「最近、家の周りで見慣れない人をよく見かける」「ポストに不思議なマークが書かれている」——もしかしたら、それは空き巣に狙われている前兆かもしれません。
空き巣による被害は、ある日突然起こるわけではありません。実は、犯行の前には必ず「下見」という準備段階があり、その際にさまざまなサインが残されています。つまり、これらの前兆に気づき、適切に対処することで、被害を未然に防ぐことができるのです。
この記事では、空き巣が残す10の前兆サインを詳しく解説し、それぞれに対する具体的な対策方法をご紹介します。
- 空き巣が残す10の前兆サイン
- 空き巣に狙われやすい家が持つ3つの共通点
- マーキングや前兆を見つけたときの緊急対処法3ステップ
- 留守を悟られないための具体的な工夫と生活習慣
- 防犯カメラやセンサーライトなど効果的な防犯グッズの活用方法


まずはセルフチェック!空き巣の前兆・下見のサイン10選

空き巣は犯行前に必ず下見を行います。なぜなら、逮捕されるリスクを最小限に抑え、確実に盗みを成功させるためには、事前の情報収集が不可欠だからです。ターゲットとなる家の住人の生活パターン、侵入のしやすさ、逃走経路などを入念にチェックし、その情報を忘れないように記録したり、空き巣グループの仲間と共有したりしています。
つまり、下見の段階で残されるサインに気づくことができれば、実際の被害を防げる可能性が高まるということです。ここでは、空き巣が残す代表的な10の前兆サインをご紹介します。
これらのサインには、不審なマーキングやシール、インターホンを使った在宅確認、非通知や無言の不審な電話、郵便ポストにチラシが溜まっている状態、見慣れないタバコの吸い殻やゴミ、自宅周辺をうろつく不審な人物や車、窓ガラスに石を投げる行為、庭やベランダの様子が普段と違うこと、SNSへの不用意な投稿、そして廃品回収車や点検業者を装う訪問などがあります。
それぞれのサインの詳細と対処法については、以下の各項目で詳しく解説していきます。「うちは大丈夫」と思わず、ぜひ一つひとつチェックしてみてください。
①不審なマーキングやシール
実際に空き巣被害に遭う前兆として、郵便ポストなどに「マーキング」と呼ばれる印が確認されるケースがあります。マーキングとは、空き巣犯が侵入する家をリサーチしていく過程で、ターゲットに定めた家に、自分にだけ分かるようなマークを残しておくことです。
マーキングが付けられやすい場所は、外から確認しやすく、かつ住人が気づきにくい箇所です。具体的には、郵便ポスト、インターホン周辺、表札、ガスメーターや電気メーターといったメーターボックスなどが挙げられます。これらの場所は、業者や訪問者を装えば自然に近づける上、住人があまり注意深く見ない場所でもあるため、マーキングには最適な場所となっています。
マーキングの記号や文字は、犯行グループによって異なりますが、一般的によく使われる例を表にまとめました。あくまで一例ですが、参考にしてください。
【空き巣マーキングの記号・文字と意味の一例】
| カテゴリ | 記号・文字 | 意味 |
|---|---|---|
| 住人の属性 | M | Man(男性) |
| W | Woman(女性) | |
| F | Family(家族) | |
| S | Single(独身・一人暮らし) | |
| 学 | 学生 | |
| 赤 | 赤ちゃんがいる | |
| 20, 30 など | 住人の年齢(例:20代、30代) | |
| 生活パターン | SS | Saturday, Sunday(土日が休み・不在) |
| 8-19 など | 不在にしている時間帯(例:朝8時から夜19時まで留守) | |
| 侵入のしやすさ | ○ | 侵入しやすい |
| × | 侵入が難しい・不可能 | |
| △ | 侵入できる可能性がある |
たとえば、「W S 8-19 ○」というマーキングが玄関横に書かれていたとします。このマーキングが意味するのは、
- W:女性
- S:一人暮らし
- 8-19:8時から19時まで不在
- ○:侵入しやすい
となり、全体で「一人暮らしの女性の家で、平日の日中は留守にしており、侵入しやすい」という非常に危険な情報を示しています。
最近では、以前はなかった色のシールが貼られている、といった巧妙な手口も報告されています。シールの色によって意味を持たせているケースもあり、たとえば赤や金色のシールは「入りやすい」、白や黄色は「可能性あり」、黒は「不可」といった使い分けがされることもあるようです。シールは文字よりも目立ちにくく、住人が「何かの広告かな?」と見過ごしてしまう危険性があります。
