猫を飼ってみたいけど、自分や家族がアレルギー症状を起こさないかと心配な方もいるでしょう。特に小さなお子さんがいる家庭では、アレルギーに敏感になりますよね。
また、猫を迎えたあとでアレルギーが発覚した方、アレルギーがあっても猫を飼いたいという方もいます。軽度であれば対処もできるため、あきらめるのはまだ早いです。この記事では、猫アレルギーの対策について詳しくご紹介します。
猫アレルギーの症状
猫アレルギーとは、猫の抜け毛やフケなどがアレルゲンとなり引き起こされる症状のことを指します。症状は軽い風邪に似たものから、重いものまでさまざまです。
<比較的軽い症状>
・皮膚のかゆみ、赤み(皮膚炎)
・目のかゆみ、充血(白目が赤くなる)
・目元の腫れ
・咳
・くしゃみ、鼻水、鼻のムズムズ
・息苦しさ(呼吸障害)
<重い症状>
・吐き気、嘔吐
・呼吸困難
・嚥下困難(食べ物が飲み込めなくなる)
・下痢
・心拍数の増加
猫アレルギーの原因
猫アレルゲンとされているのは、「Fel d 1~8」と呼ばれる物質です。
特に人間のアレルギー症状は、「Fel d 1」と「Fel d 4」が原因になるケースが多く、猫アレルギーの陽性者の9割は「Fel d 1」に反応すると言われています。
「Fel d 1~8」は猫の皮脂腺で産出され、猫の抜け毛やフケに付着しています。
これらの物質に触れることでさまざまなアレルギー症状が引き起こされる、というのが猫アレルギーのメカニズムです。
猫アレルギーの検査方法
自分が猫アレルギーに当てはまるかどうかは、さまざまな検査で調べることができます。
これらの検査は、なるべく猫を飼い始める前に済ませておくことを推奨します。
病院で検査する場合は、皮膚科やアレルギー科を受診しましょう。
※猫アレルギーの検査を受けられるかあらかじめ問い合わせてから受診するとスムーズです。
血液検査
血液を採取し、猫アレルギーの有無を調べる検査です。
主に用いられるのはRAST検査と呼ばれるもので、これは特定のアレルゲンに対する反応を見ることができます。
一般的に生体検査よりも費用が高く、結果が出るまでに時間がかかる場合があります。
生体検査
アレルゲンを直接皮膚に触れさせることで、アレルギーの有無をチェックする検査です。
アレルギーがある場合、すぐに何らかの反応が現れるためその場で結果が分かります。
血液検査よりも安価ですが、皮膚に異常があったり、アナフィラキシーショックの恐れがあったりする場合は検査することができません。
猫アレルギー対策
たとえ猫アレルギーが判明したとしても、症状が軽い場合は生活の工夫で対処できるケースも少なくありません。
飼育環境を整え、アレルゲンになる猫の抜け毛やフケになるべく触れないようにするのがポイントです。
生活環境の改善
部屋に空気清浄機を設置して空気中に舞うアレルゲンを除去するなど、猫と一緒に暮らす生活環境を改善する方法があります。
また、カーペットは抜け毛やフケが絡みやすく、アレルゲンの温床となりやすい場所です。
猫が過ごすスペースからはカーペットを撤去し、フローリングの上もこまめに掃除するようにしましょう。
抜け毛対策
抜け毛の対処として有効なのは、日常のお手入れの徹底です。
たとえ短毛種で毛が抜けにくい猫であっても、こまめなブラッシングを行い、抜け毛を落とすことを習慣づけましょう。
また、換毛期で抜け毛が増える時期には、シャンプーで全身の毛を洗い落とすのも有効です。
シャンプーの頻度は多くても月に1回程度が目安。必ず猫専用のシャンプーを使い、すすぎ残しがないように仕上げます。
抜け毛と同じく猫アレルギーの原因となるフケ対策には、薬用のシャンプーを使うのがベスト。
獣医の指示に従い、猫の体質や症状に合ったシャンプーを選びましょう。
猫と生活スペースを区切る
アレルギーを持つ人が長時間過ごす場所には、そもそも猫を立ち入らせないようにする方法です。
寝室やダイニング、子供部屋などは進入禁止にしておくといいでしょう。
猫との生活スペースを区切るのに便利なのが、高さのあるペットゲートです。
隙間が大きいものや、低いものは簡単に乗り越えられてしまう恐れがあります。猫のサイズに合わせたものを用意しましょう。
寝室や子供部屋など、猫に入ってほしくない部屋にはドアストッパーや二重カギを取り付け、猫が自分でドアノブを開けないようにする方法もあります。
アレルギーでも飼いやすい猫種
事前の検査で自分や家族の猫アレルギーが発覚した場合、猫種選びにも慎重になる必要があります。
アレルギーでも飼いやすいとされる猫種の代表を5つご紹介します。
※ただし、これらの猫であっても絶対にアレルギー症状が出ないという訳ではありません。アレルギーが猫を飼って良い程度のものなのか、事前に医師と相談することをおすすめします。
サイベリアン
ロシア生まれの大型猫であるサイベリアンは、寒さに耐えるための豊かな毛並みが特徴の猫種です。長毛種のため、抜け毛がアレルギーの原因になりそうなイメージを持たれがちですが、サイベリアンはアレルゲンである「Fel d 1」が他の猫種よりも少ないことが研究で明らかになっています。
絶対にアレルギーが出ないという訳ではありませんが、他の対策と併せることで発症要因を減らせる可能性があります。
ロシアンブルー
サイベリアンと同じくロシアを原産国とするロシアンブルー。
ブルーグレーに輝く毛並みが美しい短毛猫です。この猫種も生まれつき「Fel d 」1の生成が少なく、一般的な猫アレルギーになりにくいとされています。
被毛は密集して生えており、年に2回の換毛期には大量の抜け毛が発生します。いくらアレルゲンが少ないといっても、抜け毛対策は万全に行う必要があるでしょう。
バリニーズ
タイのバリ島にちなんだ名を持つバリニーズは、シャムをそのまま長毛にしたような見た目が特徴です。シャムにターキッシュアンゴラを掛け合わせて誕生した猫と言われています。
セミロングの毛並みを持つバリニーズは、シャムと同様にシングルコートの猫です。一般的にダブルコートの猫よりも抜け毛が少なく、お手入れもしやすいのが魅力的です。
スフィンクス
カナダ生まれのスフィンクスは、ふさふさとした被毛を持たず、しわしわの皮膚が露出したユニークな容貌が特徴です。
「ヘアレスキャット」とも呼ばれ、産毛のように短い毛以外は生えていません。そのため抜け毛も非常に少なく、アレルギーになりにくいとされています。
デボンレックス
イングランドのデボンで生まれた猫種であるデボンレックスは、短く縮れた毛並みを持ち、別名「プードルキャット」とも呼ばれています。
特徴的な被毛は突然変異で現れたもので、バリニーズと同じくシングルコートです。
短毛で抜け毛も少ないため、さほどブラッシングに時間がかからず、初心者でも飼いやすい猫種です。
まとめ
以上、気になる猫アレルギーについてまとめました。
少しでもアレルギーの心配がある場合は、猫のお迎え前に検査を済ませておくことがベストです。
陽性の場合でも、軽度であれば対策や猫種次第では飼えないこともありません。
医師や一緒に暮らす家族とも相談の上、アレルギー対策をしながら猫を飼う方法を考えてみるといいでしょう。ぜひこの記事の内容も参考にしてみてくださいね。
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