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洗濯槽の黒カビ対策を徹底解説!予防方法から掃除用クリーナーの選び方まで

洗濯槽の黒カビ対策を徹底解説!予防方法から掃除用クリーナーの選び方まで
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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洗濯物に黒や茶色のカスがついているのが気になったことはありますか。洗濯のゴミがついただけと気にしない方も多いかもしれませんが、その正体は洗濯物の嫌なニオイの原因にもなり、そのままにしておくと健康にも被害を及ぼす原因にもなりえるのです。

今回はそんな黒いカスの正体について徹底的に解説していきます。正しい洗濯槽クリーナーの選び方や洗濯槽洗浄の方法についても解説していきますので、洗濯物につく黒いカスや洗濯槽の汚れが気になる方は参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること

洗濯物に付着する黒いカスの正体は洗濯槽に発生した黒カビです。洗濯物に付着した黒カビは嫌なニオイの原因になるだけではなく、シックハウス症候群やアレルギーの原因ともなりうるため、洗濯槽のカビ対策が必要です。

洗濯槽は湿気がたまりやすく、カビのエサとなる汚れや洗剤カスが残りやすいので、カビにとって栄養が豊富にあり繁殖しやすい環境といえます。そのため、洗剤の量やすすぎの回数に注意し、使わないときには洗濯槽を空にして乾燥させることによってカビを予防できます。

そのうえで、1~2ヵ月に1回程度、洗濯槽クリーナーを使って槽洗浄を行いましょう。頑固な汚れにはメーカー純正の洗濯槽クリーナーやプロへのクリーニングを検討してください。

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洗濯物についている黒いカスの正体は?

洗濯物についている黒いカスの正体は?

洗濯物についている黒いカスの正体は黒カビです。カビは初めから黒いのではなく、黄色から茶褐色、黒色へと変化し、黒いカスとなって洗濯物に付着します。そのため、洗濯物に黒いカスがついているということは洗濯槽のカビが放置されている証拠といえるでしょう。

衣類に付着した黒カビは嫌なニオイの原因になるだけではありません。洗濯物についたカビをブラシなどで除去すれば見た目はきれいになりますが、カビが繁殖している洗濯槽で洗濯した衣類は繊維の奥にまでカビが入り込んでしまっています。

もちろん、洗濯物を日光の下で干すと、太陽光に含まれる紫外線でカビを殺菌することは可能です。しかし、部屋干しや生乾きのままたんすやクローゼットに戻してしまうと、そこにもカビが繁殖してしまう恐れがあるのです。

また、カビ菌が付着した衣類を着ることによって健康に被害を及ぼすこともあります。衣類についたカビの胞子を吸い込むことで、シックハウス症候群やアレルギーの原因にもなるので、注意が必要です。

参照元:厚生労働省

洗濯槽にカビが発生する原因

洗濯槽に発生する黒カビは、主に衣類についた皮脂のタンパク質や汚れ、溶け残った洗剤カスが空気中のカビ菌の栄養分となり発生します。洗濯槽は毎日水やお湯を使うので湿気がこもりやすく、カビの栄養となる汚れも溜まりやすいため、カビや雑菌の繁殖に理想的な環境なのです。とくに、あたたかくなり湿度が充分にある梅雨の時期には発生しやすくなります。

洗濯槽の中を覗いてもきれいなのに、嫌なニオイがするといったケースもあるかもしれません。洗濯槽のカビは裏側に発生していることも多いため、目に見える部分だけではなく、目に見えない部分も定期的にメンテナンスが必要になるのです。

洗濯槽に発生するカビの予防方法

洗濯槽に発生するカビの予防方法

 

洗濯槽のカビを防ぐためには、カビを繁殖させない使い方が重要です。ここからは洗濯槽に発生してしまうカビの予防方法について見ていきましょう。

普段の洗濯方法を見直す

まずは普段の洗濯機の使い方を見直しましょう。以下のような使い方をしていたら注意が必要です。

洗剤や柔軟剤の量、すすぎ回数は気にしていない

必要以上に洗剤や柔軟剤の量が多すぎると、溶け切れなかった洗剤が洗濯槽に残り、カビのエサとなってしまいます。そのため、洗濯のたびに計測された水の量に合わせた洗剤の使用量を守ることが大切です。また、すすぎは1回よりも2回するほうが洗濯槽の裏に入り込んだ洗剤や柔軟剤も残りにくくなります。

残り湯を使って洗濯している

お風呂の残り湯を洗濯に使用する方も多いですが、残り湯には皮脂汚れが含まれ、時間とともに雑菌も繁殖してしまうため、入浴後から時間がたった残り湯を洗濯に使うのは避けたいところです。使うのであれば、その日のうちか、遅くとも翌朝までに使用するのがベターです。

