仕事の繁忙期、介護に育児と毎日忙しいなかでも、炊事や洗濯などの家事をやらないと家庭は回りません。そんな時に「毎日じゃなくて良い、1日だけ、休日だけでも誰かに家事を手伝ってほしい」と思ったことがあるでしょう。
このコラムでは、気軽に頼める「家事代行サービス」について紹介します。
- そもそも家事代行サービスとは何か?
- 家事代行サービスでお願いできるのはどの範囲まで?
- 家族以外の方を家に入れて本当に大丈夫なのか?
といった悩みを解決できるコラムとなっていますので、ぜひ最後までお読みください。
家事代行サービスについて解説
家事代行サービスは、自宅にスタッフが訪問し、依頼人の要望に合わせて家事を代わりに行うサービスです。近年、共働き世帯や高齢者世帯が増えたのもあり需要が高まってきています。
スタッフが家事をする際は、依頼人の自宅にある調理器具や洗剤、掃除グッズなどを使用するのが原則です。そのため、依頼人が支払うのは「人件費+サービス利用料」がメインとなります。家事代行サービスの運営会社によりますが、1時間当たり「2,500円以上」が相場です。
家政婦との違いは、依頼人と直接契約を結ぶのではなく、家事代行サービス会社に登録した代行スタッフが派遣されます。トラブルが発生したときは、企業として対応してくれるので安心して利用できるでしょう。
例えば、家事代行サービスを提供する多くの企業は、損害賠償保険に加入しています。スタッフの方が家具や食器などを破損させてしまっても、きちんと保障してくれるので安心して利用できるでしょう。
家事代行サービスの利用率の調査結果
リサーチサイトの「MyVoice」が実施したアンケートでは、2017年は家事代行を利用したことがある方は全体の5%程度でした。
しかし、2021年のアンケートでは11%まで増えています。そのうち「定期的に利用している」と答えたのが約70%「スポット、単発利用のみ」は約30%という結果でした。
利用者の年代は30代の独身男性、子どもがいる家庭の利用率が高い傾向にあります。家計にそれなりのゆとりがあり、なおかつ働き盛りの年代の利用が多いです。また、肉体的に家事が負担になる高齢者世帯にも需要があります。
利用意向は「自身にはできない、苦手なところをやってほしい」が6割弱で「家事のプロに本格的にやってほしい」が約半数の結果となりました。共働き世帯や高齢者世帯の増加などで、家事代行サービスは今後さらに伸びる市場と予想されています。
家事代行サービスで依頼できる内容
「家事代行サービスはどこまで依頼できるの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。家事代行サービスでは、日常で行う家事であれば、基本的に依頼できます。 家事代行サービスを活用する前に、依頼できる内容を確認しておきましょう。
炊事
炊事に関しては、献立の作成から買い物、そして調理まで依頼可能です。さらに「数日分の作り置き」といったオーダーにも応えてくれます。
全部お任せするのも良いですが、事前に自身の好みやライフスタイルを伝えておくと、メニューをカスタマイズしてくれるのでおすすめです。
掃除
掃除に関しては、食器洗いや部屋の片づけに掃除機がけなどがお願いできます。また、ベランダや庭などの外掃除も依頼可能です。さらにゴミの分別やアルコール除菌など、細かい依頼も対応してくれます。
代行スタッフが作業する場合は、依頼人の掃除グッズを利用するので、どこに何をしまっているかなどを事前に伝えておくと良いでしょう。
洗濯
洗濯に関しては、以下のような内容が依頼可能です。
- 洗濯機を回す
- 洗濯物干し
- アイロンがけ
- 洋服のたたみ
- 収納
依頼するときは、洋服の収納場所を事前に伝えておきましょう。また下着などを触ってほしくない場合は、事前に伝えておけば問題ありません。
買い物
日用品や食材の買い出しも依頼できます。あらかじめ必要な買い出しリストを渡しておくとスムーズです。依頼の際に家を空ける場合は、鍵の管理などを充分に注意しましょう。
その他
代行スタッフにお願いできることは、他にもあります。例えば、クリーニングの受け渡しや子どもの送り迎え・郵便物の受け渡しなど「こんな細かいこともお願いして良いのかな?」と思うことも対応してくれます。
ただし依頼する先によっては、対応できないこともあります。お願いしたい場合は、事前に確認しておきましょう。
家事代行サービスで依頼できない内容
家事代行サービスで依頼できないのは「専門性を伴う業務」です。介護・医療行為など、専門資格や経験が求められる業務は依頼できないので注意しておきましょう。
ほかには、ペットシッター業務です。例えば、水槽に飼っている魚へのエサやりなどは対応できますが、ペットの散歩は代行スタッフでは対応してくれません。
また、子どもの育児や教育なども依頼できる業務の範囲外です。ベビーシッターや、勉強を教える家庭教師などの依頼はできません。
依頼できない内容として特に注意したいのが、ハウスクリーニングです。クリーニングには専用の洗剤を使用したり、専門技術が必要となります。
普段の家事で行う範囲を超える業務を代行スタッフにお願いすることはできません。具体的には、エアコン・換気扇・レンジフード・洗濯機・室外機などです。
またフローリングのワックスがけも非対応なので気を付けましょう。
もし、ハウスクリーニングをご希望の方はこちらで対応しています。
家事代行サービスを利用する5つのメリット
家事代行サービスの利用者のうち「満足している」と回答した方が、95%以上というアンケート結果が出ています。また「継続して利用していきたいか」という問いに対して96%が「今後も利用意向がある」と回答しています。
