更新日
公開日

マナーのいい傘の使い方と適切な持ち方

マナーのいい傘の使い方と適切な持ち方
セゾンのくらし大研究 編集部

執筆者

セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

傘をさしていたのに、気づいたら肩や足元が濡れていたという経験はありませんか。もしかしたら傘を上手にさせていないのかもしれません。本記事では、傘の基本の持ち方やマナー、雨に濡れないようにする裏技的な傘の持ち方についてご紹介します。

人に迷惑をかけない、傘の基本の持ち方

人に迷惑をかけない、傘の基本の持ち方

傘は雨から守ってくれる便利な道具ですが、同時に人を傷付ける可能性のある“先端の尖った棒”です。自分が考えている以上に、何気ない行為が人に危害を与える可能性があることを認識しておくことが大切です。まずは人に迷惑をかけない基本のマナーを解説します。

傘の開き方

傘を開く際には、周囲に注意を払うことが大切です。特に狭く混雑した場所では気をつける必要があります。手開き式の場合には、傘先を斜め下に向けて、ゆっくりと開き始めます。開きながら徐々に傘を上向きにしていき、ちょうど開き終ったときに頭上にくるようにします。

また、ワンプッシュオープン式の場合は、ボタンを押した途端に勢いよく開くので、より注意が必要。手開き式と同様に、前方に人がいないことを確認したら、傘の中心にある棒(中棒)に手を添えてスピードをコントロールしながらゆっくりと開くようにしましょう。

傘の差し方

傘をさす際には、体のなるべく近くに持つことで、しっかりと雨を防ぐことができます。

立ち止まっているときには、中棒を体と平行にするか、やや体側に傾けると、雨から身を守りやすくなります。歩くときには、中棒をやや進行方向に傾けましょう。人に当たらないように、周りへの意識を忘れないことが大切です。

また、傘をさして自転車に乗ることは道路交通法により禁止されています。雨の中を自転車で走行する時には、レインコート等を活用して、安全かつ上手に防ぐようにしましょう。

傘の閉じ方

傘の閉じ方は、開き方と逆の動きになります。生地には水滴がついているので、周りにも自身にも水滴が飛び散らないように、頭上では閉じないようにします。

周囲への配慮を忘れずに、傘を徐々に下げながらゆっくりと閉じていきましょう。

水滴の落とし方

傘の水滴は、傘先を下に傾けることで、ある程度は自然に落ちていきます。

もっとしっかり水滴を落としたい場合は、傘先を下に向けて、数回軽くトントンと傘を持つ手を叩いて水滴を落とすか、傘先を斜め下に傾けながら手で数回ゆっくり開閉させて落とすようにしてください。勢いよく傘を何度も開閉させたり、クルクル回転させたりすると、水滴が飛び散って周りの人にかかるだけでなく、傘を傷めてしまう可能性もあるので要注意です。

傘の持ち歩き方

傘を閉じたまま歩くときは柄をつかみ、傘の先を下に向け、自分の体の側面に添わせるよう固定して持ち歩くようにしましょう。

よく傘を地面と平行にして持ち歩いている方を見かけますが、他の歩行者の妨げになるだけでなく危険です。実際、傘の先が背丈の低い子供に当たってケガをさせてしまうといった事故も実際にあるようです。

また、杖代わりにして体重をかけて持ち歩くようなことも、傘の劣化に繋がるのでやめましょう。

シーン別 傘のスマートな持ち方

シーン別 傘のスマートな持ち方

傘はそのシチュエーションで、適切な持ち方をする必要があります。特に注意するべきシーンを例に、状況に応じた適切な持ち方を解説します。

強風のとき

強風時には、傘が突風に煽られて、破損しケガに繋がったりする可能性があります。

風の力をそのまま受け止めてしまわないよう、なるべく傘を下げて体の近くに持ち、風向きの変化に逆らわず、風の吹いてくる方向に傘を向けるようにしましょう。下げ過ぎると傘の内側に風が入り込み、傘が裏返り飛ばされてしまう危険性があるので要注意です。

電車やバスなどの公共交通機関に乗るとき

公共交通機関へ乗る際には、傘についた水滴をしっかり落としておくことが大切です。

傘はきちんと閉じ、湿った生地が人に触れないよう傘の広がりをまとめるネームバンドを巻きます。なるべく自分の近くに持ち、周りへ当たらないように配慮が必要です。急ブレーキがかかった時に傘先で人を傷付けてしまうことがないよう、傘を持つ手にしっかりと意識を向けておくようにしましょう。

人とすれ違うとき

人との距離に注意しながら、傘を体の中心で真っすぐ持ち、傘と体がなるべくコンパクトになるように心掛けます。それでも傘同士が当たりそうなときには、互いに傘を傾けて回避しましょう。

階段やエレベーターでは

傘の持ち歩き方でも記しましたが、階段やエスカレーターで上り下りする際には、傘を横向きにはせず、傘先が前後の人に当たらないように注意しましょう。特に上りの時には、背後にいる方の顔近くに傘先がくる可能性がありとても危険です。人を傷付ける可能性がある“先端の尖った棒”を持っているのだと意識し、体の前方におさまるような位置で持つようにしましょう。

建物に入るとき

建物に入る前にしっかりと水滴を落とし、傘袋や傘用ビニール袋などに収納して持ちます。公共施設など、エントランスに水滴取りマットが置かれている場合には、水分を吸い取らせ、ネームバンドを巻いて持ち運びましょう。

ネームバンドを巻いておけば、傘立てに置いても、他の傘と絡んで破損するようなことがなく安心です。

強い雨でも濡れない効果的な持ち方

強い雨でも濡れない効果的な持ち方

強い雨で濡れないようにするためには、まず第一に自分の身長に適した傘を使うことが大切ですが、傘のさし方を工夫することも効果的です。今すぐ取り入れられる裏技的持ち方をご紹介します。

傘をあえてやや低めに持つ

傘を頭の上方に掲げて高い位置で持つと視野を広く保つことができるというメリットがあります。しかし、長時間さす場合には腕が疲れ、強い風を伴う雨の場合は濡れやすくなってしまいます。

一方、肩や脇のあたりに傘の中棒を軽く当て、頭が半分隠れるくらいまで下げて持つと視野がやや遮られますが、傘が体に近い分カバー範囲が広がり、体が濡れにくくなります。傘を掲げるポジションに、高低の選択肢を持っておくことがおすすめです。

荷物を守るにはクロス持ち

一般的に、傘を持っていない方の手で荷物を提げている場合が多いかと思いますが、傘を持つ手を自分の体側に閉じるようにクロスさせると、荷物や肩が濡れないよう、しっかりとカバーすることができます。強い雨の時やどうしても荷物を濡らしたくない場合にはおすすめの持ち方です。

マナーある傘の持ち方で安全&快適な雨の日を

マナーある傘の持ち方で安全&快適な雨の日を

傘の持ち方は法律で定められているわけではなく、マナーの問題です。だからこそ、シチュエーションに応じてスマートに持つ人を見ると、品格を感じます。ちょっとした気遣いを身に着けるだけでも、雨の日も気持ちよく過ごすことができ、事故やトラブルも回避することができます。傘のさし方、持ち方には人柄が出るものと肝に銘じ、周囲を気遣ったマナーを心がけましょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする