台風が来た時、自宅の窓ガラスが強風でガタガタと揺れたり、窓に物が飛んで割れたりしないか心配に思ったことはありませんか。
今回は、台風で窓ガラスが割れた時の対処法を知りたい方に向けて、窓ガラスが割れた時の注意点や応急処置などをご紹介します。応急処置の手順や、ガラスを交換する場合の費用相場をまとめました。万が一に備えて、窓ガラスが割れないようにするための事前対策も要チェックです。
この記事を読んでわかること
- 台風が風速20mを超えた場合、窓ガラスが割れてしまう危険性がある
- 割れた窓ガラスを片づけたり、応急処置したりする場合は、身の安全を第一に、軍手やスリッパを着用してケガに気をつけて行うこと
- 新しい窓ガラスに変更する場合の費用相場は20,000~65,000円程度、ガラスの種類や窓の面積によって費用は異なる
- 条件を満たしていれば、台風で窓ガラスが割れた時の修理に火災保険が適用されるケースもある
台風で窓ガラスが割れた時の被害
台風による強風の影響で、住宅などの窓ガラスが割れてケガをしてしまう被害があります。また、窓ガラスが割れてしまうと、片づけ時にガラスの破片に触れてケガをしたり、窓ガラスの割れた所から家の中に風が吹き込んで家具や電化製品にも破損が出たりと、さまざまな被害が発生してしまうのです。
一般的に、台風が風速20mを超えると住宅などの窓ガラスが割れてしまう危険性があるといわれています。まずは、台風の危険度の目安として、風速ごとでどのくらいの被害が予想できるのか見ていきましょう。
風速(m/s) | 考えられる台風の被害や危険性 |
10~15m/s未満 | 風速10m/sを超えると、やや強い風を感じるようになります。風が吹いている方向へ歩きづらくなり、持っている傘が飛ばされそうになるでしょう。屋外に取りつけられている看板やテレビのアンテナなどが、落下する危険性があります。 |
15~20m/s未満 | 風速15m/sを超えると、強い風によって歩きにくく、転倒の危険性が高まります。樹木の小枝が折れて飛んでくる場合も。また、農園のビニールハウスなどが強風により損傷する恐れが出てきます。 |
20~25m/s未満 | 風速20m/sを超えると、非常に強い風によって何かにつかまらないと立っているのが難しく、転倒する危険性が高いでしょう。強度の低い窓ガラスの場合は、割れてしまう可能性があります。また、強風でシャッターに被害が出る場合も。 |
25~30m/s未満 | 風速25m/sを超えると、屋外で立っていられない状態になります。屋外では物が飛んで来てぶつかったり、強風で転倒したりするなど、ケガをしてしまうかもしれません。安全な室内へ避難する必要があります。 |
30m/s以上 | 風速30m/sを超えると、猛烈な風によってトラックが横転したり、電柱などが倒れたりする可能性があります。屋外での行動は危険なので、必ず屋内に避難する必要があります。 |
台風で窓ガラスが割れた時に注意すること!
万が一、台風で窓ガラスが割れた時、どのようなことに注意したら良いのでしょうか。ここでは、注意するべき3つのポイントをご紹介します。
素足では絶対に歩かないようにする
窓ガラスが割れてしまったら、絶対に素足では歩かないでください。ガラスが割れると、目で確認できないほど小さい破片が、窓の周辺だけではなく遠い場所まで散乱している可能性があります。ガラスの破片を素足で踏みつけるとケガをする恐れがあるので、室内であっても必ずスリッパを着用しましょう。
小さい子どもやペットが近づかないようにする
小さい子どもやペットがいるご家庭でガラスが割れた時は、細心の注意を払いましょう。子どもやペットが割れたガラスに誤って触れたり、破片を踏んだりしてしまうと大きなケガにつながります。ガラスの片づけが終わるまでは別室に移動させるなど、ガラスの周りに近づかせないようにしてください。
大きいガラスの破片を掃除機で吸わないようにする
大きいガラスの破片を掃除機で吸ってしまうと、ホースの中が傷ついて破損する恐れがあります。掃除機が紙パック式の場合、中の紙パックが破れてしまうことも。また、紙パックの交換時に、手をケガする可能性があるかもしれません。目に見える大きいガラスの破片は先に拾い、掃除機で吸い取る行為は避けましょう。
台風で窓ガラスが割れた時の対処法
では、台風で窓ガラスが割れてしまったら、どのような対応が適切なのでしょうか。対処法や片づけ方を詳しくご紹介します。
窓ガラスの破片を回収する
