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痴漢の冤罪をかけられたら?痴漢に強い弁護士の費用や示談交渉の流れを解説

セゾンのくらし大研究 編集部

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日常の電車移動で急に痴漢冤罪に巻き込まれた場合、焦ったり混乱したりするでしょう。痴漢の冤罪疑惑がかけられた場合、対処を誤ると身を守ることができません。

この記事では、痴漢冤罪が発生した際の適切な対処法や一般的な弁護士費用の内訳、弁護士に頼る際のポイントについて解説します。日頃からの備えとして通勤通学トラブル保険の活用により、痴漢事件から身を守るという手段もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 (本記事は2023年12月18日時点の情報です)

痴漢冤罪をかけられた場合のすべきこと

日頃通勤・通学で利用している電車内で急に痴漢だと疑われたら、混乱し焦るでしょう。こうした状況に直面した場合、冷静かつ適切な対応が求められます。

まずは痴漢冤罪が発生した場合の流れについて解説します。ただし、以下の流れは一般的なものであり、状況によっては変化することがありますので参考にとどめてください。

  1. 痴漢冤罪発生により下車
  2. 駅事務所へ誘導
  3. 警察官が到着した後、警察署へ連行
  4. 警察官による取り調べ

では、冤罪をかけられた場合、何をすべきなのでしょうか。ここでは、痴漢冤罪をかけられた場合にすべきことについて解説します。

関連記事:痴漢冤罪の疑いをかけられた!いざという時の対処法や予防策を解説!

その場から立ち去らない

痴漢冤罪が発生した場合、その場から逃げることは避けるべきです。駅には多くの防犯カメラが設置されており、交通系ICカードの自動改札履歴から簡単に容疑者を特定できます。

また、逃走中に他の利用客にぶつかり怪我を負わせてしまう可能性もあります。その場合、痴漢よりも罪の思い傷害罪に問われかねません。冷静に状況を受け入れ、立ち去らずに駅スタッフの指示に従いましょう。

逮捕された直後に弁護士会へ連絡し、当番弁護士を派遣してもらう

逮捕された直後は、冤罪を証明するためにも早急に弁護士の助けを借りるのがおすすめです。日本弁護士連合会が提供する当番弁護士制度があり、逮捕された人は無料で一度、弁護士を利用できます。

弁護士会へ連絡する際には、お住まいの都道府県ではなく、巻き込まれた駅がある都道府県の弁護士会に連絡することに注意してください。弁護士会の電話は年中無休、原則として24時間受け付けています。

供述調書には署名捺印しない

警察官による取り調べでは、供述調書が作成されます。供述調書とは、警察官や検察官が作成する被疑者などの証言を記録した文書のことです。

この際、冤罪を回避するためには署名や捺印をしてはいけません。供述調書は後の法廷で使用される可能性があり、署名捺印することで罪を認めたとみなされるからです。これに署名捺印してしまうと、冤罪を覆すことは非常に困難となるでしょう。

冤罪に巻き込まれた際は、冷静かつ法的な知識をもって対処することが欠かせません。個々の状況によって対応が異なるため、できるだけ早い段階で弁護士に相談し、的確なアドバイスを得ることが重要です。

一般的な弁護士費用の内訳

法的トラブルに直面した際、弁護士の協力を得るという選択肢自体は頭に浮かぶかもしれませんが、弁護士費用の内訳を理解しているかたはあまりいないのではないでしょうか。

ここでは、一般的な弁護士費用の内訳について詳しく解説します。

関連記事:訴えられた!お金がないから弁護士には頼めない?対処法や費用相場など大公開

相談費用

法律相談をする際には、相談費用が必要です。これは弁護士の専門的な意見やアドバイスを得るための基本的な費用であり、法律事務所によって様々ですが、30分~1時間あたり約5,000円程度が相場とされています。

また、初回相談に限り相談費用を無料としている法律事務所もあります。

着手金

着手金は、弁護士が特定の事件や案件に対して取り組むために発生する費用を指します。依頼者が思うような結果になるかどうかにかかわらず、弁護士が取り組む際に発生する費用です。

ただし、着手金の金額設定は、依頼内容や請求金額など、法律事務所ごとに異なる点に注意してください。

報酬費用

報酬費用は、弁護士が依頼を受けて成功報酬を得た場合に発生する費用です。依頼内容や請求金額によって変動し、成果が出た場合にのみ支払われます。つまり、裁判で敗訴した場合などには発生しません。成功報酬には一定の割合が設定されており、これが報酬費用です。

依頼前には、報酬費用の割合についてしっかりと確認しておくと良いでしょう。

接見費用

接見とは、弁護士が身柄を拘束されている被疑者・被告人と面会し、書類の授受や取り調べに対してのふるまい方のアドバイス、刑事事件の見通しの説明などを行うことです。

接見費用は、弁護士がそれらの作業を行う際に発生します。基本的には1回接見する度に費用が発生し、相場は1回あたり1~5万円程度です。

日当

弁護士が裁判所に出廷する際は、日当が発生します。これは裁判の進行や法廷での弁論にかかる費用です。通常、出廷日数に応じて計算されます。

弁護士費用は弁護士が決められるため、日当の額についても自由に定めることが可能です。一般的には、半日拘束で3~5万円、1日拘束で5~10万円といわれています。

実費

実費は書類のコピー代など、具体的な業務にかかる実際の経費です。事件や案件によって変動し、事務所ごとに異なる計算方法で算出されることもあります。

一般的な弁護士費用は、これらの要素が組み合わさって算出されます。依頼前にしっかりと契約内容を確認し、費用の内訳が透明かどうか見極めましょう。契約前に料金設定や支払いスケジュールについて確認することで、後々のトラブルを避けることができます。

