部屋がジメジメしていると、不快に感じたり、過ごしづらいと感じたりする方も多いのではないでしょうか。気持ちの問題だけではなく、部屋の中にたまった湿気を放置すると、カビの発生につながる恐れもあるため、この記事では湿気の原因や家の湿気が溜まりやすい場所、適切な湿気対策について解説します。さらに、おすすめの湿気対策グッズも紹介していきますので、ぜひ部屋の湿気に悩まれている方は参考にしてください。
また、梅雨の時期には、身体のむくみについても気になるもの。その対策については、下記の記事で詳しく解説していますのでこちらも参考ください。
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冬と梅雨が要注意!湿気の原因って?
ここでは、湿気の原因や湿気が溜まりやすい場所、湿気がたまるとどのようなことが起こるのかについて解説していきます。
湿気の原因
湿気とは、空気中に含まれる水蒸気のことです。空気は温度が高いほど、多くの水蒸気を溜め込む性質があります。年間で最も湿気が溜まりやすい時期は、梅雨の時期です。平均気温が5月から4度以上上昇するうえに、雨が降ることで湿度が一気に上がります。また、乾燥しているイメージのある冬も、暖房の使用により結露ができるため、家の中に湿気が溜まりやすくなるのです。したがって、梅雨の時期と暖房を使う冬は、特に湿気対策が必要な時期といえるでしょう。
湿気が溜まりやすい場所
家の中で湿気が溜まりやすい場所をお伝えします。ご自身の家で心当たりはありませんか?どんな場所が溜まりやすいのか見ていきましょう。
シューズボックス
靴は足の汗を吸収しているため、シューズボックスの中は、湿気が溜まりやすい状態にあります。こまめに掃除をしない方の場合、気付かないうちにカビが発生していることもあるので、注意が必要です。
押し入れやクローゼット
押し入れやクローゼットも、湿気が溜まりやすい場所です。特に布団をしまい込んでいるケースは、注意が必要。人は、寝ている間に多くの汗をかいているため、布団には大量の湿気が含まれています。毎日使用している布団をそのまま押し入れやクローゼットに収納し、扉を閉じたままにしていると、空気が密閉されて湿気がこもりやすいです。
寝室
布団を室内に干している寝室は、湿気が溜まりやすいです。大人が寝ている間にかく汗は、コップ1杯分程度といわれています。それだけ大量の汗が染み込んだ布団を室内に置いていれば、当然、室内の湿度は上昇しやすいです。
窓まわり
窓まわりは、結露の影響で湿気が生じやすいです。室内の温かい空気が冷たい窓ガラスに触れて温度が急激に下がることで、空気中の水蒸気が水滴となって窓ガラスやサッシに溜まります。放置しておくと冬場は常に結露している状態となり、窓の内側に湿気が溜まり、加えて室内は暖房で温められ、カビの適温である25〜28度となってしまい、繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
水まわり
キッチンや浴室、洗面所といった水まわりは、水を扱うため湿気が溜まりやすい場所です。水まわりは、頻繁に使用され、物が多いと空気の通りが悪くなるため、湿気が溜まりやすい原因といわれています。
湿気が溜まるとどうなる?
家の中で湿気が溜まり、風通しの悪い状態にしておくと、カーテンや家具、押し入れの壁などが湿るため、カビが発生しやすくなります。カビは汚れが目立つだけではなく特有のニオイを放ったり、部屋の中で胞子を飛散させたりするため、放置しないほうが良いでしょう。ただし、カビが発生したからと言って、掃除機で吸引するのはやめましょう。掃除機の構造上、部屋中にカビを撒き散らす恐れがあります。カビが発生したら、適切な対処をしていくことが望ましいです。
湿気対策はこまめな換気が大切!
