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シミ抜きのポイントは?汚れ別洗剤の選び方やきれいにする方法を紹介

シミ抜きのポイントは?汚れ別洗剤の選び方やきれいにする方法を紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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お気に入りの洋服に限ってシミをつけてしまった経験はありませんか。忙しい日々を過ごしていると、「いつの間にかシミがついてしまった!」ということも多々あるでしょう。衣類のシミ抜きは意外と難しく、大切な一枚を台無しにしてしまうこともあるので注意が必要です。そこで今回は、気になる洋服のシミ抜きについて、基本的な知識やお手入れ方法などをご紹介します。洋服のシミ抜きをマスターしたい方は、ぜひご覧ください。 

シミ抜きに関する基本情報 

食べこぼしや飲みこぼしが原因で、洗濯しても落ちないシミがついてしまうことがあります。シミは時間が経過するとますます取れにくくなるので注意が必要です。ここでは、衣類のシミ抜きに関する基本的な知識を解説します。 

そもそもシミ抜きとは? 

シミ抜きとは、衣類や布物などについた頑固な汚れを、その部分だけピンポイントで取り除くことを指します。つまり、全体を洗うのではなく、シミのある部分にアプローチして汚れを落とす作業のことです。 

デリケートな素材の物やお気に入りの洋服のシミ抜きは、クリーニング店に依頼する方も多いでしょう。しかし、汚れの原因を見極めて適切な方法で対処すれば、自分でシミ抜きができる場合もあります。 

自宅でシミ抜きを行う場合は、洗濯機に入れて洗う前に、部分的な処理を行います。まずは洗濯表示を見て、洗い方についてきちんと確認することを心がけましょう。 

シミにはいろいろな種類がある 

シミにはさまざまな種類がありますが、大きく分けると「水溶性」「油溶性」「不溶性」の3つが挙げられます。 

水溶性のシミは、水に溶けやすく、くっきり滲んでいることが特徴です。油溶性のシミは、水には溶けにくく油脂に溶けやすい性質を持ちます。衣類の縦横に線が入ったようなシミとなるので、見てみましょう。不溶性のシミは、水にも油にも溶けにくい汚れのことを指します。シミの輪郭はぼんやりとした印象です。 

いつどのようにつけたシミか分からないときには、日の光に当てて形を確認してみると良いでしょう。見た目で判断しかねる場合は、シミの部分に水の入ったスプレーを噴射するのがおすすめです。シミ部分の色が濃くなる場合は水溶性、水分を弾くようであれば油溶性、どちらでもないときは不溶性となります。 

シミ抜きの前には色落ちチェックを 

シミ抜きをして、洋服の色落ちが起こる場合もあります。自宅でシミ抜きをする場合、事前に色落ちチェックをするようにしましょう。 

色落ちチェックは、白色のタオルや布に使用する洗剤をつけて、シミのついた部分を軽く叩いて行います。もし色移りをした場合はご自身でシミ抜きをせず、専門のクリーニング会社に相談するのがおすすめです。 

シミがついた!どうしたら良い? 

洋服にシミをつけてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。いくつかのポイントをまとめてみました。 

とにかく拭き取る 

まずは、シミのもととなる汚れをすぐに拭き取るようにしましょう。長い時間そのままでは、汚れが繊維に浸透してしまい、シミが取れにくくなります。 

拭き取る時は、ゴシゴシこすったり、いきなり水洗いしたりすることは禁物です。無理にこするとシミが余計に広がることもあり、衣類の素材によっては水で洗えない場合もあります。乾いた布やティッシュでそっと拭き取ることが大切です。 

衣類の洗濯表示を確認 

次に、衣類の洗濯表示を見て、ご自身でシミ抜きができるかどうか確認をしましょう。水洗いができない素材の場合、無理にシミ抜きするとシミが広がったり生地を傷めたりする恐れがあります。また、ウールやシルク、レーヨンなど、水分によって縮みや色落ちが発生する素材もあるので注意が必要です。自宅でのシミ抜きが難しいときは、クリーニング店に依頼することをおすすめします。 

汚れに合った洗剤を使ってシミ抜き 

洗濯表示を確認してシミ抜きが可能な場合は、汚れに合った洗剤を選びましょう。シミの種類によっては、同じ洗剤を使っても汚れが落ちにくいものもあります。合わない洗剤を使って汚れが落ちない場合、時間が経つごとにシミが取れにくくなるので注意しましょう。 

無理に落とそうとしない 

シミが落ちないからといって無理やり力を入れて擦ると、生地を傷つけてしまいます。また、色落ちや変色する可能性もあるので、シミ抜きの際は充分に注意が必要です。 

せっかくシミを落とそうとしたのに衣類のスレや脱色を起こしてしまったらがっかりします。自宅でシミ抜きする時は、衣類の繊維をいたわりながら行うように心がけましょう。 

汚れ別シミの落とし方とは 

先ほどもご説明したとおり、シミには大きく分けて「水溶性」「油溶性」「不溶性」の3種類が挙げられます。ここでは、それぞれの汚れに適した洗剤とシミ抜きの方法についてご説明しましょう。 

水溶性のシミ 

水溶性のシミは、飲料や調味料、血液などが原因となって生じます。私たちが普段口にするコーヒーやジュース、醤油やケチャップなども代表的な例です。また、ケガをして衣類についた血液のシミも水溶性に含まれます。 

使う洗剤は? 

