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犬の年齢は人間でいうと何歳?長生きのために知っておきたいこと

セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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あなたの愛犬は、人間で例えると何歳か知っていますか。実は大きさが異なる犬が同じ年齢であっても、小型犬・大型犬では人間に換算すると大きな違いがあるのです。そこでこのコラムでは、サイズ別の年齢一覧をはじめ、犬に長生きしてもらうために人間ができること、犬種別のかかりやすい病気など詳しく解説します。犬の寿命が知りたい方、長生きの秘訣を学びたい方は、ぜひ最後までお読みください。

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犬の年齢と人間の年齢の調べ方

犬の年齢を人間の年齢に置き換えたら何歳になるのか、詳しく見ていきましょう。

犬の分類について

犬と一括りにいっても、小型・中型・大型で大きさが分類されています。大きさの違いは、人間に換算した年齢にも影響があるため、まずはどんな犬種がどのくらいのサイズに相当するのか確認していきましょう。

一般的な分類は、以下のとおりです。

・小型犬(10kg未満)
トイプードル/チワワ/ミニチュア・ダックスフンド/ポメラニアン等

・中型犬(10~25kg)
ビーグル/ボーダー・コリー等

・大型犬(25kg以上)
ゴールデン・レトリーバー/ラブラドール・レトリーバー等

このように、分類されています。

とはいえ、実は大きさでの分類において、正式な基準が設けられていないのも事実です。例えば、畜犬団体「ジャパンケネルクラブ(JKC)」の場合、犬種別の“犬種標準”が設けられているものの、大きさの分類は定義されていません。一般的な分類は、あくまで大まかな分類であるということを、理解しておきましょう。

犬の年齢を人間の年齢に換算するための計算式

犬の年齢を人間の年齢に換算するための計算式は、諸説ありますが、今回は2パターンご紹介します。

・2019年に発表されたばかりのDNAを考慮した計算式

2019年にアメリカの大学(米カリフォルニア大学サンディエゴ校)の研究チームが、DNAを考慮した新たな計算方法を発表しました。

【16 ln(犬年齢)+31=人間に相当する年齢】

犬の加齢によって変化する「DNA」を元に年齢を導きだす、新しい計算方法です。例えば3歳の犬で計算してみると、16 × ln(3)+31=約49歳となります。

生物学的要素を用いた計算式の発表で、今注目を集めている話題のこちらの計算式。自然対数を用いた一見難しそうな計算式ですが、スマートフォンの電卓アプリを使えば簡単に計算できます。あなたの愛犬の年齢に置き換えて計算してみてはいかがでしょうか。

・最も一般的な計算式

最も一般的に広まっている計算式は、小・中型犬と大型犬で分けて計算する式です。

・大型犬の場合

大型犬は、1歳で人間の12歳に相当し、それ以降は7歳ずつ歳を重ねると考えられています。

計算式【12+(大型犬の年齢-1)×7=人間に相当する年齢】

例えば5歳の大型犬で計算してみると、12+(5-1)×7=40歳となります。

・小・中型犬の場合

小・中型犬は、2歳で人間の24歳に相当し、それ以降は4歳ずつ歳を重ねると考えられています。

計算式【24+(犬の年齢-2)×4=人間に相当する年齢】

大型犬同様、5歳の小・中型犬で計算してみると、24+(5-2)×4=36歳となります。

同じ年齢で計算してみると、大型犬と小型・中型犬では歳の重ね方に違いがあることが分かります。では、大型犬と小型・中型犬で年齢と共にどのくらいの差が生まれるのか、この計算式で算出して比べてみましょう。

大型犬の年齢一覧

大型犬の年齢一覧は、以下のとおりです。

14歳にして100歳を超えるなど、人間の年齢の感覚とは全く違うことがよく分かります。

小型・中型犬の年齢一覧

小型・中型犬の年齢一覧は、以下のとおりです。

大型犬と比べると、年齢の違いは歴然です。

犬が5歳のとき、人間に換算すると、小型・中型犬だと36歳、大型犬だと40歳です。10歳では、小型・中型犬だと56歳、大型犬であれば75歳です。なんと、約20歳もの差が生まれています。

「同じ年齢だから歳の重ね方も一緒」というわけでなく、犬の身体の大きさは成長スピードに大きく影響しているのです。

犬の寿命ってどれくらい?

人間に換算した犬の年齢を理解できたところで、次は犬の寿命についてご紹介しましょう。

犬の寿命ギネス記録は29歳!

「最も長生きした」とギネス記録に認定されている犬は、オーストラリアン・キャトルドッグの“ブルーイー”です。その年齢は、29歳5ヵ月!オーストラリアン・キャトルドッグは、中型犬に該当するため、人間に換算すると132歳になります。どれだけ長生きしたのか、人間に相当する年齢で計算すると一目瞭然です。

そこで気になるのは、「どの犬種が長生きしやすいのだろう」という疑問ではないでしょうか。アニコム損害保険株式会社が調査分析を行ったデータによると、長生きした犬種は以下のとおりです。

  • イタリアン・グレーハウンド(小型犬)
  • ミニチュア・ダックスフンド(小型犬)
  • トイプードル(超小型犬)
  • 柴犬(中型犬)
  • パピヨン(小型犬)
  • ジャック・ラッセル・テリア(小型犬)
  • MIX犬(10kg以下)(小型犬)

このように、小型・中型犬が長生きしているとデータにも表れています。

犬のサイズによって平均寿命が違う?!

