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水漏れ修理はコーキング材があれば自分でできる?!方法や注意点をチェック

水漏れ修理はコーキング材があれば自分でできる?方法や注意点をチェック
セゾンのくらし大研究 編集部

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「水漏れを修理したい」「外壁の目地のひび割れが気になる」といったトラブルの解決に便利なのがコーキング材です。水漏れを放置しておくと、家自体の劣化につながりかねません。

今回はコーキング材の種類や適用場所、ご自身で水漏れ修理する方法などを紹介します。また、セルフ修理の注意点もまとめました。ご自宅の水漏れでお悩みの方は、内容を参考に修理にトライしてみましょう。

この記事を読んでわかること

水漏れ修理で役立つのがコーキング材です。コーキング材はペースト状になっており、すき間やひびに充填して使用します。時間が経つと硬化し、水漏れを防ぐのです。コーキング材を活用すればご自身での水漏れ修理が可能です。

コーキング材にはいくつか種類がありますので、修理箇所に応じて適切なタイプを選びましょう。 ご自身でコーキング材を打ち直す場合、古くなったコーキング材を取り除き、新しく充填していきます。より密着させるために、下地材であるプライマーを塗布してからコーキング材を充填しましょう。

ただし、コーキング材によるご自身での水漏れ修理はあくまで応急処置です。水漏れを根本から解決できるよう、専門家への相談も検討してみてください。

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水漏れ修理で役立つコーキング材の基本

水漏れ修理で役立つコーキング材の基本

シンク・排水管などで水漏れが起きた場合、部位や程度によってはご自身での対処が可能です。水漏れ修理の際に役立つのがコーキング材です。まずはコーキング材の知識を深めていきましょう。

水漏れ修理で活躍するコーキング材とは

コーキング材の概要や用途を紹介します。

コーキング材は施工の際に生じるすき間を補填するもの

そもそも「コーキング」とは、建築物の施工で生じるすき間を埋めることを指します。すき間の補填に用いるのがコーキング材です。「シーリング材」と呼ばれることもあります。

コーキング材はペースト状になっており、すき間やひびを埋めるように補填します。時間が経つと固まり、防水性が高まるため水が漏れません。水回りはもちろん、外壁・屋根の補修やサッシの施工などにもコーキング材を使用できます。

1成分形と2成分形がある

コーキング材には、1成分形と2成分形の2タイプあります。違いは硬化剤を使うかどうか。それぞれの特徴を表にまとめました。

タイプ概要
1成分形・硬化剤を混ぜなくても自然に固まる
・空気に含まれる水分と反応し、表面から硬化していく
2成分形・撹拌機などを使用して、基剤と硬化剤を混ぜ合わせて使用する
・基剤と硬化剤が反応することで固まる
・硬化スピードが調整できる

ご自身で水回りを修理するなら、硬化剤を混ぜる必要のない1成分形が扱いやすいでしょう。1成分形のコーキング材は、ホームセンターやECサイトなどで購入できます。

コーキング材が劣化するとどうなる?

コーキング材は「一度打てば永久的に役目を果たせる」というわけではありません。コーキング材の寿命はおよそ5~10年とされており、劣化すると以下のような症状があらわれます。

  • 痩せて厚みがなくなる
  • 接着面から剥がれる
  • 欠落する
  • 成分が溶け出してベタベタするなど

コーキング材が痩せたり欠けたりすると、すき間から水が浸入し水漏れが発生します。外壁などから雨漏りしてしまえば、家自体が傷んでしまいかねません。そのため、コーキング材の定期的な打ち直しが必要です。

コーキング材を打ち直す際の費用の目安

コーキング材を打ち直す際の費用の目安

コーキング材の打ち直しを専門会社に依頼する場合、大きく分けて2つの施工方法があります。それぞれの費用の目安を見てみましょう。なお、外壁や屋根など高い場所のコーキング材を打ち直すケースでは、足場設置費用(150,000~200,000円程度)が別途かかることに注意してください。

古いコーキング材を撤去してから打ち直す方法

古いコーキング材を撤去し、新たに打ち直す工法(打ち替え)の費用相場は、1mあたり700~1,200円です。ただし、打ち替え工法では古いコーキング材の撤去費用10,000~30,000円が上乗せされます。

打ち替え工法は費用が高額になるデメリットがありますが、耐用年数が7~10年と長持ちします。

古いコーキング材の上から打ち直す方法

既存のコーキング材を撤去せず上に重ねて打つ工法(打ち増し)は、打ち替えに比べてリーズナブルに済むでしょう。施工の費用相場は1mあたり500~900円となっています。古いコーキング材の撤去費用もかかりません。