もし不審なマーキングやシールを見つけた場合は、すぐに写真を撮って証拠として残し、その後速やかに除光液ややすりを使って消去しましょう。マーキングを放置することは、空き巣に「この家は気づいていない」というメッセージを送ってしまうことになります。
②インターホンを使った在宅確認
インターホンは、空き巣が家に人がいるかを確認する手段として最もよく使われる方法の一つです。インターホンを鳴らして誰も出なければ「留守である」と判断し、反応があれば何らかの言い訳をして立ち去る。このシンプルな手口は、証拠が残りにくく、空き巣にとってリスクが低いため頻繁に使われています。
具体的なパターンとしては、以下のようなケースが報告されています。
まず、深夜や早朝といった時間帯に鳴らすというパターンです。明らかに訪問には不自然な時間帯にインターホンが鳴った場合、在宅状況を探っている可能性があります。また、インターホンに出ると「間違えました」と言ってすぐに立ち去るケースもあります。これは住人の性別や年齢層を確認するための手口です。さらに、インターホンを鳴らしたのに応答すると誰もいない、または無言ですぐに切れるという不審な対応も、下見の典型的なサインといえるでしょう。
この行動の目的は、単に留守かどうかを確認するだけではありません。何度か異なる時間帯にインターホンを鳴らすことで、住人の生活リズムを把握しようとしているのです。「平日の昼間は必ず留守」「夜は在宅している」といった情報を収集し、犯行に最適なタイミングを見極めています。
対策としては、録画機能付きのインターホンに交換することが効果的です。顔を見られることを嫌う空き巣にとって、カメラ付きインターホンは大きな抑止力となります。また、「録画中」というステッカーを外から見える位置に貼っておくだけでも、下見の段階で警戒されやすくなるでしょう。
③非通知や無言の不審な電話
固定電話を設置している家庭では、非通知や無言の不審な電話も空き巣の下見サインとして注意が必要です。電話は、在宅状況や家族構成を探る目的で悪用されるケースがあります。
具体的な手口としては、まず非通知設定での着信が繰り返されることが挙げられます。毎週同じ曜日、同じ時間帯にかかってくる非通知電話は、その時間帯の在宅状況を確認している可能性が高いでしょう。また、電話に出てもすぐに無言で切れるという不審な対応も、留守かどうかを確かめるための典型的な手法です。さらに、アンケートや調査を装って電話をかけ、家族構成や日中の在宅状況などを巧みに聞き出そうとするケースも報告されています。
不審な電話への対処法としては、いくつかの有効な手段があります。
まず、留守番電話設定の活用です。ただし、留守番電話のメッセージは「ただいま留守にしております」ではなく、「ただいま手が離せません」や「後ほどこちらからおかけ直しします」など、在宅を匂わせる内容に変更しておくことが重要です。
次に、登録していない電話番号の着信を拒否する設定にしておくことも効果的です。多くの固定電話機には、電話帳に登録されていない番号からの着信を自動でブロックする機能が搭載されています。
さらに、ナンバーディスプレイの導入も検討しましょう。発信者の電話番号が表示されるため、知らない番号には出ないという判断ができます。また、迷惑電話防止機能が付いた電話機を使えば、警察などの公共機関から提供される迷惑電話データベースと照合し、該当する番号を自動で着信拒否することも可能です。
参照:警察庁|住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング~心理と行動-1
④郵便ポストにチラシが溜まっている
郵便ポストは、住人の在宅状況を外部に知らせるサインとして、空き巣が最も注目する場所の一つです。
空き巣が最も確実に留守を判断できる、古典的かつ危険なサインは「郵便物や新聞が溜まっている状態」です。ポストから新聞や郵便物があふれている光景は、「この家は長期間、留守にしています」と公言しているのと同じだといえるでしょう。数日分の新聞が挟まったままのポストを見れば、空き巣は「今がチャンスだ」と確信を持って犯行に及びます。
この点は、警察庁や多くの自治体警察が防犯対策として最も重視しているポイントでもあります。空き巣対策の基本中の基本として、多くの防犯啓発資料で繰り返し注意喚起されています。
