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自動車保険の等級の引き継ぎを行うと保険料を抑えられる!?ポイントを解説

自動車保険の等級の引き継ぎを行うと保険料を抑えられる!?ポイントを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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自動車保険の等級を引き継ぐと、保険料を抑えられます。特に子どもが新たに保険へ加入する際は、等級の引き継ぎを行うとお得です。このコラムでは、自動車保険の等級の引き継ぎについてご紹介します。引き継ぐ際のポイントや注意点を確認し、うまく自動車保険を活用しましょう。

おとなの自動車保険
おとなの自動車保険

等級とは保険料の割引や割増を決める制度のこと

等級とは、保険料の割引や割増を定める制度のことです。1等級から20等級まで分類されており、数字が大きくなるほど割引率が高くなります。新規で自動車保険に加入した場合は、6等級からスタートするのが一般的です。

自動車保険を1年間使用しなければ、翌年度の等級が1つ上がり、割引率が高くなる仕組みです。反対に交通事故を起こしたことによって自動車保険を使用した場合は、翌年度の等級が下がります。また等級がいくつ下がるかは、事故の内容によって異なります。

等級についての詳しい情報は「自動車保険は等級で保険料が変わる!等級の仕組みと引き継ぎのパターンを解説」をご覧ください。

自動車保険の等級を引き継ぐ2つのメリッ

自動車保険の等級を引き継ぐ2つのメリット

自動車保険の等級を引き継ぐメリットは保険料を抑えられること、セカンドカー割引を活用できることの2つです。新規で保険に加入すれば等級は6等級ですが、引き継ぐことで割引率の高い等級からスタートできます。

またセカンドカー割引が適用されれば、等級を7等級から始めることができ、普通に加入するよりも割引率が高くなります。まずは、等級を引き継ぐメリットを確認しましょう。

保険料を抑えられる

等級を引き継ぐと、保険料を抑えられます。保険に新規加入した場合の等級は6等級からのスタートです。しかし等級を引き継ぐと、以前の記名被保険者の等級がそのまま引き継がれるため、割引率が高くなります。記名被保険者とは、保険の対象となる車を主に運転している方のことです。

特に免許を取得して間もない10~20代は事故率が高いため保険料が高く設定されているため、親の等級を引き継げる方は、引き継ぎを検討することをおすすめします。

セカンドカー割引を活用できる

セカンドカー割引とは車を増やすときに一定の条件を満たせば、保険に新規加入した場合の等級が7等級になる制度のことです。セカンドカー割引を利用するための条件とは以下のとおりです。

【1台目に関する条件】

  • 11等級以上であること
  • 自家用8車種に該当すること
  • 個人の所有車であること
  • 記名被保険者が個人であること

【2台目に関する条件】

  • 保険への加入が新規契約であること
  • 自家用8車種に該当すること
  • 所有者が個人で、なおかつ1台目の記名被保険者または配偶者、1台目の同居の親族、1台目の所有者のいずかであること
  • 記名被保険者が個人で、なおかつ1台目の記名被保険者または配偶者、1台目の同居の親族

自家用8車種とは、以下の8車種のことです。

  • 自家用普通乗用車
  • 自家用小型乗用車
  • 自家用軽四輪乗用車
  • 自家用小型貨物車
  • 自家用軽四輪貨物車
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)
  • 特種用途自動車(キャンピング車)

1台目と2台目は同じ保険会社である必要はありません。2台目の保険に加入する際は条件や保険料などを比較して最適な会社を選びましょう。

自動車保険の等級を引き継ぐ4つのポイント

自動車保険の等級を引き継ぐポイントは、以下の4つです。

  • 同居している家族や親族のみが対象
  • 引き継げるタイミングがある
  • 別の保険会社から乗り換えられる
  • 記名被保険者が亡くなった際も可能

誰でも等級を引き継げるわけではありません。たとえ子どもであっても、記名被保険者と同居していなければ引き継げないため、条件をよく確認しましょう。

同居している家族や親族のみが対象

等級を引き継げるのは、記名被保険者の配偶者や同居親族、配偶者の同居親族のみです。配偶者は内縁関係でも引き継げますが、内縁関係が証明できる書類が別途必要になります。

家族間で引き継ぐ場合は、同居していることが条件です。就職や進学、結婚などを理由に離れて暮らしている場合は、等級の引き継ぎが行えません。そのため別居の予定があるときは、同居している間に引き継ぎを行いましょう。

引き継げるタイミングがある

等級を引き継げるタイミングが定められているケースがあります。車の状況が変わらず、記名被保険者だけが変更になるときは、いつでも引き継げます。しかし今、補償されている車とは別の車に等級を引き継ぐ場合は、以下のタイミングに限られているのです。

  • 家庭で使用する車を増やすとき
  • 現在自動車保険に入っている車を廃車や譲渡、返却をするとき

例えば子どもが新たに車を購入した場合は、引き継げるタイミングとされています。

別の保険会社から乗り換えられる

今契約している保険会社とは別の保険会社に乗り換える際も、等級は引き継げます。ただし、契約期間中に乗り換えると満期のずれが生じます。そのため割引率が上がるタイミングが遅くなることから、保険料が高くなるケースもあるでしょう。

