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富裕層の定義や特徴は?資産形成方法も紹介

セゾンのくらし大研究 編集部

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富裕層になりたいと思ったことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、富裕層とは具体的にどのような人たちなのか、富裕層になるにはどうすれば良いのかよくわからないのが実情かもしれません。この記事では、富裕層の定義や特徴、資産形成方法などについて解説します。富裕層になりたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

(本記事は2024年1月26日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 富裕層とは、純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯、超富裕層は5億円以上の世帯
  • 富裕層は費用対効果を重視し、時間の無駄を嫌う、自分への投資を惜しまず税金対策もしっかりしているなどの特徴がある
  • 富裕層の資産運用の特徴は長期投資、分散投資、情報収集・分析、自分軸を持つ、プロを上手く活用すること

富裕層の定義は?資産家との違い

富裕層の定義は?資産家との違い

富裕層という言葉を聞いても、どのような人を指すのかイメージがわかないかもしれません。ここでは、富裕層の定義について、資産家との違いも合わせて解説します。

富裕層の定義

野村総合研究所によると、富裕層とは、純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯のことを指します。純金融資産とは、現金や預金、株式や投資信託などの金融資産から、借金やローンなどの負債を差し引いたものです。純金融資産5億円以上の世帯は「超富裕層」。日本では富裕層・超富裕層合わせて約149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計されています。つまり、日本の世帯数の約2.7%が富裕層というわけです。

富裕層には年収に関する明確な定義はありません。年収が500万円の世帯でも、純金融資産額が1億円以上なら富裕層といえます。逆に、年収が1億円の世帯でも、純金融資産額が1億円未満なら富裕層とはいえません。つまり、富裕層は収入ではなく資産で判断されるのです。

参照元:NRI JOURNAL|野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計

資産家や高所得者との違いは

富裕層とは異なり、「高所得者」や「資産家」という言葉には一般的な定義はありません。ただし、一般的には以下のように使われることが多いです。

高所得者とは

高所得者とは、労働によって得る収入額が多い人のことです。具体的な金額は人によって異なりますが、例えば年収が1,000万円以上の人や、年収が全体の上位10%に入る人などが高所得者と呼ばれることがあります。

高所得者には、収入が多くても、税金や生活費などの支出でほとんど消費して資産を保有していない人も含まれるため、高所得者が必ずしも富裕層や資産家であるとは限りません。

資産家とは

資産家は一般的に金銭及び金銭以外の資産を豊富に保有している人やその一族のことを指し、特に「実物資産を多く持つ人」に対して使われることが多いです。実物資産とは、マンションや賃貸アパートなどの不動産や自動車、宝石など貴金属、美術品などの有形資産を指します。

資産家は実物資産を売却して財産の現金化が可能である一方、実物資産を保有し続ければ管理費や固定資産税などの維持費がかかります。また、市場価値が変動することもあるため、資産家が必ずしも富裕層であるとは限りません。

富裕層の特徴・考え方とは?

富裕層の特徴・考え方とは?

次に富裕層の方はお金に関する考え方や行動に特徴があります。富裕層の特徴や考え方は、主に以下の5つです。

  • 費用対効果を重視する
  • 時間の無駄を嫌う
  • 健康管理をしっかりする
  • 自分への投資を惜しまない
  • 税金対策をしている

費用対効果を重視する

富裕層には、お金を使う際に費用対効果(ROI)を重視し、高額であってもそれに見合ったリターンが得られる場合、納得してお金を払う傾向が見られます。例えば、健康や美容に関するサービスや商品、教育やスキルアップに関するコースやセミナーなど高額なものであっても、自分の価値を高めるための投資に見合うリターンが得られると判断すれば選択肢に入れるといった具合です。

一方で無駄遣いをしないため、安いからといって必要のないものや効果の得られないものにはお金を使うことはほとんどなく、費用対効果の低いものに対する考え方は厳しい傾向があります。流行りやブランドだけに惑わされず、自分に合ったものや本当に欲しいものだけを選び、大量に買い物をすることもありません。

時間の無駄を嫌う

富裕層は一般的に時間価値(時給)が高い人々です。時間は有限でありお金では買えないとの思考から、少しでも生産性の高い時間の使い方を考えるため、時間を大事にし、無駄を嫌います。

自分の時間を有効に使うための工夫として、得意なことや好きなことに集中し、苦手なことや嫌いなことは他の人に任せたり外注したりするケースも多いです。 例えば、移動時間を節約するためにタクシーや運転手付きの乗用車を使用することなどが挙げられます。

また、富裕層は時間の管理が得意なので、自分で時間をコントロールし、目標や優先順位を明確にしたうえで、他人に左右されずに行動できるのも特徴です。

健康管理をしっかりする

健康管理をすることにより治療にお金をかけずに済むだけでなく、自分の能力やパフォーマンスを最大限に発揮することが可能です。

その点、富裕層の人は、不健康な生活によってのちのち無駄な出費をしなくて済むよう、食事や運動、睡眠など生活習慣に注意し、定期的に健康診断を受けたり、ストレスを解消したりすることで健康な身体を維持しています。

自分への投資を惜しまない

富裕層の人は、自分への投資は人生を豊かにするために必要なことだと考え、物ではなく経験や体験など、自分の成長や幸せにつながることに対してお金を惜しまずに使います。例えば、旅行や趣味、スポーツや芸術などにお金を使うことで、自分の視野を広げたり感性を磨いたりできるからです。

