして細かいカビの胞子が掃除機の排気口から排出され、部屋中にカビが飛散することになるのです。そのため青カビの掃除は掃除機ではなく、雑巾などで拭き取る、というのが基本です。

青カビの発生を抑えるための対策は?

青カビは一度発生すると、瞬く間に増殖します。そのうえ放置すればするほど取れにくくなるため、カビを発生させないことが最も重要です。ここからは今日からすぐに実践できる、おすすめの青カビ対策を紹介しましょう。

こまめな換気

青カビの発生を抑えるためには、とにかく空気を入れ替えることが大切です。そのため、こまめに換気するようにしましょう。換気する際のポイントは、窓や入口を1ヵ所だけ開けるのではなく、何ヵ所か開けることです。そうすることで空気の通り道ができるため、より効果的に湿った空気を追い出すことができます。

定期的に掃除

青カビを防ぐためには、こまめな掃除も欠かせません。特にホコリが溜まりやすいところは2週間に1回の頻度で定期的に掃除することで、青カビの発生をかなり抑えることができます。

特に冷蔵庫やキッチンの周りは、食べかすが落ちやすくなるため、注意が必要です。また、着用頻度の低い衣類は、皮脂や汗が付着したまま長い間放置すると青カビが増殖しやすくなることも。クローゼットや押し入れ内もこまめに掃除し、青カビが発生していないか点検するようにしましょう。

除湿器や除湿剤を使用

エアコンの除湿機能や除湿器も積極的に活用しましょう。湿気が溜まりやすい時期だけでも使用するようにすれば、青カビの発生抑制に効果的です。また、下駄箱やクローゼット内にも除湿剤を置いておくと良いでしょう。特に市販のものは消臭効果があるものも多いため、置いておくことで不快なニオイ対策にもなり一石二鳥です。

できるだけ洗濯物は外に干す

雨の日が続いたり、日中家を空けたりする時は部屋干しする方も多いでしょう。ただ、部屋干しは室内の湿度を高めることになり、青カビの発生を促してしまいます。さらに、冬は暖房器具を使用することで室内の温度が高くなるため、部屋干しによって湿度が高まると、より青カビが発生しやすい環境になってしまうのです。

そのため洗濯物はできるだけ外に干すことが望ましいですが、どうしても難しい場合は除湿器やサーキュレーターで湿気がこもりにくくすることが大切です。

青カビがうまく取れない時はハウスクリーニングがおすすめ

頑固な青カビが発生し、掃除しても除去しきれない時はハウスクリーニングという選択肢もあります。

素人では難しい内部まできれいにできる

ハウスクリーニングを利用するメリットは、素人では難しい部分のカビまで完全に除去できるところです。特に、家族にアレルギーや喘息の症状がある場合には、自己流で掃除するとかえって悪化することもあるかもしれません。費用はかかりますが、思い切ってプロに任せた方が安心でしょう。

おすすめはくらしのセゾン

青カビ掃除におすすめのハウスクリーニングは、「くらしのセゾン」がおすすめです。

「くらしのセゾン」では、青カビが発生しやすいお風呂場やキッチンのクリーニングはもちろん、「水まわり5点セット」や「在宅おまとめクリーニング」などお得なセットプランもあります。年に一度、大掃除として家中をきれいに掃除したい方にもぴったりのサービスです。見積もりは無料でしてもらえるので、気になる方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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おわりに 

私たちにとって、日常の中で目にすることの多い青カビですが、実は正しい掃除方法を知らないという方も多いです。誤った方法で掃除したり、放置したりすると深刻な健康被害に発展することもあるでしょう。青カビの予防方法や掃除方法はどれも簡単なものばかりです。青カビを見ることのない快適な暮らしを送るために、ぜひ本記事で紹介した方法を実践してみてください。

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