家事代行サービスの利用者はどこにメリットを感じていて、なぜ継続的に依頼したいと思うのでしょうか。ここでは、家事代行サービスを活用することで得られるメリットを5つ紹介していきます。
参考元:野村総合研究所
時間を有効活用できる
家事代行サービスを利用すると、普段家事に充てていた時間を自身の好きなことに使えます。家事に追われてなかなか時間が取れない方でも、代行サービスの利用により時間を生み出せます。
例えば、家事がなくなるだけで仕事が大きく捗ったり、育児をすることで子どもとの貴重な時間に費やすことができるでしょう。時間を有効活用できるので、利用者の満足度は高いです。
大掃除や断捨離などスポット利用が可能
普段それほど必要性を感じていなくても、大掃除や引っ越し前など、人の手を借りたいときがあるのではないでしょうか。そんなときにスポットでも利用できるのが、家事代行サービスの魅力です。
自身が断捨離をしているときに、代行スタッフがゴミをまとめてくれたり拭き掃除をやったりしてくれるので、ひとりでやるよりも効率よく作業できます。
普段の家事は問題ないけど、年末や引っ越し前の「猫の手も借りたい」ときには、スポット利用がおすすめです。
家事を学べる
家事を学ぶ機会は、実は多くありません。「学校の家庭科で習ったのが最後」という方も多くいるのではないでしょうか。だんだんと自己流になってしまうので、家事代行サービスは家事を学べる良いきっかけになるでしょう。
経験豊富な代行スタッフの作業を横で見たり、家事の基本やキレイに掃除をする工夫も聞いてみたりすると良いでしょう。また便利な家事グッズを教えてもらえば、普段の作業効率が上がるかもしれません。プロの技を学んで自身のスキルに役立てましょう。
心にゆとりが持てる
家事代行サービスの活用により、家事にかかる時間と手間を減らせます。家事をしなくて良い時間ができたことで、心にゆとりが持てるようになるでしょう。
心にゆとりがあれば、忙しいときには気付かなかったことや、新たな発見があるかもしれません。最近忙しくて「のんびりしたいな」と思うなら、家事代行サービスを検討してみてはいかがでしょうか。
家族との時間が増える
共働きの夫婦が、家事代行サービスを利用したおかげで「家族との時間が増えた」と喜ぶ声が多いようです。代行スタッフに家事を任せることで、夫婦の時間や子どもとの時間をたくさん取ることができます。
普段は仕事で忙しくなかなか家族の時間を取れない共働きの世帯にとっては、家事代行サービスはたいへんおすすめです。
家事代行サービスを安心して利用するための5つのポイント
「家事代行サービスを頼みたいけど不安だな」と思われる方は、多いのではないでしょうか。本当に信頼できる代行スタッフが来るのか、物品を壊されたらどうしようなど悩みはたくさんあると思います。
家事代行サービスを申し込む前にチェックする項目を5つにまとめました。安心して利用していただくために、ぜひ確認してみてください。
家事代行サービス認証をチェックする
家事代行サービス会社を検討するときに「家事代行サービス認証」を必ずチェックしておきましょう。「家事代行サービス認証」とは、質の高い家事代行サービスを提供する仕組みと品質が備わっていることを第三者認証機関が評価した認証制度です。
認証された家事代行サービス会社には「家事代行サービス認証」の認証マークが授与されます。家事代行サービス会社のWEBサイトに認証マークがあれば、品質の証明になるので、チェックは忘れないようにしましょう。
貴重品の管理を徹底する
家事代行サービスは、スタッフが家の中で作業します。信用できる会社から派遣された代行スタッフだとしても、身の回りの貴重品は必ず依頼者側で管理しましょう。
財布や銀行の通帳などのお金に関わるもの、高級時計や宝石などの高価なものなど貴重品は多くあります。
ご自身で持って保管できる貴重品もありますが、絵画や陶器などの持ち運びにくいものもあるでしょう。あらかじめ代行スタッフへ触らないように伝えておくのがおすすめです。
損害賠償保険の加入を確認する
家事代行サービスを利用したときに、スタッフが注意していても物品が破損してしまう可能性があります。そのため、家事代行サービスの企業側が損害補償保険に加入されているか、チェックしておきましょう。
万が一破損が発生した場合に、企業側が加入している保険で損害賠償されます。家事代行サービス会社の多くは損害補償保険に加入していますが、未加入の企業もあるので注意しましょう。
依頼内容を確認する
事前に、依頼したい家事をまとめておきましょう。ご自身の希望を具体的に伝えることで「思っているサービスと違った」「時間オーバーして追加料金を取られた」といった失敗を避けられます。
家事代行のプロとはいえ、時間内にひとりでできる作業量には限度があります。依頼する前に、どのくらいで終わるのかシミュレーションをしてもらうと良いでしょう。
「トライアルサービス」を利用する
いきなり契約するのが不安な場合は、初回お試しキャンペーンを利用してみるのがおすすめです。実際に代行スタッフとやり取りをしたり、作業内容を見たりすることで、今後も依頼したいか検討する機会になります。
その際に、代行スタッフとの相性や、サービスへの満足感などをしっかり確認しましょう。家事代行サービスを利用したことがない方は、「トライアルサービス」から初めてみてはいかがでしょうか。
おわりに
家事代行サービスを上手に利用することで、時間の余裕が生まれます。親の介護や育児、仕事が忙しくて、家事をする余裕がない時があるでしょう。
そんなとき、家事代行サービスの利用であなたの家事の負担が軽くなります。日々の生活にゆとりを生み出したい方は、家事代行サービスの利用を検討してみてください。