いよいよ犬が家にやってくるとなると、楽しい反面、迎える環境は整っているかどうか不安になりますよね。今回の記事では、部屋づくりのポイントをいくつかご紹介します。 人と犬とでは快適で安全な部屋づくりの視点が異なります。 人間が生活する家は、物であふれていますし、犬にはなじみのないものばかりです。犬の習性を理解し、愛犬がのびのびと過ごすことができる安全な部屋づくりを目指しましょう。
犬にとって安全な環境とは
人間にとって安全な室内は、犬にとっても安全・安心とは限りません。愛犬が安心して過ごせる環境を目指すためには、まずは次のことに注意しましょう。
誤飲・誤食の危険性を排除する
犬は人間のように手を使って物をつかむことができません。気になるものがあれば、すぐに口で咥えてしまうのです。小物類は犬の口が届く範囲に置かないようにしましょう。
とくに注意したいのはキッチンやダイニングまわりです。食材のにおいが常にしていますし、食品やツールがたくさん置いてあるでしょう。チョコレートやネギ類など、犬の健康を害する食べ物があるかもしれません。
床に小物類を置いたままにしない、ごみ箱はふたつきで犬が開けられないものにする、キッチンには入れないようにガードを設置するなどの対策が必要です。ダイニングやリビングにも、食べ残しや食べこぼしが残っていることのないようにしましょう。
床には滑りにくい工夫を
床材として一般的に使われているフローリングですが、興奮した犬が走るとツルツルとすべって転倒する恐れがあるだけでなく、腰痛やヘルニアなどにつながることもあります。
カーペットを敷くか、フローリングを滑りにくくするワックスなどを使用すると安心です。
危険な場所には立ち入れないようにする
人間にとっては必要な場所でも、犬にとっては危険な場所がいくつかあります。
たとえばキッチン。キッチンには調理に使うツールや犬が食べてはいけない食品などがあります。しっかりしまっているつもりでも、「調理中にポロっと落ちた玉ねぎを犬がバクっと食べてしまった」など、思わぬトラブルも起こり得ます。普段から立ち入らせないようにしましょう。
また、浴室やベランダ、階段などにも注意が必要です。浴室では、おぼれたりやけどをしたりするケース、ベランダや階段では、転んだり、落ちたりして、骨折などのケガをするケースがあります。
ガードやケージ、ドアロックなどの商品を使い、生活空間をわけるようにしましょう。
ハウスの設置は愛犬が落ち着ける場所に
ケージやサークルは、「ハウス」として、愛犬が安心して過ごせるスペースとなります。部屋の中で場所を取るのが悩ましいところですが、犬にとって快適であると同時に、リラックスできる環境に設置してあげましょう。
どのような場所がハウスの設置にふさわしいのか紹介していきます。
ドアや窓からは離して
人の行き来が少なく、外の刺激を受けにくい場所がベターです。愛犬は飼い主が目の前を歩き回ると、寝ていても健気に起き上がったり、遊んでもらえると期待してはしゃいだりしがちです。そして外からの音や光、気配に対しては、緊張したり吠えたりと、常に興奮してしまうのです。
『ハウスはリラックスして休むところ』というイメージづけのためにも、注意して設置場所を考えたいものです。
空調設備の真下や真横を避ける
人間もエアコンの吹き出し口や暖房器具のそばにいると、直接冷気や暖気を感じて体調が悪くなることがよくあります。犬は、人間のように汗をかいたり服を脱いだり着たりして体温調節ができないため、特に注意が必要です。
もちろんエアコンや暖房の入った部屋で過ごさせてあげたほうがいいのですが、寒くなりすぎたり、暑くなりすぎたりしていないか、温度や湿度をよく確認し管理してあげてください。
テレビや音のするものを遠ざけて
テレビや電話、インターホン、時計のアラームなどの音は、犬に驚きと恐怖を与えます。毎日聞くことで慣れていく音もあれば、犬に緊張やストレスを与え続ける音もあります。
いずれにせよ耳のいい犬にとっては、突然鳴り響く大きな音は好ましいものではありません。不快な音へのストレスから、無駄吠えや分離不安などにもつながることがあるので、気をつけましょう。
音のなるものから少し離れた場所にハウスを置く、音量が調整できるのであれば小さめに設定するなどの工夫をしてあげましょう。
家の中の危険なものをチェック!