痴漢示談交渉の流れ

痴漢事件が発生した場合、被害者との示談交渉は重要な解決策の一つです。ここでいう示談とは、痴漢を否定した状況で行われる、不起訴処分を目指すための交渉を指します。

ここでは、痴漢示談交渉の具体的な流れについて詳しく解説します。

被害者とコンタクトを取る

まずは、被害者と連絡を取る必要があります。被害者の連絡先は通常捜査機関が把握しているので、弁護士を通じて捜査機関に情報開示を依頼し、被害者にアプローチしましょう。

ただし、被害者から連絡を拒否される可能性もあります。そのような場合でも、弁護士が仲介することで円滑なコミュニケーションが期待できるでしょう。被害者との連絡は弁護士に依頼するのが賢明です。

示談条件の交渉を行う

被害者とのコンタクトが確立したら、示談条件の交渉開始です。弁護士は被害者と交渉を行い、被害者の立場や希望、示談の条件について詳細な情報を把握します。

示談の条件には、示談金の金額や支払い方法、支払い期日が含まれています。被害者との交渉前には弁護士との入念な打ち合わせが必要です。

示談書を作成、締結する

被害者との間で示談条件が合意されたら、弁護士は示談書の案を作成し、被害者に確認してもらいます。

示談書には具体的な条件や取り決めが明記され、被害者が納得したら最終的な示談書が締結される流れです。

被害者に示談金を支払う

示談が成立したら、被害者に対して示談金を支払います。この際、支払期日までに必ず資金を用意しなければなりません。

支払い方法は、銀行振込や現金が一般的です。合意の上であれば、分割での支払いも可能ですが、一括払いが一番良いとされています。

示談書を検察官または裁判所に提出する

最後に、示談書を起訴前であれば検察官、起訴後であれば裁判所へ提出します。これによって、不起訴処分を目指すことが可能となるステップです。

提出時には、領収書や振込明細書のコピーなど、示談金の支払いが正当に行われたことを示す資料も添付する必要があります。

痴漢示談交渉にあたっては、慎重かつ法的なアプローチが必要であり、被害者との信頼関係の構築が示談成功のためのカギです。弁護士の専門知識と交渉力が、冤罪からの解放をサポートしてくれるでしょう。

痴漢事件を弁護士に依頼する際のポイント3選

痴漢事件で逮捕・勾留された場合、弁護士へ依頼することは事件解決のために重要です。弁護士は弁護活動の中で、逮捕・勾留前ではその必要性がないことを証明してくれます。また、勾留決定後であれば、勾留取り消しを求め準抗告を行ったり、勾留延長を回避するよう動いてくれる存在です。

ここでは、痴漢事件を弁護士に依頼する際に注意すべきポイントを3つ解説します。

痴漢事件の解決経験が十分にある

弁護士の痴漢事件における解決経験が十分にあることは、事件をスムーズに解決する上で大きなメリットです。豊富な知見を持つ弁護士なら、法的手続きや示談交渉において適切なアプローチができるので、依頼者を冤罪から解放するために有効な戦略を組み立てることができます。

解決の為に迅速に対応してくれる

痴漢冤罪で逮捕された場合、勾留されるかどうかが最短で1日、最長でも3日間で決まります。そのため、迅速に対応してくれる弁護士に依頼しましょう。

勾留を回避するためには素早い対応が必要なので、依頼後すぐに動いてくれる弁護士の存在が重要です。

土日・祝日にも対応してくれる

現行犯逮捕には、土日・祝日も関係ありません。また、示談交渉の際には土日しか被害者の都合がつかないことも多々あります。

したがって、土日・祝日にも対応してくれる弁護士を選ぶことは、事件の進行や被害者とのコミュニケーションにおいて重要です。柔軟かつ迅速な対応のためにも、このような弁護士を選びましょう。

痴漢冤罪から身を守る日頃からの備え

痴漢冤罪に巻き込まれる可能性は誰にでもあります。そのため、日頃から適切に備えておくことが重要です。

ここでは、痴漢冤罪から身を守るための日頃からの備えについて2つのポイントをご紹介します。

両手でつり革をつかむ

電車内での移動時には、混雑している場合が多く、痴漢冤罪の可能性が高まります。

良く知られている方法ですが、両手でつり革をしっかりつかむことは痴漢冤罪に巻き込まれないために効果的です。周囲との接触を最小限に抑え、痴漢を疑われる可能性を低減できるでしょう。

通勤通学トラブル保険に加入しておく

通勤通学中に痴漢被害や冤罪トラブルに巻き込まれた場合に備えて、あらかじめ通勤通学上のトラブルに対応できる保険に加入しておくことが大切です。

セゾンの通勤通学トラブル保険」では、通勤通学中のトラブルはもちろん、ひったくりなどのトラブルに巻き込まれた際にも弁護士と連絡を取ることが可能です。また、保険期間中には最大3回まで弁護士に無料相談ができる特典も付いています。

痴漢冤罪に巻き込まれた際に現場で迅速な弁護士のサポートを受けることができ、冤罪を未然に防ぐ一助となりますので、ぜひ加入を検討してみてはいかがでしょうか。

セゾンの通勤通学トラブル保険の詳細はこちら

おわりに

痴漢冤罪は基本的に誤解から生じる問題であり、解決のためには慎重な対応と法的なサポートが必要です。冤罪の恐れがある中で、冷静な判断と専門家のサポートは欠かせません。痴漢事件に巻き込まれた際の弁護士の選び方を知り、通勤通学トラブル保険への加入も視野に入れて、予測不可能な状況に備えましょう。

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