自動車保険証券とは、自動車保険に加入した際に保険会社から契約者に交付される書類です。車を購入し、これから自動車保険に加入する方であれば、「どのようなときに必要か」「何が記載されているか」など、気になる方も多いようです。
そこでこの記事では、自動車保険証券の概要や必要なケース、再発行の手続きについて紹介します。基礎知識がわかり、安心してカーライフを送りましょう。
自動車保険証券とは?
自動車保険証券とは、自動車保険の加入状況(補償内容や保険期間、契約者など)が一覧で記載されている書類です。保険証券があることで、契約成立を第三者に証明できます。保険の契約内容はつい忘れがちになりますが、保険証券があることで保険料や保険期間などを見返せます。更新時や事故発生時、保険金の請求といったタイミングで必要です。
自動車保険に加入した場合、保険会社は契約者に対してこの証券を発行します。自動車保険証券は契約締結からおよそ1週間〜2週間で契約者の住所に届きます。
なお自動車保険には強制加入の「自賠責保険」と、強制加入ではない「任意保険」の2種類があります。自賠責保険と区別するために自動車保険証券は「任意保険証」や「任意保険証券」とも呼ばれることも覚えておきましょう。
自動車保険証券に記載されている内容
保険会社によって自動車保険証券のデザインは異なりますが、記載内容は基本的に同じです。
具体的な記載内容は以下のとおりです。
記載内容 | 詳細 |
証券番号 | 契約ごとに割り当てられている番号 |
保険期間 | 事故が起こった際に補償の対象となる期間 |
保険契約者の情報 | 保険会社と契約を締結した方の氏名や住所など |
記名被保険者の情報 | 契約した車を主に使用する方の氏名や住所、生年月日、免許証の色など。 |
契約自動車の情報 | 契約した車の車種や車名、登録番号、型式など |
補償対象となる運転者の範囲 | 「本人限定」や「家族限定」「本人と配偶者」「30歳以上補償」など |
等級 | 契約に適用される等級 |
主な補償内容 | 対人・対物賠償や人身傷害、車両保険、特約の保険金額など |
保険料 | 保険料や払込方法など |
補償対象になる運転者の範囲では、「運転者の年齢条件」と「運転者限定特約」が記載され、証券に記載されていない方が運転をして事故を起こしても保険金は受け取れません。
等級は1級から20級まであり、初めて自動車保険を契約する際には6級からスタートします。1年間無事故で保険を使わなかった場合などには等級が1上がり、等級が上がるごとに保険料の割引率も上がり、保険料は安くなる仕組みです。この仕組みはどの自動車保険会社でも共通です。
また保険料の払込方法には「年払い」や「月払い」などがあり、払込期日も記載されます。
その他にも付帯サービスやお問い合わせの連絡先などが書かれてあり、どのようなタイミングで自動車保険を活用できるかチェックできます。
このように自動車保険証券はご自身の契約内容がわかりやすくまとめてある重要な書類です。人によっては、保険に入りっぱなしで「ロードサービスを使わなかった」「特約があるのを忘れていた」といったこともあるかもしれません。保険料が無駄にならないよう、定期的に見返すことをおすすめします。
自動車保険証券はどんなときに必要?
自動車保険証券は、以下のタイミングで必要です。
- 契約内容を見直し・更新するとき
- 解約するとき
- 氏名や住所を変更するとき
- 他の保険会社へ乗り換えるとき
- 事故が発生したとき
- 保険金を請求するとき
- 通勤先から提出を求められたとき
手続きに際して保険会社へ連絡すると、はじめに証券番号を聞かれます。証券番号は保険証券の上に書いてあるのが一般的です。
更新や解約、見直しなどの手続きは証券番号がわからなくても可能です。ただし証券番号をすぐに伝えられれば、スムーズに進められます。ご家族とも話し合い、車のダッシュボードなど保管場所を決めておくと安心です。コピーも用意し、車と家の中など数ヵ所に置いておくのも良いでしょう。
またマイカーで通勤する場合には、会社から自動車保険証券のコピーを提出するよう言われることもあります。任意保険に加入しているかチェックされるためです。
自動車保険証券がないときは?再発行の流れ
自動車保険証券を紛失してしまった場合には、すぐに保険会社へ連絡し、再発行の手続きをしてもらいましょう。自宅に新しい自動車保険証券が届くまで時間がかかることもあります。
自動車保険証券をなくしても契約が解除されることはありません。ただし保険料や保険期間、補償金額など重要な事柄が書いてあるため、気づいた時に再発行してもらうことをおすすめします。
保険会社へ連絡
はじめに加入している保険会社や取扱代理店に連絡をしましょう。連絡先は担当者の名刺や定期的に送られてくるハガキに記載されています。スマートフォンに登録しておくとすぐに連絡でき安心です。自動音声で受付できるケースもあります。
またマイページから再発行の手続きができる会社もあります。必要事項を入力し、手続きを完了させましょう。
申請書に必要事項を記入
保険会社に連絡後、再発行の申請書が契約者の自宅に送られてきます。必要事項を記入し、指定の宛先に早めに返送しましょう。運転免許証など他の書類が必要であれば同封します。
マイページで手続きをする際には、保険会社から申請書が送られてくることはありません。新しい自動車保険証券が届くまで待ちましょう。
再発行された自動車保険証券が届く
保険会社で申請の処理を進め、手続きが完了すれば、契約者の自宅に新しい自動車保険証券が届きます。時間は約1週間〜2週間かかります。届いたら記載内容に間違いがないか確認しましょう。
自動車保険証券の保管におすすめの場所は?
