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剪定とは?目的や適したタイミングを紹介!剪定に必要な道具も

剪定とは?目的や適したタイミングを紹介!剪定に必要な道具も
セゾンのくらし大研究 編集部

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庭の樹木の見た目を整えるために行う剪定ですが、実は樹木の健康を守るためにも必要な作業とされています。不要な枝を間引いたり、幹を切り落としたりと意外と重労働ですが、剪定は樹木にとって欠かせません。今回は、剪定が必要な理由と正しい剪定知識についてご紹介します。誤ったタイミングで剪定すると、樹木が枯れてしまうこともあるため、正しい方法で行うことが大切です。

この記事を読んでわかること

  • 樹木の美しい見た目や健康を保つために剪定は欠かせない
  • 剪定にはそれぞれの植物にタイミングがあり、適した時期に強剪定・弱剪定を行う
  • さまざまな専用のハサミや道具を、用途に合わせて使い分けると効率よく剪定ができる
  • 剪定には切り戻し剪定、透かし剪定、刈り込み剪定の3種類があり、目的が異なる
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剪定が必要な理由は?

剪定が必要な理由は?

剪定とは、不要な枝や葉を切り落として、樹形を整える作業のことです。ここでは、剪定の目的について詳しく解説します。

乱れた樹形を整える

剪定は伸びすぎた枝を切り落として、樹形を整えることができます。樹形には「自然樹形」と「人工樹形」の2種類があり、剪定する際にどちらかに調整することが可能です。

自然樹形は、不要な枝や葉を必要最低限間引いて、木本来の自然な樹形に剪定します。剪定の際は、木が不自然な形にならないように注意しながら、切り落とす枝を見極めて作業するのがポイントです。

一方、剪定者のイメージに樹形を整えていく人工樹形は、豪快に枝を刈り込むこともあります。庭園の雰囲気に合わせたり、動物などのモチーフを作ったりと自由な樹形を楽しめるのが魅力といえるでしょう。

樹木が大きくなりすぎるのを防ぐ

敷地内に植えている木を放っておくと、成長した枝が道路や隣接する敷地にはみ出してしまうこともあります。そうなると、枯れ葉が敷地外に落ちたり、枝が邪魔になったりして近隣住民に迷惑をかけてしまうことも。

さらに、枯れかけている枝が折れて落下したり、電線に当たってしまったりすると、事故につながる恐れもあるでしょう。剪定を行い、樹木が大きくなりすぎるのを防ぐという目的は、特に庭木では重要です。

樹木に花や実がつきやすくなる

正しい剪定方法で樹木のお手入れをすると、栄養が樹木全体に行きわたり、花や実がつきやすくなります。樹木の種類によって、その年に伸びた新しい枝に花や実がつきやすく、以前の枝にはつきにくいケースも。

そのため、新しい花や実に充分な栄養を届けるためにも、古い枝や伸びすぎた枝を切り落としてあげることが重要です。

病害虫の発生を抑制する

剪定によって樹木の内側まで日当たりや風通しを良くすることで、病害虫発生の抑制につながります。

日当たりや風通しをよくするために、成長して密集した枝や葉を間引いて、木の内側に隙間を作ってあげることが大切です。こうすることで、樹木の免疫力が高まり、病気や害虫への抵抗力も強くなります。樹木の健康を保ち、寿命を伸ばすためにも剪定は欠かせません。

【基本】剪定に適したタイミングは夏と冬の2回

【基本】剪定に適したタイミングは夏と冬の2回

樹木の剪定に適したタイミングには、夏の剪定(弱剪定)と冬の剪定(強剪定)と2つの時期があります。ここではそれぞれの剪定方法や特徴、ポイントを解説しましょう。

夏の剪定(弱剪定)

樹木の中に蓄えられている栄養が少ない夏から秋にかけて行う剪定のことを弱剪定といいます。弱剪定は樹木の形を整えたり、日当たりや風通しを確保したりするために行います。

また、バランスの悪い枝や古い枝を取り除いておけば、台風がきたときの枝折れや、トラブルの予防にもなるでしょう。主に必要最低限の枝や葉を間引き、害虫や病気から樹木を守るのが目的としているため、大胆に枝を切ることはしません。この時期は樹木の栄養が少ないため、剪定のやりすぎには注意しましょう。

冬の剪定(強剪定)