窓ガラスの破片をそのままにしておくとケガにつながる恐れがあります。なるべく早めに、窓ガラスの破片を回収するようにしましょう。ここからは、ガラスの破片の回収手順について解説します。
大きな窓ガラスの破片を回収
まずは、大きな窓ガラスの破片から回収しましょう。ガラスを回収する時は、破片をビニール袋に入れると袋が破れてしまい危険なので、重ねた新聞紙や段ボールなどで包むようにします。あらかじめ、重ねた新聞紙を広げておき、その上にガラスの破片を集めると作業しやすいでしょう。大きなガラスを拾う時には、軍手を着用したり、トングを使用したりして、素手でガラスを触らないように気をつけてください。
小さい窓ガラスの破片を掃除機で吸い取る
小さい窓ガラスの破片を取る時には、掃除機の吸い込み口にストッキングをつける方法がおすすめです。掃除機のヘッドを外し、ノズルの先にストッキングを二重にかぶせて、輪ゴムなどで固定してください。ストッキングにガラスの破片がくっつき、掃除機のホース内に破片が入り込むのを防げます。
掃除機をかける時には床をなぞるようにして、小さな破片がないか注意しながら吸い取りましょう。ストッキングにガラスの破片が付着するため、重ねた新聞紙の上で掃除機のスイッチを切り、破片を落とします。
さらに細かい窓ガラスの破片を雑巾で拭き取る
目では見えないくらいの細かいガラスの破片は、濡らした雑巾や新聞紙で拭き取りましょう。強くこすり過ぎてしまうと、細かなガラスの破片で床を傷つけてしまう恐れがあるので、優しく拭き取ってください。使用した雑巾は、見えないガラスの破片がついていることがあるので、再利用はせず処分しましょう。床がカーペットなどの布製品だった場合は水拭きができないため、粘着ローラーを使って見えないガラスの破片を取り除いてください。
割れた窓ガラスの応急処置をする
割れてしまった窓ガラス部分は、どのような応急処置をすれば良いでしょうか。室内に雨風が入り込まないように、自分でできる応急処置についてご紹介します。
ガムテープやコーキング剤での応急処置
窓ガラスに穴が開いておらず、ひび割れがある程度の被害であれば、ガムテープやコーキング剤を使い応急処置することが可能です。
【ガムテープでの応急処置方法の手順】
- ひび割れ部分を全て覆うように、室内側からガムテープを貼りつけてください。
- 外側からもガムテープでひび割れを塞ぎます。
ガムテープを用いた応急処置のポイントは、窓ガラスにあまり圧力がかからないように、少しずつ貼りつけていくことです。ひび割れしている窓ガラスは壊れやすいため、少しの圧力によってガラス全体が割れてしまう恐れがあります。一度にガムテープを貼るのではなく、テープを何度かに分けて貼りつけてひび割れを塞ぐようにしましょう。
【コーキング剤での応急処置】
- 割れたガラスの隙間に、コーキング剤を塗りつけてください。
- 乾燥するまで時間を置き、乾くのを待ちましょう。
コーキング剤の使用経験がないと、扱いが難しく作業に失敗する可能性があります。使用経験がない方は、ガムテープを用いた応急処置で対応する方が簡単でおすすめです。
布テープや養生テープでの応急処置
窓ガラスの応急処置には、梱包用のガムテープよりも、耐水性のある布テープや養生テープの方が向いています。特に、風雨にさらされる外側の窓ガラスには、布テープや養生テープを用いる方が良いでしょう。
段ボールで穴を塞ぐ
窓ガラスが割れて穴が空いてしまった場合、ガムテープで穴を塞ぐのはとても難しいです。穴が空いた時には、段ボールを使用しましょう。紙製の段ボールではなく、プラスチック製段ボールもしくはベニヤ板、合板ならば、耐水性もあるのでさらに安心です。
【段ボールでの応急処置】
- 穴の周りに入っているひび割れをガムテープなどで塞ぎましょう。
- 穴全体を塞げる大きさの段ボールを切り出します。
- 室内から、穴の空いた部分を全て覆うように段ボールを被せ、周りをガムテープで固定しましょう。
- 外側からの作業が可能であれば、外側からも同じくガムテープで穴の周辺を塞ぎます。穴に向けてガムテープをのばし、穴部分の段ボールを固定してください。
作業する時には、ガラスに強い圧力がかからないように心がけましょう。
最後に窓ガラス全体をテープで覆う
最後に、窓ガラス全体をバツ印や十字にガムテープで覆っておきましょう。すると、万が一さらにガラスが割れてしまった時、ガラスの破片が飛散するのを防ぐ効果が期待できます。再びガラスが割れた時のことを想定し、部屋のブラインドやカーテンは閉めておくと安心です。
窓ガラスの応急処置をする際に注意するポイント!
