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帰省中に飼い猫はどうしたらいい?猫にストレスなく帰省しよう

帰省中に飼い猫はどうしたらいい?猫にストレスなく帰省しよう
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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猫を飼っていると帰省や旅行などで家を空ける間、どうしたら良いか悩む方も多いのではないでしょうか。環境変化に弱い動物である猫を帰省先に連れて行くのはかわいそうだけれど、猫だけで留守番させるのも心配です。

そこで、今回は愛猫のストレスをできるだけ減らして帰省する方法をお伝えしていきます。猫を飼っている方は帰省する時の注意点を知って、愛猫にとってもご自身にとっても快適な帰省にしませんか。

この記事を読んでわかること

猫は環境変化に大きなストレスを感じやすいため、家を空けるのが1〜2日程度であれば、留守番させておくのが最適です。その場合、自動給餌器や給水器などを用意して常に餌や水に困らない環境を整えてください。また、脱走や誤飲・ケガのリスクになるものはあらかじめ対策しておきましょう。ペットシッターや友人・家族に餌の補充やトイレの掃除などを頼めるとさらに安心です。   長期帰省に猫を連れて行く際、事前にマイクロチップをつけておくと、万が一脱走してしまっても見つけやすくなります。猫を連れての移動は自家用車がより良いですが、電車移動が必要であれば、猫ができる限り静かに過ごせるよう窓側かつ一番前の指定席を予約しておくのがおすすめです。

セワクル_CV

猫にとって環境変化は大きなストレスになる

猫にとって環境変化は大きなストレスになる

 

同じペットでも「人につく」といわれる犬とは違い、「家につく」といわれている猫にとって、環境の変化は大きなストレスとなります。本来、猫の行動範囲は狭く、半径数百メートルほどの決まったテリトリーの中で生活する動物のため、環境が新しくなったり変化したりといった状況はめったにありません。そのような環境変化に弱いペットを飼っている場合、旅行や帰省のときはどうするのが良いのでしょうか。

1泊2日程度の帰省は留守番がベスト

猫に関する総合雑誌である「ねこのきもち」のアンケートによると、飼い主が旅行や帰省する時の対応でもっとも多いのは「留守番させておく」という回答でした。

猫を飼っている方が気になるのは、やはり愛猫のストレス。外出して環境変化によるストレスを与えるよりも、住み慣れた家で留守番していてもらう方が安心だと考える飼い主が多いようです。猫は犬よりも孤独に強い動物であるため、1〜2日程度の旅行や帰省であれば、家で留守番させておくのが良いでしょう。

数日間の帰省はペットホテルやペットシッターも検討

留守中に自動給餌器や自動給水機、全自動のトイレなど、自動でお世話ができるアイテムを使っていても、アイテムの不具合や猫の急な体調不良などには対応しきれません。

そのため、丸2日以上家を空けるようであれば、ペットホテルに預けることも検討しましょう。猫を留守番させる場合は、ペットシッターや家族・友人などに家に来てもらえると安心です。

猫を連れて行く場合は自家用車がベター!準備は入念に

どうしても3日以上家を空けるようであれば、帰省先に猫を連れて行くこともやむをえません。その場合にも、できる限り猫のストレスを減らせるよう、他人とあまり接触せず刺激がより少ない自家用車での移動が良いでしょう。

ただし、長時間車に乗せていたり、車に乗ることに慣れていなかったりすると、車酔いなど猫の体調が悪くなるリスクがあります。猫の体調を常に気にかけ、無駄に猫を連れまわすことにならないよう、入念な準備が必要です。

帰省中に猫だけで留守番をする場合

帰省中に猫だけで留守番をする場合

 

1〜2日程度の旅行や帰省であれば、愛猫だけで留守番させることも可能です。ただし、健康的で安全に留守番させるためには、危険を取り除くなど事前にしっかりと準備しておきましょう。