一方、冬から春に行う強剪定は、不要な枝や葉を大胆に切り落とします。基本剪定や整姿剪定とも呼ばれており、大がかりな剪定を行うのが特徴です。そのため樹木への負担が大きく、時期を誤ると枯れてしまうケースもあります。

栄養をたっぷり蓄えて、樹木の活動が穏やかになる冬以降に行うようにしましょう。強剪定は枝の高さに合わせて、枝の切り方に強弱をつけてください。樹木は一般的に高い所の方が成長しやすい傾向があります。成長しやすい高い位置の枝を強めに剪定することで、樹木全体のバランスを整えやすいでしょう。

樹種によっても剪定時期が違う!

樹種によっても剪定時期が違う!

剪定の時期は夏と冬だけでなく、広葉樹と針葉樹といった樹種によっても異なります。広葉樹と針葉樹には、落葉性と常緑性のものがあり、剪定時期もそれぞれです。ここでは植物ごとに適した剪定時期や方法を見てみましょう。

落葉性広葉樹

ほとんどの落葉性広葉樹は、12月から2月に行う冬の剪定(強剪定)が理想とされています。葉が落ち、栄養を蓄えた休眠期間に強剪定をすることで、春からの成長で美しい樹形が期待できるでしょう。

最盛期である夏に枝を切り落とすと、樹木にとって大きな負担となるため、この時期の剪定は避けてください。枝や葉を間引く程度の弱剪定であれば、3月頃や9~10月頃に行ってもかまいません。落葉性広葉樹にはハナミズキやバラ、ブルーベリーなどがあります。

常緑性広葉樹

ミカン、キンモクセイ、オリーブ、ツバキなどの常緑性広葉樹のほとんどは、3月~6月頃に強剪定を行いましょう。

寒さが苦手な常緑性広葉樹は、冬に剪定を行うと枯れてしまう恐れがあります。大胆に樹形を整えるような剪定は、暖かい時期に行ってください。一方で、不要な枝や葉を間引くぐらいの弱剪定は8~10月頃に行っても問題ありません。

落葉性針葉樹

カラマツやイチョウなどの落葉性針葉樹は、12月~3月頃の寒い時期に強剪定を行いましょう。落葉性針葉樹は、休眠期間に剪定してあげることで、樹木への負担を軽減できます。また、葉が落ちて枝だけの状態で剪定ができるため、全体のバランスが見やすく、樹形が整えやすいのがポイントです。

常緑性針葉樹

3月~4月頃の強剪定が適している常緑性針葉樹には、マツやスギ、カイヅカイブキなどがあります。寒さに弱い広葉樹に比べて、耐寒性に優れた常緑性針葉樹は冬でも剪定が可能です。しかし、発芽直前の春先の方が、より美しく樹形を整えられるため、3月~4月頃が適しているといえます。

剪定に必要な道具

剪定に必要な道具

剪定は園芸用のハサミや道具を用いて行います。ここでは、剪定に使う基本的な道具と、それぞれの特徴をご紹介しましょう。

植木バサミ

ハサミの指を入れる部分が大きく、直径1cmくらいまでの枝を切る際に用いるのが植木バサミです。持ち手部分が丸く独特な形をしており、枝を切った際に他の枝を傷つけないようになっています。枝先など細かい作業にも向いており、手が疲れにくいのがポイントです。

剪定バサミ

直径2cm以内の枝や幹を切る際に使用するのが剪定バサミです。弧状の切り刃と受け刃が枝を切り落としやすく、内側のバネでかたい枝にも対応できるようになっています。

しかし、バネが強すぎると、作業が長時間になった場合に手への負担も大きくなり、疲れてしまうので注意が必要です。剪定バサミはゴム製や革製のグリップのものが販売されており、滑りにくく、手袋などをしていても扱いやすいものを選びましょう。

剪定ノコギリ

剪定ノコギリは、木の枝や幹を切るために用いられる道具です。細い枝から幹まで幅広いサイズの切断に適しており、大きめの樹木の剪定作業に欠かせません。細い枝を切る際は、ノコギリの目が細かく刃渡り25cmほどで、片手で作業できるものがおすすめです。

一方、太い枝や幹を切る場合は、ノコギリの目が粗く、刃渡り45cmくらいのサイズが適しています。

刈り込みバサミ

樹木の表面に出ている枝や葉を切り落とし、樹形を整えるための大きなハサミを刈り込みバサミと呼びます。片方の手を固定し、もう片方の手を動かして剪定することで、刃先がブレにくく綺麗に刈り込むことが可能です。

