更新日
公開日

家の電気がつかない原因は?状況別の対処法と停電時の対策も紹介

家の電気がつかない原因は?状況別の対処法と停電時の対策も紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

執筆者
セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

電気が突然消えてしまったり、スイッチを入れても電気がつかなかったりといった経験のある方も多いのではないでしょうか。特に夜は暗がりになってしまい、ご自身で対処するのはひと苦労です。ひとくくりに「電気がつかない」と言っても、状況によって対処方法はさまざまです。

今回は、電気がつかない状況ごとに原因と対処方法をお伝えしていきます。この記事を参考に、電気がつかない原因を特定するヒントにしてみましょう。

この記事を読んでわかること

・特定の照明だけ電気がつかない場合は、ランプの寿命や照明機器の故障が考えられるので交換・修理する

・特定の部屋だけ電気がつかないのであれば、電化製品の使用量を見直してブレーカーを入れ直す

・家全体の電気がつかない場合、地域一帯で停電している可能性もあるので、まずは周囲を確認する

・周辺が停電している場合は、安全対策をとりつつ復旧を待つ

1.最初に電気がつかなくなった状況を把握しよう

最初に電気がつかなくなった状況を把握しよう

電気がつかなくなったら、まずは状況を確認しましょう。家の電気がつかない状況によって、対処方法が異なります。場合によっては暗いなかでの確認が必要になりますが、慌ててしまうと危ないので、落ち着いて状況を把握してください。

1-1. 家の電気がつかない場合

家の電気がつかないときには、3つの状況が考えられます。まずは、電気がつかないのが部屋の一部だけなのか家全体なのか確認しましょう。

まず、特定の照明機器だけ電気がついていないのであれば、電球やLEDランプが切れている可能性があります。照明機器自体が壊れているといった場合もあるでしょう。

次に、リビングだけ電気がつかないなど特定の部屋だけ電気がつかないといったケースです。この場合、安全ブレーカーが落ちていたり配線トラブルが起きていたりする可能性があります。

最後に、どの部屋も電気がつかず、家全体で電気がつかないケースです。この場合、家全体の電気を管理しているアンペアブレーカーや、漏電による感電や火災を防ぐための漏電ブレーカーが落ちているかもしれません。

1-2. 地域一帯も電気がついていない場合

家全体が停電している時には、家の窓から周囲の家や街灯、信号機を確認しましょう。地域一帯で電気がついていないようであれば、何らかの理由で広範囲にわたって停電している可能性が高いです。

2.ご自宅の電気がつかない場合の原因

ご自宅の電気がつかない場合の原因

家の電気がつかない状況によって、原因が異なります。ここからは状況別の原因を見ていきましょう。

2-1. ブレーカーの電源が落ちている

特定の部屋だけ電気がつかない場合や家全体の電気がつかない場合、ブレーカーが原因のひとつだと考えられます。家の電気がつかなくなったら、足元に注意しながら分電盤のある場所を確認してみましょう。分電盤に配置されているブレーカーには3種類あります。

参照記事:https://pgservice1.tepco.co.jp/2020/06/04/earth-leakage-breaker/

・アンペアブレーカー

アンペアブレーカーは家全体の電気を管理しています。例えば、家のなかでエアコンを使いながら電子レンジやドライヤーを使って電気が消えてしまったという経験はないでしょうか。電気会社で契約しているアンペア数以上の電気が一気に流れると、アンペアブレーカーが落ちて家全体の電気が使えなくなるのです。

・漏電ブレーカー

その名のとおり、家のなかで漏電が起きた時に落ちるのが漏電ブレーカーです。漏電したままになっていると感電や火災の恐れがあり大変危険です。それを防ぐため、漏電を感知したら漏電ブレーカーがオフになり、家全体の電気がつかなくなるのです。

・安全ブレーカー

アンペアブレーカーが家の電気をすべて管理するのに対して、部屋やエリアごとに電気を管理するのが安全ブレーカーです。家全体だけではなく、対象の部屋や家電製品ごとにも使えるアンペア数は決まっています。そのため、既定のアンペア数を超えてしまうと、該当のブレーカーが落ちて電気がつかなくなってしまうのです。

2-2. 照明器具のトラブル

部屋のひとつの照明だけ電気がつかないのであれば、照明機器の故障や電球の寿命によるものかもしれません。

 ・蛍光灯やLEDランプなどの寿命

まず考えられるのは、蛍光灯やLEDといったランプの寿命です。一般的に、白熱電球は1,000~2,000時間ほど、蛍光灯は6,000~12,000時間ほどが寿命とされています。消費電力が少なく寿命が長いとされるLED照明であれば、40,000時間程度が目安です。

電気を切ってから、電気がつかないランプを他の照明機器に取り付けて電気がつくか確認しましょう。他の照明機器に取り付けても電気がつかないのであれば、ランプの寿命が考えられますが、他の照明機器で電気がつくのであればランプではなく照明機器自体の故障かもしれません。

 ・照明機器の接触不良

次に、ランプと照明機器本体がしっかりと取り付けられているか確認します。天井の照明がつかないのであれば、照明機器のアダプタと天井に設置されているシーリング・ローゼットとの接続が緩んでいるかもしれません。

電気のスイッチを切り、緩んでいる箇所がないか確かめてから再度スイッチをつけ、電気がつくか確認してください。

 ・照明機器の故障

電気が付かない原因がランプの寿命や接触不良でなければ、照明機器が故障している可能性も考えられます。照明機器の故障を確認するために、まずはランプを他の照明機器に取り付けてみましょう。それで電気がつくようであればランプの寿命ではありません。

次に、照明機器を取り付ける場所を変えて、スイッチや配線の不具合を確認します。手間ではありますが、設置場所を変えても電気がつかないのであれば、照明機器本体が故障しているといえるでしょう。

 ・配線やスイッチの不具合

ここまでご紹介してきた確認方法で原因が突き止められない場合は、スイッチや配線トラブルの可能性が高いです。一般的に電気設備の耐用年数は15年ほどとされています。

また、電気用品安全法で定められている照明器具など電気絶縁物の寿命は40,000時間、日本工業規格による適正な交換時期は10年が目安です。つまり、10年以上使用している照明機器であれば、配線やスイッチの不具合が原因かもしれません。

2-3. ブレーカーが故障している

ブレーカーが故障している

ブレーカー自体が故障するということはめったにありませんが、経年劣化によりブレーカーが誤作動することもあります。家庭で使われている分電盤に内蔵されているブレーカーは13年で更新が推奨されています。

ブレーカーの寿命を過ぎていて、電気を使い過ぎていないのにブレーカーが何回も落ちてしまうという場合には、ブレーカーの故障かもしれません。

2-4. 引っ越し直後でブレーカーの電源を入れていない

新しい家に引っ越してきたのに電気がつかないのであれば、ブレーカーの電源が入っていない可能性があります。新しい家で電気を使うためには、入居するよりも前に引っ越し先の電力会社に申し込みが必要です。

手続きが問題なく済んでいるのであれば、ブレーカーを確認してください。ブレーカーの電源が入っているのに電気がつかないのであれば、申し込みをした電力会社に問い合わせましょう。

2-5. 電気代を滞納している

ごくまれなケースですが、電気代の未払いで電気の供給が止まっている可能性もあります。しかし、電気料金を滞納していると督促状が届くため、気づかないということもめったにないでしょう。万が一、未払いの可能性がある場合は、速やかに電力会社に確認をして、支払いを済ませてください。

3.家の電気がつかないときの対処方法は?

家の電気がつかないときの対処方法は?

実際に原因がわかったらどのように対処すれば良いのでしょうか。ここからは電気がつかない時の対処方法を原因ごとに説明していきます。

3-1. ブレーカーの復旧作業をする

アンペアブレーカーや安全ブレーカーがオフになっている場合、主な原因は電気の使い過ぎです。復旧する前に、家電製品の使用を減らし、コンセントをつないでいる家電製品を見直しましょう。適正な電気の使用量であれば、ブレーカーを入れ直すことで電気が復旧します。

一方、漏電ブレーカーがオフになっている場合は注意しなくてはいけません。漏電ブレーカーが作動しているということは、家のなかのどこかで漏電しているということです。そのままスイッチを入れてしまうと再び漏電して感電や火災のリスクが高まります。大変危険なため、電力会社に連絡して指示を仰ぐと安心です。

3-2. 照明機器やランプを交換する

照明機器の蛍光灯やLEDといったランプの寿命が原因であれば、ランプを交換しましょう。それでも電気がつかないようであれば、照明機器の故障の可能性が高いです。他の部屋に設置してみても電気がつかないようであれば、照明機器の修理や交換を検討してください。

3-3.配線やスイッチの点検・修理の実施

照明機器の配線やスイッチに不具合がある場合、ご自身での解決はおすすめできません。知識が充分でないままにスイッチや配線を修理しようとすると、感電などのリスクがあり大変危険です。必ず不動産管理事業者や電気工事会社といったプロに問い合わせて、点検や修理を依頼してください。

3-4. ブレーカーや分電盤の交換

ブレーカーの寿命が原因の場合は、ブレーカーや分電盤の交換を検討しましょう。分電盤を交換するためには電気工事の資格が必要になります。分電盤の不調の際には、不動産管理事業者や電気工事会社などの専門スタッフに相談してください。

4.地域一帯の電気がつかない場合の原因

地域一帯の電気がつかない場合の原因

周囲の家や街灯も停電しているようであれば、ご自宅に問題があるわけではありません。電気は発電所や変電所から電線を通って各家庭に届けられています。地域一帯で電気がつかないといった場合は、災害や電気工事によって発電所などから電気の供給がストップしている状況です。

4-1. 自然災害による停電

停電が起きる原因のひとつは、運ばれている電気の流れに異常が発生するケースです。例えば、台風で倒れた樹木や地震で倒壊した家の屋根などが電線に触れると、電線が切れたり、電線同士で接触したりして、電気の流れに異常が起きます。また、雷が電柱や電線に落ちて、電気を送るのに必要な設備が損傷するケースもあります。

