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猫がなりやすい病気は?症状・かかる費用・備える方法を解説

猫がなりやすい病気は?症状・かかる費用・備える方法を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

猫は健康そうに見えても、実はさまざまな病気にかかるリスクがあります。特に膀胱炎や慢性腎不全、皮膚炎などは猫がかかりやすい代表的な病気で、放置すると悪化し、高額な治療費がかかることも少なくありません。

本記事では、猫がかかりやすい病気や症状、治療費の目安について解説します。さらに、愛猫の健康を守るための予防法や、万が一のために備えておきたいペット保険についても紹介。愛猫と長く健やかに暮らすために、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 猫の主な病気として膀胱炎、慢性腎不全、胃炎、皮膚炎、結膜炎の5つが特に注意が必要
  • 猫風邪、歯周病、外耳炎、糖尿病なども代表的な病気で、それぞれに特有の症状と治療法がある
  • 病気の予防には、ワクチン接種や定期健診、適切な食事管理、日頃のケアが欠かせない
  • 普段から健康状態をチェックし、体調の変化をいち早く察知することが大切
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特に猫がなりやすい病気5選

特に猫がなりやすい病気5選

愛猫の健康を守るためには、どのような病気にかかりやすいのか知っておくことが大切です。猫の主な病気について、症状や治療法、かかる費用などを詳しく見ていきましょう。

以下の5つは、特に注意が必要となる病気です。

  • 膀胱炎
  • 慢性腎不全
  • 胃炎
  • 皮膚炎
  • 結膜炎

以降では、それぞれの病気について解説します。

【猫がなりやすい病気1】膀胱炎

膀胱炎は、若い猫でも発症しますが、特に肥満傾向や運動量が減少した高齢猫がかかりやすい病気です。食事内容の偏りや日々のストレスが原因となることもあります。

主な症状としては、トイレに行く回数が増える、尿がほとんど出ないのに何度も排尿姿勢をとる、お漏らしなどが挙げられます。腎臓や尿管、膀胱、尿道内に結晶や結石ができる「尿路結石」も、膀胱炎の一種です。

治療は症状に応じて食事療法や投薬を行い、重度の場合は入院が必要となることもあります。尿路結石の場合、軽度であれば食事療法で対応できますが、手術で結石を取り除く必要が生じることもあります。

費用の目安としては、通常の治療で1回あたり5,000円前後、手術や入院が必要になると10万円以上かかることもあるため、注意が必要です。

【猫がなりやすい病気2】慢性腎不全

慢性腎不全は、高齢の猫に多く見られる病気です。腎臓の機能が長い年月をかけて徐々に損なわれ、最終的に正常に働かなくなることで症状が現れます。

初期の段階では、水をたくさん飲むようになり、尿の量が増えるといった症状が見られます。進行すると食欲不振や体重の減少、嘔吐などが見られ、腎機能が大きく低下すると命に関わることもあります。

残念ながら、一度壊れた腎臓の組織は回復することができないため、治療は「腎機能の進行悪化をできるだけ遅らせる」ことが主な目的となります。具体的には、薬や点滴による治療のほか、塩分やタンパク質が控えめな食事を与えたり、水分量を調整したりして腎臓への負担を減らす方法が取られます。

治療費は、継続的な通院や検査、場合によっては入院も必要となるため、毎月数千円から数万円の費用がかかる可能性があります。

【猫がなりやすい病気3】胃炎

胃炎は胃の粘膜に炎症が起きて、嘔吐や食欲低下などの症状が出る病気です。猫がグルーミングの際に毛を誤って飲み込んだことや、感染症やストレスが原因で発症することがあります。

軽度な胃炎であれば、治療をしなくても数日で自然に治ることもありますが、嘔吐が激しく食事が取れない場合は注射や皮下点滴などが必要になる場合もあります。入院治療が続く場合、4万円程度の費用がかかることもあるため、症状が長引く場合は早めに動物病院を受診しましょう。

【猫がなりやすい病気4】皮膚炎

皮膚炎は、ノミ・ダニなどの寄生虫、細菌やアレルギー、ストレスなど、さまざまな要因で発症します。かゆみや脱毛、発疹、フケ、出血などの症状が見られ、皮膚の状態によっては大きなストレスや痛みを伴います。

治療法は原因によって異なります。ノミやダニの寄生が原因なら駆除薬、アレルギーやストレスが原因の場合は抗炎症薬などで症状を抑えながら、根本の原因を特定し、取り除くことが重要です。また、注射やサプリメントの投与、食事療法、シャンプーによる薬浴などを併用する場合もあります。

