地震や台風などの災害が発生すると、発電がストップしたり電線が損傷したりして停電が起こる可能性があります。 停電になり冷蔵庫の電源が切れると、「冷蔵庫の中の食材が傷んでしまわないか」と心配になりますよね。実は冷蔵庫にはそれ自体にクーラーボックスと同程度の機能があるので、工夫次第で食材の保冷時間を伸ばせます。
災害はいつ起こるかわかりません。このコラムでは、停電時に冷蔵庫の保冷時間を伸ばすために普段からできることや災害時の電力供給策について紹介します。緊急時に慌てず適切に行動するためにも、ぜひ最後までお読みください。
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災害で停電したときの冷蔵庫の保冷期間
災害で停電したときの冷蔵庫の保冷期間について解説します。保冷期間を伸ばすためにできることも紹介するので、いざというときに役立ててください。
冷蔵室【2~3時間程度】
冷蔵室の保冷効果は、2~3時間程度持続します。実は冷蔵庫自体にクーラーボックスのような保冷効果があるので、電源が切れてもすぐに常温に戻るわけではありません。 保冷効果を保つには、冷蔵庫のドアをなるべく開閉しないことが大切です。ドアの開閉回数によって、保冷効果の持続時間が大きく変わります。 電力復旧の見通しが立っている場合、短時間の停電であれば、極力ドアを開閉しないようにすることで食材を傷ませることなく保管できます。
冷凍室【1日程度】
冷凍室の保冷効果は、1日程度持続します。冷凍室に入っている凍った食品や保冷剤が保冷効果を高めてくれるため、冷蔵室よりも長時間効果が持続します。 停電が長時間続く場合には、「水漏れ」に注意しましょう。保冷効果が薄まるにつれて冷凍室内の霜や食材が解凍され、水分が発生します。そのため、冷凍室から水が漏れる可能性があります。二次被害を防ぐためにも、停電が発生したら冷凍室の下にタオルや新聞紙などを敷いて対策しましょう。
災害時に冷蔵庫の食材を守る日頃の備え4選
災害時に冷蔵庫の食材を守る日頃の備え4選を紹介します。普段から停電時を想定して備えておくことで、被害を最小限に抑えられます。
保冷剤を冷凍室にストックしておく
生菓子や冷凍食品を購入した際にもらえる保冷剤は捨ててしまいがちですが、いくつか冷凍室に保存しておくと災害時に非常に役立ちます。 保冷剤を活用することで、食材を冷やしたり冷蔵庫の保冷効果を持続させたりできます。
ご飯やお茶を凍らせて保存しておく
ご飯を凍らせておくと、冷蔵庫の保冷効果が長持ちします。災害時に食糧不足になる不安が軽減できるでしょう。炊いたご飯を小分けにしてラップに包み、冷凍するのがおすすめです。
さらに、凍らせたご飯やお茶は、保冷剤として他の食品を冷やすためにも使えます。ペットボトルを凍らせる場合は、膨張して破裂することを防ぐために、中身はペットボトルの最大容量の8~9割に留めておきましょう。 ペットボトル飲料は解凍したあとも水分補給に役立つので、数本凍らせておくことをおすすめします。
冷蔵室には食材を詰め込みすぎない
冷蔵室には食材を詰め込みすぎず、7割程度にしておきましょう。食材が隙間なく詰め込まれていると、冷蔵室内で冷気が円滑に循環しなくなり、保冷効果が落ちてしまいます。 普段から冷蔵室の整理をし、不要なものは破棄してスペースに余裕を持たせましょう。
冷凍室には隙間なく食材を詰め込む
冷凍室は隙間なく食材を詰め込む方が、保冷効果を高められます。凍った食材同士が保冷剤のような働きをするため、隙間なく詰めた方が冷気が逃げません。 保存容器の形をそろえたり収納グッズを活用したりして、隙間なく食材を詰め込みましょう。
災害時に冷蔵庫の保冷効果を持続させる方法
災害時に冷蔵庫の保冷効果を持続させる方法を2つ紹介します。緊急時にも慌てず対処できるように知っておきましょう。
冷蔵庫の保冷効果は、工夫をしても最大1日程度しか持続しません。1日以上停電が続くと、保冷効果が落ち食材が傷み始めます。その場合には、傷みやすい食材から消費していきましょう。具体的には、肉や魚などの生鮮食品、牛乳などの乳製品です。火が使えるならば早めに調理をし、もしできないなら廃棄も検討しましょう。
ドアの開閉回数を抑える
冷蔵庫の保冷効果を持続させるには、「極力ドアの開閉を控えること」が最も重要です。ドアの開閉時には冷気が逃げ、外気が入り込むので、冷蔵庫内の温度を上げてしまいます。
災害時には家族にも「ドアの開閉を控えること」を共有し、やむを得ず開ける際にはなるべく速やかに閉め、開けっ放しにしないようにしましょう。ドアの開閉回数を抑えることは節電にも効果的なので、普段から心掛けると電気代の節約にもつながります。
凍らせた保冷剤や食材を冷蔵室に敷き詰める