洗濯機の中に洗濯物を放置している

洗濯機の中に洗濯物を放置している

着用した衣類には汗や皮脂といったカビのエサとなる汚れが付着しているため、洗濯機の中に洗濯前の衣類を入れておくのは避けましょう。また、洗濯が終わったあとの湿った衣類を洗濯槽の中に放置していると、洗濯槽に湿気がこもり続けることになり、カビが繁殖しやすくなります。

そのため、使い終わったら速やかに洗濯槽から濡れた衣類を取り除くようにしましょう。使わないときにできるだけ洗濯槽を空にしておくことが大切です。

洗濯後も洗濯機のふたを閉めたままにしている

使い終わった洗濯槽には湿気を含んだ空気がこもっているため、ふたを閉めたままにしているとカビが繁殖しやすくなってしまいます。そのため、洗濯後にはふたを開けたままにして、乾燥させることが大切です。メーカーによっては洗濯後に乾燥運転ができるコースもあるので、そういった機能を活用し、洗濯槽の湿気をしっかりと逃がしましょう。

ただし、小さい子どもやペットがいるご家庭では、洗濯槽に入り込んで閉じ込められてしまうといった事故もあるため、ドアストッパーを活用して完全に閉まらないように対策をしておくのがおすすめです。

定期的な洗濯機の手入れとカビ取り

洗濯槽のカビを防ぐためには洗濯槽だけではなく、全体的なメンテナンスを定期的に行うことも大切です。普段から、洗濯槽だけではなく洗濯機本体のほこりや汚れもこまめに取るように心がけましょう。

とくに、洗濯機の背面や洗濯機下の洗濯パン、排水口付近はほこりが溜まりやすいため、注意が必要です。そのうえで、月1回を目安としてカビ取りを行うと、さらにカビ予防の効果が高まります。洗濯機の各メーカーも1~2ヵ月に1回程度の槽洗浄を推奨しています。

洗濯槽クリーナーの選び方

洗濯槽クリーナーの選び方

ここからは定期的なメンテナンスに使用する、洗濯槽クリーナーの選び方を説明していきます。洗濯槽クリーナーにはさまざまな種類がありますが、ご家庭の洗濯機に合わせた洗剤を選ぶようにしましょう。

取扱説明書を必ず確認しよう

洗濯槽クリーナーを選ぶときに重要なのが、取扱説明書を確認することです。洗濯機の種類やメーカーによっては推奨していない洗剤や掃除方法もあります。

例えば、ドラム式洗濯機の場合、つけ置きタイプの洗剤は洗濯槽全体に液を行き渡らせることができないことが多いため、効果が充分に出ません。また、酸素系漂白剤は泡が立ち過ぎてしまい、泡が漏れてしまったり排水に異常が出てしまったりと、故障の原因にもなります。そのため、洗濯槽洗浄をする前には必ず取扱説明書を確認してください。

洗濯槽クリーナーの種類と特徴

洗濯槽クリーナーは主に3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を確認して、お使いの洗濯機に合わせたクリーナーを選びましょう。

塩素系洗剤

洗濯槽カビキラーなど塩素系の洗濯槽クリーナーは、カビ取り効果も高いため、多くのメーカーが推奨している洗濯槽洗剤です。液体タイプの商品が多く、強い殺菌効果でカビを分解して除去します。

効果が強い分、刺激も強く、酸性洗剤と混ざると有毒なガスが発生して危険なため、取り扱いには注意が必要です。塩素系洗剤を使用するときには他の洗剤と混ざらないか気をつけ、換気を充分に行いましょう。

酸素系洗剤

オキシクリーンや洗濯槽ハイターなど、酸素系の洗濯槽クリーナーはつけ置きして掃除するものが主流です。塩素系の洗濯槽クリーナーに比べると洗浄力が落ちますが、強い発泡力があるため、泡の効果でこびりついたカビ汚れを剥がしてきれいにします。塩素系より殺菌力は劣りますが、塩素系独特のニオイがなく、槽洗浄後に洗濯する衣類へのダメージが少ないことがメリットです。

重曹・クエン酸

料理にも使われる重曹やクエン酸を使った掃除方法もあります。塩素系や酸素系クリーナーと比べると殺菌力が低く、洗浄力が弱いですが、ナチュラルな方法で洗濯槽の掃除をすることが可能です。強い成分の洗剤を使いたくない方や、小さな子どもやペットがいる家でも安心して使えます。

【洗剤別】洗濯槽の掃除方法

【洗剤別】洗濯槽の掃除方法

お使いの洗濯機や掃除スタイルに合った洗剤が選べたら、掃除方法を確認していきましょう。洗剤別に掃除方法をご説明していきます。

塩素系洗剤を使った掃除方法

塩素系洗剤を使った洗濯槽の掃除方法は、酸素系洗剤を使った掃除方法よりも短い時間で掃除できるのが特徴です。縦型洗濯機でもドラム式洗濯機でもほぼ同じ手順で進めることができます。

  1. 洗濯槽にクリーナーを入れる
  2. 洗濯槽に最大量まで水をためる
  3. 標準コースで洗濯機を回す

洗剤によって、先に水を貯めてからクリーナーを入れるものもありますが、クリーナーと水を入れて洗濯機を回すだけのたった3工程と、とてもかんたんに槽洗浄できるのが魅力です。