入院の必要性はあまり高くありませんが、治療内容によっては2万5,000円程度かかるケースがあるため、早期に対処することが大切です。

【猫がなりやすい病気5】結膜炎

結膜炎は、まぶたと眼球をつなぐ結膜に炎症が起きる病気です。ウイルスや細菌、ストレス、異物の混入など、さまざまな原因で発症します。免疫力が低い子猫は特に注意が必要です。

目の充血や目やに、まぶたの腫れなどが代表的な症状で、放置すると重症化して結膜が眼球に癒着することもあります。

治療法は原因によって異なりますが、軽度であれば点眼薬による通院治療で済み、入院の必要もありません。重度の結膜炎で結膜と眼球が癒着している場合は、剥がすための手術が必要になることがあり、費用は2万円程度から、必要な処置によってさらに高額になる場合があります。

これらの病気はいずれも早期発見・早期治療が重要です。愛猫に普段と違った様子が見られたら、迷わず獣医師に相談しましょう。

他にも注意しておきたい代表的な猫の病気

他にも注意しておきたい代表的な猫の病気

これまでご紹介した5つの病気以外にも、猫がかかりやすい重要な病気はいくつか存在します。予防によってリスクを下げられるものもあるため、以下の代表的な病気についても理解を深めておきましょう。

猫風邪

猫風邪は「猫の上部気道感染症」とも呼ばれ、猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルスなどのウイルス、または細菌の感染によって引き起こされます。くしゃみや咳、鼻水、涙などの症状が見られ、子猫や高齢猫など体力のない猫は重症化しやすい点に注意が必要です。

猫ヘルペスウイルスに感染すると、鼻水やくしゃみのほか食欲不振が見られることもあり、猫カリシウイルスでは口内炎や舌炎を併発する場合があります。点滴や栄養補給、抗生剤投与などを用いた対症療法が行われますが、重症化を防ぐためにも早めに動物病院を受診しましょう。

ワクチン接種によりかなりの確率で予防できるため、定期的なワクチン接種がおすすめです。

歯肉炎・歯周病

歯肉炎は、猫の口腔内で見られる代表的な病気です。3歳以上の犬猫の70~85%、7歳以上のほぼ100%が罹患しているといわれています。歯垢の中の細菌が原因で歯肉が炎症を起こします。

放置すると歯周病へと進行してしまい、歯が抜けたり、顔の皮膚に穴が開いて歯根に溜まった膿が出たりすることもあります。さらに、あごの骨に影響を及ぼして骨折するなど深刻な状態に陥るケースもあります。

予防には歯磨きなどのデンタルケアを習慣づけることが大切です。進行した歯周病の治療では、全身麻酔下での歯石除去や抜歯などが必要となり、治療費用も高額になる可能性があります。早期発見・早期治療で飼い主の経済的負担も軽減できるでしょう。

外耳炎

外耳炎は耳の入り口から鼓膜までの外耳道に起こる炎症で、アレルギー性皮膚炎や高温多湿な環境下で細菌やカビの繁殖、耳ダニなどさまざまな原因があります。

初期症状として、耳を頻繁に掻くようになる、頭を振る、耳垢の量が増える、耳から異臭がするなどが挙げられます。症状が進行すると、耳の皮膚が赤くただれたり、耳から膿が出たりするケースもあります。

治療には主に点耳薬や内服薬を用い、1週間程度で症状が改善することが一般的です。ただし、中耳炎や内耳炎まで炎症が広がってしまうと治療が長期化することも。早期発見・早期治療が重要で、治療費は点耳薬や内服薬、通院費用を含めて1万円から2万円程度となることが多いです。

糖尿病

猫の糖尿病には、自己免疫異常により発症する1型と、不適切な食事や肥満などが影響して発症する2型があります。猫の場合は圧倒的に2型糖尿病が多く見られます。特に高齢の猫は発症リスクが高くなります。

代表的な症状として、多飲多尿や食欲が旺盛にもかかわらず体重が落ちるといった変化が見られます。初期は食事療法や運動でコントロールできる場合もありますが、血糖値のコントロールが難しい場合はインスリン治療が必要となります。

ペット保険会社の調査によると、治療費用について年間平均で32万円程度かかり、13回ほどの通院が必要とされています。長期的な視点で診療費や猫の生活環境を整えていくことが大切です。

これらの病気の多くは、早期発見と適切な治療により、症状の進行を抑えることが可能です。定期的な健康診断と日々の観察を通じて、愛猫の健康状態の変化に気を配ることが大切です。