冷凍室内に保存していた保冷剤や凍らせた食材を冷蔵室に敷き詰めることで、保冷時間を伸ばせます。冷蔵庫自体の保冷機能と合わさり、庫内の温度上昇を防げるからです。 特に、冷蔵室の最上段に保冷剤などを入れるのがおすすめです。冷気は上から下へ流れるので、最上段に入れることで冷蔵室内に冷気が行き渡ります。
災害時の冷蔵庫の停電対策におすすめの商品
災害時の冷蔵庫の停電対策におすすめの商品を紹介します。こちらで紹介する商品を使用すれば、停電時でも冷蔵庫を稼働できます。 冷蔵庫以外の電化製品にも使えるので、災害時に活躍するでしょう。どれかひとつは備えておくことをおすすめします。
バッテリー(蓄電池)
蓄電池とは、電気を蓄えられる電池のことです。二次電池や充電式電池とも呼ばれ、繰り返し使用できます。設置方法や容量が異なる3種類のバッテリー(蓄電池)を紹介します。
据え置き型
据え置き型のバッテリーは定置式蓄電池とも呼ばれ、戸建住宅などに取り付けられる大容量の蓄電池です。本来は電気代削減のために、電力会社から購入する電力と併用して使われます。 持ち運べないのが欠点ですが、大容量なので、家電に電力を供給するには据え置き型がおすすめです。
据え置き型には「特定負荷型」「全負荷型」の2種類があります。「特定負荷型」は、家の中の特定箇所のみに電力を供給するバッテリーです。例えば、1Fのリビングのみに電力を供給する場合は、2Fの寝室など他の部屋には供給できません。「全負荷型」は、家の中全体に電力を供給できます。特定負荷型に比べるとコストはかかりますが、災害時には非常に役立つでしょう。
ポータブル型
ポータブル型は小さく、持ち運べるバッテリーです。設置工事が不要で手軽に使用できるので、災害時の備えには適しています。スマホの充電など幅広い用途で使用可能であり、利便性も高いです。容量は、据え置き型に比べると少なく、電力を供給できる時間は限られています。家電などに電力を供給するには、大容量の製品や据え置き型・電気自動車を使用しましょう。
電気自動車
普及が進んでいる電気自動車も、バッテリーとして使用可能です。バッテリーとしての電気自動車は大容量で、一般的な家庭で使用する電力を2~4日程度まかなえます。 ソーラーパネルとの連携もできるので、コスパも良く家全体に電力を供給できます。普段から電気自動車に乗っているという方は、災害時に使用できることを覚えておきましょう。
発電機
発電機とは、電力を新たに作ることができる機械です。主にアウトドアで使われているものですが、災害時にも役立ちます。こちらでは、3種類の発電方法を紹介します。
人力発電
人力発電は、人がペダルを漕いだりハンドルを回したりして発電します。10,000~30,000円で購入でき、燃料がなくても使用可能な点がメリットです。一方で、使用できる電力が少なく、ハンドルやペダルを動かしながらしか発電できない点は、デメリットといえるでしょう。 多くの電力を消費しないラジオや携帯の充電には向いています。大量の電力を必要とする家電に電力を供給することには向いていないので、他の発電機との併用がおすすめです。
燃焼式発電
燃焼式発電は、ガソリンやカセット式のガスボンベを使用して発電する仕組みです。安定して電力を供給できる点がメリットで、製品によっては冷蔵庫を稼働させることも可能です。 燃料を普段から備蓄しておく必要があり、製品によっては発電する際の音が気になる場合もある点がデメリットです。
太陽光発電
太陽光を利用して発電する仕組みで、ソーラー発電とも呼ばれます。屋根に取り付けるタイプだけでなくポータブルタイプもあります。ポータブルタイプは設置工事も必要なく太陽光を当てるだけで発電できるので、手軽に導入可能です。
屋根に取り付けるタイプは工事が必要でコストもかかりますが、家電を稼働できるほどの電力を発電できます。太陽光を利用するので、天気によっては発電できないことに注意しましょう。製品によっては蓄電機能がなく、太陽が出ている間しか使えないものもあるので注意が必要です。
関連記事:太陽光発電はメリットがたくさん!仕組みや注意点、賢く使うためのポイントを解説
おわりに
災害時の予期せぬ停電で冷蔵庫の電源が切れてしまっても、本コラムで紹介したことに気を付ければ保冷時間を伸ばせます。 短時間の停電であれば、食材を傷ませずに済むでしょう。さらに、普段から冷蔵庫内の状態を確認したり保冷剤を備えておいたりすることで、災害時の保冷効果をより高めることができます。 蓄電池や発電機を備えておけば、冷蔵庫以外の家電にも使えるので、停電が長引いても安心です。停電が起きたときに慌てず安全に過ごすためにも、普段から災害時に備えておきましょう。
参考:総務省消防庁|3.停電に備える-防災危機管理eカレッジ