水溶性のシミは水に溶けやすいため、すぐに洗濯すれば落ちることもあります。食べこぼしや飲みこぼしでできた水溶性のシミ抜きには、中性洗剤や台所用洗剤がおすすめ。しつこい汚れが残った場合は、衣類の種類に合った漂白剤を使うと良いでしょう。 

シミ抜きの方法 

水溶性のシミができたら、すぐにタオルや布を水につけて硬く絞り、シミの部分に当てて、トントンと叩き洗いをします。汚れの範囲が広いときは、水を使ってつまみ洗いするのもおすすめです。 

水だけで落ちない場合は、洗剤を水で薄めて、叩き洗いをしましょう。特に汚れが付着したまま放置したシミは、水溶性のものでも取れにくいことがあります。その場合は、中性洗剤や台所洗剤を使ってお手入れを行いましょう。 

また、血液でできたシミの場合は、お湯を使うと固まって取れにくくなるので注意が必要です。血液のシミには、冷たい水を使いましょう。 

油溶性のシミ 

油溶性のシミは、化粧品や文房具、油分を含んだ食べ物などが原因です。具体的には、ファンデーションや口紅、油性のボールペン、ミートソースなどが当てはまります。水に溶けにくい性質のため、水洗いをするとシミが広がることもあるので注意しましょう。 

使う洗剤は? 

油溶性のシミには、ベンジンやアルコール成分が含まれたクレンジングオイルなどがおすすめです。 

また、ボールペンのインクは食器用洗剤を使って落とせる場合もあります。水に溶けにくく油に溶けやすい油溶性のシミは、油分を利用して落とすことが肝心です。 

シミ抜きの方法 

油溶性のシミ抜きは、洗い流すのではなく、汚れを別の布地に移し変える作業となります。まずは、シミのある箇所の裏側に、タオルや布を置きましょう。次に、別のタオルにベンジンやアルコール入りのクレンジングオイルなどを含ませて叩き洗いをします。何度か叩き洗いを繰り返して、シミが裏側のタオルに移ったら完了です。 

また、ボールペンのインクは食器用洗剤で落とせることもあります。やり方は同じで、タオルや綿棒などに食器用洗剤を含ませて叩き洗いをします。こちらも裏側に敷いたタオルにシミを吸い取らせるように行うのがポイントです。 

不溶性のシミ 

不溶性のシミには、泥や墨汁、チューイングガムなどが当てはまります。水分にも油分にも溶けにくいシミのため、なかなか手強い存在です。外遊びやスポーツが好きな方は、日々悩まされている汚れかもしれません。 

使う洗剤は? 

不溶性のシミには、洗濯用の中性洗剤や漂白剤を使います。落としにくい汚れなので、洗い方には少々のコツが必要です。 

シミ抜きの方法 

不溶性のシミは、水に浸けておくと汚れが広がるケースもあります。洗い方は、中性洗剤をシミ部分に直接塗布するのがおすすめです。洋服についた泥汚れが固まっている場合は、水につけずにそのまま払い落としましょう。チューイングガムがついて取れにくいときは、ヘラを使ってそぎ落としてください。 

固まった汚れを取り除いたら、中性洗剤を直接かけてしばらく時間を置きます。その後、漂白剤を直接かけて、洗濯機で洗うと完了です。また、漂白剤の代わりに蛍光増白剤入りの固形石鹸を使うこともできます。固形石鹸は液体の洗剤とは異なり、直接シミをこすることができるので使いやすい点がポイントです。 

時間が経ったシミはどうする? 

付着して時間が経つと、シミは取れにくくなります。ある程度時間が経過してシミ抜きをする時は、シミの種類(水溶性・油溶性・不溶性)を見分けることから始めましょう。 

「シミ抜きに関する基本情報」でもご説明しましたが、水分を含んだときの反応から、シミの種類が分かる場合もあります。ただし、シミ部分に水をかけても、すぐなじまないことがあるので要注意です。水をかけたら、少し時間を置いて反応を確かめてみましょう。 

また、なかなか落ちないシミには、酸素系漂白剤を使うこともおすすめです。酸素系漂白剤は、水洗いができる素材であれば、水溶性のシミだけでなく、油溶性や不溶性のシミにも使うことができます。特にしつこいシミには、耐熱用のマグカップに酸素系漂白剤とお湯を入れて、シミ部分にお湯の蒸気を当てながら綿棒や歯ブラシでこすると良いでしょう。 

外出先でシミが!代用品で応急処置できない? 

