持ち家の方はもちろん、賃貸の物件にお住まいの方にとって気がかりなのが、犬を飼った際に床が傷つくのではないかという不安です。愛犬と暮らすうえではある程度覚悟すべき問題ですが、どのような工夫をすれば傷を減らすことができ、有効に修理を行えるのでしょうか。この記事では、床をなるべく傷つけずに犬を飼う工夫や修理方法、比較的傷を傷つけにくい犬種など、犬をはじめて飼う方が感じる疑問と不安を解消していきます。
犬の室内飼いは床に傷がつく?
犬を室内飼いすれば、いつでも愛犬と一緒に過ごすことができますが、その代償として床に傷がつくことは避けられません。
犬を室内飼いした場合、どのような傷がつく場合が多いのか、まずは床の素材別に解説します。
フローリング
フローリングは比較的硬い素材ですが、犬の爪による傷がつきやすいです。特にコーティングされていない無垢材はダメージが目立ちやすいため、注意しなければなりません。
また、フローリングは犬が滑りやすく、骨折や脱臼などのケガをする原因にもなります。傷を防ぐことはもちろんのこと、犬の健康を守るためにもなんらかの対策をすべきです。
畳
畳はフローリングよりも柔らかく、爪が食い込みやすい素材であるため、非常に傷つきやすいです。犬によってはかじったり、穴掘りしたりすることもあり、大きな傷が生まれやすのも特徴のひとつです。また、フローリングに比べて、においや汚れが付着しやすく、掃除に手間がかかるという面も考慮しなければなりません。
犬に床を傷つけさせない工夫は?
愛犬との暮らしにおいて、まったく床に傷をつけずに過ごすことは困難ですが、工夫次第では傷を減らすことも可能です。まずは基本を押さえておきましょう。
カーペットを敷く
家具店でも取り扱われている一般的なカーペットを敷くだけでも、直接床が傷つくことを防げます。走る音をカーペットが吸収してくれるので、マンション住まいなどで気になりがちな騒音も予防してくれるというメリットもあります。
マットを敷く
カーペットと同様、床へのダメージを防ぎやすくなります。カーペットと異なり、一部分しかカバーできませんが、ジョイントマットであれば、カーペット以上に床をカバーすることができます。ジョイントマットの場合、汚れ部分だけ剥がして丸洗いできるので、粗相が多い子にはうってつけです。
ワックスなどのコーティング剤を使用する
フローリングの場合は、ワックスなどを塗布してコーティングすると、傷を予防しやすくなります。カーペットやマットと比べると傷を防ぎにくいですが、敷物でカバーできない部分に使うのは効果的です。コーティング剤を購入する前には、犬にとって悪影響がある材料が使われていないかを確認しましょう。
なるべくこまめに爪切りをする
爪を長くしたままにすると、床の上を歩いただけでも傷がつく場合があるので、爪切りはこまめに行いましょう。爪が床に引っかかるとケガをする恐れもありますので、ケガ予防という観点でも重要な対策のひとつです。
床に傷がついてしまったとき、自分で修復できる?
対策を行ったとしても、完璧に床の傷を防ぐことは難しいため、あらかじめ修復方法も把握しておきましょう。必要なアイテムはホームセンターなどで入手してください。
補修グッズを使う
最も手軽な補修方法としては、傷がついた部分に上から色を塗ってごまかす「補修マーカー」の使用がオススメです。根本的な解決にはなりませんが、傷が細かい場合には効果的で、遠くから見ただけでは傷の有無がわかりにくくなります。フローリングがえぐれてしまうなど大きな傷に対しては、パテを塗り込んで修復する「リペア材」を使うといいでしょう。修復のために必要なアイテムがすべて詰め込まれたキットも販売されており、おおよそ2,000~3,000円で入手できます。
アイロンで修復する(無垢材のみ)
加工されていない無垢のフローリングの場合、膨張する性質を利用することによって、雑巾とアイロンを使うだけで修復できる可能性があります。傷がついた箇所に濡れた雑巾を置き、水分を吸収させたあとに、雑巾の上から熱したアイロンを押し当てるだけで構いません。ただし、この方法で直せるのはあくまでも小さな傷に限られ、大きな損傷やえぐり取られた傷は直せません。
床を傷つけない犬種はいる?
犬を飼っている以上、どんな犬種であれ床に傷がつくことを完全に防ぐのは難しく、ある程度は諦めるしかありません。
ただし、小型犬は大型犬と比較して体重が軽く、爪も細いという特徴を持っています。床に傷がついても軽度に収まることが多く、修復も簡単に済むので、小型犬を飼うという選択もオススメです。
まとめ
床への傷対策としては、カーペットやマットなどの敷物の活用や、犬の爪をこまめに切ることが有効です。これらの対策は、傷をつくらないようにするだけではなく、犬のケガ予防にも効果を発揮します。
また、なるべく床に傷をつけない犬種を選びたいという場合は、爪が小さく体重も軽い小型犬がオススメです。犬を室内飼いする以上、床への傷は避けられない問題ですが、今回ご紹介した対策をもとに、部屋づくりや犬種選びの参考にしてみてくださいね。
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