犬の全体の平均寿命は、一般社団法人ペットフード協会が2021年に行った調査結果によると、14.65歳でした。とはいえ、犬のサイズで平均寿命にも違いがあります。

サイズ別の一般的な平均寿命は、以下のとおりです。

  • 小型犬 14.4歳
  • 中型犬 13.4歳
  • 大型犬 11.5歳

参照元:アニコム家庭どうぶつ白書参照

平均寿命も小型犬の方が長生きする傾向にあるようです。

室内や室外など飼い方の違いはある?

犬の寿命には、飼い方の違いも大きく影響します。実際に、室外飼育に比べて室内飼育の方が寿命は長くなっています。

なぜ室内飼育の方が長生きする傾向にあるのでしょうか。それは「リスクを軽減できる」からです。

例えば、

  • 感染症や熱中症など病気の予防
  • 事故の危険性を回避
  • 騒音などのストレス軽減
  • 飼い主が犬の変化に気が付きやすい

というように、さまざまなリスクを軽減することにより、室内飼育の方が長生きしやすくなっています。

犬に長生きしてもらうために人間ができること

犬種やサイズで寿命に差が出るとはいえ、人間に比べると犬が短命であることは変わりません。犬に少しでも長生きしてもらうために、私たち人間はどのようなことをしてあげられるのでしょうか。長生きの秘訣を見てみましょう。

定期検診を受ける

病気の治療は、人間と同じで早期発見・早期治療がとても大切です。人間よりも歳を取るスピードが速い犬だからこそ、早いうちから定期的な検診を受けると良いでしょう。

定期検診の受診目安は、1歳以降、年1回がおすすめです。「数年に1回でも大丈夫なのでは?」と思う方もいるかもしれません。先ほども紹介しましたが、人間にとってたった1年でも、小型・中型犬にとっては4年分、大型犬にとっては7年分の時間を重ねています。4年または7年に1度の検診と考えれば、1年に1回は決して多い数ではないでしょう。

また、身体の負担が掛かりやすいシニア期 は、半年に1回の定期検診が理想です。定期検診は、動物病院で実施しているので、かかりつけ医に相談してみましょう。

適度な運動をさせる

適度な運動は、犬の健康にさまざまなメリットをもたらしてくれます。

例えば、

  • ストレスの軽減
  • 肥満の解消
  • 体力の低下を防ぐ
  • 認知症防止

室内で遊んだり、外に散歩に出かけたり、適度な運動をさせると良いでしょう。運動する上で注意してほしいポイントが、散歩の回数や時間です。なぜなら、犬のサイズや犬種、年齢などで、必要な運動量に差があるからです。過度な運動は、犬にとって負担になってしまうため、犬に合わせた散歩を心掛けましょう。

食事の管理をする

食事は、身体の基盤を作るだけでなく、健康維持には欠かせないものです。だからこそ、食事の管理はとても大切です。犬の食事は、バランスのとれたドッグフードをベースに、食材をトッピングしてもOKです。

ただし、食材は正しい知識を得た上で選び、犬に与えるようにしましょう。なぜかというと、人間には害がない食材でも、犬に悪影響を及ぼしてしまう恐れがあるからです。

犬に与えてはいけないものは、以下のとおりです。

  • ネギ類
  • チョコレート
  • アルコール
  • ぶどう
  • 香辛料

その他にも、消化不良や下痢など、体調不良を招きやすい食材もあるため、犬に食材を与える際は注意しましょう。

病気のサインが出ていないか毎日観察

犬に少しでも長生きしてもらうためには、毎日病気のサインが出ていないか観察しましょう。

例えば、以下のように「なんだかいつもと様子が違うな」と感じた際は、かかりつけ医に相談することをおすすめします。

  • 食欲がない
  • 歩き方がぎこちない
  • 水を飲む量が増えた
  • 息切れしやすくなった
  • 下痢や嘔吐を繰り返している
  • 口臭が気になるようになった
  • 身体にできものができた

また家でのセルフチェックには、体調の変化が分かりやすい“体温測定”がおすすめです。体温の測り方は、肛門から体温計を差し込む方法が一般的ですが、嫌がる場合は内股でも計測できます。

犬の一般的な平熱は、以下のとおりです。

  • 小型犬 38.6~39.2℃
  • 大型犬 37.5~38.6℃

参照元:公益財団法人 日本小動物医療センター

日頃から体温をチェックし、些細な変化に気付けるよう心掛けましょう。

去勢・避妊手術を考える

去勢・避妊手術とは、犬の精巣または卵巣を切除する不妊手術のこと。マーキング行動の抑制や、望まない妊娠を回避するために、手術を検討している方も多いでしょう。

この手術のメリットはそれだけでなく、前立腺や卵巣、子宮などの病気の予防効果も期待できます。病気のリスクを軽減するために、去勢・避妊手術を考えてみるのもひとつの案でしょう。