4-2. 計画的な工事停電をしている

電力会社では、故障による急な停電を防ぐために、設備の点検や修理・交換を目的として、計画的に工事停電をすることがあります。こういった場合、工事停電についてのお知らせがあらかじめ届きます。工事停電の予定がわかったら、事前に電気が使えない準備をしておくと安心です。

5.地域一帯の電気がついていない場合の対策と復旧までの注意点

地域一帯の電気がついていない場合の対策と復旧までの注意点

地域一帯で電気がついていない場合は個人で対処しきれないため、電気の復旧を待ちましょう。ここからは、停電している時の対策や注意点をお伝えしていきます。

工事停電や節電目的の計画停電であれば、事前に準備も可能です。災害などによって急に停電してしまった場合にも、ご紹介するポイントを意識して対処してください。

5-1. ろうそくは使わず懐中電灯を使用する

電気が使えず、明かりを確保するためにろうそくを使用する方もいらっしゃるかもしれません。しかし、細心の注意を払っていても、非常時には何が起こるかわかりません。倒れて近くのものに引火してしまったり、うっかり触ってやけどしてしまったりするリスクもあります。

普段の生活で使い慣れていないろうそくを使うよりも、懐中電灯や電池式のランタンを用意しておくのが安心です。

5-2. 電化製品の電源プラグをコンセントから抜く

停電した時にアイロンや電気ストーブといった熱を発する器具を使っていたら、速やかにコンセントを抜いておきましょう。使っていたことを忘れたころに電気が復旧し、火災につながるおそれがあります。

ただし、暗闇で動いて高温になっている部分に触れてしまったり、倒して火災につながったりというリスクもあるため、充分に注意してください。

5-3. 暑さや寒さへの対策を立てる

電気の供給がなくなると、冷暖房機器が使えなくなります。35℃を超える猛暑日や氷点下となる真冬日には、エアコンやストーブが使えないというのは死活問題ともいえるでしょう。夏であれば速やかに換気し、こまめに水分補給したり保冷剤を活用したりして熱中症の対策をしてください。

冬場は普段よりも重ね着するなど衣類で防寒対策をしましょう。電池式の石油ストーブであれば停電時でも使用可能です。ただし、閉め切った部屋で長時間使用していると一酸化炭素中毒のおそれもあるため、寒くてもこまめな換気が必要になります。

5-4. 急な停電に備えてSmart Star導入も検討を

急な停電時にも、蓄電システムの備えがあると安心です。Smart Starはソーラーパネルで発電した電気を大容量のリチウムイオン電池に蓄電します。全負荷型の定置用蓄電システムなので、停電時にも家全体の電気をカバーできるのでおすすめです。停電を検知すると自動で蓄電池からの放電に切り替えてくれるので、暗闇のなか手探りで操作する必要もありません。

Smart Starの詳細はこちら

6.家の電気がつかないことに関するQ&A 

家の電気がつかないことに関するQ&A 

ここからは家の電気がつかない時の疑問を解決していきましょう。

6-1. 原因を突き止められなかった場合はどこに連絡する?

電気設備の修理や詳しい原因を突き止めるためには専門知識や資格が必要です。原因がわからなければ電力会社に問い合わせましょう。充分な知識がないまま、ご自身で対処しようと無理をすると漏電や感電のリスクがあり大変危険です。

電力会社に問い合わせると電気がつかない原因を調べてくれます。ただし、修理は引き受けていないため、修理を依頼する場合は電気工事会社に相談してください。

6-2. 電気工事会社に修理を依頼した際の費用は?

電気工事会社に漏電している照明機器の交換・修理を依頼した例をもとに費用相場を見ていきましょう。

さまざまなサービスの相場や見積もりがわかるミツモアによると、漏電の調査費用の相場は6,000円前後、ブレーカーやコンセントなどの修理は3,000~15,000円程度となっています。照明機器に不具合があった場合、照明機器の交換は2,000円から、一体型のダウンライトの交換が必要な場合は5,000円からが相場です。

参照元:ミツモア|電気がつかないのはなぜ?原因の調べ方と適切な対処方法を解説

おわりに

電気がつかないと焦って行動してしまいがちです。しかし、暗がりで慌てて行動してしまうとケガをしたり、何かを壊してしまったりといったリスクがあります。電気がつかない、電気が消えてしまったら、まずは落ち着くことが肝心です。

今回の記事を参考に冷静に状況を判断して、電気がつかない原因を突き止めてください。しかし、ご自身だけで対処するのに不安がある場合は、すぐにプロに相談して解決してもらいましょう。

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする

ライフイベントから探す

お悩みから探す

執筆者・監修者一覧

執筆者・監修者一覧

セミナー情報

公式SNS

おすすめコンテンツの最新情報をいち早くお届けします。みなさんからのたくさんのフォローお待ちしています。