部屋の湿気は、こまめに換気を行うことで解消できます。換気する時には、ドアや窓を2ヵ所以上開けて、空気の通り道を作るようにしましょう。換気の際は、押し入れやクローゼット、シンク下といった空気が流れにくく湿気が溜まりやすい場所も、扉を開け放すのがおすすめです。これにより効率が良く、部屋の換気を行うことができます。
冬の時期には、窓についた結露をしっかりとふき取って換気を行いましょう。乾いた布を使い、水滴をふき取ります。また、スクイージーを使用すると水滴がきれいに取り除けるため便利です。窓ガラスのサッシやパッキン部分に付いたほこりや汚れは、カビの栄養となるため結露とともに取り除いておきましょう。
中には住宅の構造が湿気の溜まりやすさに影響している場合もあります。特に木造の住宅に比べコンクリート造の住宅は、気密性が高く、空気が流れにくいため、意識して換気しましょう。また雨の日は、家の窓も閉めがちで空気がこもり、外よりも湿度が高くなっているケースもありますので、そういったときは少しの時間でも換気を心掛けましょう。
おすすめの湿気対策グッズ
ここでは、おすすめの湿気対策グッズを紹介していきます。
湿度計
湿気対策として、まず家の湿度がどれくらいなのかを把握できる湿度計の準備をしましょう。カビは空気中のいたるところに漂っていますが、条件が揃うことで繁殖し、広がっていきます。カビの種類にもよりますが、繁殖しやすいとされる主な条件は、湿度・温度・栄養です。湿度は70%以上、気温は15〜30度とされています。そして、ほこりや食べかす、ダニなどがカビの栄養となるため、これらの条件が揃わないように湿度計を設置して頻繁に湿度をチェックしましょう。
また、湿度が高すぎるとカビの繁殖につながり、反対に低すぎるとウイルスが活発化するリスクがあります。 一般的には、40〜60%が適湿とされているので、湿度計を見ながら室内の湿度をキープしましょう。
除湿器
除湿器は、室内の湿気を取り除けるアイテムです。最近では、コンパクトなものも増えており、より使いやすくなっています。除湿機のなかには、除湿機能だけではなく室内干しに便利な送風機能がついたものもあるようです。この他にも、各社からあらゆるタイプの除湿器が販売されています。部屋の広さに応じて、除湿能力、お手入れのしやすさ、省エネ機能付きなど、機能を比較してから購入してみましょう。
除湿剤
湿気が溜まりやすい場所には、除湿剤の設置をおすすめします。除湿剤にも様々なタイプがあるため、場所によって使い分けると良いです。
据え置きタイプ
据え置きタイプの除湿剤は、水分がしっかり吸えるため、広い空間に適しています。また、押し入れやクローゼットなど頻繁に開閉しない収納スペースは、容量500ml以上の容器タイプを置いて交換の手間を省きましょう。湿気は、空間の下に溜まりやすいので、押し入れやクローゼットの下側に置いておくと、効率良く除湿できます。なお、高い場所の収納スペースは、容器が倒れて中にたまった水がこぼれてしまったときに、掃除が大変です。高い場所では、据え置きタイプの除湿剤の使用はなるべく避けると安心でしょう。
シートタイプ
寝汗により湿気が溜まりやすい布団やベッドには、シートタイプの除湿剤を使いましょう。シートタイプの除湿剤は、マットレスや敷布団などに敷いて除湿を行います。シートに湿気が溜まっても干して乾燥すれば繰り返し使用可能です。シートの乾燥するべきタイミングが分かるお知らせサインつきのタイプなどもあるようです。
また、シートタイプには、衣装ケースや引き出しに使える薄型のものがあります。除湿にプラスして消臭効果が期待できるものもあるので、ぜひチェックしてみて下さい。
ハンガータイプ
クローゼットで使えるハンガータイプの除湿剤は、衣類の間にかけておくと素早くクローゼット内の湿気を吸収してくれます。つり下げるので場所をとらずにすむ点もメリットです。防虫効果や消臭効果を兼ね備えたタイプ、乾燥して何度も使えるタイプなどがあります。
カーテン
カーテンにも、湿度の調節やカビ対策ができる機能を持ったものがあります。麻素材のカーテンは、繊維の断面にある中空孔が水分を吸収・発散し、室内の湿度調整を行ってくれて、さらに速乾性や通気性にも優れているので換気しやすく、抗菌防臭効果も期待できるでしょう。この他に、コットン素材のカーテンも吸湿性や通気性に優れています。コットンは、保温性が高いのがメリットです。夏は湿気対策に、冬は暖かくオールシーズンで使いやすい素材です。