出かける前の準備

ここからは旅行や帰省の際、愛猫を留守番させるための準備についてご紹介します。

餌に困らないように工夫する

普段から餌を一気に食べない猫であれば、「数日分の餌をまとめて置いていこう」と考える飼い主も多いかもしれません。しかし、飼い主が不在だと思いもよらない行動を起こすこともあるため、一度にすべての餌を食べて吐き戻してしまうケースもあります。また、ウェットフードは腐って不衛生になりかねないので、餌をまとめて置いていくのは避けた方が良いでしょう。

留守中の猫のごはんの準備におすすめなのは、タイマー付きの自動給餌器。タイマー付きの自動給餌器は決まった時間に決まった量の餌を与えられます。スマホから遠隔で給餌できるものや、呼びかけたり動画を撮ったりできるカメラ付きの自動給餌器もあるので、留守にしがちな方でも安心です。

新鮮な水が常に飲めるようにする

ドライフードを食べている猫は尿路結石や腎臓の病気になりやすいため、留守中でも水分補給を気にかけてあげる必要があります。こちらも餌の準備と同様に、自動で水をろ過して循環させる自動給水器があると、より清潔な飲み水を確保できます。

自動給水器がない場合は、飲み切ったりこぼしたりしても良いように、いつもよりも数ヵ所多く水飲み場を設置してあげるようにしましょう。

猫の生活リズムを考えたトイレの準備

猫はとてもきれい好きです。トイレをきれいにしてほしいと飼い主に訴えたり、汚れたトイレでは排泄せずに布団やソファーなどで粗相したりすることも。

ひどい場合はトイレを我慢して膀胱炎になってしまう猫もいます。留守中はこまめにトイレの掃除をしてあげられないため、普段の猫の排泄リズムを考慮して、いつもより1〜2ヵ所ほどトイレの数を増やしてあげましょう。

誤飲・ケガや脱走のリスクを取り除く

誤飲・ケガや脱走のリスクを取り除く

 

愛猫が留守番する間、退屈しないようにおもちゃを置いておくのも良いでしょう。ただし、遊び方が激しい猫の場合は、おもちゃを壊してしまうリスクがあるでしょう。また、ボタン電池やアクセサリー、猫が食べると危険な植物やチョコレート、人間用の薬などを誤飲してしまうと命の危険にかかわります。猫にとってリスクがあるものは、すべて猫の手が届かないようにしまっておくのがベターです。

夏の暑い時期は窓を開けて網戸のまま出かけてしまうこともあるかもしれませんが、網戸を破って外に出てしまうおそれがあるため大変危険です。猫が近づく可能性がある窓はすべて戸締りをして出かけるようにしましょう。

猫にとって快適な室温をキープ

留守番中に愛猫が過ごす室内の暑さや寒さが気になる飼い主も多いでしょう。猫が快適に過ごせる室温は26〜30℃なので、猛暑の時期以外はそこまで温度管理に気をつける必要はありません。

とはいえ、猫が自分で快適な場所を探せるように、直射日光を避けられるような場所を設けておいてください。玄関や浴室、トイレなど比較的温度が上がりにくい部屋にも自由に行けるよう、ドアを開けておくと良いでしょう。ただし、浴槽に水を張ったままだと猫が落ちて溺れる危険性があります。普段は浴室で遊ばない猫でも、もしものことを考えて水を抜いておくなど対策が必要です。

ペットシッターや友人・家族に世話を頼むと安心

数日の短い帰省でも、猫の急な体調不良や自動給餌器の不具合など、もしもの事態にはすぐに対応できません。そのため、ペットシッターや友人・家族に猫のお世話を頼めると、より安心して旅行や帰省に出かけられます。1日に1〜2回ほど家に来てもらい、餌の補充や水の取り換え、トイレの掃除をしてもらうと良いでしょう。

帰省時や出張、旅行などの際にペットシッターを依頼するなら、訪問型ペットシッターサービス「sewakl.(セワクル)」がおすすめです。ご自宅で飼い主の代わりにお散歩や食事、トイレや毛の掃除など、お世話全般を担当いたします。

