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梨(ナシ)は夏季に剪定するべき?剪定方法から注意点まで紹介

梨(ナシ)は夏季に剪定するべき?剪定方法から注意点まで紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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梨の剪定は、冬季に行うのが一般的ですが、夏季に徒長枝の剪定を行うことで、より良い生育と果実の品質向上が期待できます。この記事では、梨の夏季剪定の必要性から、基本的な剪定方法、剪定後の処理、夏季剪定のコツ、そして実りに必要な剪定以外の作業について詳しく解説します。
(本記事は2024年4月26日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 梨の剪定は基本的に冬に行うが、徒長枝がある場合は夏季剪定も効果的である
  • 苗木から成樹までの時期に応じた剪定方法がある
  • 剪定後は切り口の保護と誘引が大切で、夏季剪定には適切な道具選びや枝の見極めが重要
  • 剪定以外にも受粉と摘心が実りのために必要で、難しい場合はプロに依頼するのがおすすめ
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梨(ナシ)の夏季の剪定は必要? 

梨(ナシ)の夏季の剪定は必要?

梨の剪定は、基本的には冬季に行うのが一般的です。しかし、徒長枝が多く伸びている場合は、夏季に剪定を行うことも大切になります。

夏季の剪定を適切に行うことで、梨の樹形を整え、健康的な生育を促すことができるでしょう。

基本は冬季に剪定する

梨の剪定は、12月から2月にかけての冬季が最適とされています。この時期は、梨の成長が止まる「休眠期」にあたるため、剪定による樹勢への影響が少ないのです。

また、切り口から病原菌が侵入するリスクも低くなります。冬季の剪定では、徒長した枝や混み合った枝を中心に切り落とし、樹形を整えていきます。

徒長枝があるときは夏季に剪定すると良い

一方で、梅雨の長雨などによって軟弱徒長した枝が多く見られる場合は、夏季にも剪定を行うと良いでしょう。徒長枝とは、栄養が行き過ぎて伸びすぎた枝のことを指します。

放置しておくと樹勢のバランスが崩れ、果実の品質低下につながります。夏季の剪定では、徒長枝を適度に切り戻すことで、光や風通しを改善し、秋以降の結果枝の充実を促します。ただし、やり過ぎには注意が必要です。

以上のように、梨の剪定は基本的に冬季に行いますが、夏季に徒長枝の剪定を行うことで、より良い生育と果実の品質向上が期待できます。

梨(ナシ)の基本の剪定方法 

梨(ナシ)の基本の剪定方法 

梨の剪定は、苗木の時期から成木になるまで、樹形を整えるために非常に重要な作業です。

苗木から3年目までは、将来の樹形を決める大切な時期であり、4年目以降は果樹棚に広げるようにして整枝剪定を行います。

それでは、各時期の剪定方法について詳しく見ていきましょう。

苗木から3年目までの剪定方法

苗木の時期は、将来大きく成長した時の枝ぶりを想像しながら剪定を行うことが大切です。細い苗木の枝でも、いずれは太く大きな主枝になることを念頭に置き、枝の方向付け(誘引)を行います。

主枝候補の3本の枝を選び、45度の角度で支柱を立てて誘引します。新梢が伸びてきたら、競合する強い枝は切り落とし、主枝に短果枝が付くようにバランスを調整していきます。

4年目からの剪定方法

4年目以降は、果樹棚を設置し、樹形を広げるようにして整枝剪定を行います。主枝と競合する強い枝を切り落とし、主枝の先端は1芽のみの切り返しを行います。また、古い枝は枝ごと落として若い枝に養分が行くようにします。

果樹棚に広げることで、日当たりと風通しが良くなり、果実の品質向上につながります。剪定の際は、樹勢のバランスを見ながら、適切な量の剪定を心がけましょう。

梨(ナシ)の剪定後の処理 方法

梨(ナシ)の剪定後の処理 方法

梨は非常にデリケートな果樹であるため、剪定だけでは不十分で、その後の適切な処理が欠かせません。

剪定後は、切り口の保護と誘引という2つの作業を行うことで、病気や害虫の被害を防ぎ、健全な生育を促すことができます。

切り口を保護する

梨の剪定後は、切り口から病原菌が侵入するリスクがあります。これを防ぐために、剪定後すぐに切り口に癒合剤を塗布することが大切です。

癒合剤は、切り口を保護し、病気の予防に役立ちます。塗り忘れがないように注意し、切り口全体にしっかりと塗布しましょう。癒合剤がない場合は、切り口を剪定と同時に塗布することで、効果的に保護することができます。