対策として、ポストを毎日空にする習慣をつけることが、空き巣に「この家はきちんと管理されている」と思わせる最も簡単で効果的な方法です。たとえ不在がちな生活パターンであっても、ポストだけは必ず毎日チェックする習慣を心がけましょう。
また、旅行や出張などで長期不在になる場合は、新聞の配達を一時的に止める、家族や友人、信頼できる隣人に郵便物の回収を依頼するといった具体的な対策を必ず講じてください。郵便局の「不在届」サービスを利用すれば、指定した期間の郵便物を郵便局で保管してもらうこともできます。
⑤見慣れないタバコの吸い殻やゴミ
家の周辺に、普段は見かけない場所にタバコの吸い殻やコンビニの弁当容器、飲み物の空き缶などが落ちていたら要注意です。単なるポイ捨てと思いがちですが、実は空き巣が下見のために長時間張り込んでいた証拠かもしれません。
なぜゴミが落ちているのか? その理由は、空き巣が家の死角になる場所、たとえば植え込みの影、電柱の陰、隣家との境界付近などで、長時間にわたって家や住人を監視していたからです。住人の出入りの時間帯、家族構成、防犯設備の有無などを確認するため、数時間単位で張り込むこともあります。その際に吸ったタバコや食べた弁当のゴミが、そのまま残されているのです。
単なるポイ捨てと下見のサインを見分けるポイントは、ゴミの状況にあります。たとえば、同じ銘柄のタバコの吸い殻が3本、4本とまとまって落ちている場合、誰かがその場所で長時間過ごしていた可能性が高いでしょう。また、コンビニの弁当や飲み物の容器が、人の視線を避けるような場所(植え込みの奥や車の陰など)に隠すように置かれているのも不自然です。通りすがりの人がポイ捨てするなら、もっと目立つ場所に捨てられることが多いはずです。
見つけた場合の対処法として、すぐに片付けることが非常に重要です。ゴミを放置しておくことは、空き巣に対して「この家は周囲の変化に気づかない、防犯意識の低い家だ」というメッセージを送ってしまうリスクがあります。逆に、すぐに片付けることで「この家の住人は周囲をよく見ている」というアピールにもなり、空き巣が警戒して去る可能性が高まります。
念のため、ゴミを片付ける前にスマートフォンで写真を撮っておくと、万が一の際に警察へ提出する証拠として役立ちます。
⑥自宅周辺をうろつく不審な人物や車
自宅の周辺で、見慣れない人物や車を何度も見かけるようになったら、空き巣の下見が行われている可能性があります。空き巣の下見担当者は、家や住人をさまざまな視点で観察しています。
具体的には、家族構成(一人暮らしか、家族世帯か)、留守になる時間帯(平日の日中は誰もいないか)、窓の鍵の形状(古いタイプで開けやすいか)、防犯カメラやセンサーライトの有無、そして犯行後の逃走経路(どの道を使えば素早く逃げられるか)などを入念にチェックしているのです。
不審な人物や車の具体的な特徴として、以下のようなポイントに注意しましょう。
【不審な人物の例】
- 何度も同じ道を行き来し、立ち止まっては家の方をじっと見ている
- 住人と目を合わせようとせず、視線を逸らす、または顔を隠すような仕草をする
- スマートフォンで家の方を撮影する素振りを見せる
- セールスや点検業者を装い、話しかけてきた際に不自然に会話を引き伸ばそうとする
【不審な車の例】
- 長時間エンジンをかけたまま、または消したまま同じ場所に停車している
- 住宅街には不釣り合いな商用バンや、中の様子が濃いスモークフィルムで見えない車
- 助手席や後部座席に人が乗ったまま、何時間も停まっている
こうした不審な人物や車に遭遇した場合、最も有効な対策は「目が合ったら会釈や挨拶をする」ことです。これは非常にシンプルですが、空き巣に対して「あなたの顔を認識しましたよ」というメッセージを送ることになり、高い抑止効果があります。顔を見られたと感じた空き巣は、「この家は警戒されている」と判断し、犯行を諦める可能性が高まります。
また、車の場合はナンバープレートをスマートフォンのメモ機能や写真で控えておくと良いでしょう。あまりに不審な場合や、連日同じ車が停まっている場合は、警察相談専用電話「#9110」に連絡することも有効な手段です。緊急性は低いが相談したい案件を受け付けてくれる窓口ですので、気軽に活用してください。
⑦窓ガラスに石を投げる