また、自分の知識やスキルを向上させるために、本やオンラインコースなども利用するなどして自分磨きを厭いません。

税金対策をしている

お金を稼ぐほど、納付する税金の額は大きくなります。そのため、富裕層の人は節税のために税金対策について勉強しており、非常に詳しい人が多い傾向です。

顧問税理士を雇うなどして、分からないことはすぐに税金のプロに相談できる環境を自ら作っているのも富裕層の特徴です。

富裕層が行う資産形成方法

富裕層が行う資産形成方法

富裕層は潤沢な金融資産を保有していますが、資産形成にも工夫しています。ここでは、富裕層が行う資産形成方法について、具体的に見ていきましょう。

相続などで財産を引き継ぐ

実家が資産家である場合、相続や贈与などによってその資産を受け継ぐのは自然な流れです。

ただし、相続・贈与ともに一定額を超える資産を受け継ぐと、納税義務が生じます。相続税と贈与税では控除額や税率が異なりますし、受け取り方によっても納税額が変動するため、賢く節税することも必要です。

富裕層の場合税金面はプロである税理士に相談し、節税面の知識も押さえた上で大切な資産を受け継ぎ、資産運用に活かしています。

高収入の仕事に就く・事業で成功する

資産を形成する上で正攻法ともいえるのが、ビジネスで成功することです。富裕層の多くは、仕事で成果を挙げて収入と資産を増やしています。

例えば、以下の方法が挙げられます。

  • 現在勤めている会社で出世する
  • 高収入の会社に転職する
  • 新しく事業を立ち上げる

手元資金が増えれば企業や投資のチャンスも増えるため、どのルートで成功を目指すべきかはケースバイケースです。自身の強みをしっかり分析し、人生設計や目標を立てて行動することが成功の近道といえるでしょう。

運用で資産を増やす

仕事や事業だけで多額の資産形成を達成するのは容易なことではありません。稼働できる時間には限りがあるからです。そこで、効率よく資産形成をするために、運用によって資産を増やす方法が視野に入ってきます。

例えば、不動産投資の場合、不動産の価格が上昇すればキャピタルゲインを、賃貸に出せば家賃収入によるインカムゲインを得られます。自己資金が豊富なら株式投資やFXなどある程度リスクをとった資産運用を行っても良いでしょう。一方、自身の資産運用知識にあまり自信がない場合は、投資信託で運用するのも一つの方法です。

ただし、どのような投資であってもリスクはつきものです。運用に失敗すると資産が減ってしまう点には注意しなければなりません。

富裕層の資産運用の特徴

富裕層の資産運用の特徴

資産運用にリスクはつきものですが、安定的に資産を形成するためにも、ポイントを押さえておきましょう。ここでは、富裕層が実践している資産運用の特徴について解説します。真似できるところもたくさんあるので、積極的に取り入れてみましょう。

時間をかけた長期投資する

まず挙げられるのが、長期投資を行うことです。長期投資ではリスクを軽減しつつ、複利効果を受けられるなどのメリットがあります。

複利とは、投資した元金から得られた利益を再投資し、利子を含めた金額に対して再度利子が付く仕組みです。この複利効果は、投資期間が長くなるほど効果を発揮します。

また、投資で資産を安定的に運用するためには、売却益に対する意識も重要です。キャピタルゲインが大きいタイミングを見計らって売却することで、利益を確保できます。長期にわたって値動きの予測を立て、最適なタイミングを見極めましょう。

分散投資する

分散投資とは、投資時期や金融商品などを分散して投資することです。

資産運用というと、安く買って高値で売りたいのが通常ですが、どのタイミングで安値とみなすかは一概にはいえません。投資商品を購入するタイミングを分散することで、取得単価を平均化でき、高値掴みのリスクの軽減が図れます。

また、金融商品を分散することで、1つの商品の価格が下落しても他の商品の価格が上昇すればリスクを補える可能性があります。例えば、株式と債券のように反対の値動きを見せる金融商品に分散投資することで、リスクを抑えつつ安定的な資産運用が可能です。

しっかり分析する

しっかり分析する

富裕層は、資産運用を投資のプロに任せることも多いです。投資信託やヘッジファンドについては投資のプロに運用を代行してもらい、プライベートバンキングを利用して投資のアドバイスを受けています。ただし、こうしたプロがサポートする場合であっても投資である以上元本が保証されるわけではありません。投資のプロが判断を誤ったとしても損失を補填してくれるわけではなく、資産が目減りしてしまう事態は避ける必要があります。

そこで、投資のプロの意見を参考にしつつ自分でも過去のデータを洗い出すなど情報収集して分析し、時間をかけて今後の予測を立てることが大切です。そうすることで、状況に応じた適切な投資判断を行うことができるでしょう。

近年は、銘柄の選定に必要な情報がインターネットで多数公開されています。例えば株式なら企業のHPや証券会社の銘柄情報を参考に、企業の財務状況などを確認してみるのがおすすめです。

ぶれない自分軸を持つ

資産運用で利益を出すためには、自分と違う考え方や方法を取り入れるなどの柔軟性も大切です。しかし、後悔しないためには無理のない範囲に収める必要もあります。一度自分軸を決めたらぶれることなく納得できる投資を行うことも大切です。自分なりの投資計画を立てるためには、専門家によるサポートも欠かせません。

おわりに

富裕層は自分とは関係ない存在だと思っている方も多いかもしれません。財産を受け継いだり仕事で高収入を得たりできる人ばかりではありませんが、富裕層の考え方や特徴、資産運用の方針などには参考にできることも多々あります。今回ご紹介した内容を参考に、富裕層的考え方を身につけ、様々な観点から豊かな生活を目指してみてはいかがでしょうか。

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