誘引する

剪定後の梨の枝は、適切な位置に誘引することで、日当たりと風通しを改善し、病害虫の被害を減らすことができます。誘引によって枝の間隔を適切に保つことで、枝や葉に日光が十分に当たり、健全な生育が促進されます。

また、風通しが良くなることで、湿気がこもりにくくなり、病気の発生を抑えられます。さらに、誘引によって果実の品質も向上し、大きくて甘い梨を収穫することができるでしょう。

梨(ナシ)を夏季に剪定するときのコツ

梨(ナシ)を夏季に剪定するときのコツ

夏季に梨の剪定を行う際には、いくつかのコツを押さえておくことが大切です。適切な道具の選択、剪定する枝の見極め、切る位置への注意、そして枝の誘引などを意識することで、効果的な剪定を行うことができるでしょう。

それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

植木鋏を使用する

夏季の梨の剪定では、切り口をきれいに切断することが重要です。そのために、片刃の剪定鋏よりも両刃の植木鋏を使用すると良いでしょう。

植木鋏を使うことで、切り口を綺麗に仕上げることができ、枝の回復を促進することができます。

剪定する枝を見極める

夏季の剪定では、冬季とは異なり、間引いて日当たりや風通しを良くする程度に留めることが大切です。梨の生育バランスが乱れないよう配慮しながら、特に旺盛な枝を中心に選んで剪定を行いましょう。

全ての枝を剪定する必要はなく、樹勢を見極めながら適度な量の剪定を心がけてください。

切る位置に注意する

夏季の剪定で徒長枝を切る際は、基部を約1cm残して切断するようにしましょう。基部を長く残しすぎると、そこから伸びる新梢(切った先から伸びる枝)も長くなる傾向があります。

反対に、基部を短く残しすぎると、新梢も短くなりやすくなります。適切な長さで基部を残すことで、バランスの取れた新梢の発生を促すことができます。

枝を横に誘引しておく

剪定だけでは徒長枝の発生を完全に抑えることは難しいため、枝を横に誘引しておくことも効果的です。誘引することで枝の角度が変わり、徒長枝の発生を抑制することができます。

また、誘引によって光や風通しも改善されるため、病害虫の発生を抑えることにもつながります。

梨(ナシ)を実らせるために剪定以外で必要なことは?

梨(ナシ)を実らせるために剪定以外で必要なことは?

梨の栽培において、剪定は樹形を整え、健全な生育を促すために欠かせない作業ですが、それだけでは十分な収穫を得ることはできません。梨を実らせるためには、剪定以外にも受粉と摘心という重要な作業が必要となります。

梨の受粉は、4月の開花時期に行う必要があります。梨は自家不和合性という性質を持っているため、同じ品種同士では受粉が成功しにくくなっています。そのため、別の品種の梨を受粉木として近くに植えるか、人工的に花粉を付ける人工受粉を行うことが大切です。受粉が適切に行われないと、果実が実らなかったり、小さな実しかならなかったりする可能性があります。

もう一つ重要な作業が摘心です。摘心とは、新梢(春に伸びた新しい枝)の先端部分を摘み取ることを指します。摘心の時期は、品種や地域によって多少の違いがありますが、一般的に5月下旬から7月中旬が適期とされています。摘心を行うことで、新梢の徒長を防ぎ、枝の充実を促すことができます。また、摘心によって花芽の着生も良くなるため、来年の収穫量の向上にもつながります。

以上のように、梨を実らせるためには、剪定だけでなく受粉と摘心も欠かせない作業なのです。これらの作業を適切な時期に行うことで、健全な梨の生育と安定した収穫を実現することができるでしょう。

梨(ナシ)の剪定はプロにお願いすると安心!

梨(ナシ)の剪定はプロにお願いすると安心!

梨の夏季剪定は、樹勢のバランスを保ちながら適切な枝を選んで行う必要があるため、判断が難しい作業です。剪定の失敗は、梨の木に大きな負担をかけてしまう可能性があります。

そのため、夏季剪定に自信がない方は、無理をせずにプロに任せることをおすすめします。

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おわりに 

梨の剪定は、基本的に冬季に行うのが適切ですが、徒長枝がある場合は夏季の剪定も効果的です。剪定後は切り口の保護と誘引を行うことで、病気や害虫の予防につながります。夏季の剪定では、適切な道具の選択や枝の見極めが重要です。剪定以外にも、受粉や摘心などの作業が実りに影響します。梨の剪定は難しい作業ですが、プロに依頼することで安心して任せられます。適切な時期と方法で剪定を行うことで、健康的な梨の生育と豊かな実りを得ることができるでしょう。

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