窓ガラスに小石が「コツン」と当たる音がして外を見たが、誰もいなかった。のような経験があれば、それは空き巣が在宅確認をしていた可能性があります。
この行動は、インターホンを鳴らすよりも証拠が残りにくい、古典的な在宅確認の手口です。インターホンの場合、録画機能付きのものであれば顔が映ってしまいますが、窓に石を投げる方法なら物陰から様子をうかがうだけで済むため、空き巣にとってはリスクが低いのです。
なぜこのような行動を取るのか、空き巣の心理を理解しておきましょう。窓ガラスに石を投げる目的は、「住人が音に驚いてカーテンを開けたり、窓を開けたりしないか」という反応を、物陰からうかがうことにあります。何の反応もなければ留守である可能性が高いと判断し、反応があれば在宅中と判断して犯行を見送るわけです。
また、石が窓の下や周辺に複数個置かれている場合も要注意です。空き巣は下見の際に、目印として小石を意図的に置いていくことがあります。後日その石が動いていなければ「誰も気づいていない=防犯意識が低い」と判断される恐れがあります。そのため、見慣れない小石を見つけたら、写真を撮ってから速やかに取り除くことを強くおすすめします。
このような手口への対策として、センサーライトや防犯カメラの設置が非常に効果的です。人の動きを感知して自動で点灯するセンサーライトは、物陰に潜む不審者をパッと照らし出すため、空き巣を大いに驚かせます。また、防犯カメラがあれば、たとえ深夜や早朝でも不審者の姿を記録でき、証拠として残すことができます。
⑧庭やベランダの様子が普段と違う
庭やベランダは、空き巣にとって玄関と並ぶ重要な侵入経路となりやすい場所です。特に一戸建て住宅の場合、庭は足場になるものや身を隠せる場所が多く、空き巣が侵入のしやすさを念入りにチェックするポイントとなっています。
読者の皆さんが日頃チェックすべき「普段との違和感」として、以下のような具体例が挙げられます。
- 置いてあった植木鉢やブロック、プランターの位置が、不自然に数センチずれている
- エアコンの室外機や物置の上に、泥のついた足跡のようなものがある
- 庭の砂利が一部だけ踏み固められている、または不自然に掘り返されている
- ベランダの手すりに、乗り越えようとしたような不自然な傷や汚れ、土の跡がある
空き巣が庭やベランダへ侵入する目的は、犯行の準備としてルートの確認や足場の安全性をチェックすることにあります。実際に本番の犯行を行う前に、一度その経路を試し、問題なく侵入できるかを確かめているのです。
予防策としては、日頃から整理整頓を心がけ、変化に気づきやすい状態にしておくことが基本です。庭やベランダが雑然としていると、多少の変化があっても気づきにくくなってしまいます。また、エアコンの室外機の上や物置の周辺など、足場になりそうな場所には物を置かないことも重要です。どうしても物を置く必要がある場合は、定期的に位置を確認し、少しでもずれていたら警戒するようにしましょう。
⑨SNSへの不用意な投稿
これは「現代型の空き巣」による情報収集の手口です。従来の物理的な下見だけでなく、インターネット上、特にSNSでの情報収集も並行して行われている危険性が高まっています。
空き巣に情報を与えてしまう危険な投稿の具体例を挙げます。
まず、「明日から沖縄旅行!3泊4日で楽しんできます!」といった、リアルタイムでの長期不在の告知です。これは空き巣にとって「今がチャンスだ」と教えているようなものです。また、自宅の部屋の中から窓の外の景色が映った写真は、建物の階数や方角、周辺の目印などから住所を特定される危険があります。さらに、高価なブランド品、現金、宝飾品などの購入品を自宅で撮影して投稿する行為は、「この家には金目のものがある」と宣伝しているのと同じです。
そして見落としがちなのが、写真に自動的に付与される位置情報(ジオタグ)です。スマートフォンで撮影した写真には、撮影場所の緯度・経度情報が記録されることがあり、これを解析されると自宅の住所が正確に特定されてしまいます。
具体的な自衛策として、以下のルールを今日から実践してください。
- SNSの公開範囲を「友達のみ」や「フォロワーのみ」に限定する
- 旅行やイベントの投稿は、帰宅してから行う
- 自宅周辺や家の中が特定できる写真は投稿しない
- スマートフォンの設定で、写真の位置情報(ジオタグ)をオフにする
⑩廃品回収車や点検業者を装う訪問