布団乾燥機
梅雨の時期などで雨が続くと、布団を干せるタイミングがなく、湿気が布団にこもりがちです。そんなときには、布団乾燥機が役立ちます。湿気で湿った布団を温風で乾燥させられ、カビの栄養となるダニの対策も期待できます。パーツを追加して、靴や洗濯物の部屋干しの乾燥に使用できるものもあります。他にも、押し入れやクローゼットに向けて送風もできるなど1台であらゆる湿気対策のシーンに重宝するでしょう。
エアコンの除湿運転(ドライ)機能
室内の除湿対策に、エアコンの除湿運転(ドライ)機能を使っている方も多いようです。除湿運転機能は、空気中の水分を屋外へと排出してくれます。そして、水分量を少なくした空気を室内へ戻すことにより、部屋の湿気を減らしていくのです。ドライ機能には、「弱冷房除湿」「再熱除湿」の2種類があります。
弱冷房除湿は、エアコンが取り込んだ湿った空気を、弱めの冷房運転で冷やして湿気を取り除いた後、そのまま部屋に送る方式です。そのため、再熱除湿と比較すると肌寒く感じることがあります。室内の温度を下げながら除湿する方法です。一方の再熱除湿は、エアコンが取り込んだ湿った空気を、冷やして湿気を取り除いた後、暖めて適温に調整し、カラッとした快適な空気を部屋に送る方式です。
身近な日用品も!湿気取りになる代用品
ここでは、湿気をとるのに役立つ身近な日用品を紹介していきます。
重曹
重曹は、空気に含まれている水分を吸収する性質があるので、湿気をとるのに使用できます。さらに、水分の吸収により雑菌の繁殖を抑制できるため、消臭効果も期待できるのです。
余ったハギレや不織布などに重曹を包んで、簡易の除湿剤ができます。吸湿に使い終わったら、掃除にも利用が可能です。また、包む布がない場合には、ジャムの空き瓶などガラス容器に重曹を入れるのも良いでしょう。瓶に入れた重曹は、定期的に混ぜることで吸湿力がアップします。
炭
炭にも種類がありますが、なかでも除湿に向いている炭は「竹炭」です。竹炭は、湿気を吸収してくれる細孔と呼ばれる小さな穴が、他の炭よりも多く除湿に向いているとされています。さらに、空気中の水分量が少なくなると、水分を細孔から放出し、空気中の水分量の調節効果もあるようです。天日干しをすれば、繰り返し使用できるのでコストパフォーマンスにも優れています。
新聞紙
新聞紙は、表面がデコボコしているので普通の紙よりも水分を吸いやすく、敷いておくだけでも湿気をとる効果が期待できます。湿気を吸った新聞紙は、天日干しで乾燥させれば何度でも利用できるので、除湿剤を購入するより経済的です。新聞紙は、湿気がこもりやすい収納スペースに広げて敷いておいたり、シューズボックスに筒状に丸めて隅に置いたりと、置く場所に合わせて使い方を変えられます。一度、丸めてから広げた新聞紙は、表面積が増えるので除湿により効果的です。
すのこ
布団を押し入れに収納する際に、直接布団を入れてしまうと、布団と押し入れの間に湿気が溜まってカビやダニが繁殖しやすくなってしまいます。風通しを良くするため、すのこを敷いた上に布団を置くようにしましょう。特に木製のすのこは、調湿効果が期待できます。カビが心配な場合は、プラスチック製のものを選ぶと良いです。また、日当たりが悪い北側に位置する押し入れは、すのこと除湿剤の併用をおすすめします。
珪藻土アイテム
珪藻土(けいそうど)とは、植物性プランクトンである珪藻の殻が化石となり、固く積み重なって作られた土のことです。珪藻土の表面にある無数の穴には、部屋の湿気を吸収・放出する機能があります。しかし、水分を吸収した珪藻土は、室内の湿度が高い状態が続くと水分を放出できずに溜めこんだ状態となってしまうこともあります。湿っていると感じた場合にはしっかりと乾燥もさせましょう。
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おわりに
部屋に溜まった湿気をそのままにしていると、カビの発生につながる恐れがあるため、適切に対策をとる必要があります。風通しの悪い場所は湿気が溜まりやすいので、こまめな換気をして風通しを良くしましょう。また、湿気対策グッズは、除湿器や除湿剤、布団乾燥機といった様々な商品が出ているので、用途や困りごとに合わせて選ぶと良いです。皆さんも、ぜひ湿気対策をして快適なお部屋で過ごしましょう。