軽自動車を売買・譲渡してもらった際には、名義変更が必要です。名義変更は自分でもできます。ご家族や知り合いからもらったのであれば、どこでどのような手続きをするのか知りたいのではないでしょうか。
この記事では、軽自動車の名義変更の手順や費用、必要書類について紹介します。名義変更をしないと自動車税の納付書が前の所有者に届くなど、トラブルの原因となります。変更方法を理解し、トラブルを回避しましょう。
自動車は譲渡や売却をすると名義変更が必要
売買や譲渡、相続などで軽自動車の使用者や所有者を変更する際には、軽自動車検査協会での名義変更が必要です。車の名義変更は「変更のあった日から15日以内」にしなければなりません。遅れた場合には500,000円以下の罰金が課せられるため、速やかに変更しましょう。
軽自動車の名義変更をしないと、所有者は前のまま変わらないことになるため、自動車税の納付書や交通違反の通告書が前の所有者に届き、混乱を招くおそれがあります。
軽自動車の名義変更は普通自動車よりも必要書類が少なく、費用も安く済みます。比較的簡単にできるため、早速変更の手順についてチェックし、行ってみましょう。
軽自動車の名義変更の手順
次に軽自動車の名義変更の手順について紹介します。地域によって手続きの順番が変わる場合もあるため、詳しくは軽自動車検査協会に確認しましょう。具体的な必要書類については次の章で紹介します。
必要書類を集める
はじめに住民票や自動車検査証などの必要書類を集めましょう。お住まいの役場で入手できるものもあれば、軽自動車検査協会の窓口やホームページで入手できるものもあります。役場で入手する書類に関してはコンビニで発行できることもあります。
必要書類の記入や作成
書類が揃ったら、必要事項を記入しましょう。例えば「自動車検査証記入申請書」については、車両番号や希望車両番号、使用者・所有者の氏名、住所など記載事項が多くあります。「軽自動車税申告書」では納税義務者の氏名や住所、届出者の氏名・住所、所有形態などを記載します。記入例を見ながら黒いボールペンなどで丁寧に埋めましょう。
書類一式を窓口へ提出
新たに軽自動車を使用する住所を管轄する軽自動車検査協会などに書類を提出します。軽自動車検査協会は全国に支部がありますが、どの支部に提出しても受け付けてもらえるわけではないため、注意しましょう。
新しい車検証の交付
問題がなければ新しい車検証が交付されます。万が一ミスがあった場合には修正をお願いしましょう。
新しいナンバーにしたい方は軽自動車検査協会に隣接する窓口で前のナンバープレートを返納し、新しいものを購入します。
自動車保険の変更手続きを行う
軽自動車の名義変更手続きが終わったら、自動車保険を見直すことをおすすめします。所有者が変われば、自動車保険の保険料は自分で支払うことになります。今の自動車保険のままでは経済的負担が大きくなる可能性もあるため、見直すことが大切です。
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SA2023-1110(2023.10)
軽自動車の名義変更に必要な書類
軽自動車の名義変更に必要な書類は譲り受けた方法や地域などによって異なります。ここでは軽自動車検査協会と軽自動車検査協会以外で必要なもの別に紹介します。
軽自動車検査協会で必要なもの
軽自動車検査協会での手続きにはさまざまな書類が必要で、ナンバー変更や相続の有無などによって異なります。
印鑑
申請依頼書(第三者やお店に手続きを代行してもらうときに必要な書類)を利用する際に、新使用者・新所有者・旧所有者の印鑑を押します。認印で問題ありません。
自動車検査証(車検証)原本
自動車検査証はコピー不可で、車検切れでも問題ありません。
自動車検査証を紛失した場合には、前の所有者の住まいを管轄する軽自動車検査協会で再交付の手続きをしましょう。
使用者の住所を証明する書類
個人であれば、新しい使用者の以下のいずれかひとつの書類が必要です。
- 住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)
- 印鑑(登録)証明書
法人の場合には、新しい使用者の以下のいずれかひとつを用意します。
- 商業登記簿謄(抄)本
- 登録事項証明書
- 印鑑(登録)証明書
どの書類も発行から3ヵ月以内のもののみ有効です。
自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)
自動車検査証記入申請書は「軽第1号様式」になります。記載内容を電子機器で読み取るため、注意事項をよく読んで記入しましょう。
自動車検査証記入申請書は軽自動車検査協会のホームページや事務所窓口で入手可能です。
その他、場合によって必要なもの
ナンバーに変更がある際には、前後2枚のプレートを持参します。希望ナンバーや図柄ナンバーが良い場合には、あらかじめ希望番号予約センターで手続きをし、予約済証を受け取ります。