突然訪れる廃品回収業者やガス・水道の点検業者は、すべてが空き巣というわけではありませんが、犯罪者が好んで使う手口です。その目的は、「合法的に家の中を覗き、家族構成や資産状況を探るため」にあります。
注意すべき業者の典型的なパターンをご紹介します。
【廃品回収業者のパターン】
- 「無料で引き取りますよ」と言いながら、玄関から中を覗き込もうとする
- 「テレビは何台ありますか?」など、家財の配置を探るような質問をしてくる
【点検業者のパターン】
- 「市役所から来ました」と公的機関を装い、事前通知なく突然訪問してくる
- 「無料で点検します」と言って、家の中に上がり込もうとする
- 身分証の提示を求めても、曖昧にしたり「車に置いてきた」とごまかす
不審な訪問者への対応方法は以下のとおりです。
ステップ1:ドアチェーンをかけたまま対応する 玄関は必ずチェーンをかけた状態で対応し、物理的に侵入を防ぎましょう。
ステップ2:身分証の提示を求め、会社に在籍確認する 「今から確認の電話をします」と伝えた時点で、偽物なら慌てて立ち去ることが多いでしょう。
ステップ3:怪しいと感じたらハッキリ断る 「必要ありません」「お断りします」と、明確に意思を伝えてください。
特に高齢者が狙われやすい傾向にあるため、ご家族に高齢の方がいる場合は、不審な訪問者には絶対にドアを開けないよう注意を促してください。
空き巣に狙われる家が持つ3つの共通点

空き巣は無作為に家を選んでいるわけではありません。下見を繰り返す中で、「犯行に成功しやすい家」の条件を満たしているかを慎重に見極めています。ここでは、空き巣が特に重視する3つの共通点について詳しく解説します。これらの条件に当てはまる家は、空き巣に「この家は狙いやすい」と判断されてしまうため、早急な対策が必要です。
留守であることが外から分かる
空き巣が最も恐れるのは、住人との遭遇(鉢合わせ)です。家に人がいる状態で侵入すれば、その場で通報され逮捕されるリスクが格段に高まります。そのため、空き巣にとって「留守の確証を得ること」は犯行の絶対条件なのです。
留守だと判断される具体的なサインには、以下のようなものがあります。
- 郵便ポストに新聞や郵便物が溜まっている
- 夜になっても部屋の明かりが全く点かない
- 日中、洗濯物が干しっぱなしになっている
- インターホンを鳴らしても反応がない
これらのサインは、意図せず「今、この家は無防備ですよ」と外部に知らせてしまっているのと同じなのです。空き巣は周到に下見を行い、こうしたサインを見逃しません。日頃の生活習慣を少し見直すだけで、留守だと悟られにくくすることができます。
簡単に侵入できる
警察庁が公表しているデータによれば、「侵入に5分以上かかると侵入者の約7割が犯行を諦める」という調査結果があります。これは、空き巣がいかに時間をかけずに侵入できる家を好むかを示す重要なデータです。

引用:警察庁「住まいる防犯110番『侵入者プロファイリング~心理と行動③』」
空き巣は「面倒くさい」「時間がかかりそう」と感じる家を極端に嫌います。なぜなら、侵入に手間取れば手間取るほど、通行人や近隣住民に気づかれ、通報されるリスクが高まるからです。そのため、下見の段階で「この家はすぐに入れそうだ」と判断された家が、優先的にターゲットとなってしまいます。
侵入が簡単だと判断される家の特徴として、以下のようなポイントが挙げられます。
- 玄関の鍵が旧式(ピッキングされやすいディスクシリンダーやピンシリンダー等)
- 窓に補助錠がなく、クレセント錠(窓の内側についている一般的な鍵)のみ
- 防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備が見当たらない
- エアコンの室外機や物置など、2階への足場になるものが窓の近くにある
逆に言えば、これらの弱点を一つずつ潰していくことで、空き巣に「この家は時間がかかりすぎる」と思わせ、ターゲットから外させることができるのです。
人目につきにくく逃げやすい
空き巣にとって、侵入のしやすさと同等に重要なのが、「捕まらずに逃げ切れる環境かどうか」です。どれだけ短時間で侵入できても、犯行後に逃走経路が確保できなければ逮捕されるリスクが高まります。そのため、空き巣は下見の段階で、周辺環境や家の立地を入念にチェックしています。
人目につきにくい(=逃げやすい)家の特徴として、以下のような条件が挙げられます。
- 人通りが少なく、地域住民の交流が少ない
- 家の周りが高い塀や生い茂った植木で囲まれ、死角が多い