治療費に困らないように備える

長生きしてもらうためには、人間同様、ケガや病気を治療することがとても大切です。とはいえ、動物の治療費は、人間とは違い高額なイメージを持っている方も多いでしょう。

実際に、アニコム損害保険株式会社が2021年に発表した「ペットにかける年間費用」のデータでは、犬のケガや病気の治療費に【59,387円】かけていることが分かりました。

ペットにかかる費用は、治療費だけではなく、フード代や日用品など多岐にわたります。治療費に毎年約6万円もかかると家計の負担が大きく、金銭面が心配になる方も多いはずです。いざというとき治療費に困らないようにするためには、ペット保険に加入し備えておくと良いでしょう。

アニコム損保のペット保険「どうぶつ健保」では、入院手術に特化したプランや日々の通院から補償する総合プランなど、さまざまなプランで治療費をサポートしています。治療費が高額になりやすいシニア犬が加入できるプランもありますので安心です。

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犬種別!かかりやすい病気とは?

最後に、犬種別でかかりやすい病気をご紹介します。愛犬がどんな病気にかかりやすいのか、事前に知っておくと病気のサインに目を向けやすくなるでしょう。

トイプードル

トイプードルがかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 膝蓋骨脱臼
  • 骨折
  • 外耳炎
  • 白内障

トイプードルは、骨や関節のケガや病気が多い傾向にあります。室内飼育の方は、少しでもケガのリスクを軽減できるよう、カーペットやフロアマットを敷いてあげると良いでしょう。また、トイプードルは、耳が垂れ下がっているため、外耳炎に注意しましょう。

チワワ

 

チワワのかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 水頭症
  • てんかん
  • 膝蓋骨脱臼
  • 骨折

チワワは、“アップルヘッド”と呼ばれるリンゴ型の頭が特徴の品種。そんな特殊な形の頭であることから、水頭症など脳神経の病気にかかりやすくなっています。その他、膝蓋骨脱臼や骨折など、骨や関節のケガや病気にも気を付けましょう。

ミニチュア・ダックスフンド

ミニチュア・ダックスフンドのかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 椎間板ヘルニア
  • 膝蓋骨脱臼
  • 尿道結石症
  • 外耳炎

ミニチュア・ダックスフンドは、他の犬と比べて、胴が長く足が短いという特徴があります。そのため、背骨や関節周りに負担が掛かりやすい他、地面の熱による影響を受けやすいでしょう。特に暑い季節に出歩く場合は、熱中症対策が大切です。

ポメラニアン

ポメラニアンのかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 気管虚脱
  • 前肢骨折
  • 膝蓋骨脱臼
  • そけいヘルニア

ポメラニアンは、小型犬によく見られる骨折や気管の病気が多い傾向にあります。気管虚脱は、気管が潰れてしまい、呼吸ができなくなる病気。初期症状は、軽い咳から始まりますが、咳の回数が増えたり、ひどくなったりする場合は、早めにかかりつけ医を受診するようにしましょう。

柴犬

柴犬がかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • アトピー性皮膚炎
  • 外耳炎
  • 白内障
  • 股関節形成不全

柴犬は、アレルギー反応によって皮膚炎を引き起こしやすい傾向があります。アトピー性皮膚炎は、完治が難しい病気のため、症状をコントロールしながらうまく付き合っていきましょう。

フレンチ・ブルドッグ

フレンチ・ブルドッグのかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 熱中症
  • 膿皮症
  • 外耳炎
  • 尿道結石症

フレンチ・ブルドッグは、皮膚疾患にかかりやすい犬種です。また、暑さに弱いため、熱中症を発症しやすいともいわれています。夏場は、家の中だから大丈夫と安心するのではなく、エアコンで湿度や温度の管理を行うようにしましょう。

ゴールデン・レトリーバー

ゴールデン・レトリーバーのかかりやすい病気は、以下のとおりです。

  • 甲状腺機能低下症
  • 濃皮症
  • アトピー性皮膚炎
  • 胃捻転

ゴールデン・レトリーバーは、皮膚疾患にかかりやすい他、胃捻転に注意しましょう。胃捻転とは、胃の内部で異常発酵が起き、胃が拡張することでねじれてしまう状態のこと。高確率で命を落としやすいともいわれているため、腹部が腫れたり、大量のよだれが出たりする場合は、すぐに病院を受診しましょう。

おわりに

愛犬の年齢を人間に換算すると、いくつになりましたか。その年齢に驚いた方も多いのではないでしょうか。少しでも長生きしてもらえるよう、食事の管理や運動、病気の早期発見・早期治療などを

意識して行いましょう。また、治療費が心配な方は、ぜひアニコム損保のペット保険「どうぶつ健保」へお気軽にお問い合わせください。大切な愛犬の命を守るべく、事前に対策をしておきましょう。

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