やわらかい先端の枝や葉先などを刈る場合は、柄を短めに持つと作業がしやすいでしょう。刃の長さはさまざまで、刃が短いと軽くて使い回しやすく、刃が長いと広範囲の剪定が効率的に行えるのが特徴です。また、柄が長い方が疲れにくいため、腕力に自信がない方にも向いています。

高枝切りバサミ

高枝切りバサミは脚立やはしごを使わなくても、高い位置にある枝を切り落とすことができます。ただし、切る枝の位置を正確に捉えるのは難しいため、間引きや細かい手入れには向いていません。

樹木の高い位置の樹芯に近い位置にある枝を切り落とすのに使いましょう。また、直径1.5~2cmほどの枝を切り落とすことはできますが、それ以上太い枝を剪定したい場合は高枝ノコギリなどを使用してください。

その他に必要な道具

剪定を行う際は、とがった枝や幹から手を守るために手袋を着用するのが好ましいでしょう。落ちた葉を集める程度なら、軍手でも問題ありませんが、剪定を行う場合は滑り止めがついた革製の丈夫な手袋の方がより安全です。

また、剪定したい枝が高い場所にある場合は、脚立を使用しましょう。地面が平らでない場合は、三脚の脚立の方が安定しやすく、より安全に剪定作業が行えます。剪定後の枝や葉を処理するために、ほうきやゴミ袋を用意しておくと後片付けがスムーズです。

剪定の種類

剪定の種類

剪定は大きく分けて3つの方法があり、それぞれ目的が異なります。ここでは切り戻し剪定、透かし剪定、刈り込み剪定の3種類について詳しく見てみましょう。

切り戻し剪定

樹木の見た目を整えるために行うのが切り戻し剪定です。枝の半分から3分の1ほどの位置で剪定を行い、樹形を整えます。ただし、あちこち切り戻し過ぎてしまうと、枝を切った部分の近くに新たな枝がどんどん生えてくるため、樹形が崩れやすくなるでしょう。

透かし剪定

透かし剪定は太い枝や長い枝を根元から切ったり、枝葉の数が均等になるよう葉の密度を調整したりします。このように不要な枝や葉を取り除いて、日当たりや風通しをよくすることで樹木の健康を保つのが目的です。

刈り込み剪定

人工樹形にしたいときに用いるのが刈り込み剪定です。樹形のモチーフやフォルムをイメージして、剪定バサミなどで形を整えていきます。枝は葉よりも少し深い位置でカットしてあげると、仕上がりがより美しくなるでしょう。

不要枝の見極め方!

不要枝の見極め方!

正しく剪定を行うためには、不要な枝を見極めることが大切です。他の枝と絡まるように伸びている交差枝や、同じ方向に伸びている並行枝は、不格好なうえに日当たりや風通しを遮ってしまう恐れがあるため切り落としましょう。

他にも腹切枝、徒長枝、車枝、逆さ枝、ふところ枝、下り枝など剪定すべき不要な枝はさまざまです。樹形を損ね、日当たりや風通しが悪くなってしまう恐れのある枝は剪定が欠かせません。

剪定をプロに依頼してみよう!

剪定をプロに依頼してみよう!

自分で行う剪定に自信がなかったり、何度挑戦しても不要な枝がわからなくて困ったりしている場合は、プロに剪定を依頼するのもおすすめです。また、大がかりな強剪定や高い位置の剪定は、素人には難しく危険が及ぶことも考えられます。

くらしのセゾンの庭木のお手入れなら、プロが丁寧に剪定と後片付けをしてくれるので、庭を美しく管理できるのが特徴です。さらに雑草の処理や新しい木の植え付けなども依頼できるので、庭の変化も楽しめます。

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おわりに 

定期的な剪定を行うことで樹形を整え、病気や害虫から樹木を守ることができます。剪定に適したタイミングは植物によって異なるため、正しい時期に行いましょう。幹を切ったり、高い位置の枝を切ったりするのは危険な場合もあるため、無理をせずにプロに依頼するのもおすすめです。綺麗な樹形は庭を上品に見せてくれます。また樹木の健康のためにも、定期的に正しい剪定を行いましょう。

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