いつも使っているMacBookが急に充電できなくなった場合、適切な対処法が分からないと困ってしまいます。「なぜ急に充電できなくなったの?」「どうすれば充電できるようになる?」と疑問や不安を感じている方がいるのではないでしょうか。
MacBookを充電できない場合の対処法を理解することにより、今後のトラブルにも対応できます。ご自身でできる方法もありますので、まずは原因を分析し、充電機能の改善を目指しましょう。
本コラムでは、MacBookに充電できない場合に有効な対処法や、困った時に頼れる修理会社についても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
MacBookが充電できないときの対処法9選
MacBookの充電ができない場合には、電源コンセントや配線ケーブル、パソコン本体、ソフトウェアなどに原因があります。しかし、即座に原因を特定するのは困難なため、考えられる対応策を順番に実施し、充電状況を確認することが大切です。
ここでは、ご自身でできる9つの対処法を紹介しますので、ひとつずつ試してみてください。
電源コンセントにつなぎ直す
まず、電源アダプターのつなぎ直しを行いましょう。電源アダプターを抜き、30秒ほど待ってから再度差し込んでみてください。MacBookの電源アダプターには、電磁ノイズを探知すると充電を止める機能が搭載されているためです。
電磁ノイズは、冷蔵庫や掃除機などの電気製品から発生する不要な電波で、共用するコンセントを通してパソコンに悪影響を与える可能性があります。電源コンセントにつなぎ直しても充電が始まらない場合は、差し込み先を変えてみましょう。
特に冷蔵庫と同じ電源コンセントを使用している場合、電磁ノイズの発生が考えられます。接続先が他にも余っていれば、冷蔵庫と同じコンセントを避けてつなぐことがおすすめです。
MacBookの再起動を試す
MacBookが充電できない原因のひとつとして、macOSのシステムに一時的なトラブルが発生している場合があります。一時的なトラブルであれば、MacBookの再起動で充電が始まるケースが多いです。
次の手順で再起動を実施してみてください。MacBookが再起動したら、電源アダプターを接続し、充電できるか確認してみましょう。
- メニューバーの「アップルマーク」をクリック
- 表示されたメニューの中から「再起動」を選択
- 「コンピュータを今すぐ再起動してもよろしいですか」→「再起動」をクリック
MacBookを別の部屋に移動してみる
MacBookに適した気温は、10℃〜35℃、湿度は、0%~95%です。MacBookを使用している部屋が、暑かったり寒かったりする場合は、部屋を変えてみましょう。また、気温や湿度を適正範囲に保つには、次に挙げる対策をおすすめします。
(気温対策)
- 室温を調整する
- 設置場所を見直す
- 通気口・冷却ファンの清掃する
- 省電力設定にする
(湿度対策)
- 部屋を締め切らない
- 観葉植物や水槽を置かない
- 部屋干しを避ける
MacBookは、過度な負荷をかけずに使用しても熱が発生しやすいため、気温や湿度の管理には充分注意しましょう。
充電器を点検する
MacBook購入時に付属している純正充電器は、コンセントに差す突起(プラグ)が付いたボックス状のパーツ「電源アダプター」と、取り外しできるUSB-Cケーブルで構成されています。まず、電源アダプターとケーブルがきちんと接続されているか確認しましょう。
アダプター本体とケーブルの接続が完全でない場合や、隙間にホコリ、汚れがたまっていると、充電が開始されないことがあります。隙間にたまったホコリや汚れをきれいに清掃してから、電源アダプターにケーブルを差し直しましょう。
その際、ケーブルの端に付いているUSB-CとMacBook本体、電源アダプターのプラグとコンセントとが、正しく接続されていることを確認します。どちらかの差し込みが緩いと充電ができないので、注意が必要です。
充電器を変えてみる
充電器自体の故障により、上手く充電されないことがあります。電源プラグとケーブルは取り外し可能なので、原因がある側のパーツを別の製品に取り替えてみましょう。ケーブルの問題を調べるには、端子の端をMacBookと、USB-Cタイプのデバイス(iPad Proなど)とでつないでみる方法があります。