見ず知らずの人に愛猫の世話を任せるのは不安という方もいるかもしれませんが、セワクルでは初回カウンセリング時に詳細にご説明いたします。専門有資格者のシッターが専任で担当し、写真を含め詳細な報告書は書面とメールからお選びいただけますので、外出先でも確認できます。

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帰省中に猫を預ける場合

帰省中に猫を預ける場合

 

帰省や出張で長期間家を空けなければいけない方や、猫だけで留守番させることに不安がある方もいるかもしれません。その場合は、猫の預け先を検討してください。

友人や家族に預ける

猫の扱いに慣れていて、飼い猫とも面識があるのであれば、友人や家族に預けるという方法も良いでしょう。急な病気や不慮の事故、脱走のリスクも考慮して、細かいことを徹底してお願いできるような、気心の知れた信頼できる間柄の方がベストです。

預ける時には、愛猫がいつも使っているトイレやにおいのついたタオル、猫ベッド、ケージなども一緒に持参しましょう。見慣れない環境でもなじみのあるアイテムがあると、猫のストレスを軽減できます。

ペットホテルに預ける

ペットホテルに預けることも可能ですが、一部屋に複数のケージが置かれている一般的なタイプは猫にとってベストな環境とはいえません。猫専門のキャットホテルであれば、宿泊スペースがキャットタワーのように上下移動できるようになっているところが多いので、愛猫がより快適に過ごせます。

しかし、猫専用のホテルはまだ数が少ないため、愛猫の預け先が見つからないこともあるでしょう。猫専用ではないペットホテルに預ける場合は、動物の愛護と適切な管理を目的として自治体に登録している「動物取扱業者」の標識がしっかりと提示されているかチェックしてください。さらに、ホテル内の清潔感や宿泊スペースの大きさなど、預かってもらう環境を事前によく確認してから選ぶと安心です。

動物病院に預ける

動物病院に預ける

 

高齢の猫や持病がある猫の場合は、動物病院に預けるのもおすすめです。動物病院であれば、預けている間に万が一体調を崩してしまっても、入院管理に切り替えてもらえるので安心でしょう。

健康に問題がなくても預かってくれる動物病院も多く、その場合は病気ではない猫でも預けられます。動物病院に預ける場合もペットホテルと同様に、事前に預ける環境を確認しておきましょう。

自家用車で帰省に連れて行く場合

自家用車で帰省に連れて行く場合

 

長期間帰省する場合は、帰省先に猫を連れて行くという選択肢もあります。猫を連れての帰省はできるだけストレスが少なく済む自家用車での移動がベターですが、動物病院へ連れて行く短時間の移動でさえも、鳴いてしまう猫も多いのではないでしょうか。

ここからは、長期間の帰省で愛猫を連れて行く場合にどうすればストレスを減らせるのか、猫を連れて帰省する時のポイントをお伝えしていきます。

外に出るための準備が大切

猫は脱走してしまうと交通事故などの危険があるため、基本的に室内飼いが推奨されています。そのため、猫を家の外に連れて行くには、脱走のリスクを考えて以下のように入念な準備が必要です。

【外に出る前の準備】

  • マイクロチップをつける
  • 首輪やハーネスに慣れさせる
  • キャリーケースに入れるようにする など

2022年6月からペットショップなどで販売された犬猫はマイクロチップをつけることが義務化されました。しかし、保護猫のように他の方から譲り受けた場合はマイクロチップがついていないこともあるかもしれません。本来猫には帰巣本能がありますが、見慣れない土地では帰って来られない可能性が高いです。そのため、万が一逃げてしまっても見つけられるように、マイクロチップをつけておくのがおすすめです。

また、愛猫が外に出ることに慣れるよう、まずは家の中でハーネスをつけたりキャリーケースに入れたりする練習をしてください。ハーネスやキャリーケースに慣れたら、家の庭などで少しずつ外に出る練習をしてみましょう。

車の準備をしておく

車の準備をしておく

 