また保険会社によって保険料や割引など、さまざまな条件が異なることも少なくありません。別の保険会社へ移る場合は条件や満期などを考慮して、慎重に行動することが大切です。

ほかにも前の保険会社を解約した日と、新しい保険会社に加入する日にずれがあると、無保険期間が生じます。そのため解約日と次の保険会社の補償開始日が一致するように手続きするのが原則です。

記名被保険者が亡くなった際も可能

記名被保険者が亡くなった場合は、家族に等級を引き継げます。ただし先述したとおり、引き継げるのは記名被保険者の配偶者や同居親族、配偶者の同居親族のみです。

また引き継ぐときは記名被保険者が変更となるため、条件によっては補償される範囲が変わります。例えば本人や配偶者限定の条件が付いているときは、記名被保険者の変更に伴って続柄も変更となります。

すぐに引き継がない場合は「中断証明書」を発行する

すぐに引き継がない場合は「中断証明書」を発行する

車の売却や譲渡などにより、すぐに等級を引き継がない場合は、中断証明書を発行することで一定期間等級を維持できます。将来的に車を持つ可能性があるのであれば、活用すると良いでしょう。

ただし中断証明書を利用するためには、条件を満たしている必要があるため、事前に確認しておくのがおすすめです。ここでは、すぐに等級を引き継がない場合に利用する中断証明書について解説します。

中断証明書を活用すると同じ契約で再開できる

中断証明書とは、一定期間であれば等級を引き継げる制度のことです。中断証明書を利用するときの流れは、以下のとおりです。

  1. 保険会社に中断証明書の発行申請を行う
  2. 契約解除の理由となる証明書を保険会社に提出する
  3. 内容が認められると、中断証明書が発行される

中断証明書が発行されると最大10年間は等級を維持できるため、将来、車を持つ予定がある場合は手続きを行っておくと安心です。

中断証明書を利用できる条件

中断証明書を利用するには、以下のいずれかの条件に該当する必要があります。

  • 車を手放すとき
  • 車検が切れているとき
  • 車が盗難被害にあったとき
  • 仕事などを理由に海外へ行くとき
  • 再開するときの等級が7等級以上のとき

また再開するときは、以下のいずれかに当てはまるか確認しましょう。

  • 中断証明書の期限が切れていないこと
  • 新たに車を取得した日から1年以内であること
  • 中断の理由が海外渡航の場合は、帰国した日から1年以内であること
  • 等級を引き継ぐ方が記名被保険者本人または引き継ぐ資格のある親族であること

等級を親から子へ引き継ぐ際の3ステップ

等級を親から子どもへ引き継ぐ際は、以下の3ステップで行いましょう。

  1. 車両入替と自動車保険の契約内容を変更する
  2. 子どもに等級を引き継ぐ
  3. 親は新たな自動車保険に加入する

等級を引き継ぐ際は記名被保険者の情報を子どもに替える必要があります。また子どもに等級が引き継がれれば、親は保険に未加入となるため、引き続き車に乗る際は新たな自動車保険に加入しましょう。

車両入替と自動車保険の契約内容を変更する

まず車両入替や自動車保険の契約内容を変更します。車両入替とは記名被保険者が新しい車を取得した際に、保険の対象となる車を新しく取得した車に変更する手続きのことです。親から子どもへ等級を引き継ぐ際は、親の車から子どもの車に保険対象車を変更します。

車両入替の手続きを行う際は、以下の書類を準備しましょう。

  • もともと保険の対象となっていた車のオドメーター値(累計走行距離)
  • 新たに取得した車のオドメーター値(累計走行距離)
  • 車検証

オドメーター値は変更手続きを行う時点の数値を確認します。新たに取得する車が新車の場合は1kmと計算し、中古の場合は自動車販売店に確認します。また車検証が手元にない場合は、ディーラーなどに連絡してコピーを取得しましょう。

上記の書類が揃ったら、車両入替の手続きを行います。また自動車保険の契約内容については、記名被保険者・契約者・車両所有者の3つを子どもの名前に変更します。

子どもに等級を引き継ぐ

車両入替と契約内容の変更手続きが完了すれば、子どもに親の等級が引き継がれます。つまり、今まで親の名前・親が所有していた車で契約していた保険が、そのまま子どもの名前・子どもの所有する車に引き継がれた形になります。

そして親の車は今まで契約して保険から押し出された形となり、何の保険にも入っていない未加入の状態となるのです。

親は新たな自動車保険に加入する

子どもに等級が引き継げたら、親の車は新たに保険に加入しましょう。新規契約となるため、等級は6等級から、セカンドカー割引が適用となれば7等級からとなります。

親が保険に新規加入した場合、等級が下がるため、保険料が上がる可能性があります。ただし親は年齢条件や運転者の限定、ゴールド免許割引など、さまざまなサービスを活用することで保険料を抑えやすくなります。