しかし、劣化したコーキング材の上に打つため、あまり長期間は持たないでしょう。打ち増しの耐用年数の目安は2~5年です。

コーキング材の種類

コーキング材の種類

ひとことで「コーキング材」といっても、さまざまな種類があります。その中でも、DIYで使用頻度の高い種類をまとめました。それぞれ適した場所も紹介しているので、ご自身で水漏れ修理をする際の参考にしてみてください。

シリコン系コーキング材

シリコン樹脂が原料のコーキング材です。耐水性や耐熱性に優れているため、キッチン・浴槽といった水回りの補修に適しています。雨や日差しなど天候による劣化を防ぐ耐候性が高いことから、ガラス回りにも使用可能です。

シリコン系コーキング材で注意したいのが、シリコンオイルです。硬化した後もシリコンオイルが出ており、コーキング材の上から塗装できません。汚れやすいのも難点でしょう。

変成シリコン系コーキング材

変成シリコン系コーキング材の原料はウレタン樹脂です。シリコン系と混同しやすいですが、別物と覚えておきましょう。

変成シリコン系コーキング材は耐候性があり、外壁のひび割れ補修や内外装の目地などに適しています。シリコン系と違い、汚れが付きにくく、コーキング材の上から塗装可能です。一方、常に濡れている場所の補修には向いていません。

ウレタン系コーキング材

耐久性や密着性が高いウレタン系コーキング材。内外装の目地や塗装の下地として使用されます。ウレタン系コーキング材は水漏れの応急処置にも最適です。比較的安価で手に入るのもメリットでしょう。

難点は紫外線に対する弱さです。ホコリも付着しやすいので、ウレタン系コーキング材を屋外で使用する場合は上から塗装しなければなりません。

アクリル系コーキング材

アクリル系コーキング材

内装の補修にアクリル系コーキング材が用いられる場合があります。カラーバリエーションが豊富で、壁紙の色に合わせてコーキングを目立たなくすることが可能です。水性で扱いやすいため、DIYにも重宝します。

ただし、アクリル系コーキング材は耐久性が高くありません。そのため、耐久性が求められない場所の使用に留め、水回りや屋外では使わないようにしましょう。

ポリサルファイド系コーキング材

ポリサルファイド系コーキング材は耐久性が高く、表面にホコリやゴミが付きにくい特徴があります。外壁や窓枠、石目地などに適しています。

気をつけたいのはにおいです。ポリサルファイド系コーキング材は硫黄化合物の独特なにおいがあるため、扱う際は部屋を換気しましょう。また、上から塗装すると変色する可能性も。塗装する場合は汚染防止処理を行ってください。

自分でコーキングする方法を紹介

水回りや外壁などで水漏れを見つけたら、こまめに修理しておきましょう。ひび割れやすき間の程度が小さければ、専門会社に依頼しなくてもご自身でコーキングが可能です。ここからは、水漏れ部分におけるコーキングのやり方をお伝えします。

コーキング前に準備するもの

コーキングする前に、必要なものを準備しましょう。

【準備するもの】

  • コーキング材
  • コーキングガン
  • プライマー
  • バックアップ材
  • マスキングテープ
  • カッター
  • ヘラ
  • 軍手

コーキング材を補填するには、コーキングガンが必要です。コーキングガンはホームセンターなどで購入できます。電動式と手押し式がありますが、DIYに使うなら手押し式が扱いやすいでしょう。

また、プライマーはコーキング材を密着させるための下地材です。補修箇所の目地サイズが揃っていないようなら、バックアップ材も用意しておいてください。

コーキングの手順

続いて、コーキングの手順を見ていきましょう。大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 水漏れ箇所のコーキング材を取り除く
  2. バックアップ材を装填する
  3. マスキングテープで修繕箇所を囲う
  4. プライマーを塗布する
  5. コーキングガンにコーキング材をセットする
  6. 補修箇所にコーキング材を充填する
  7. 表面をヘラでならす
  8. マスキングテープを剥がして乾燥させる

では、それぞれの手順を具体的に解説します。

①水漏れ箇所のコーキング材を取り除く

まずは、水漏れが発生している部分のコーキング材を取り除いていきます。カッターで削るようにすると取り除きやすいでしょう。既存のコーキング材を撤去できたら、きれいに掃除します。濡れていたら水気をしっかり拭き取って乾燥させてください。