愛猫のストレスをできるだけ減らすためには、車に乗る時にも準備が必要です。猫を乗せる前に必ず車内の温度を適正に設定し、芳香剤の香りが強過ぎたりBGMが大きすぎたりしないか気にかけてください。

車に猫を乗せる時には、驚いて暴れてしまうことがあるので、必ずキャリーケースに入れましょう。急発進や急ブレーキでキャリーケースが動いてしまわないよう、シートベルトでしっかりと固定します。キャリーケースの中にタオルや毛布など緩衝材になるものを入れておくとさらに安心です。

猫を車に乗せる時の注意点

猫を車に乗せる時には、いきなり長時間のドライブにならないよう、5分程度の予行練習を行って様子を見るのがおすすめです。

移動中は緊張してトイレができなくなってしまうこともあるため、帰省当日は排尿・排泄が済んだタイミングで車に乗せましょう。休憩をこまめにとって愛猫の様子を見つつ、水分補給とおやつをはさみながら移動してください。

電車で帰省に連れて行く場合

電車で帰省に連れて行く場合

 

帰省先が遠く、車では移動できないという方もいるでしょう。電車など公共交通機関を利用して猫と一緒に帰省する場合、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。ここからは、電車を使って猫と帰省する時のポイントをご紹介します。

脱走防止対策と必需品を準備しよう

電車の場合も同様に、愛猫を外に出す準備が必要になります。帰省前までにマイクロチップや首輪、ハーネスなどに慣れさせ、脱走対策を考慮して以下の必需品を準備しましょう。

【電車で猫と帰省する前に準備するもの】

  • 首輪やハーネス
  • キャリーケース
  • トイレシート
  • 普段使っているタオルやおもちゃ
  • 飲み水(スポイト)やペースト系のおやつ
  • ティッシュ・ウェットティッシュ・ゴミ袋

電車移動の場合、人混みのなかキャリーケースを持って移動する場面もあるため、できるだけ丈夫なものがベターです。また、慣れない環境で緊張してしまうこともあるため、少しでも落ち着けるように、愛猫のにおいが付いたタオルをキャリーケースの中に入れてみてください。水分量の多いペースト状のおやつを用意してキャリーケースのすき間から与えるのも良いでしょう。

猫を電車に乗せる時の注意点

猫が周りの方や電車の大きな音にびっくりして、激しく鳴いてしまうこともあるかもしれません。そのときは、周りの乗客が少ない場所へ移動したり、キャリーケースをタオルで覆ってあげたりすると落ち着きやすくなります。

猫を入れたキャリーケースは、膝の上に置くと猫に振動が伝わりにくいですが、電車の中では食事をとる方もいるため、周りに配慮してできるだけ足元に置いておくのがベターです。

新幹線のように指定席が予約できる場合は、他の座席よりもスペースが広い一番前の席を選ぶと足元が広く使えます。特に、人の多い通路側よりも窓側の座席の方が、周りの迷惑になりにくく、愛猫もより静かに過ごせるでしょう。

帰省先で気をつけること

帰省先で気を付けること

帰省先に到着したら、すぐに猫の体調をチェックしてください。移動中にトイレを我慢してしまっている可能性もあるので、到着後はすみやかにトイレを設置し、食べ慣れたごはんと水を与えます。新しい環境に緊張してキャリーケースから出てこない場合もあるかもしれませんが、愛猫を静かに見守って自分から出てくるのを待ちましょう。

また、帰省先の方々が猫の扱いに慣れていないと、脱走や誤飲、ケガのリスクが高まります。どのような場所やものにリスクがあるのかしっかりと共有して、愛猫が安全に過ごせるように協力してもらいましょう。

おわりに

猫にとって環境変化は大きなストレスになるため、数日の帰省であれば留守番がベストです。どうしても帰省先に連れて行かなければならない場合は、愛猫のストレスをできるだけ減らせるように、事前の準備を抜かりなく済ませましょう。

今回ご紹介した帰省する際のポイントを参考に、猫にとっても飼い主にとってもストレスの少ない快適な帰省にしてください。

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