年齢条件とは、補償される年齢を限定する制度のことです。例えば親しか乗らないのであれば、年齢を限定しても問題ないでしょう。運転者の限定とは記名被保険者を中心に、補償される方を限定する制度のことです。補償対象者を限定するほど保険料を抑えられるため、どのように車を利用するかを考えて仕組みを活用しましょう。

また保険会社によって保険料や割引など、さまざまな条件が異なることも少なくありません。別の保険会社へ移る場合は条件や満期などを考慮して、慎重に行動することが大切です。

ほかにも前の保険会社を解約した日と、新しい保険会社に加入する日にずれがあると、無保険期間が生じます。そのため解約日と次の保険会社の補償開始日が一致するように手続きするのが原則です。

車両間で等級を引き継ぐ方法

車両間で等級を引き継ぐ場合は、車両入替の手続きを行いましょう。例えば今まで乗っていた車から、新しく購入した車に乗り換える場合は、車両入替の手続きを行います。また2台持っていた車のうち、1台を廃車にした場合も車両入替の手続きを行えば等級を引き継げます。

例えばAの車が8等級、Bの車が18等級でBの車を廃車にしたい場合、車両入替の手続きを行うことでAの車が18等級に引き継がれる仕組みです。

一方、新しく車を増やした場合はたとえ所有者が同じであっても等級の引き継ぎではなく、新規契約となるため注意しましょう。ただしセカンドカー割引が適用となる場合があるため、確認しておくことが大切です。

自動車保険の等級を引き継ぐ際の注意点3つ

自動車保険の等級を引き継ぐ際の注意点3つ

自動車保険の等級を引き継ぐ際は、以下の3つに注意しましょう。

  • 満期日の翌日から7日以内に継続の手続きを行う
  • 共済保険からの引き継ぎには注意が必要
  • 事故を起こした経験がある場合は必ず申告する

等級を引き継ぐ場合は期限内に手続きを行わないと、等級がリセットとなります。また事故を起こした経験がある場合は等級に影響が生じるため、正しい情報を申告しなければいけません。ここでは、等級を引き継ぐ際の注意点を解説します。

満期日の翌日から7日以内に継続の手続きを行う

等級を引き継ぐ場合は、満期日の翌日から7日以内に継続手続きを行いましょう。期限内に手続きを済ませなければ、等級がリセットされます。

保険の解約や満期となった後、すぐに新たな保険へ加入しないときは、中断証明書を活用するのもひとつの方法です。中断証明書を利用しなかった場合は、等級が引き継げなくなるため注意が必要です。

共済保険からの引き継ぎには注意が必要

一部の共済保険への等級の引き継ぎは、保険会社によって対応が異なるため注意が必要です。例えば等級を引き継ぐためには、無事故を証明できる書類の提出を求められる場合もあります。

保険会社によっては引き継ぎの見合わせを行うケースもあるほどです。そのため保険へ加入する際は、共済保険か民間保険にするかをよく検討するのが良いでしょう。

事故を起こした経験がある場合は必ず申告する

等級は割引率を表すだけではなく、運転手の安全度合いを示す役割もあるため、事故を起こした経験がある場合は必ず申告しなければいけません。

例えば現在9等級であるものの、契約期間中に事故を起こしてしまい、来年度は6等級となる人が別の保険会社へ移る場合、何も申告しなければ来年度は10等級に引き継がれます。

しかし後に保険会社が情報を開示し合えば、申告漏れが発覚して保険料の差額分を支払うことになるのです。そのため等級を引き継ぐ際は、正確な情報を申告しましょう。

自動車保険なら「おとなの自動車保険」がおすすめ

等級の引き継ぎには「おとなの自動車保険」がおすすめです。「おとなの自動車保険」は1歳刻みの保険料体系となっており、事故率が低い世代の保険料が他の世代と比較して割安になっています。また過去1年間の走行距離に応じて保険料が計算されるため、一人ひとりの車の使い方にあった保険であるといえるでしょう。

万が一の事故のときは24時間365日事故連絡の受付をしているため、緊急時も安心です。また一部の地域等を除き、ご要望に応じALSOKの隊員が事故現場に駆け付けて、事故対応のサポートを行ってくれるので心強いです。「おとなの自動車保険」の詳細はこちらからご覧ください。

おとなの自動車保険の詳細はこちら

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SA2021-2150(2021.12)

おわりに

自動車保険の等級を引き継ぐと保険料を抑えられたり、セカンドカー割引が適用となったりとお得になります。ただし等級を引き継ぐには同居していることや、タイミングなどを考慮する必要があるため注意しましょう。

またすぐに引き継ぎがない場合は、中断証明書を活用して等級を維持しておくことも可能です。等級を引き継ぐ際の注意点を考慮しながら自動車保険をうまく活用し、素敵なカーライフを送りましょう。

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