外出先でシミを作ってしまったら、なるべく早めに応急処置を行いましょう。素早く適切な処置をすることでシミが残りにくく、その後のシミ抜きがしやすくなります。外出時にできたシミの応急措置は、シミの種類に合った方法で行うことが大切です。 

水溶性のシミ 

飲食店で飲み物や調味料をこぼしてしまった場合は、ティッシュペーパーに水を含ませて応急処置をしましょう。まず、水分を含んだティッシュペーパーを、シミ部分に軽く当てて叩きます。シミが濡れたら、別のティッシュペーパーで押さえて、シミを移しながら取り除きましょう。何度か繰り返してシミが目立たなくなれば、新たなティッシュペーパーで水分を拭き取ります。ティッシュペーパー以外にも、ハンカチやペーパーナプキンを使うことも可能です。汚れた部分を水ですぐに薄めることで、シミが取れやすくなります。 

油溶性のシミ 

油分を含んだ食べものや化粧品がついてしまった場合は、水をかけても取れない場合があります。まずは、付着した食べかすや固形物を取り除き、乾いたティッシュペーパーを当てて油分を取り除きましょう。ハンドソープや石鹸があるときは、ティッシュペーパーにつけてシミ部分になじませます。その後、水を含ませたティッシュペーパーで押さえながら、シミを移し取れば応急処置の完了です。 

こちらもペーパーナプキンを代用できますが、おしぼりを使うことはあまりおすすめできません。塩素が含まれているおしぼりを使うと、色落ちしてしまうこともあるので注意が必要です。 

シミ抜きのテクニック  

シミ抜きの基本知識やお手入れ方法をお伝えしてきましたが、まだまだ他にもおすすめの方法があります。ここでは、身近にあるグッズを使ったシミ抜きテクニックをご紹介しましょう。 

重曹を使う 

掃除や洗濯、料理などにも活用されている重曹ですが、衣類についたシミ抜きにも使うことができます。重曹は、デリケートな素材にも比較的安心して使用できる点がメリット。食べこぼしや皮脂汚れにも使えるので、しつこい油溶性のシミにもおすすめです。 

重曹でのシミ抜きは、台所用の中性洗剤や酸素系漂白剤と併せて使いましょう。シミ部分に、水を加えペースト状にした重曹を塗り込み、中性洗剤や酸素系漂白剤をかけて揉み洗いします。しっかりと洗ったら、水にしばらく浸しておきます。その後、洗濯機で洗えば完了です。ただし、色素の強い飲み物や泥などの汚れにはあまり効果が期待できないので、注意してください。 

ドライヤーを使う 

酸素系漂白剤を使ったシミ抜きでは、ドライヤーの熱を利用すると汚れが分解されやすくなります。やり方もごく簡単です。まず、シミ部分に直接酸素系漂白剤をつけて、その部分にドライヤーをかけます。ドライヤーを近づけすぎると、生地が傷むことがあるので注意しましょう。その後、汚れをすすいで洗濯機にかければ完了です。 

ただし、熱に弱い素材や、熱で固まる血液のシミには使えません。また、色柄物は色落ちする恐れもあります。事前の色落ちチェックをするように気をつけましょう。 

マグカップをスチーマーの代わりに使う 

「時間が経ったシミはどうする?」でも簡単にご紹介しましたが、自宅にあるマグカップをスチーマー代わりにして、シミ抜きすることもできます。この場合、マグカップにお湯と中性洗剤(汚れがひどい場合は酸素系漂白剤でも可)を入れると簡易スチーマーが完成。マグカップの口部分に、シミのついた洋服を置いて、お湯がつかないように気をつけながら蒸気を当てます。その後、歯ブラシでシミを外側部分から優しく擦ります。内側部分からこするとシミが広がりやすいので、気をつけましょう。シミを擦ったらしばらくなじませて、シミ部分をお湯につけます。再びお湯につけたまま歯ブラシでシミを擦れば、シミ抜きの完了です。 

1回でシミが落ちないときは、同じ工程を何度か繰り返してみましょう。シミ抜き後は、洗濯機で洗いましょう。 

家で落とせないシミはどうする?  

自宅でシミ抜きをしたけれど取れなかった場合や、どうしても落ちない汚れがついてしまった場合は、無理をせずにクリーニング会社に相談してみましょう。デリケートな素材についたシミや、ある程度時間が経ったシミも、もしかすると解決できるかもしれません。 

くらしのセゾンでは宅配クリーニングサービスを行っています。宅配でクリーニングが可能なため、店舗へ運ぶ手間もありません。全国送料無料で、最大12ヵ月無料で衣類を保管するサービスもご利用いただけます。なかなか落ちないシミにお困りの方や、忙しくてクリーニング店へ行けない方は、ぜひ一度お試しください。

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おわりに 

衣類のシミ抜きは、シミの種類を見分けることがポイント。種類によってシミ抜きの方法が異なるので、間違えないよう気をつけましょう。シミ抜きが上手になると、お気に入りの洋服を長く楽しむことができます。生地を傷めぬよう、シミの成分に合った落とし方で、自宅でのシミ抜きに挑戦してみましょう。どうしても落ちないシミは、無理をせずプロに任せることも大切です。シミ抜きにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。 

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