窓ガラスを応急処置する際に注意するポイントをご紹介します。
手袋やスリッパを必ず使用する
身体の安全を確保するため、必ず軍手か厚手の手袋、そしてスリッパを着用してください。服装に関しても、念のため長袖・長ズボンを着用した方がよいでしょう。
窓のサッシはそのままにする
応急処置する時に、割れた窓ガラスをサッシから取り外す作業は大変危険です。窓ガラスに圧力が加わってしまうと、さらにひび割れしてしまう可能性もあります。サッシには触れず、固定したままで作業しましょう。
割れた窓ガラスの状況をスマホで撮る
応急処置を始める前に、スマホで割れた窓ガラスの状況を撮影しておきましょう。後日、ガラス修理の専門会社に、割れた窓ガラスの状況を見せるためです。写真を残しておけば、修理の見積もりを出す時にも役立ちます。
無理な応急処置は危険!難しい場合はガラス修理の専門会社へ依頼する
台風で窓ガラスが割れた場合、自分で行う応急処置はあくまで一時的なものです。応急処置を終えたら、すぐにガラス修理の専門会社へ修理を依頼しましょう。また、ガラスの応急処置は無理に自分で行う必要はありません。作業するのが危険だと思ったら、すぐ専門会社へ依頼するようにしてください。
窓ガラスのひび割れ・交換は、くらしのセゾンが提供する「ガラス修理・交換サービス」がおすすめです。ガラス修理のプロが、年中無休、最短即日でお客様のもとにうかがいます。窓ガラスに関するトラブルがありましたら、ぜひお早めにご相談ください。
台風で窓ガラスが割れたら火災保険が適用される!?
台風で窓ガラスが割れた場合の修理代は、被害の大きさやガラスの種類によって差があります。修理にかかる費用の目安をご紹介しましょう。下記に、交換するガラスの種類別に費用相場をまとめました。
交換するガラスの種類 | 費用相場 |
合わせガラス | 50,000~65,000円程度 |
強化ガラス | 30,000~50,000円程度 |
網入りガラス | 20,000~30,000円程度 |
上記の費用相場は目安であり、割れた窓ガラスの状況や窓の面積、廃材処分費、作業環境によって費用が異なります。また、深夜対応など時間外での作業、出張費用も別途で加算される可能性があるでしょう。依頼前には、必ず見積もりを確認してください。
また、窓ガラスの修理費用を抑えたい場合、条件を満たしていれば「火災保険が適用される」ケースがあります。台風など自然災害の影響で窓ガラスが破損した場合、火災保険に「風災補償」が含まれていれば、適用可能です。適用条件や具体的な補償範囲は保険会社によって異なるため、注意しましょう。
台風で窓ガラスが割れないようにするための事前対策
台風で窓ガラスが割れないようにするためには、しっかりと対策しておくことが大切です。ここでは、台風で窓ガラスが割れないようにするための対策方法を4つご紹介しましょう。
窓ガラスの周りを整理する
まずは、窓ガラスの周りの安全確保が大切になります。台風が来る時、ベランダに植木鉢や物干し竿などを出しっぱなしにするのは危険です。強風によって物が飛び、窓ガラスを割ってしまうかもしれません。安全確保のため、ベランダにある物は室内へ撤去しておきましょう。
窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る
飛散防止フィルムを活用するのも良いでしょう。フィルムを貼っておくことで、窓ガラスを割れにくくして、万が一割れてしまった場合も破片の飛散を防ぐ効果が期待できます。ホームセンターなどの店舗、オンラインショップで購入が可能です。
シャッターや雨戸を活用する
窓にシャッターや雨戸が備えつけられている場合は、ぜひ積極的に活用してください。台風が来た時には、シャッターを閉めておきましょう。雨風の侵入を防ぐだけでなく、万が一、物がぶつかった場合にも窓を衝撃から守ってくれます。
強度の高い窓ガラスに交換する
台風で窓ガラスの被害が心配される場合には、あらかじめガラスを交換しておくのも良いでしょう。割れにくく強度の高い、強化ガラスや合わせガラス、網入りガラスなどに交換するのがおすすめです。
おわりに
台風で窓ガラスが割れた時の対処法などをご紹介しました。窓ガラスが割れてしまうと、窓の周りに目には見えないガラスの破片が散乱している可能性もあります。片づけや応急処置の時には、細心の注意を払い、手などをガラスでケガしないように充分気をつけましょう。被害が大きい場合は、無理に自分で対応しようとせず、ガラス修理の専門会社にすぐ依頼するようにしてください。