猫の病気に備えるには

猫の病気に備えるには

愛猫を病気から守るためには、日頃からの予防と備えが欠かせません。ここでは、猫の健康を支えるための具体的な取り組みについて紹介します。

ワクチン接種・健診を受ける

ワクチンにはすべての猫に推奨される「コアワクチン」と、生活環境に応じて考慮する「ノンコアワクチン」があります。特にコアワクチンは、感染症の脅威から猫を守る上で重要です。

また、半年に1回程度の定期的な健康診断を受けることで、血液検査や尿検査、糞便検査などから、外見だけではわからない異常を早期発見できる可能性があります。

適切な食事管理を行う

猫が欲しがるままにエサを与え続けると肥満を招き、肝臓や腎臓に負担がかかる恐れがあります。人間の食べ物、特に塩分の多い食事は腎臓への負担が大きいため与えないようにしましょう。

また、普段から排泄物の状態を観察し、下痢や血尿、血便がないかチェックすることで、体調の変化にいち早く気づくことができます。

日常ケアをこまめに行う

猫は毛づくろいの際に、毛を飲み込んでしまい、おなかに溜まった毛が嘔吐や胃炎の原因になることがあります。定期的なブラッシングをして不要な抜け毛を取り除き、体調不良につながるきっかけを減らしましょう。

他にも歯磨きなどのデンタルケアも欠かせません。歯肉炎や歯周病が進行すると口腔環境の悪化だけでなく、心臓病などの全身の健康にも影響する可能性があります。さらに、ノミ・ダニ予防のためにもワクチンやと予防薬の投与に加え、こまめに部屋を掃除し常に清潔な状態を保つことも大切です。

猫の病気のサイン・症状を知ったうえで健康チェックをする

猫は体調が悪くても隠す習性があるため、飼い主も気がつきにくいことが多く、症状が表に出たときにはすでに病状が進行しているケースもあります。水を飲む量が増えた、トイレの回数が変化した、体を痒がっているなどの日頃の様子を把握し、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談しましょう。

排泄物の色やにおい、皮膚の状態など、日常的な観察が病気の早期発見につながります。

ペット保険への加入で治療費の負担を軽減する

人間の場合は公的保険制度があるため治療費の自己負担が抑えられますが、猫は公的保険の対象外です。そのため、さまざまな病気に対応するための治療費は全額飼い主負担になり、手術や入院が必要な場合は高額になることも珍しくありません。

ペット保険に加入しておくと、万が一の際に治療費の自己負担を軽減できます。通院・入院・手術など補償の範囲が異なるプランが多数あるため、愛猫の健康リスクや飼い主の予算に合わせて検討することが大切です。

病気やケガの治療に備えるなら、通院・入院・手術の補償がすべて付いた「フルカバー型」の保険がおすすめです。ただし、フルカバー型は補償範囲が広い分、保険料が高くなる傾向があります。

保険料を抑えたい場合は、補償を絞って手術や入院のみに対応するリスク特化型の保険を選ぶ方法と、かかった治療費に対して保険金支払時の補償割合を抑えた保険があります。自身の経済状況と愛猫のリスク要因を考慮しながら、最適な保険を選びましょう。

猫の病気への備えとしてペット保険の加入を検討しよう

猫の病気への備えとしてペット保険の加入を検討しよう

多くのペット保険は、ペットが健康な時期にしか加入できません。病気やケガが発生してから加入を検討しても、既往症として補償対象外となる場合や、そもそも加入できない可能性もあります。将来のためにも、愛猫が健康なうちから保険加入を検討することが大切です。

セゾン保険サービスの「おすすめペット保険かんたん比較」サイトでは、猫の種類と年齢を入力するだけで、複数の保険プランを簡単に比較検討することができます。補償内容を重視するプランや、月々の保険料を抑えたい方向けのプランから選択できます。

ペット保険を選ぶ際は、補償割合や年間補償限度額、免責事項なども重要な検討ポイントです。「おすすめペット保険かんたん比較」では、これらの情報を一覧で確認できるため、自身の条件に合った保険を見つけやすくなっています。猫をご自宅に迎えた際には健康なうちからペット保険を検討し、将来のリスクについても考慮しておきましょう。

「おすすめペット保険かんたん比較」の詳細はこちら

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おわりに

愛猫の健康を守るためには、病気の予防と早期発見が重要です。多くの病気は、初期段階で適切な治療を受けることで回復が期待できます。日頃からの健康管理や定期健診に加え、いざというときの経済的な備えとしてペット保険の加入も検討しましょう。

愛猫との健やかな生活のために、「おすすめペット保険かんたん比較」を活用し、最適な保険プランを見つけてください。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれ最新の情報をご確認ください。

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