- 夜間、街灯が少なく暗がりになる場所があ
- 複数の逃走経路(路地裏、抜け道など)が確保できる
「誰にも見られずに侵入でき、誰にも見られずに逃げられる」環境は、空き巣にとって最高の犯行現場なのです。そして、空き巣はこれらの下見で確認した「共通点」に関する情報を、忘れないため、また仲間と共有するために「マーキング」として残すことがあります。次章では、そのマーキングや前兆を見つけたときの緊急対処法を解説します。
マーキングや前兆を見つけたときの緊急対処法3ステップ

もし自宅でマーキングや不審なサインを発見してしまったら、冷静に、しかし迅速に対処することが重要です。パニックになる必要はありませんが、放置することは絶対に避けてください。ここでは、前兆を見つけた際に取るべき行動を、3つのステップに分けて解説します。この手順を踏むことで、空き巣に「この家は警戒している」というメッセージを送り、犯行を未然に防ぐことができます。
ステップ1:冷静に証拠を記録する
最初に行うべきことは、証拠を残すことです。焦ってすぐに消してしまいたくなる気持ちは分かりますが、その前に必ずスマートフォンのカメラで撮影しておきましょう。
撮影する際のポイントは、日付と時刻が分かるようにすることです。多くのスマートフォンでは、写真に自動的に撮影日時が記録されますが、念のため写真アプリで確認しておくと安心です。また、マーキングの全体像だけでなく、どこに書かれているのか(玄関、ポスト、インターホンなど)が分かるように、引きの写真も撮っておくと、後で説明する際に役立ちます。
撮影した写真は、警察に相談する際の客観的な証拠になります。「こういうマーキングがありました」と口頭で説明するよりも、実際の写真を見せたほうが、警察も状況を正確に把握でき、適切なアドバイスや対応をしてもらいやすくなります。また、万が一被害に遭ってしまった場合でも、事前にマーキングがあったという証拠は、捜査の手がかりとなる可能性があります。
ステップ2: マーキングはすぐに消す
マーキングを見つけたらすぐに消しましょう。マーキングをつけた本人以外に情報の拡散を防ぐためです。他の空き巣グループに見つかって情報を共有されると、空き巣のターゲットになるリスクがあります。またマーキングを放置していると、空き巣犯から防犯意識が低い家とみなされ、犯行を実行される危険性も高まります。
マーキングをすぐに消すことで、空き巣に狙われていると気付いているアピールにもなるので、もしもに備えて写真として証拠を残してから消しましょう。消す方法としては、油性ペンには除光液、シールにはシール剥がしやハンドクリーム、傷には補修剤がおすすめです。賃貸住宅の場合は、家主や管理会社に連絡しましょう。マーキングを消した後は、交番や警察に相談しておくと安心です。周辺地域の見回りを強化してくれることもあります。
ステップ3:警察(#9110)に相談する
マーキングを消した後は、警察に相談することも忘れないでください。ここで連絡するのは、緊急通報の「110番」ではなく、警察相談専用電話の「#9110」です。
「#9110」は、緊急性は低いものの、警察に相談したい内容がある場合に利用できる窓口です。「不審なマーキングを見つけた」「最近、家の周りで不審な人物をよく見かける」といった相談に対応してくれます。通話料は無料で、平日の日中を中心に受け付けています(自治体によって受付時間が異なる場合があります)。
警察に相談することで得られる効果として、まず地域のパトロールを強化してもらえる可能性があります。同じエリアで複数の相談が寄せられれば、警察もそのエリアを重点的に見回るようになります。また、相談した内容は記録として残るため、万が一被害に遭った場合でも、「事前に相談していた」という事実が捜査の手がかりになることもあります。
「こんなことで警察に相談していいのだろうか」と遠慮する必要はありません。空き巣被害を未然に防ぐためにも、少しでも不安を感じたら、まずは「#9110」に電話してみましょう。
空き巣に狙われない家にする防犯対策の例6選
前章では、空き巣の前兆を見つけたときの対処法をお伝えしました。しかし、理想的なのは「そもそもマーキングすらされない家」にすることです。ここでは、空き巣に「この家は狙えない」と下見の段階で判断させるための、具体的な防犯対策を6つご紹介します。どれも効果が高く、多くの家庭で実践できる方法ばかりですので、できるところから取り入れてみてください。