ケーブルを介して機器同士が繋がれば、Finderの「場所」にデバイス名が表示される仕組みです。なお、全てのデバイスが、USB-CケーブルでMacBookに認証されるわけではありません。
また、MacBookのモデルによって、使用できるケーブルの形状が決まっています。現在お使いのケーブルがご自身のMacBookに合っているか、Apple公式WEBサイトの「Mac の電源アダプタについて」のページでチェックしてみましょう。
ケーブルがご自身のMacBookに適合していた場合は、断線している可能性があります。その際には、USB-Cケーブルの変更が必要です。新しく買い替える時にも、お使いのMacBookに適合するものを選びましょう。
バッテリーの状態が正常か確かめる
Macには、バッテリーの劣化状況を診断する機能があります。修理や買い替えを検討する材料として、診断結果を活用しましょう。バッテリー状態を確認する方法は、macOSのバージョンによって異なります。ここでは「macOS Big Sur」を以前と以後に分けて紹介します。
(macOS Big Sur 以後)
- Appleメニュー→「システム環境設定」→「バッテリー」をクリック
- サイドバー「バッテリー」を選択し画面右側「バッテリーの状態」をクリック
- 表示される状態は「正常」「修理サービス推奨」
(macOS Big Sur 以前)
- 「option」キーを長押ししながら「バッテリー」をクリック
- 開いたメニューバーの「状態」を確認
- 表示される状態は、正常・まもなく交換・今すぐ交換・バッテリーの交換修理
最大充電回数を超えていて「正常」以外の状態であれば、Apple Storeや 正規プロバイダで新しいバッテリーに交換しましょう。
充電回数が上限をオーバーしてないか調べる
MacBookは、モデルによって充電できる回数の上限が決まっており、目安を超えるとバッテリーの劣化が始まります。MacBookのバッテリー充放電回数の最大値は、Apple公式サイト「Mac ノートブックのバッテリーの充放電回数を調べる」のページで確認可能です。
上限回数を超えてもバッテリーを使い続けることができますが、劣化が進むとMacBookの稼働時間は次第に短くなります。
MacBookのソフトウェアアップデート有無を確かめる
macOSのバージョンが古いため、充電できなくなっている場合があります。最新バージョンに更新されているか確認しましょう。macOSのバージョンを確認するには、メニュー→「システム環境設定」の順にクリックし、さらに「ソフトウェアアップデート」をクリックします。
ソフトウエアアップデート画面で「今すぐアップデート」と表示されたら、macOSが最新バージョンになっていないため、アップデートが必要です。アップデートは、以下の手順で実施します。
- ソフトウェアアップデート画面を閉じ、バックアップを取る
- Appleメニュー「システム環境設定」をクリック
- 「ソフトウエアアップデート」をクリック
- 「今すぐアップデート」をクリック
アップデートが完了したら、充電アダプターを接続して充電が開始されるか確認しましょう。なお「システム環境設定」内の「アップデート」という文言は、機種やOSにより「アップグレード」と表現されることもあります。
MacBookのSMCのリセットを試してみる
SMCは、MacBookで電源やバッテリー、バックライトなどの制御や管理をする機能です。そのため、電源周りのトラブルが発生した場合に、SMCをリセットすることで正常に戻る可能性があります。
なお、MacBookには、Apple T2 セキュリティチップ搭載モデルと非搭載モデルがあり、チップの有無によって実施手順が異なります。MacBookのモデルに合った手順で、SMCリセットを試してみてください。
SMCリセットは下記の手順で行いましょう。SMCリセットを実行してMacBookが起動したら、充電アダプターを接続して充電状況を確認しましょう。
(T2セキュリティチップ搭載モデル)
- Appleマーク→「システム終了」で電源を切る
- 電源を切った状態で「Shit+Control+Option」を長押しする
- 2で押した3つのキーと電源ボタンを7秒押す