代理の人が手続きをする際には「申請依頼書」の提出が求められます。
加えて相続で軽自動車を所有することになった場合には、前の所有者の死亡の事実と新しい所有者が前の所有者の相続人であることがわかる以下のいずれかひとつが必要です。
- 戸籍謄本等
- 法定相続情報一覧図
軽自動車検査協会以外で必要なもの
軽自動車検査協会以外に、警察で手続きが必要なケースもあります。
軽自動車税申告(報告)書
軽自動車税申告(報告)書は軽自動車税や環境性能割に関連するものです。地域によって用紙は異なります。書類は軽自動車検査協会に隣接する窓口で入手可能です。
場合によって必要なもの
地域によっては保管場所届出書の提出が必要です。保管場所を管轄する警察署で手続きをします。届出の義務があるかは全国軽自動車協会連合会のホームページで確認できます。
軽自動車の名義変更にかかる費用
軽自動車の名義変更に際して、申請手数料(自動車検査証記載事項の変更)は無料です。ただし住民票などの取得に費用がかかります。相場は以下のとおりです。
必要書類 | 金額(相場) |
住民票 | 200円 |
印鑑(登録)証明書 | 200円 |
ナンバープレート | 1,500円 |
希望ナンバー | 4,000円〜7,000円 |
図柄ナンバー | 7,100円〜10,000円 |
戸籍謄本等 | 450円 |
保管場所標章の交付手数料 | 500円 |
ナンバープレート費用に関しては都道府県版や全国版、イベントの特別仕様版などによってさまざまです。希望ナンバーや図柄ナンバーにすることで費用が大幅に高くなります。
住民票や印鑑(登録)証明書など、役場で取得するものは窓口請求よりもコンビニで取得したほうが安く済みます。費用が心配な方は自治体のホームページで確認してみましょう。
軽自動車の名義変更を代行してもらえるところは?
軽自動車の名義変更を代行してもらうことで、申請の時間と手間を省け、書類の不備を避けられるメリットがあります。代行依頼できる場所には「自動車販売店(ディーラー)」「修理工場」「インターネットの代行専門業者」「行政書士」があります。
自動車販売店(ディーラー)
日頃から付き合いのある自動車販売店(ディーラー)があれば、名義変更をお願いしてみましょう。新車を検討している方であれば、手続きのついでに案内してもらえるかもしれません。他社の車も受け付けているため、近くにお店があれば検討対象に入れてみることをおすすめします。
自動車販売店(ディーラー)に依頼するメリットは、スピーディーに対応してくれる点です。名義変更手続きは「変更のあった日から15日以内」にしなければならないため、期限が迫っていれば利用してみましょう。
一方で人件費やサービスの良さなども踏まえると、費用が高額になります。相場は車庫証明なしで15,000円〜20,000円、車庫証明ありで25,000円〜30,000円です。
修理工場
車検のタイミングが近い方であれば、修理工場に車検と合わせて名義変更を依頼するのも良いでしょう。一般的に自動車販売店(ディーラー)よりも費用を抑えられ、過去に利用したことがあれば特別価格でお願いできるケースもあります。費用相場は車庫証明なしで10,000円〜15,000円、車庫証明ありで15,000円〜25,000円です。
ただし、自動車販売店(ディーラー)よりも手続き完了まで時間がかかることもあります。日数については問い合わせてみましょう。
インターネットの代行専門業者
インターネットの代行専門業者を利用するのもおすすめです。「車庫証明は自分でする」など、プランによって料金はさまざまです。自動車販売店(ディーラー)などと比較して安く抑えられる可能性があります。また全国対応のところもあります。
基本料金やオプション、対応地域、かかる日数などはホームページで確認し、不明な点があれば問い合わせてみましょう。
行政書士
安く依頼したい方には行政書士をおすすめします。事務所によって差はありますが、費用は車庫証明なしで7,000円〜15,000円、車庫証明ありで17,000円〜25,000円となります。近くに行政書士事務所があれば問い合わせてみるのも良いでしょう。
ただし、事務所によっては忙しく、希望する日までに終えられない可能性もあります。名義変更を専門としていない行政書士もいるため、ホームページを見て取り扱っているかチェックしましょう。
おわりに
軽自動車を譲り受けた際には、軽自動車検査協会で名義変更手続きをしなければなりません。期限は「変更のあった日から15日以内」です。役場から住民票や印鑑(登録)証明書を取得したり、自動車検査証記入申請書に記入したりとやるべきことはたくさんあるため、計画的に準備しましょう。
仕事や家事で忙しく時間を作れない方は、自動車販売店(ディーラー)や修理工場、インターネットの代行専門業者、行政書士に依頼するのもおすすめです。費用やかかる日数などは異なるため、詳しくは問い合わせてみましょう。