防犯カメラを設置する

空き巣が嫌がる家にするには防犯カメラの設置が有効です。人目を気にする空き巣にとって防犯カメラは、犯行記録が残る危険性があるだけでなく、「見られている」という感覚がするため下見段階で敬遠する傾向があります。このように空き巣犯罪の抑止効果が見込める防犯カメラは一般的に導入コストが割高なため、ダミーカメラや防犯カメラの存在をアピールするステッカーを利用する方もいるでしょう。
しかし、空き巣のなかにはダミーカメラを見破る者もいるため、無防備な家として逆に印象付けてしまう危険性があります。空き巣被害に遭わないためには、記録可能な防犯カメラの設置など確実な防犯対策グッズがおすすめです。
くらしのセゾンが提供する家庭用防犯カメラは、手軽な月額レンタルで防犯カメラシステムを提供するサービスです。故障時の修理や消耗品の無料交換などもレンタル費用に含まれているので、安心して防犯カメラを導入いただけます。一括でお支払いができる購入契約もご用意しています。離れて暮らす家族を見守る「高齢者見守りカメラ」、管理が不安な空き家・別荘のための「空き家見守りカメラ」も取り揃え、ご要望に合わせた防犯カメラをご提供します。


防犯性の高いカギや防犯グッズを活用する
防犯性の高いカギは、侵入するのに時間がかかり、空き巣が犯行を諦める要因となります。先述の警察庁のデータにもあるとおり、侵入に5分以上かかると約7割の空き巣が諦めるため、時間稼ぎは非常に有効な対策なのです。
具体的には、古いタイプのディスクシリンダーやピンシリンダーから、ピッキングが困難なディンプルキー(表面に複数のくぼみがある鍵)や、電子錠、スマートロックなどに交換することが効果的です。また、玄関や窓に補助錠を追加すれば、「1ドア2ロック」の状態となり、開錠に倍以上の時間を要するため、さらに防犯性が高まります。
他にも、防犯ステッカーを玄関や窓に貼ることで、「この家は防犯対策をしている」という視覚的なアピールになります。実際にホームセキュリティサービスに加入していなくても、ステッカーがあるだけで空き巣に心理的なプレッシャーを与えられます。
さらに、くらしのセゾンが提供するホームセキュリティ「Secual」は、不審な動きを検知すると設置したセンサーが反応し、警報ブザーが鳴るとともにスマートフォンに通知が届くサービスです。「初めての方でも簡単にホームセキュリティを。」をコンセプトに、自分でセンサーを設置してスマホで利用開始ができる手軽さと、導入しやすい価格でお届けします。下記専用ページからのご購入で月額利用料が3ヵ月無料になるキャンペーンを実施中です。この機会にぜひご利用ください。


家の周りに音や光の仕掛けを設置する
空き巣が本能的に嫌うものが「音」と「光」です。なぜなら、これらは自身の存在を白日の下にさらし、捕まるリスクを格段に高めるからです。幸い、音と光を利用した防犯グッズは比較的安価で手軽に導入できるため、まだ対策をしていない方はぜひ検討してみてください。
【光の仕掛け:センサーライト】
人が近づくとパッと点灯するセンサーライトは、空き巣に「見られている!」という強烈なプレッシャーを与えます。夜間、家の周囲が暗くなる場所に設置すれば、不審者が近づいた瞬間に照らし出され、周囲の注意を引くことができます。
設置場所として、玄関や勝手口、侵入経路になりやすい窓の下、ガレージや駐車場などが効果的です。ソーラー充電式のセンサーライトも多く販売されており、電気工事不要で簡単に取り付けられます。
【音の仕掛け:防犯砂利】
見た目は普通の砂利でも、踏むと「ジャリジャリ!」と大きな音が出る防犯砂利も非常に有効です。その音量は約70デシベル前後(掃除機やセミの鳴き声に相当)にもなり、住人だけでなく、ご近所にも異変を知らせる効果があります。
庭や家の裏側、勝手口周辺、エアコンの室外機の周りなど、人目につきにくい場所に敷き詰めておくと良いでしょう。ホームセンターやインターネット通販で手軽に購入できる点も魅力です。
これらの仕掛けは、空き巣に「この家は対策しているな、面倒だ」と思わせ、下見の段階でターゲットから外させる効果が高いといえます。費用対効果も優れているため、ぜひ導入を検討してみてください。
留守を悟られない工夫をする
この対策は、先ほど解説した「空き巣に狙われる家の共通点1:留守であることが外から分かる」を直接打ち消すための最も重要な行動です。どれだけ防犯グッズを設置しても、「今、誰もいない」と確信されてしまえば、空き巣は犯行に及びます。逆に、「もしかしたら誰かいるかもしれない」と思わせることができれば、それだけでも大きな抑止力となります。