②バックアップ材を装填する

補修箇所の目地サイズが不揃いのままコーキングしてしまうと、美しく仕上がりません。必要に応じてバックアップ剤を装填し、目地のサイズや深さを揃えておきましょう。

③マスキングテープで補修箇所を囲う

マスキングテープで補修箇所を囲う

コーキング材などが補修箇所ではない部分に付いてしまうのを防ぐため、マスキングテープを活用します。補修箇所を囲うように貼りましょう。目地を補修する場合は、曲がらないようまっすぐ貼ってください。

④プライマーを塗布する

コーキング材を補填する前に、下地であるプライマーを塗布します。プライマーにはコーキング材との密着力をアップさせる働きがあります。

⑤コーキングガンにコーキング材をセットする

補修箇所の下準備が整ったら、コーキングガンにコーキング材をセットしてください。

【コーキングガンのセット方法】

  1. コーキング材のノズルを外す
  2. ノズルの先端(またはカッター)で吐出膜に穴を開ける
  3. ノズルの先端を切り落とし、コーキング材に取り付ける
  4. コーキングガンのロッド棒を一番後ろまで引く
  5. コーキング材を装着する
  6. 軽くレバーを引いてロッド棒を前進させ、コーキング材を固定する

ノズルの先端をどのくらいのサイズで切るかによって、コーキング材の出てくる量が決まります。補修箇所の幅に適したサイズに切れば、作業しやすくなります。

⑥補修箇所にコーキング材を充填する

コーキングガンがセットできたら、補修箇所にコーキング材を充填していきましょう。その際に、内側に空気が入らないよう注意してください。

⑦表面をヘラでならす

充填したコーキング材をヘラでならします。表面に段差がなく、平らで均一な仕上がりを目指しましょう。

⑧マスキングテープを剥がして乾燥させる

マスキングテープを剥がし、乾燥したら補修完了です。マスキングテープはゆっくり丁寧に剥がしてください。手荒に剥がすと、マスキングテープに付いていたコーキング材が他の場所に付着してしまうかもしれません。最後まで気を抜かないようにしてください。

自分でコーキングするときの注意点

自分でコーキングするときの注意点

ご自身でコーキングする場合、気をつけたいポイントがあります。自己流で修理すると、思わぬトラブルを招くかもしれません。注意点をしっかり踏まえてから、水漏れ修理にチャレンジしましょう。

水漏れの処置は部分に合わせて判断を

ここまで、水漏れ修理の方法としてコーキングに着目してきました。しかしながら、どの場所の水漏れ修理にもコーキング材が最適というわけではありません。水漏れ箇所によってどう修理するか、適切に判断する必要があります。

例えば、排水管の水漏れ修理をする際は、いきなりコーキング材を使用するのはおすすめできません。コーキング材の補填より、部品の交換や防水テープでの処置がふさわしい場合があるのです。コーキングによって一時的に水漏れがおさまっても、部品交換が必要なケースであれば、再び水漏れが発生してしまうでしょう。排水管の水漏れを応急処置するなら、コーキング剤の補填より防水テープを巻きつけた方が簡単です。

このように、水漏れ部分に応じてコーキングがふさわしいかどうか判断してから修理しましょう。

DIYコーキングはあくまでも応急処置

ご自身でのコーキングは、あくまでも応急処置であると心に留めておいてください。「コーキングで水漏れしなくなったからもう大丈夫」と安心するのは早計です。水漏れは家や設備の劣化につながるので、コーキング材などで応急処置をしつつも、根本的な解決を目指しましょう。

心配な場合は専門家へ相談を

心配な場合は専門家へ相談を

水漏れ修理で心配があればプロへの相談をおすすめします。プロに相談すれば、確実なコーキング材の打ち直しが望めるだけでなく、配管や部品の交換などにも対応してもらえるでしょう。家や設備を劣化させないためにも、プロに適切な判断・対応をしてもらうのが重要です。

くらしのセゾンでは「水まわり修理サービス」を提供しています。「排水設備工事責任技術者」といった専門資格を持ったスタッフが、365日年中無休で対応します。1年間の無償工事保証が付いているので、アフターフォローも万全です。水漏れでお困りの際は、くらしのセゾンにご相談ください。

セゾンの水まわり修理サービスの詳細はこちら

おわりに

水漏れ修理に活躍するコーキング材。ホームセンターなどで購入でき、ご自身で応急処置したい場合に便利なアイテムです。しかし、確実に水漏れを修理するには適切な判断と技術が必要になるでしょう。

今回紹介したコーキング材の種類や修理の手順などを参考に、水漏れを発見したらこまめに修理しつつ、専門家への依頼も視野に入れて対応しましょう。

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