ここまで、思わぬトラブルの危険性について触れてきました。では、”愛犬にとって気をつけたい家の中にあるもの”とはどんなものなのでしょうか。犬にとって危険なものを具体的にチェックしていきましょう。
電気コード
ペットを飼ううえで一番気をつけなければならないのが電気コードです。犬はかじるのが大好きですから、つい口に入れてガジガジとかみついてしまうことがあり、非常に危険です。
誤飲防止のために苦み成分を付けたコードカバーや、コードを隠すようにボックスをかぶせることができる商品が販売されています。また、犬が届かない高さに配線を打ちつけるという方法もあります。
暖房器具
暖房器具といってもさまざまです。石油ファンヒーターなどは温風の出る出口に近づきすぎると、やけどやケガの原因につながります。
ヒーター全体を覆うフェンスや吹き出し口をカバーするガードなどを設置すると安心です。部屋の換気にも気を配りましょう。
ごみ箱
ごみ箱から飼い主の食べ残しやお菓子などの香りがすると、犬はとくに興味を示します。いたずらや誤飲・誤食を防止するためにもふたつきで転がりにくいごみ箱を選びましょう。中には、倒れたりしても簡単にふたがあかないようにロックがついているごみ箱もあります。ごみ箱の設置場所とあわせてよく検討しましょう。
小物入れ
薬やソーイングセット、アクセサリー、コスメ、子どものおもちゃなど、細かなものが入った小物入れにも注意しましょう。犬が届かない場所に設置するだけでなく、ふたつきのボックスで管理するなど工夫しましょう。
引き出しの中なら大丈夫だろうと思いがちですが、鼻先でつつかれれたり、前足で押したりするうちに、何かの拍子で開いてしまうことも考えられます。誤飲・誤食につながるので注意が必要です。
ティッシュ箱
SNSなどでよく見かけるのがティッシュ箱にいたずらする犬の画像です。柔らかく、どんどん出てくるティッシュは、犬にとっておもしろいおもちゃです。届かない場所に置くようにしましょう。
出しっぱなしに注意したいもの
ついつい生活の中で出しっぱなしにしてしまう品物があります。犬にとっては絶好のおもちゃに早変わりしてしまいますから、注意が必要です。
スリッパや靴下
脱いだらそのままにしてしまいがちな靴下やスリッパ。咥えやすく飼い主さんのにおいのついたアイテムは、犬たちにとって、すばらしいおもちゃになってしまいます。噛まれてボロボロになってしまう、破損した繊維を犬が飲み込んでしまう、というケースはよくあります。
靴下やスリッパを脱ぐときには犬の届かない場所に置いたほうが無難です。あきらめて好きにさせている飼い主さんもいるようですが、噛んでいいものとダメなものを教えないと、もっと深刻なトラブルに発展しかねません。
ストック食材や食べ残し
買い物のあと、ついテーブルの上に置いたままにしてしまう食材。または、食事後に放置された食べ残し。犬はなんとか食べようと、前足や鼻先を伸ばします。「この場所なら大丈夫」と油断せずにしっかり片づけるようにしましょう。
カトラリーセットや調味料
食事の際便利だからと、テーブルの上や手の届きやすい場所に、フォークやナイフなどのカラトリーセットや、調味料を置いていませんか? カトラリーはどれも危険ですし、調味料は犬の体によくないものもあります。出したらすぐにしまうようにしましょう。
子どものおもちゃやアクセサリー
出しっぱなしにしていたつもりはないのに、事故につながるケースもあります。
例えば、冷蔵庫にメモを貼るために使っていたマグネットが何かの拍子に落ちて、犬が食べてしまう。バッグや携帯電話、服なとにつけていたチャームやキーホルダーを犬が口にしてしまう……。などといったケースです。
徹底するのはなかなか難しいのですが、『小物類をできるだけ愛犬の目につくところに置かない。必要のない装飾品をできるだけ抑える』といった対策をとりましょう。
まとめ
いかがでしたか? 犬を迎えるにあたって注意したい事項を挙げてみました。
特に、犬の命に関わる誤飲・誤食などの対策にはしっかりと力を入れて、犬を迎え入れましょう。
犬も人間も一緒に生活しやすくなる製品がたくさん誕生しています。上手に生活に取り入れて、楽しい犬との生活を満喫してください。
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