日常生活の中で簡単にできる「留守を悟られないための習慣」を、以下のチェックリスト形式で整理しました。
【留守を悟られないための習慣チェックリスト】
└ポストが空っぽの状態を保つことが基本中の基本
・洗濯物は夜になったら取り込む
└夜間も洗濯物が干しっぱなしの状態は、不在のサインに
・タイマー付き照明を活用する
└長期不在時でも、夜になると自動でリビングの明かりが点くように設定するだけで、在宅を装える
ランダムな時間に点灯・消灯する製品を選ぶと、より効果的
・SNSに注意する
└旅行やイベントの様子をリアルタイムで投稿することは、不在を宣伝しているのと同じ危険な行為
これらはすべて、空き巣に対して「この家の住人はいつ帰ってくるか分からない」という疑念を抱かせるためのカモフラージュです。少しの工夫で大きな効果が得られますので、ぜひ習慣化してください。
ご近所付き合いと地域の連携をする
最新の防犯グッズも強力ですが、空き巣が本能的に最も嫌うのは「人の目」です。どれだけ高性能な防犯カメラを設置しても、それは録画するだけであり、その場で犯行を止めることはできません。しかし、「人の目」は違います。不審者を見つけた瞬間に声をかけたり、通報したりすることができるため、空き巣にとっては最大の脅威なのです。
なぜご近所付き合いが防犯になるのか、その理由は、「見慣れない人物がうろついていたら挨拶をする」「地域の人がお互いの顔を知っている」という環境が、空き巣にとってはいちいち監視されているようで、非常に活動しにくいのです。警察庁のデータでも、空き巣が犯行を諦めた理由として最も多いのが「声をかけられた」ことであるという結果が出ています。
【ご近所付き合いのアクション例】
└これが最も簡単で効果的な第一歩、「あなたのことを見ていますよ」という無言のメッセージ
・地域の清掃活動やイベントに参加する
└顔見知りを増やす絶好の機会
・回覧板や地域のグループチャットで不審者情報を共有する
└地域全体で防犯意識を高める具体的な行動
普段からの挨拶一つが、地域全体を空き巣から守ることにつながります。ご近所付き合いは、古くからある日本の美徳であり、同時に最強の防犯対策でもあるのです。
セキュリティ会社のサービスを活用する
ご自身では防犯対策に自信がないという方は、プロのセキュリティ会社のサービスを活用すると良いでしょう。セキュリティ会社の警備システムを導入している家庭は、空き巣犯にとって「防犯意識の高い家」という印象になります。侵入を感知されると緊急通報されるリスクもあることから、空き巣犯もわざわざ侵入しようとは思わないでしょう。
また、セキュリティ会社では定期的に巡回を行うため、空き巣犯が巡回中の警備員やガードマンと遭遇したというケースもあります。24時間365日対応が可能で、異常を感じたらいち早く察知し、早急に警備員が駆けつけてくれる安心感があります。ご自身で防犯意識を高めつつ、万が一に備えてセキュリティ会社への防犯依頼も検討すると良いでしょう。
おわりに
空き巣被害を防ぐためには、「前兆に気づく力」と「狙われない環境をつくる行動」の両方が必要です。この記事では、空き巣が残す10の前兆サイン、狙われやすい家の3つの共通点、そしてマーキングを見つけたときの緊急対処法、さらには今日から始められる6つの防犯対策をご紹介しました。
どれも特別な知識や高額な費用が必要なものばかりではなく、日常生活の中で少し意識を変えるだけで実践できるものが多くあります。「うちは大丈夫」と過信せず、まずはご自宅の周りをチェックし、不審なサインがないか確認してみてください。そして、できるところから対策を始めていきましょう。
特に防犯カメラの設置は、空き巣に対する高い抑止効果を持つだけでなく、万が一の際の証拠としても非常に有効です。改めて、くらしのセゾンの「家庭用防犯カメラ」をご紹介します。月額レンタルプラン(月額4,840円から)なら初期費用を抑えられ、故障時の出張修理保証や消耗品交換といった充実したアフターサポートも付いています。30社以上の豊富な取り扱いから、お客様のご自宅に最適な防犯カメラをプロが提案し、設置からメンテナンスまで一貫してサポートします。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。