- 3つのキーと電源ボタンをさらに7秒押す
- 4つのキーを離し、電源ボタンを押して通常起動する
(T2セキュリティチップ非搭載モデル)
- Appleマーク→「システム終了」で電源を切る
- 電源を切った状態で「Shit+Control+Option」と電源ボタンを10秒間押す
- 3つのキーを離し、電源ボタンを押して通常起動する
MacBookの充電トラブルが解決しないときはプロへの依頼も検討しよう
MacBookが充電できない場合の全ての方法を試しても改善できない場合は、MacBook本体に問題があると考えられます。個人での対処は難しいため、プロに修理を依頼しましょう。
ここでは、MacBookの修理でおすすめの依頼先を紹介しますので、ご自身に合った修理会社などを検討してみてください。
Appleサポートに修理依頼する
Appleサポートは、Appleのスタッフにチャットや電話で問い合わせできるサービスです。Appleサポートに修理依頼をするには、公式WEBサイトから、Appleサポートアプリをダウンロードする必要があります。
ダウンロード可能なデバイスは、iPhone、iPod touch、iPadの3種類です。MacBookの不具合の内容について問い合わせをして、診断・修理を依頼しましょう。
Apple Storeに修理依頼する
Apple StoreにはMacBookの修理専門窓口があります。ここでは、Apple Storeに修理依頼する場合のメリットとデメリットについては、以下のとおりです。Apple Storeに修理を依頼する場合のメリットとデメリットを理解し、充分に検討したうえで利用するようにしましょう。
(メリット)
- 無料修理可能な場合がある
- 即日修理可能
- 純正部品で修理するため修理後のトラブルが少ない
- 修理期間は長くても5営業日以内
- オンラインで修理状況確認が可能
(デメリット)
- 完全予約制のためすぐに修理依頼できない場合がある
- 1度でも非正規店で修理したMacは対応できない
- 保証対象外になるケースがある
- 修理中にデータが消失する場合がある
Apple公認の正規プロバイダーに修理依頼する
ご自宅や職場の近くにApple Storeがなくても、Apple公認の正規プロバイダーに修理を依頼できます。正規プロバイダーは、Apple公認の技術者が純正部品を使って修理するため、安心して依頼できることがメリットです。
正規プロバイダーに認定されているのは、カメラのキタムラ、ビックカメラグループ、クイックガレージなどです。正規プロバイダーであっても、すべての店舗が対応できるわけではないので、事前に確認を取りましょう。
セゾンのパソコン訪問サポートに修理依頼する
Apple Storeや正規プロバイダーが近くにない場合は、「セゾンのパソコン訪問サポート」に依頼することも可能です。年間16万件以上のサポートを実施しており、全国の拠点からスーツを着用したスタッフが訪問します。
「セゾンのパソコン訪問サポート」は、MacBookのモデルすべてに対応可能です。全国に拠点がありますので、ご依頼後、早ければ即日で訪問修理に伺います。
訪問時には、作業内容や料金について事前説明を行い、納得していただいてから作業を開始する流れです。そのため、希望しない作業や料金が発生することはありません。
セゾンのパソコン訪問サポートに依頼するには、下記の問合せ先に電話をし、MacBookのトラブル状況をお伝えください。
問合せ先:0120-337-661
※受付時間9:00~21:00(年中無休) ※ガイダンスに従って「1」をプッシュしてください。
おわりに
MacBookが充電できない原因には、MacBook本体やバッテリー、ケーブルに問題がある場合が多いです。修理に出す前に、本コラムで紹介した9つの対処法を試してみましょう。簡単な方法から解説しているので、順番に実施してみてください。
対処法をご自身で試してみることで、トラブルの原因と対処法を理解できるので、今後MacBookに不具合が発生した場合にも対応できるようになります。
また、トラブルを事前に回避することも可能です。どうしてもMacBookが充電できない場合は、Apple Storeや「セゾンのパソコン訪問サポート」といったプロの修理業者に依頼しましょう。