自動車保険証券には、氏名や住所などの個人情報が記載されています。そのため車のダッシュボードや自宅など、人目につきにくい場所に保管するのがおすすめです。コピーであっても厳重に管理しましょう。自動車保険証券は契約が満了する日まで保管しましょう。
車のダッシュボードの中
車のダッシュボードの中に、車検証や自賠責保険の証券などとまとめて保管しておけば、「車関係の書類は全てここにある」と忘れないでしょう。事故やロードサービスで連絡しなければならないときでもすぐに取り出せます。
車関係の書類は多くなりがちで、どれが自動車保険証券か判断しにくいこともあります。色のついたファイルに入れたり、定期的に整理整頓をしたりするのがおすすめです。
自宅保管
車上荒らしや盗難などが心配であれば、自宅に保管するのも良いでしょう。自動車保険証券のコピーは車の中に入れ、原本は自宅に置いておけば安心です。
自宅に保管すると、他の書類と混ざってしまいやすくなります。置く場所を固定するなど、対策を考えましょう。
自動車保険証券はペーパーレス化が進んでいる!
自動車保険会社のホームページで、「デジタル保険証券であれば保険料が割引される」といった文言を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
次に自動車保険証券のペーパーレス化のメリットや注意点を紹介します。
自動車保険証券のペーパーレス化とは?
ペーパーレス化とは紙媒体のものをデータ化してスマートフォンやパソコンから見られるようにすることです。
以前、自動車保険証券は紙で発行するのが一般的でした。環境問題の観点から、ペーパーレス化が進み保険会社でも自動車保険証券をWEBサイトから確認できるようになっています。
ペーパーレス化のメリット
自動車保険証券のペーパーレス化は環境問題だけにメリットがあるわけではありません。以下のように、契約者にも大きなメリットがあります。
- 保険料が割引される
- 紛失する心配がない
紙を発行する際にはインクや郵送費などの経費がかかります。コストをなくすことで、保険料が割り引かれ、家計改善に役立ちます。
また紙で発行されないため、そもそも「証券をなくしてしまう」ことがありません。慌てる心配がなく、手続きがスムーズに進むでしょう。何部でも印刷できるため、さまざまな場所に置いておけます。
ペーパーレス化の注意点
ペーパーレス化で節約できることは魅力ではあるものの、「すぐに契約内容を把握できない」といった注意点もあります。
補償金額や保険期間などを確認する際には、毎回IDやパスワードを入力してログインしなければなりません。IDやパスワードは忘れてしまいやすいため、スマートフォンのメモや紙に残しておくことをおすすめします。
また電波が弱い場所で事故を起こした場合には、ログインできないこともあるかもしれません。万が一に備えて、WEBの保険証券を印刷し、ダッシュボードの中に保管しておきましょう。
「おとなの自動車保険」はペーパーレス化に対応!
自動車保険の加入を検討しているのであれば、信頼と実績があるセゾン自動車火災保険の「おとなの自動車保険」がおすすめです。
「おとなの自動車保険」は「デジタル保険証券」にも対応しています。パソコンやスマートフォンからマイページにログインし、いつでも契約内容をチェックできます。
保険料は過去1年間の走行距離に応じた走行距離区分で計算され、新規で最大13,600円割引※1、継続でも最大10,600円割引※2など、割引制度が充実していることも魅力です。気になる方はぜひ「おとなの自動車保険」をお申し込みください。
※1ネット割(13,000円)と早割50日(600円)を適用した場合です。
分割払の場合、ネット割は年間12,960円となりますので、最大割引額は年間13,560円となります。
※2ネット割(10,000円)と早割50日(600円)を適用した場合です。
分割払の場合、ネット割は年間9,960円となりますので、最大割引額は年間10,560円となります。
SA2023-1127(2023.11)
おわりに
自動車保険証券には保険期間や補償金額、保険の対象者、保険料などが細かく記載されています。保険金の請求や見直し、更新時などに必要です。助手席のダッシュボードや自宅など、すぐに目がつく場所に保管しておきましょう。
万が一紛失した際には保険会社に連絡し、案内に従って手続きを進めましょう。新しい自動車保険証券が届くまで1週間〜2週間程度かかるため、早めに連絡することが大切です。
保険会社によってはペーパーレス化が進み、スマートフォンやパソコンからデジタル保険証券を確認できます。保険料を安くしたい方やなくすことが心配な方は、ペーパーレス化に対応した保険会社を選びましょう。