洗濯機に槽洗浄コースがあれば、時間をかけて徹底的に洗濯槽洗浄ができるので、時間がある場合は活用すると良いでしょう。お手入れ後に塩素系独特のニオイが気になる場合は、洗剤を入れずに標準コースで再び洗濯機を回すことでニオイを和らげることができます。

酸素系洗剤・重曹を使った掃除方法

酸素系のクリーナーを使った掃除方法はつけ置きが必要になるため、掃除が終わるまでに半日程度時間がかかりますが、つけ置き以外は1時間程度で掃除ができます。

  1. ゴミ取りネットを外して洗濯槽に40~50℃のお湯を満水まで貯める
  2. クリーナーを投入して、洗いコースで5分ほど回す
  3. 半日~1日ほど放置する
  4. 浮いてきた汚れをゴミ取りネットを使って取り除く
  5. 再び洗いコースで5分ほど回し、ゴミを取り除く
  6. きれいな水に入れ替えすすぎと脱水を繰り返す
  7. 底に溜まったゴミを取り除き洗濯機のふたを開け乾燥させる

酸素系クリーナーを使った槽洗浄は、洗濯槽の汚れを剥がして浮かびあがらせます。浮いてきた汚れやゴミを取り除きながら掃除を行うため、洗濯機のゴミ取りネットやフィルターをつけたまま槽洗浄してしまうと、ネットの中にゴミが溜まって洗浄の邪魔になるおそれがあります。そのため、洗濯機についているゴミ取りネットは掃除の前に取り外しましょう。

洗濯槽にためるお湯は40~50℃がベストです。この温度にするとクリーナーや重曹の成分が働きやすくなるため、お湯が使えない場合にもできるだけあたたかい水を用意すると洗浄効果を高めることができます。

浮いてきたゴミを取り除くときには100円ショップのお風呂のゴミ取り用ネットを使うと便利ですが、ハンガーにストッキングをかけたものでも代用可能です。ここでしっかりとゴミを取り除かないと、洗濯機が詰まってしまったり故障の原因になったりするので、根気よくすべてのゴミを取り除くことが重要です。

掃除をしても黒カビが出続けるときには?

掃除をしても黒カビが出続けるときには?

 

槽洗浄を何回やっても黒いカビがなくならないときには、買い替えを検討される方も多いかもしれません。しかし、なかなか落ちないがんこな黒カビには、より専門的なクリーニングが必要になります。洗濯機を買い替える前にぜひ検討してみてください。

メーカーの純正洗濯槽クリーナーを使う

市販の洗濯槽洗剤を使っても、汚れやニオイが気になるという場合には、洗濯機メーカーの純正洗濯槽クリーナーを使用してみましょう。

メーカーの純正洗濯槽クリーナーはネットショップや家電量販店で1,500~3,500円ほどで購入可能です。市販のクリーナーよりも割高ではありますが、縦型やドラム式、全自動など洗濯機のタイプに応じて高い効果が期待できます。

プロの洗濯機クリーニングに依頼する

メーカーの純正洗濯槽クリーナーを使っても、まだニオイや黒いカス汚れが気になるという場合には、プロによるクリーニングを検討してみましょう。

購入してから10年以上経っている洗濯機の場合は、プロに頼むよりも洗濯機を買い替えたほうがコスパが良い場合もありますが、使い始めて年数があまり経っていない場合には、プロによる専門的な洗濯機のクリーニングを検討してみてください。

洗濯機の中には洗濯槽クリーナーで掃除できる部分以外にも汚れが多く潜んでいます。プロによる洗濯機クリーニングでは、洗濯機を細かいパーツまで分解し、高圧洗浄機などによってホコリやカビ、石けんカスを取り除きます。このような専門的なクリーニングによって、洗濯槽の裏側やプロペラの下、排水ホースの内側など、家庭では掃除できない部分にたまったがんこな汚れを徹底的に取り除くことができるのです。

くらしのセゾンでも、洗濯機を完全分解して洗浄を行う洗濯機分解クリーニングのサービスを提供しています。洗濯機を分解して細かなパーツの洗浄が可能なので、洗濯槽だけではなく、パルセーターと呼ばれるプロペラや洗濯パンも徹底的に掃除できるのでおすすめです。

くらしのセゾンの洗濯機分解クリーニングの詳細はこちら

おわりに

洗濯物に付着する黒いカスの正体は、嫌なニオイの原因ともなる黒カビです。健康にも被害を及ぼしかねないカビを洗濯槽に繁殖させないためにも、定期的なカビ取りのメンテナンスと、カビを繁殖させない使い方が重要です。ただし、どうしても改善が見られない場合にはプロに頼むのもひとつの手です。洗濯槽をしっかりとお掃除して、さっぱりと気持ちの良い洗濯をしてください。

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